日本の食を考える
☆ 中国産ウナギ、現地の実態 ――――――――――― 2008/07/28
                         by 老玩童 OJIN

某ブログで、産地偽装ウナギの話題がとりあげられましたら、中国現地におけ
るウナギの養殖や流通について、かなりシビアなやりとりが交わされました。

日本国内の消費者の感覚と、生産から流通まで取り仕切っている現地の仕組の
実態、マスコミが報道しない(できない‥‥)そのカラクリの一端が覗けます。

┌──────────「在中国関係者さん」

中国におけるウナギ養殖は、日本人が持ち込みました。そして養殖技術、物流
そして日本への販売というようにすべてを日本人が管理しています。

マラカイトグリーンにしても、日本人が使用方法を教育したものです。抗生物
質の乱用の責任も中国人養殖業者にはありますが、製品チェックをしなかった
日本の出資者やバイヤーにも、大きな責任があるのではないでしょうか。

今回の魚秀の件もそうですが、抗生物質を使用していて、省政府の輸出指定養
魚場の免許を没収された業者から、タダ同然でウナギを買い付けている日本人
もとても多く存在します。

福建省では、以前40場以上の大規模養魚場がありましたが今は13場です。
その13場の安全な養魚場ですら、日本の外食チェーンと商社が、輸送中の擦
過傷防止のために抗生物質を入れています。

日本人として、中国を責める前に、すべてを知りながら悪事を働いている日本
人を徹底的に追求するべきだと思います。こんな奴らは日本の恥です。

ーーー本当に頑張っている中国人の業者や日本の業者が可哀相です。
└────────── ┌──────────「◇◇◇◇さん(日本在住)」
To 在中国関係者さん ┌-------- 製品チェックをしなかった、日本の出資者やバイヤーにも大きな責任があるの ではないでしょうか。 └-------- 毒餃子のとき中国は「製品チェックをしなかった日本が悪い」と言っていまし たね。その結果、日本国民に中国産品・製品はソッポを向かれました。 中国の「安い中国産を日本は買わざるをえない」という態度に、国内の日本人 は怒りを覚えるのです。 日本人はまず第一に「製造者責任」を求めます。いい加減な商品は商品でない と思うからです。商品が信頼できず中国産食品を全品検査(薬物・細菌・etc ) をしてたらコスト的にどうなりますか?売り物の「安さ」が維持できますか? 同じ値段だったら、より安心・風味のよい国産を購入しますよね? 水俣病・カネミ油症等、食による悲惨な(公)害を経験し、それを根絶しようと 努力する日本。同様な被害が多発しながら目を背け続ける中国。中国への信頼 が回復するとお考えですか? 「業者がかわいそう」というレベルのお話ではないと思うのですが、いかがで しょう?
└────────── ┌──────────「在中国関係者さん」
┌-------- 日本人はまず第一に「製造者責任」を求めます。いい加減な商品は商品でない と思うからです。 └-------- ◇◇◇◇さんはあまり食品流通の仕組みについて知識が無いとお見受けしまし たのでお伝えします。 日本のコンビニや外食チェーンでは、1年前ぐらいから年間販売メニューとそ の売価金額、利益などが開発会議で決定します。その時、調達計画と調達基準 等も決定します。 商社等の仲介業者は、例えば中国などに出張して、100項目にも及ぶ仕入基 準書に基づき現地業者と商談をします。ウナギの育成方法、餌や栄養剤の投与 等々全部日本人が指導します。 個人的には「中国人はよく嘘をつくし不正をする」と思いますが、今回のよう なウナギの件に関しては、日本人の指示で全てが進められています。=不正を して納入不能になった場合のリスクが大き過ぎるからです。 今回の件に関しては、日本において一年前から周到に用意された仕組みの中で 起きた事件です。製造物責任云々を声高に叫ぶ前に、我々日本人の中国におけ る組織犯罪を撲滅することが先だと思います。
└────────── ┌──────────「 OJIN さん(中国在住)」
中国人生産者がどうとかこうとかいう以前に..食品に限らず..日本バイヤーの えげつなさを、日本在住の普通の消費者はーーーカケラもご存知ありません。 ーーーわたしも日本人ですけれど、日本人バイヤーの身勝手さ、バカさ加減、 えげつなさに、ほんとうに情けなくなります・・・今でもそうかもしれません が、以前、現地の土産物屋などに対して、日本の旅行業者のピンハネが一番ヒ ドイとか報道されていたのをご記憶でしょうか? 在中国関係者さんがご存知の「抗生物質を使用していて、省政府の輸出指定養 魚場の免許を没収された業者から、ただ同然でウナギを買い付けている日本人 もとても多く」ーーーこれが今の日本人バイヤーの正体です。
└────────── ┌──────────「○○○○さん(日本在住中国駐在経験有)」
To OJINさん To 在中国関係者さん 餃子問題の工場は、日本の食品工場に劣るとは思えません。工場内のハセップ に基づく管理も模範的に見えます。パッケージ保管倉庫、パッケージ製造工場 でのパッケージ汚染としか考えられません。
└────────── ┌──────────「******* さん(日本在住)」
To 在中国関係者さん ┌-------- 製造物責任云々を声高に叫ぶ前に、我々日本人の中国における組織犯罪を撲滅 することが先だと思います。 └-------- もちろん日本人の犯罪撲滅は当然なことです。しかし、あなたのお書きになっ ている「調達計画と調達基準・100項目にも及ぶ仕入基準書等」があるにも かかわらず、「日本人の中国における組織犯罪」が介在する「隙」はどこから 生じるのですか? 今回の魚秀や神港何とかは当然の鉄槌が下されるでしょう。楽天市場や一色漁 協の偽装によって鰻そのものが拒絶されかねない状況です。いや、すでに拒絶 されているかもしれません。罪のない台湾産も含めてね。 食の安全は結果がすべてです。安全か危険かです。中国人経営者・従業員がし たのか日本人のヤクザがしたのか分かりませんが、 「中国産なんか危なくて食えるか!」と、国内の日本人は思っています。
└────────── ┌──────────「○○○○さん(日本在住中国駐在経験有)」
to ******* さん ┌-------- 食の安全は結果がすべてです。安全か危険かです。「中国産なんか危なくて食 えるか!」 └-------- 私はプラント屋です。嘗て国内外で食品工場にも参画しました。 多くの真っ当な供給者は、適正利潤で安定した長期の商売を目指しています。 供給者は、安定供給と消費者の趣向に合わせて商売します。あなたのような非 難が多ければ、より安全な食品が手に入るようになります。
└────────── ┌──────────「 OJIN さん(中国在住)」
「わがままな市場、消費者に振り回される悲哀」←そうなんです!ここが一番 のポイントです!ーーーえげつないことをせざるを得ないバイヤーだけを責め きれはしません。 消費者の無茶な要求、それをそのまま押し付けてくる本社の上役、一番の元凶 は、無理を無理と知らない日本の消費者。そして、それは無理なことなんだと 報せる報道をしないマスコミ――――。
└────────── ┌──────────「在中国関係者さん」
中国担当の悪徳日本人バイヤーはよく勉強をしています。彼らは日本のJAS 法、食品衛生法、通関業法(検疫関連法)等々を徹底的に勉強し、その法の隙間 を突くのです。要は農水省と厚労省、国税局等々の業際間の審査の隙間です。 日本の官僚制度は縦割りなので、お互いの役所の悪口を言わず、グレー=お互 いの法令に矛盾する現象)の部分を見ても見ないフリをしています。 悪徳業者もプレッシャーだらけです。大手小売チェーンや外食産業から原価率 ・品質等々すべて決められ、仕入れてくるようもの凄いプレッシャーを掛けら れます。このことを業界では「お取り組み」などと言います。 担当バイヤーはできないなんて言えないんです。もし無理ですなんていえば、 得意先から「あいつは勉強不足で使いものにならないから担当を外せ」なんて 会社の専務あたりに直接電話を掛けてきます。そうなれば、じわじわリストラ へのカウントダウンが始まります。 こんな可哀相な業者が何千人も中国にいるのです。 食の安全に日本も中国もありません。私も嫌中感情はありますが、それを食の 安全問題と無理やりオーバラップさせるのは真実から目を背けることになり、 何の問題解決にもなりません。 幼稚な反中論を卒業し、我々日本人、日本人消費者が変わることが先決です。
└────────── ┌──────────「在中国関係者さん」
鰻抗生物質問題=日系食品仲介会社、台湾稚魚養殖会社技術者の共同事業。 中国を弁護する意図も気持も毛頭ありませんが、中国の食品事件に関しては、 中国人の農民は、そんなことができる知識、能力がありません。教えているの は、台湾人、日本人の下請け業者です。彼らはすべてを知っています。 └────────── こういう案件を現地で見聞していて思うのは、食品の問題に限らず、ほとんど 日本人が教えて主導管理してやっているという実態です。既にある程度資料が 集まっている案件もありますし、これから着手しようと予定しているものもい くつかあります。 一般の日本人には大変耳の痛い事実もゴロゴロしていますが、大手のマスコミ では報道できない真実を、これからもお届けしてまいります。内容によっては ある程度のボカシをかけなければならないものもあります。マスメディアが報 道していないからマユツバ情報だ、と単純に「バカの壁」に篭らずに、 ーーー「眼光紙背に徹す」眼力で読み取っていただきたいと思います。                            = おわり =
この記事は、メールマガジン「縄文塾通信」2008年8月5日発行第329号に転載して頂きました。 とても真面目で面白い、素晴らしい無料マガジンです。購読される場合はここをクリックして下さい。(←新しいウインドウで開きます)
┌──────────「縄文塾通信中村忠之主幹のコメント」
「大合唱の裏になにかがある」と言い続けてきた割りには、チャイナ批判一辺倒だったことをいささか反省している。こう した紙上ディスカッション(?)がいい。
現役時代、我々の業界に飼料とヒナと設備を売りながら、別部門ではタイに設備を作り、鶏を飼わせ、しかもそれを「トリ 串」にして輸入してきたのが日本の「ソーゴーショーシャ」であった。「口紅からミサイルまで」まさに彼らはダボハゼで あった。前回ブラジル産のトリ肉のところでも触れたが、がめつくて抜け目のない商社・バイヤー以下、確か真実性・切実 性がある。
私も、すべてチャイナ悪人説一辺倒から脱皮しよう。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ 読後アンケート結果。 ┗━┛
◇ まあ、こんな具合なんだろうな ------------------------ 77人 (60%) ◇ 日本人だけが悪い訳じゃない! ------------------------ 8人 ( 6%) ◇ そうだったのか..知らなかった‥ ---------------------- 37人 (29%) ◇ なんでもいい!安全で安い食品! ---------------------- 7人 ( 5%)
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ お寄せいただきましたご意見や感想。 ┗━┛
┌──────────「yeechen さん」 在中国関係者さんがいみじくもおっしゃったように、中国人農民がマラカイト グリーンを使用する知識など常識的に考えてありえません。 餃子や鰻の問題が出る以前に野菜の農薬問題がありましたが、これも然り、多 分日本人の技術指導者が知恵をつけたのに相違ありません。 中国の農民が、農薬を使用して収穫量を増やす知恵など持っていないと考えた ほうが自然ではありませんか。 日本の食品スーパーや食品加工業者は、無理を承知で難題を中国農民に押し付 けている面も大いにあると想像してます。日本の商社が一番の悪者でしょう。 └────────── ┌──────────「joseさん」 確かに今の日本人消費者の要求(欲求?)は、食品だけに関わらず目に余るもの があると思います。足[たる]を知り、幼稚な甘えから脱却しないといけません ね。
└────────── ┌──────────「(^^) OJIN です(^^)」
商業マスコミは、この「中国産ウナギ、現地の実態」とか、半華人さんが書い た「農薬入冷凍餃子事件〜報道の裏側」のような、消費者やスポンサーの逆鱗 に触れるような記事は..絶対に載せられないでしょう。 それは、ご自身の会社が、得意先や消費者の気に入るようにしていなければ、 売上減になるのでできない‥‥‥という構図とまったく同じことで、マスコミ に「真実の報道」なんか期待するのは無いものネダリではないかと思います。 「農薬入冷凍餃子」問題でも、まだあちこちで「その後どうなっているのかを 報道すべし!」という論を見かけますが、それが「捕えてみれば我が子」だっ たら‥‥‥その後、振り上げた拳をどうするんでしょうねぇ?? ーーー知らない(知ろうとしない?)というのは、平和なものでございます。 └────────── ┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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