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インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
☆ 自動車産業好調・小型車の輸出基地へ ―――――― 2009/07/17
世界の乗用車メーカーが悪戦苦闘している中、インドの乗用車メーカーは着々
と成長の道を歩んでいる。この1〜2年の特徴は‘小型車’‘エコカー’‘輸
出基地化’である。

インド最大の乗用車メーカーであるマルチ・スズキの6月の販売台数は7万5
109台で、前年比22.6%増、その内、1万3336台は輸出である。仕
向け先は、ドイツ、イギリス、オランダ、スペイン、フランスである。

一方、現代の6月の販売台数は4万7267台、5〜6月の輸出は2万425
1台で、前年対比32.5%増、全て欧州向けである。

現在、インドからの輸出に注力しているのはこの2社だけだが、ホンダ・日産
・トヨタ・GM・タタ等々も、輸出を睨んだ生産設備増強を図っている。

他方、NYKはムンドラ港に、MOSKはチェンナイ港に、それぞれ乗用車専
用輸出ターミナルを建設中である。

欧州向け輸出が急増している背景には、ドイツ、フランス、イタリア、イギリ
スなどの政府が、新車(小型車・エコカー)買い替えに対する補助金支給制度=
緊急経済対策)がある。

欧州では、この制度を利用して、格安のインド小型車を更に安く購入する乗用
車所有者が増えている。厳しいヨーロッパ基準を満たした燃費効率の良いエコ
カーとして人気が出ているようだ。

国内産業保護政策に否定的な欧州各国、インド車の販売台数が増えても文句は
いえまい。スズキも現代も‘ラッキー’と喜んでいる。

インドの乗用車国内市場規模は、2008年度の年間販売台数は約160万台
で中国の1千万台と比較すれば非常に小さい。それだけに増加する余地が十分
にあるといえる。それに加え、各メーカーがインドを小型車・エコカーの輸出
基地として活用し始めている。

インドも、経済対策の一環として物品税=消費税)の大幅引き下げ(16%→
8%)や、クリーン燃料車・燃費効率の良い車に対する税優遇措置等による新
車購入促進策を導入しており、特に小型車の国内需要は急増している。

専門家 (Ernst & Young)は、インドの乗用車市場は「今後5年間、毎年12%
以上の成長が見込まれる」「2009年度の販売台数189万台が、2014
年には販売台数275万台(国内275万台・輸出199万台)に増加する」と
予測している。

2000年代前半は、IT・サービス産業がインド経済の牽引役になっていた
が、今後は乗用車産業もインド経済の牽引役に加わる事になる。

現在、小型車・エコカーを生産、設備増設、若しくは検討中のメーカーは、ス
ズキ、ホンダ、トヨタ、日産、現代、GM、フォード、フォルクスワーゲン、
フィアット、BMW、アウディ、タタ…、世界の大手自動車メーカーがインド
で頑張っている。GMインドもやる気満々である。

インドの貿易量は世界の貿易量の約1%にしか過ぎない。お蔭で世界不況の影
響を余り蒙らなかった。

インド政府は、本年度の予算案の中で、貿易量の倍増を謳っている。乗用車輸
出拡大などは典型的な好例であり、インド政府も側面支援するだろう。

先日、タタ・モーターズが「ナノ」をナイジェリアに売り込んでいる、との噂
が広まった。ーーーそのうち日本でも、インド車が走るかも知れない。

                        = この稿おわり =
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