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インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
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☆ インド大富豪、1年で3兆円の損失! ―――――― 2009/03/20
フォーブスの長者番付が発表された。億万長者の基準は、個人資産10億ドル
以上≒1000億円以上、途方もない金持である――――。
2009年度は、世界景気後退の影響で億万長者の数は1125人から793
人に減った。億万長者の総資産額は4.4兆ドルから2.4兆ドル、55%ほ
ど減っている。
インドの億万長者も、53人から24人と、昨年の半数以下になった。
世界景気後退の影響…、インド経済全体では傷は比較的軽微だが、インドの億
万長者にとっては大打撃のようだ。影響が一番大きかったのはリライアンス財
閥のアニル・アンバニである。
今や世界の巨大企業の一つとして認知されているリライアンス・グループ。
創始者であり政商であるディルバイ・アンバニが株で儲けた利益が原資となっ
ている。
2002年7月、ディルバイが他界し、遺産相続を巡って兄弟喧嘩となった。
インドには相続税はない。2005年リライアンス・グループは2分割され、
兄のムケッシュがグループの主力部門、リライアンス・インダストリーズを引
継いだ。弟のアニルは、アニル・ディルバイ・アンバニ・グループを創設し、
新たな分野へ猛進した。兄弟による猛烈なビジネス拡大競争が始まった。
2005年・2006年段階では、兄も弟もフォーブス世界長者番付のトップ
25位には入っていなかった。2006年頃からインド経済は飛躍し始めた。
2007年、兄ムケッシュは14位・個人資産201億ドル、弟アニルは18
位・182億ドル。
2008年、ムケッシュは5位・431億ドル、アニルは兄に次ぎ6位・42
0億ドルであった。
弟アニルの凄まじい猛追、アニルはたった1年で個人資産を238億ドル増や
した。世界最大の増額で、世界をあっと言わせた。
そして2009年、ムケッシュの順位・資産はまだ判らないが、アニルは34
位に後退、個人資産は101億ドル。たった1年で319億ドル減少、世界最
大の損失者となり話題となっている。
2005年当時のインドの株価(SENSEX指数)は、年初6000ポイント
年末9000ポイントと上昇、2007年3月頃から急騰し始め、2008年
1月には21000ポイントを超えた。そして急落、
現在は8000〜9000ポイントで推移している。
3年前と同レベルだが、6年前の2倍である。3007〜2008年が如何に
バブルであったかが良く判る。
アニルは、この2〜3年の間、次々と巨大プロジェクトを打ち上げ、その都度
IPO=株式公開で巨万の富を得た。その株が急落した結果が、今回の個人資
産激減の背景である。
だが見方を変えれば、3年前と同じ資産規模に戻ったともいえる。
バブルが吹っ飛んだだけである。実物をベースとした株を保有しており、巨大
プロジェクトは着々と進行している。株価が持ち直せば個人資産は回復する。
ーーー欧米の、実物に結びついていないバブルとは、少々質が違う。
何かと評判の悪いアニル、何回かムンバイで会ったが、‘高慢ちき’な‘礼儀
作法を知らぬ’49歳の若者、典型的なインディアン・セレブである。今は投
資家ジョージ・ソロス氏との関係を強化しているようだ。
当時、1日17時間働くと言っていた。
確かにビジネスのスケールは大きい。だが、日本人の感覚では‘とっつきにく
い異邦人’という感じである。今回の株暴落は良い薬となっただろう。3兆円
損しても個人資産は101億ドル≒1兆円もある。住む世界が違う。
日本人の億万長者1位はユニクロの社長柳井氏で、資産総額は約61億ドル≒
5700億円、日本は相続税が高い。相続税のないインドとは比較できない。
= この稿おわり =
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