┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  サイトマップ!(^O^)  ━┓




インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
ホームレス?いやこの舗道がホームです〜インドの場合  2008/12/26
北インドは、これから数週間は濃霧の季節である。早朝から昼前まで中々霧が
晴れず、国内便は連日4〜5時間遅れる。この時期のニューデリーの気温は、
最低気温は5〜6度、最高気温は20度ぐらい。

近くにガンジス河の支流であるヤムナ川が流れており、川面の霧が発生しやす
い地形になっている。朝方、急に気温が上昇するのが霧を発生させる主因だが
最近は、増え続ける車の排気ガスや石炭火力発電所の黒煙などのスモッグが霧
を濃霧にしている要因のようだ。

時々霧が発生しない日もある。強い北風が吹く日である。ヒマラヤ颪[おろし]
その寒風のお蔭で気温は上がらず、最低気温は0〜3度まで下がる。

北インドでは30〜50人規模で凍死者が出る。殆どが路上生活者、ホームレ
スの人達であり、極度の栄養失調者の人達である。

「賀状では 暑いインドで 凍え死に」

世界同時不況、インドでも失業者が増えてきている。特に最低賃金労働者であ
り最弱者である、期間労働者、日雇い労働者、出稼ぎ労働者は、景気の波をモ
ロに浴びる。

雇用者の一方的通告で直ちに職を失う。国の定める最低賃金は一日60ルピー
≒114円だが、工事現場の非正規肉体労働者や小さな町村の工場で働く繊維
等の労働集約型の労働者などは一日45ルピー≒86円ぐらいだろう。

最近は、インドでも農民の都市移動現象が起きている。ただ、インドの場合、
地域によって言語・宗教=神・カースト・慣習の違いがあり、移動といっても
同じ文化圏内の近距離移動に近い。

インドは28州・7直轄地の連邦共和国。35ヶ国の集合体ともいえる。

2001年の国勢調査では、人口百万人以上の大都市は35箇所であった。イ
ンドの人口は毎年2千万人以上も増えているので、現在、人口百万人以上の都
市は65ヶ所ぐらいに増えていると推定されている。

インドは都市分散型国家でもある。中国のように沿岸都市に中国各地の農民工
が集中する労働者移動とはタイプが大分異なる。

インド各地、満遍なく存在している綿織物などの家内産業的小規模工場=非組
織部門)が世界同時不況の煽りを受け始めている。繊維の欧米向け輸出が減少
しているからである。

インド繊維産業の労働者総数は約3千6百万人、その内95%の約3千4百万
人は非組織部門の最低賃金(若しくは最低賃金以下の)労働者である。雇用者が
解雇通告すれば即刻解雇される弱者である。

職場の単位が小さく、従業員平均4人の家内産業が圧倒的に多く、大都市近郊
の大きい工場でも、従業員は20人弱、組合を結成する力も能力もない。文盲
も多いだろう。従業員の大半は低カーストの女性が多く、雇用者には反抗がで
きない。このような工場が900万社も存在し、インド全土に分散している。

労働者が全インド規模でまとまる事もない。世界同時不況のしわ寄せは、先ず
このような小規模な零細産業・絶対的弱者にくる。

大半の農村の家内産業は副業であろうから‘仕方がない’で我慢せざるを得な
い。問題は都市近郊の比較的大きい工場である。近隣農村からの出稼ぎ労働者
が多い。他に職がなければ、実家に帰るか、都市に残りホームレスになるしか
ない。各家族に様々な事情がある。実家に帰れる者は幸せなほうだろう。

インドの都会にはホームレスが多い。

一部はスラム街を形成するが、路上生活者も多い。職場で直ぐ子供を生んでし
まう。職場には赤子が多く、やがて労働者になる。失業して路上生活者になっ
た者には子連れが多い。日雇いで得るわずかな収入で命をつないでいる。

慈善団体も多く、餓死することは滅多にない。インドの都会の至る所で見かけ
る‘見慣れた風景’であり、スラム街やホームレスはインドの都市の一部であ
る。

「ホームレス? いやこの舗道が ホームです」

北インドのホームレスにとっては、寒い冬は厳しい。ムンバイなどに貧民が集
まる理由は一年中暖かいからだろう。ムンバイの12〜1月の最低気温は20
度ぐらいである。

ムンバイのあちこちにスラム街がある。インド最大の金融・商業都市ムンバイ
は、世界最大のスラム・貧民人口を抱える都市でもある。

ニューデリーの路上生活者、服は一年中‘着たきり雀’冬は茶色の毛布にすっ
ぽり包まり路上で寝ている。昼は陽だまりで丸くなっている。だが、ヒマラヤ
颪が吹くと、一部のホームレスは毛布に包まったまま来世に旅立つ。

朝の通勤時、車窓から何度も凍死者を見た。見分け方は「茶色い毛布に包まれ
た路上者」の周りで泣いている人がいれば凍死、いなければ睡眠中、直ぐ判別
できる。

「凍[こご]え死に? いや動いてる 生きている」

突然解雇され路頭に迷う日本の失業者、不景気はこれからが本番、ホームレス
も急増するだろう。テレビに映し出される若者・中年…意外とメタボもいる。

帰れる実家がある者も多いだろう。インドのホームレスとは比べものにならな
いほど裕福に見える。可哀相だとは思うが、世界最貧困のインドのホームレス
を見慣れているので、普通の人とは感じ方が違うようだ。

インドのホームレスは常時極限状態に置かれている。次の行き場は来世しかな
い。

「これ以下に 絶対ならぬで 納得し」

極限状態を味わった者は、次には極限以上の人生が味わえる。精々苦労して、
生き延びて自活してもらいたいものだ。

先日、警察署の前で意図的に高級車に傷つけ、刑務所入りを図った事件があっ
た。タダで屋根付の宿泊所と飯にありこうとの算段だったらしい。サマセット
モームの小説のような事件だが、寒々とした時代になったものだ。

気軽に数千億、数兆円を口に出す政治家、自分の金ではあるまい。国民の税金
である。「早く、何とかせよ!」と言いたい。

失業者も「何故こうなったか?」自分の身の上をしっかり見つめ直し「人生を
再設計する良い機会」だろう。ーーー精神的にホームレスに陥ることが最悪の
ケースと思う。

                        = この稿おわり =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 
インド徒然の目次に戻ります







SEO [PR] お金 ギフト  冷え対策 わけあり商品 動画無料レンタルサーバー ブログ SEO