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インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
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☆ 誤りの始まり!米国が中国にパキスタン支援要請 ― 2009/06/03
パキスタンのラホールで、警察施設を狙った大規模なテロ事件が発生した。
死者27名(内警官20名)負傷者250人以上。犯人は銃を乱射し、推定百kg
の火薬を積んだ自動車で施設に突っ込み爆破させた。
このように大規模なテロは、昨年のマリオット事件、スリランカのクリケット
チームを狙った事件に次ぎ3回目である。計画的犯行である事は間違いない。
ーーー犯行グループはタリバンとは限らない。
パキスタンには大勢のイスラム教過激派やテロ・グループが混在している。
ラホールはインド国境に近い。訓練を受けたテロ実戦部隊も大勢潜んでいる。
彼らは、パキスタン人にとっては‘英雄’でもある。支援者も多いだろう。
パキスタン北西部では、タリバン掃討作戦が展開されている。タリバン掃討作
戦の結末はテロリストの拡散につながり、ゲリラ的テロとその規模の拡大にも
つながる。前々から危惧していたが、現実のものになりつつある。
動揺したのはアメリカ。
パキスタンでは「アメリカ軍がパキスタン国内で展開している空爆」に対し非
難の声が日に日に高まっている。一般住民の犠牲者も多く、北西部からの難民
も数十万人に達している。
「パキスタン政府の抗議を無視したアメリカの勝手な行動」に、パキスタン人
は「主権侵害」と激怒している。「諸悪の根源は全てアメリカのテロ戦争であ
る」と考えているパキスタン人は多い。
テロ戦争を謳っているアメリカも、パキスタンには迂闊には手を出せない状況
になりつつある。手を出せば、益々パキスタンン国民の反発を買う事になる。
アメリカはパキスタン国民から離反してしまった。欧州勢=NATOも同様だ
ろう。アメリカの歯車は完全に狂ってしまった。もはや「自称アメリカの友好
国、同盟国パキスタン」とは、薄氷の関係に陥っている。
CNNによれば、アメリカは中国に「パキスタン支援を要請」したらしい。
ーーー完全に歯車が狂い始めたようだ。
中国は喜んで引き受けるだろう。軍事支援(武器輸出)、経済支援、市場拡大、
「瓢箪から駒」である。だが、リスクもある。
中国国内のイスラム過激派とテロリストの連携を助長させる可能性がある。ま
た、商品市場に出過ぎてパキスタン人に反中国意識を醸し出すリスクもある。
現地人の職を奪う「中国新植民地政策」はどこでも悪評である。中国は慎重に
対処するだろう。
中国の戦略「インド包囲網構築」は重要戦略に違いない。
チベット(青蔵鉄道は対インドの軍事目的があると軍事専門家は言う)、ミャン
マー(軍事政権)、ネパール(毛沢東派)、そしてインドと敵対するパキスタン、
この4地域を中国側に引き込めば、陸でインドを包囲できる。更に、ベンガル
湾とアラビア海で港を確保できる。
中国のパキスタン支援は拡大していくことは間違いない。だが、パキスタンの
軍事力が増強されれば、それ以上にインドの軍事力も増強される。アメリカの
インド支援も拡大していくだろう。アメリカの、中国へのパキスタン支援要請
は、南西アジアを危険な方向に導く可能性がある。
しかし、パキスタンは一筋縄ではいかない事を中国は知っているだろうか?
インドと同じアーリア人の血を引くパキスタン人、極めてプライドが高い。
実利を得る能力は極めて高い。商才・交渉能力はインド人と同等、詐欺能力な
どは卓越している。ーーービジネスで騙された日本人、如何ほどいる事か…。
そして性格的に激しやすい。中国の支援を受けても、絶対に中国の言いなりに
はならない。だが「敵国インド」に対する戦略は相通じる可能性はある。カシ
ミール問題に中国が絡む可能性もゼロとは言えまい。
ーーーインド・中国国境問題も未だ解決していない。
中国のパキスタン支援(介入)は、将来的な‘災いの種’を蒔くことになるかも
知れない。「行き詰った」アメリカのテロ戦争、言い換えれば「打つ手が無く
なった」アメリカ、
オバマ大統領の方針転換が、目先の苦肉の策となり、将来に禍根を残す事にも
なりかねない。アメリカの弱体化が招く歴史の一コマだろうが、
ーーー中国に力を付けさせ過ぎるのは問題である。
= この稿おわり =
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