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インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
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☆ インド自動車産業、設備投資過熱! ――――――― 2009/03/25
世界の自動車産業にリストラの嵐が吹き荒れている。各国政府は支援体制に入
り、保護主義の懸念が出ている。その最中、インドでは世界の大手自動車メー
カーが続々と設備投資を進めている。
GMに続き、フォードも5億ドル投資しインド小型車市場に進出すると発表し
た。年産20万台、併せ、ガソリンとディーゼルのエンジン25万機を生産す
る計画である。
インド経済調査センターが予想した「2009年度の民間企業設備投資」は、
900社を超え、約5兆ルピー≒9兆4500億円、電力や金属(製鉄所)など
の大型投資が30%強を占める。外資の直接投資も急増している。
自動車関連投資は約1360億ルピー≒2600億円。
主力は小型車、欧州環境基準をクリヤーするエコカーである。話題になったタ
タの19万円車「ナノ」は、今月末から発売される。人気は上々、どのような
出だしになるかが注目されている。
小型車生産設備投資を進めている外資は、スズキ、ホンダ、トヨタ、日産、ル
ノー、フィアット、現代、フォルクスワーゲン、GM…、そしてフォード。
そして、タタモーターやマヒンドラなどのインド勢も増産体制を整えている。
その他に、大型・中型高級車の設備投資も着々と進められている。
今年度の国内乗用車販売台数は、
金融危機の影響を懸念した銀行の「貸し渋り」もあり、昨年10〜12月には
前年比販売減少となったが、1〜2月の販売は持ち直し、結果的に前年度と同
程度の水準、155〜160万台に収まるだろうと予想されている。
10〜12月の落ち込みは、景気後退の影響というより、むしろ金利が下がる
事が確実視された時期だけに、買い控えした結果だろう。10月以降、金利は
3.5%下がり、景気対策として政府は物品税(消費税)を2度に亘り6%下げ
た。
自動車の部品資材のコストも下がっており、自動車本体の値下げの可能性もあ
る。更に、各社が競ってニューモデルを発表している。金利も物品税も乗用車
本体の価格も「下げ止まり」と判断すれば、買いに入る事は間違いない。
乗用車の国内市場は155〜160万台とまだまだ小さいインド。市場が小さ
いだけに急拡大する可能性は大きい。
他方、各メーカーはインドを輸出基地にする計画である。
現代自動車の2008年度の輸出は、1月段階で20万台を超えた。アメリカ
向けが主である。スズキも欧州市場を狙って輸出を開始した。ホンダも着々と
輸出の準備に入っている。日産もルノーも輸出を狙っている。
輸出台数はまだまだ少ないが、2008年度の輸出は、前年比60%を超える
勢いで伸びている。
今、世界各国で大手自動車メーカーのリストラが進行中、同時に在庫整理もか
なり進んでいる。各メーカーは、需要が復活した時の売れ筋は小型エコカーと
想定し、それを考慮して今から生産・販売体制を整える戦略だろう。
インドの生産設備は2009〜2010年にかけて次々と完成する。2010
年には景気回復すると想定し、着々と準備しているようだ。
何故、インドに生産拠点をシフトするのか?
理由は、人口15億人を越えるインド圏市場、インドの市場である中東・アフ
リカ市場、そして東南アジア市場、更に、商品開発力=ICT技能…、だが、
一番大きい要素は豊富な労働力と労働力コストの安さだろう。
インド労働雇用省が発表した労働集約型産業8業種=鉱業・繊維・宝飾品・自
動車等々の月平均所得は、15182ルピー≒28800円である。自動車産
業の労働者の賃金はもう少し高いだろうが、それにしても先進国より遥かに安
い。
この数年、毎年2ケタ台も伸びていた労賃は、景気後退のお陰で上げ止まりの
兆候が出ている。2009年度の賃金上昇率はかなり低く抑えられるだろう。
GDP成長率は6〜7%に収まりそうだが、不況感は余りない。世界景気後退
が、過熱気味であったインド経済の‘ソフトランディング’に寄与したともい
える。
5月に実施される総選挙、どう各政党が連立するかが焦点となっている。
政治的には多少混乱するだろうが、混乱すればするほど「ばら撒き」も多く、
国内経済は活性化する。法人税収入と個人所得税の徴収額も20%程度伸びて
おり、インフレ率も3%台に落ちてきている。
急成長しているインド経済、円高、金利安、株安、インド政府も積極的に優遇
策を導入し、外資誘致に一生懸命である。この1〜2年は、インドに進出する
絶好のチャンスだろう。ーーー株価は大きく変動するが…
= この稿おわり =
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