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インド事報・インド徒然 ―――――― by はぐれ雲さん
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☆ 米中露の不安拡大〜EUの対インド直接投資急増 ― 2008/09/03
先月、イギリスの「実質的対インド投資」が急増、という報道があった。不動
産投資とPE(プライベートエクイティー)投資が主だが、何故「実質的」かと
いうと、モーリシャス経由が圧倒的に多いからだ。
理由は、インド・モーリシャス間で締結されている租税条約の存在。
モーリシャス国籍を許可された機関投資家は、インド国内ではキャピタルゲイ
ンに課税されない。モーリシャス経由の迂回投資も課税されないことになる。
従い、モーリシャス経由でインドに投資するファンドが急増している。
特に多いのが両国の宗主国イギリスである。モーリシャスの人口の70%弱は
インド系、インドはモーリシャス経由、NRI=海外にいるインド非居住イン
ド人)の資金還流を狙って租税条約を締結した経緯がある。
法人税対策のため、海外にいる親類等のNRIを代理人に仕立てて利益隠しを
するインド人が多い為である。モーリシャスは、今はファンドのインド投資に
関する税金節約の抜け道になっている。
どのぐらいのEU資金がインド向け直接投資に流れているのか調べようと思っ
ていたら、今日の日経夕刊に「EU直接投資、新興国にシフト」というEU統
計局の集計に関する記事が掲載されていた。
記事内容は、
┌--------
EUのBRICs向け直接投資が急増。2007年中は約430億ユーロで、
前年比約160億ユーロ・58%増。特にインド向けは、前年比約4倍の、
約110億ユーロ、金融機関や自動車・医薬などの製造業への直接投資が増え
た。
BRICs向け投資で、金額的に一番多いのはロシア向け、次にインド、中国
ブラジルと続く。ロシア向けは‘資源投資’が絡むので投資金額もかさむ。
両国に関する投資の魅力は収益率の高さ。ロシアに関しては約23%、インド
は18%の収益率を見込んでいる。最大の投資先であるアメリカからの資金還
流、その余剰資金の新たな向け先にインドが急浮上した形になっている。
中国に関しては、2005年度から減少・鈍化傾向、2007年度の香港を除
く中国向け投資は、2006年度の60億ユーロから、18億ユーロに急減。
人件費の安い中国本土への生産移転が一巡した為とみられる。ブラジルに関し
ては、2006年度より増加傾向にある。
└--------
モーリシャス経由のインド向け投資が入っているかどうかは判らないが、20
07年度の投資実績なので、「アメリカの景気後退と中国の将来性を見据えた
投資先の変化」といえるだろう。
今は、アメリカ・中国の景気減速懸念、グルジア紛争でロシアの不安要素も大
きくなってきている。ロシア向け資源投資も、政治に影響されてくるだろう。
米・中・露と比較すれば、インドのほうが短中期的には、遥かに安全、且つ、
利益率の高い投資先と判断しても至極自然である。2008年度は更に加速す
る確率が高い。
他には有力投資先が見えない。〜〜〜精々ベトナムぐらいか。
= この稿おわり =
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