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バリ島の市井に暮らして ―─ by 美龍@バリ島さん
| ☆ スマトラ沖地震:続報3 ―――――――――――― 2005/01/24
―― 日本の自衛隊到着:
日曜日(1月16日)、津波による被災者救援のために、日本の自衛隊がインド
ネシアに到着しましたが、現地では以下のように報道されています。これは、
現地の英字新聞の記事を訳したものです。
┌──────────
日曜日、日本の軍人が津波の被災者救援のためにインドネシアに到着:
3人の医師を含む日本の自衛隊員20人の派遣団員が、アメリカ、シンガポー
ル、マレーシア、ドイツ、中国、スペイン、パキスタン、スイスに次いで津波
で被害にあったアチェ州に到着した。第二次世界大戦中に、東アジアの他の国
同様に日本軍の占領下にあったインドネシアと日本、両国の関係の重要な一歩
が記された。
日本の国旗である日の丸を肩章に飾り、緑の迷彩服を着た、指揮官のモリイチ
タケシ大佐は、「我々は、帝国陸軍とは異なった組織であると聞いている」と
述べた。この一行は、アチェにおいて展開される、12月26日に起きた11
万人の死者をだした津波の被害における復興プロジェクトに従事する1千名の
自衛隊員のうちの第一陣である。
日本は、1945年にインドネシアが独立するまで、3年に渡って戦争の間、
インドネシアを占領した。2002年に東ティモールがジャカルタ中央政府か
ら独立を獲得した時には、国連の平和維持活動に参加して、僅かの軍隊を駐留
させていた。
1947年、日本国憲法は軍を許容したが、自衛のためだけと限定した。しか
し政府は、ごく最近のイラク復興支援において、およそ550人の軍人を派遣
する決定を下し、その制限を拡大している。
モリイチ大佐は、日本の自衛隊のアチェ支援への貢献が、日本とインドネシア
の新しい共同の精神を反映するだろうと述べ、両国間は非常に友好的関係にあ
り、だから我々は支援のためにやってきた、と話した。
└──────────
注)私の英語力が不足している為にうまく表現できていませんが、原文は本当
にこういう文章で、何が言いたいのかよく分からない書き方です。私の周囲で
は、日本から自衛隊が来たことすら知らない、もしくはまったく関心を持って
いない人のほうが多かったです。
―― 仮収容施設の建設:
バンダ・アチェ周辺は、もっとも壊滅的な打撃を受けましたが、現在、8つの
地区の24の新しい場所に被災者救援施設の建設を始めたと発表されました。
政府の発表によれば、少なくとも一年半は住める場所を選び、仮設住宅、共同
の台所やトイレ、風呂場、モスクを建設するのに必要な資材の調達が始まって
います。
教育施設に関しては、現在、被災民が利用している施設から立ち退いてもらえ
ば、間に合わせのテントなどを利用する必要はないとし、仮収容施設の建設は
1ヶ月以内に完成すると予想しています。
政府は、行方不明者や死亡者の数の把握も含め、被災者の新しい収容施設への
移動を最優先課題として、今後の多くの課題を災害対策チームで取り組んでい
く努力をすると話していますが、被災者達が元の場所で生活できるのか、また
新しい場所で生活を始めるべきなのかについては、政府としての計画は述べら
れていません。
政府は、当面の目的は快適な生活水準を提供することとして、新施設の建設が
外国軍によるヘリコプターでの支援物資の投下を減らし、なおかつ被災者全員
が均等に配給を受けられるようになるだろうとも述べています。福祉大臣は、
この人道的な任務の遂行は独自に行われるべきものであると述べ、外務大臣は
必要がある限りは外国の軍隊の滞在とその支援を歓迎するが、できるだけ早急
にインドネシアから立ち去って欲しいと正式に発言しました。
―― 子供達を取り巻く環境:
以前にお伝えした津波による学校の崩壊と教師の行方不明ですが、1月16日
現在までの現地報道では、少なくとも1538人の教師が死亡または行方不明
の状態にあり、その他に1000人ほどが怪我をしていると伝えられています
が、教育施設も大半が崩壊したままの状態でまったく復旧作業がなされていな
いにも関わらず、アチェ救援対策本部長は、1月26日までにすべての学校を
再開すると強く主張しています。
しかしながら、大半の児童・学生が今回の被害で精神的なショックを強く受け
ており、学校へ通うことに関心が持てないような状態であることも認め、多く
の教育施設が被災民の仮の宿泊施設になっている現状も、今後の学校教育再開
を遅らせる可能性があるとも指摘しています。
その子供達を取り巻く環境ですが、国の児童保護委員会は、津波の被害による
生存者の中で、最も傷つきやすい状態にあるのが子供達であり、劣悪な環境で
の生活が、子供達の心理的発達面に影響を及ぼすと指摘し、この問題が緊急の
課題であり、政府がすぐにより良い栄養と衛生環境において子供達を保護する
ように求めました。
児童保護委員長によれば、約60万人の避難民のうちのおよそ30%が、死体
が一般的な光景となっていたり、汚泥・汚物に隣接しているような仮施設に居
住しており、トイレや風呂場などの汚物処理施設も非常に不快なもので、清潔
な水の確保も依然として困難。成長に必要不可欠な栄養も満足にとれてないた
め、せっかく生き残っても極めて栄養状態の悪い状態にあると話しています。
また、子供達のための新しい場所が、現在彼らが住んでいる場所より多少遠く
とも、状況が改善された後に家族とともに元の場所で生活できることが望まし
いとも話し、時折、余震もまだあり、なおかつ自由アチェ運動(独立組織派)と
国軍の間で銃撃が行われていることを考慮すれば、早急に子供達を安全な場所
に移動する必要があると話しています。
また、児童売買の可能性についても政府の監視が手緩いと、現在設置されてい
る被災民キャンプでの子供の保護が非常に弱いものであると同時に、子供を含
めた被災民のデータ収集が極めて不明瞭な状況であることを指摘しています。
このような状況下では子供達は希望を無くしてしま可能性が強く、誰かが生き
るためのより良い場所を子供達に約束することで状況は変えられるとし、児童
売買を防ぐために、政府が、すべてのアチェの子供達が当面の間州外に出るこ
とを禁止する厳しい措置をとるべきだと強く主張しています。
これは、ワシントンポストが、300人のアチェの子供達を、海外のキリスト
教徒の家に預ける、ワールドヘルプ計画を報じたことに関連する発言ですが、
福祉調整大臣は、この計画は事実ではなく、イスラム教徒とキリスト教徒を仲
違いさせるのを目的とした忌々しい報告であると強く非難し、アラブ首長国連
邦から孤児院運営の融資を受ける手筈になっていると述べています。
これに関して、国内で二番目に大きなイスラム教指導者組織組織であるムハマ
ディヤは、アチェ住民の大半がイスラム教徒であることから、政府にはイスラ
ム教徒であるアチェの孤児達が、キリスト教の団体に連れ去られるのを保護す
る責任があると発言しています。
なお、このアラブからの融資は、赤い新月という団体を通じて行われるようで
すが、私も正確に理解していないのですが、どうやらインドネシアには日本の
赤十字と同じ組織団体のほかに、もうひとつ赤い新月という名で赤十字のよう
な働きをしている組織があるようです。
―― 津波の残骸処理に雇われた生存者達:
政府は、被災民支援の最終期限に向けて、1月31日までに、住宅地域同様に
政府の建物、教育施設、病院の残骸処理と清掃のために、生存者を雇用するこ
とにしました。これは国連開発計画によって資金提供がされるもので、非政府
組織団体では少なくとも3000人の生存者の募集を行い、彼らはすでに先週
の水曜日(1月12日)から首都の清掃を始めています。
アチェの伝統的な法と習慣に関連する組織であるこの非政府組織団体では、1
日単位で3万ルピアが個々の雇用者に支払われ、3万5千ルピアがそれぞれの
コーディネーターに支払われると説明しています。
雇用された人々は、主にバンダ・アチェ自治体の海岸部沿いの村から募集され
ていますが、バンダ・アチェに拠点を置く別の組織では、木曜日(1月13日)
以降に遺体処理や建物の中の汚泥・汚物を取り除く作業のために50人の募集
を行ったと話しています。また、この組織では、国連開発計画からの資金提供
を受けて、マスク、ゴム手袋、長靴、ユニフォームなど、各種の清掃道具・備
品の購入、雇用者への食事の提供も行っているとも説明し、さらに多くの生存
被災民を募集するつもでりあると話しています。
金曜日(1月14日)の時点で、バンダ・アチェの人道主義に基づく特別委員会
は、少なくとも3万6千人の遺体を埋葬し、都市部の大半の地域の清掃を行っ
たとしていますが、瓦礫の下にはさらに1万人の遺体が残っていると語ってい
ます。
―― 大統領、災害調整本部の業務改善を指示:
被害者救援のための義捐金や、物資の横領・着服に厳しい姿勢で臨むと表明し
ていたユドヨノ大統領は、早くも災害調整本部の業務改善を指示しました。
この調整本部は、副大統領の管轄の下に運営されていたわけですが、大統領が
懸念していたとおり、義捐金の扱いなどにおいて怪しい点・不明な点が見られ
なおかつ被災者に適正な支援がなされていない、そして、副大統領の発表した
支援措置における内容が越権行為であるというアチェ州知事らの指摘があった
ことなどから、今回の改善命令がでたようです。
いまのところ、副大統領がこの調整本部責任者の任を解かれたということはあ
りませんが、それも含めて検討するようにという指示がでているようです。
経済相は、アチェ復興活動のピークは2007年ごろと予測し、インドネシア
の会計監査院もアチェ復興費の監査の準備を始めました。
1月21日現在までの主だった動きはこんなところですが、最後にもう一つ。
―― 総額1148億2900万円:
既に日本の新聞でも報道されているかと思いますが、インドネシア支援国会合
最終日の1月20日、日本政府は2004年度のインドネシアへの新規円借款
事業10件について表明を行ったようです。
その額は、アジア経済危機後最大であった昨年度の融資額を100億円上回っ
た1148億2900万円(10億7000万米ドル)ということです。
個人的な疑問ですが、日本国内の新潟地震や紀伊半島の台風の被害者の方たち
への支援については、滞りなく十分になされているのでしょうか?
= この稿おわり =
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