ラオスからの手紙 ―――――― by 桜ちゃんのパパ
☆ 華僑と結婚して見えてきたこと ――――――――― 2004/07/05

皆さんお元気ですか?桜ちゃんのパパです。

先月5月22日が私と淑珍の結婚10周年の日でした。本当に早いものです。
あれからもう10年も経ったのです。子供も、長女の桜が今年の7月で9歳、
次女の蘭が2月に6歳になりました。

子供の成長は早いけれど、親が年をとるのも早くなりました。私も今年の1月
で45歳になりました。本当に月日の経つのは早いですね。この間、ラオスは
ずいぶん経済的に発展しました。

さて、我々の結婚10周年と同じなのが、タードウアとタイ側のノンカイにで
きた友好橋。これはラオスとタイの友好で、我々夫婦は日本とラオス、中国、
ベトナムと結ぶところが多くなっているのが特徴です。我々も色々な国の人と
仲良くしないといけないと思います。

さて、通算でラオス生活13年(7月で14年目)になったわけですが、ラオス
にこんなに長く住んだだ理由は何でしょう。まず、協力隊の任期が終わり結婚
することになった時、妻を日本に連れて行きたくなかったのがその理由です。

これは昔、インドシナ難民の定住センター(神奈川県大和市)で働いていた経験
からのものです。難民として祖国を離れたインドシナ3国(ラオス・ベトナム
・カンボジア)の人たちが日本での生活に苦労しているのを垣間見て、自分は
こういったことは妻に経験させたくないと思ったからです。

しかし逆に困ったことはというと、それでは私がこのラオスでどうやってお金
を稼いで家族を養っていくかです。御存知のように、ラオスには日本の民間企
業がほとんどなく、JICAや大使館の仕事以外、なかなかいい仕事がないこ
とです。

とはいうものの、結婚後、国連ボランティア(2回)、JICA専門家(1年)そ
して自営業(ラオス語通訳・翻訳・出版業、地下水開発エンジニア)という仕事
で、なんとか今まで生活してくることができました。この間、短期ですが地下
水のエンジニアとして、民間NGOの仕事でカンボジア、ミャンマー、フィリ
ピンにも行ったことがあります。

ラオスのいい点は、色々な民族の人々が住んでいるので、生活の規範が日本ほ
どうるさくない事でしょう。日本にいると「日本人だったらこうするべきだ」
という無言のプレッシャーが余りに強く、外国から来た人にとってそれが大変
だと思います。「あなたは日本に来たのだからこうあるべきだ」それが大変だ
と思います。

そういう意味で、ラオスは色々な人々が住んでいて、お互い干渉しあわないで
暮らしているところがいい点ではないかと思います。したがって私も別にラオ
スに無理に同化しているわけではありません。ラオスに住んでいる日本人、ラ
オス華僑と結婚した日本人、これが私の生き方です。

例えば中国人華僑です。ラオスで生まれても華僑のしゃべるラオス語は、発音
がおかしいですね。妻の兄弟でもそうです。特に女性。早口で舌が短いのでな
かなか聞き取りにくい。
妻の妹の梅ちゃんは15人兄弟の15番目。たしか1974年生まれですから
今年で32歳。

彼女は客家の家に生まれたけれど、客家は家族の中で一番下手です。それでも
生まれて最初に覚えた言葉がラオス語でなかったから、客家よりラオス語のほ
うが上手だけど、彼女のラオス語は中国人のしゃべるラオス語です。ラオス人
のしゃべるラオス語とは違います。

旦那も同じ客家人。彼のラオス語もわかりにくい。梅ちゃんが結婚して新しく
住居をかまえた時、町内会長が梅ちゃんに「貴方の旦那はどこから来た中国人
だ?彼の言ってる事はさっぱりわからない」と言われたそうです。

そして梅ちゃんに「あんたのほうがまだマシだ」と言ったそうですから、梅の
ラオス語もラオス人に言わせる、華僑の話すラオス語のようです。

パクセから来た淑珍の友人も同じです。彼女の亭主もラオス生まれなのに生活
は中国人そのままです。ラオス料理は食べないし、あるパーティーでお酒の回
し飲みでコップが回ってきたとき、皆が口をつけたコップは汚いから、自分の
持っているコップに酒をいれてくれ、このように言ってたのを覚えています。
家族でも中国語でしゃべっているようです。

また、蘭チャンの中国語の先生もベトナムから来た華僑(広東人_です。寮都学
校の卒業生で、もう10年もラオスに住んでいるのにやはりラオス語は中国人
のしゃべるラオス語のようです。
ウチの妻にも「ボー・チェーン(発音が不明瞭)」だとよく言われています。

こういった人でもラオス人なのです。ということで、私もラオス語を職業とし
ていて、常日頃これに磨きをかけているつもりですが、こういった華僑の連中
を見ていると、あの人のラオス語もこの程度なら、と一種の開き直りたくなる
ことがあるのです。

たぶん、ベトナム系の人はまた独特のアクセントになるだろうし、ラオ・スー
ン(高地ラオ)の人は、やはり生まれ育った両親の言葉のアクセント・発音が抜
けないでしょう。これは仕方がないことでしょう。

しかしこういった色々な人がお互い仲良く暮らしているラオスは、そういった
意味でストレスのない、暮らしやすい社会なのかもしれません。

ただし、ラオス語が下手だと商売で儲ける可能性は低いでしょうね。淑珍の父
は今年84歳、ラオスで生まれて、途中で小学校は中国へ勉強に行って、それ
からベトナムで仕事をして、結婚して、またラオスに帰ってきた中国人です。

通算50年以上はラオスに住んでいるのに、そのラオス語は私より下手です。
だから貧乏だったのかもしれません。逆にこの義理の父の妹で現在はフランス
に住んでいるおばあさんですが、この人ははラオス語ができます。

商売上手で、ラオスに住んでいる時からお金持ちでした。もちろん家では客家
語ですが、ラオス語もできます。やり手の華僑は付き合ってみるとわかります
が、口八丁手八丁でラオス語も上手いです。このうまいというのは口が上手い
という意味です。したがってこういった人は商売でお金持ちになれるのでしょ
う。

さて、面白い話をひとつ。

中国から来た中国人が、ラオスの寮都学校に入学しました。彼はラオスに来た
ばっかりなので、ラオス語は全然駄目です。ところがこの彼があるラオス人の
女の子を好きになったのです。
悪友にラオス語で「我愛ニー(I LOVE YOU)」はラオス語でなんて言
うのか聞きました。

この友達、悪ふざけがひどくて「シー・メー・ムン」と教えたのです。

この言葉は、小生の「楽しくて為になるラオス語」を読めばわかるのですが、
「お前のカアチャンと一発やれ」という、極めて汚い罵り言葉なのです。
さて、この中国人さんが、この汚い言葉をラオスの彼女に言ったかどうか、私
は知りませんが、何年か後に見事ラオスの女の子と結婚したようです。

さて華僑の結婚ですが、この頃は華僑の男性はラオス人と、そして女性は売れ
残って結婚できないケースが多いようです。華僑の女性はどうしても同じ中国
人と結婚したがるようです。またお父さん、家族の意見も強く反映されます。

最初に出てきた15番目の梅ちゃん。寮都の同級生で梅ちゃんを好きになって
よくサムセンタイの店にアイスクリームを食べに来ていました。ただ、どうも
女好きでプレイボーイとのことで、淑珍が追い出して別れさせたようです。

彼の家は、お父さんも中国人でお金持ちだったのですが、家族に気に入られな
かったので破局になったわけです。
つい最近、友人の家に行ってCDを見ていた時、実はこの梅ちゃんに振られた
男がCDの表紙に出ているではありませんか。

そのCDは、ラオスの結婚式の歌が入っています。花嫁の家に行く花婿行列に
出ているのが昔の彼なのです。梅ちゃんに振られた彼は、ラオス人の女の子と
結婚して、その結婚式のシーンがラオスの歌のCDとして発売されていたので
す。

さて、義理の弟の奥さんもラオス人です。どうしてか理由を聞くと、華僑の女
の子は、デートに誘っても「お父さんが許してくれない」また古い華僑の考え
には、やはり習慣・考え方の同じ華僑がいい、と思っているようです。
したがって付き合いやすいラオス人の女性になったわけです。また華僑の女性
は、家が商売などをして自立していけるので、安い給料の人と結婚して生活の
レベルを下げたくない、という気持ちもあるようです。

ーーー華僑と結婚して、色々と見えてきたことを書きました。

ビエンチャンも、今では中国の東北部や雲南から来た中国人がいっぱいです。
彼らの子供たちもそろそろ寮都の幼稚部に入ってきました。実際、次女の蘭の
同級生にも、こういった新華僑の子供たちが入ってきました。

1クラス50人ぐらいの生徒の中に、4人ぐらい新架橋の子供たちがいるそう
です。こういった華僑の子供たちが、将来どうなっていくのか、また50年前
に義理の父がベトナムから来たのと同じプロセスを通って、彼らもラオスに同
化していくのでしょう。

それとつい最近、広東にいる義理の父の親戚からいきなり電話がかかってきま
した。義理の父のお姉さんの娘(つまり淑珍の従姉妹)に当たる人です。義理の
父は晩婚だったので、淑珍の従姉妹といっても向こうは70歳のおばあちゃん
です。これも客家のネットワークで、親戚がラオスにいるというニュースがむ
こうに入ったようです。
本当に華僑の世界は狭いと思いました。本当にビックリしました。

ーーいつか遊びに行かないといけません。

                        = この稿おわり =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
┌--------
│ LAOS(ラオス)の情報  ・・です!!
│ http://members.tripod.co.jp/kengchang/
└--------
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 
ラオスからの手紙の目次に戻ります







SEO お金 無料レンタルサーバー ブログ SEO