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ラオスからの手紙 ―――――― by 桜ちゃんのパパ
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☆ 結婚式の招待状 ―――――――――――――――― 2003/04/25
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┃べ┃スさんは25歳のオーストラリア人。
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明るくて社交的、そして英語のネイティブ・スピーカーにしては珍しくラオス
語も一生懸命勉強している。ノンヘット(注:クリック)の日本のNGOが建て
た職業訓練校に泊り込んでボランティア活動をしている。
私のプロジェクトの現場もノンヘットにある。ある週の金曜、べスさんが資料
の収集ということで、ポンサワンの我々の事務所にやってきた。彼女のお相手
をしたのは、アドミニのラーティー君。美人に弱い彼の性格の故、その週末に
ある彼の親戚の結婚式にまで招待した。ちょうど招待状が余っていたゆえ、彼
女に差し上げたしだいだ。
ラーティー君の家はポンサワンのちょっと郊外にある。従って外国人がひとり
で行くのはちょっと無理。お迎えが必要である。
しかしラーティー君は、奥さんのお姉さんが結婚するので、式の主催者側であ
る。ちょっと抜け出して簡単にべスさんをゲスト・ハウスに迎えに行くわけに
はいかない。そこで白羽の矢がささったのが→桜ちゃんのパパ!!
バイクに乗って、彼女をゲスト・ハウスに迎えに行き、式場であるラーティー
君の家にエスコートすることになった。私は車がないのでバイクの後ろに乗っ
てもらう。
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┃べ┃スさんを後ろに乗っけて桜ちゃんのパパは式場に向う。
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ラオスの結婚式場には必ず“お喜び”を入れる箱がある。新郎新婦、親戚に挨
拶して、招待状の封筒にお喜びのお金をいれて、その箱に入れるのである。
さて、桜ちゃんのパパが先にたって、後にべスさんが続くという形で結婚式場
に入った。
桜ちゃんのパパが“お喜び”をいれた招待状を箱に入れるのを見て、べスさん
が「アー」という叫び声を上げたように聞こえた。「アー、そうだったのだ」
どうも、彼女は“お喜び”を包んでくるのを忘れたようだった。というより、
初めて出席するラオスの結婚式なので、習慣を知らなかったらしい。
…ということで、非はラオスの習慣を説明しなかった桜ちゃんのパパにある。
しかし、パパも意地悪で教えなかったわけではない。物事に100パーセント
の非はない。罪びとの弁解も聞くべきだ。
桜ちゃんのパパが何も教えなかったのは、彼女はボランティアで来ている人。
当然、月に何千ドルももらっている専門家ではない。彼女の場合はいくらくら
い包むのがいいのか、私の口からは説明しづらいことである。
さてその後、ラオス人にこの事を説明して意見を聞いてみた。
彼によると「ボーペンニャン」・・これほどラオスらしい言葉はないだろう。
よく日本人のなかで「ボーペンニャン」を「かまいません、いいんですよ」と
いった意味だと思っている人がいる。ケースによってはこの訳でいい場合もあ
るが、これでは意味が通じないケースもあるからやっかいだ。今回は「かまい
ません」と訳して大丈夫。この問題は別の機会で触れることにしよう。
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┃ラ┃オスの結婚式の招待状をよく見てもらいたい。
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(1)結婚している人には、「AKIO ポーム・ドウアイ・コープクア」
――明雄さん、そしてご家族様。
つまり奥さん、子供連れで来て下さい。という意味になる。
(2)独身の場合、「MAKOTO ポーム・ドウアイ・クー・ハック」
――真さん、そして恋人へ。
つまり真さんにもし恋人がいれば、彼女も一緒にということである。
もちろん、真さんに彼女がいなければ、男友達と一緒でもいいのである。
ーー真さんとしたのは、別に意味があって真にしたわけでありません。もし、
真さんが読んでも自分だとは思わないでくださいね。(^^)
さて今回のケースであるが、一緒にバイクで来た日本人と外人のカップルとい
うことで、事情を知らないラオス人の目から見れば、(2)のケースと考えられ
る。従って私と一緒に来たべスさんは、私の彼女ということで、お祝いを渡さ
なくても別に失礼ではないのである。
またラオス人は、夫婦で結婚式に行く時、奥さんがお喜びを持って渡すケース
が多いようである。旦那の方は、場合によっては奥さんがお喜びをいくら包ん
でいるか知らないケースもあるという。ラオスの夫婦は財布は妻が握っている
カップルが多い。ちなみに若いカップルが食事して、もし男が金を払っていた
ら、これはまだ結婚していない。
もし女性が払っていたら、この2人は夫婦である。このように観察できる。
招待状を上げる場合は、このように一人ではなく、必ずカップルで来れるよう
に考えているラオスの習慣は、一人しか招待しない日本人の習慣より心の広い
良き習慣だと私は思います。皆さんはどう思いますか。
ちなみに、昔のラオスの結婚式には招待状はなかった。一軒ずつ招待したい人
の家に直接出向いて、口頭で「是非、式に来てください」と直接言うわけであ
る。これをラオス語で「ヒアク」という。結婚式に行くと、カンにお金を裸で
入れて御両親に差し出す。其の際、記帳する人がいて、誰がいくらくれたか記
録をとる。将来、それを参考にして、今度はその結婚式に呼ばれたらいくらあ
げるか参考にする。
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┃ま┃た招待状をあげないケースもある。
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これは親しい友人とかのケースで、この場合は、お客ではなく、ホストになる
わけだ。したがって結婚式で胸に花をつけている人がいるが、これはホスト側
としてお客さんの接待にまわる。
シェンクアンの結婚式は一般にビエンチャンより派手で、いつもご馳走が余っ
ている。
これはラオス人の気質で、パーティーにお客さんを招待して、料理やお酒が足
りなくなったら恥ずかしいということによる。
また、ビエンチャンの結婚式ではお米素麺(カオ・プン)を出すが、シェンクア
ンでは出さない。本来これは、先祖の供養の行事に出すもので、つまり死んだ
人に出すものである。従って、お目出度い結婚式に出してはいけないとシェン
クアンの人が言っていた。
しかし、カオ・プンは安くて量が沢山できるので、ビエンチャンでは好まれて
いるとか。
最後に、今ではもういわれなくなったようだが、昔は結婚式で、離婚した女性
が新郎・新婦にお酒を飲ませてはいけないといわれていた。これは縁起が悪い
からである。
ということで、結婚式にまつわる話もいっぱいある。
= この稿おわり =
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