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┃ :韓国を見る眼:――――――――――――――― by Bunさん
┃ 「韓国からのPC通信」
―電力事業の民営化をめぐって― ―――――――――――― 2002/04/17
最近、日本では議員らのゴシップ騒動に明け暮れて、経済改革が遅々として進
んでいない状況で、一昨年12月に「IMF危機」からの脱出を宣言した韓国
の事例を参考にする報道が増えているようです。
韓国の事例が日本の参考になるかどうか疑問ですが、日本に比べて韓国には政
治的に強力なリーダーシップがあって、いざとなれば大統領の一存で政策を断
行でき、改革にも推進力を生み出しています。
但しその傷跡もひどく、改革断行後のアフターケアがより重要なのですが・・
4月15日付の『ハンギョレ新聞』で「発電労組員、最高31億(ウォン)仮
差押え」という記事が載っていました。
この仮差押えは韓国電力の労働者で組織される発電労組という労働組合のメン
バーの給与などが対象になっています。
その背景には国営企業である韓国電力の民営化の問題があります。
韓国政府は去る1月28日に、電力会社の民営化基本計画案を同月30日に確
定すると発表しました。
しかし、電力事業の民営化については、電力供給という公共性に関わる問題と
して、電気料金が高騰しないかとか、経営権を外国人に握られはしないかなど
の懸念がありました。
また、労働者の立場からすれば、事業整理等に伴う首切りに対する懸念が払拭
されないままでした。
そこで、発電労組はストに踏み切ったのです。
このストは、2月25日から4月2日までの37日間という記録的な長期戦で
あったこともさることながら、全組合員5591名中180名をのぞいた全員
が参加するという組織力も見せつけました。
これに驚いた韓国電力側は解雇や給料差押えなどの強硬手段で対応し、事態は
泥沼化しました。
結局、事態は労使協議の末、労組側が何の約束を勝ち取ることなく撤収するこ
とで事態は収束しました。
しかし、その後も韓国電力は幹部以外の労働組合員の給与まで差し押さえるな
ど、労使間の緊張は未だに続いています。
韓国では労働問題を解決するために、労働組合がデモを起こすことが今でもよ
くあります。
そして、デモが起こるとメディアは「不便だ」「迷惑だ」などという論調一色
になります。
為政者の立場からすると、当面ワールドカップを成功裏に終えるために、こう
した「物騒」なことは避けたいところでしょう。
しかし、政界が既成政治家に牛耳られている韓国政治の構造上、下層労働者ら
がこのような実力に訴える手段を持つことは必要不可欠なのです。
韓国では4月・5月はデモの季節です。
金大中大統領は任期1年を切った段階で経済改革断行のツケを払わされようと
しています。
ワールドカップ気分が盛り上がる一方で、日本や韓国における政治情勢も目が
離せなくなってきています。
= Bun =(完)
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