☆ 有森選手の見識、善光寺の胆識 ――――――――― 2008/04/28
by 伊勢雅臣さん
混乱の中で、長野における聖火リレーが終わった。聖火リレー・ランナーを務
めた有森裕子さんは、次のように語っていた。
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チベット問題に多くの人が興味を持ち、人々が平和を願う声をつなげていける
なら、このリレーはすばらしいこと。
私は世界の平和を願って走りたい。ただ、中国の聖火警備隊はいらない。五輪
は開催国のものではなく、すべての人の平和の祭典。中国のものと考えている
なら、その考えは間違っている。 [1]
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「五輪は開催国のものではなく」という言葉は、沿道を埋め尽くして中国国旗
を振るった数千人の中国人学生に聞かせてやりたい言葉である。スポーツ選手
としての深い見識が感じられる。
また、聖火リレーのスタート地点を辞退した善光寺の担当者は、18日の記者
会見で辞退の理由の一つとして、「チベットの問題への憂慮」がある、として
こう語った。
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善光寺は仏教、宗教の寺だ。(中国政府が)無差別殺人を行ったということもあ
るし、チベットの宗教者が立ち上がって、それに対して弾圧を行った。それは
やはり憂慮するものであった。 [2]
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辞退の決断に対する反応としては、
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1日100件を超える電話が全国からあったが、99%がやめるべきだという
もの。やるべきだというのはまったくなかった。チベットと同じ仏教のお寺で
どうしてだ、というものが多かった。
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単に混乱を懸念するという理由だけでなく、はっきりとチベットの宗教者に対
する弾圧を批判した点に、腹の据わった見識を感じた。これをかつての日本人
は「胆識」と呼んだ。
有森選手の見識、善光寺の胆識、ともに見上げたものである。
= おわり =
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1.産経新聞、H20.04.19「聖火リレー出発地辞退"善光寺の変"広がる衝撃」
大阪朝刊27頁
2.産経新聞、H20.04.19「五輪聖火辞退 善光寺一問一答 宗教者への弾圧
を憂慮」東京朝刊2頁
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