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サムライ駐在員週報特記事項アリ by サムライ駐在員さん
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☆ 高級(?)カップラーメン ―――――――――――― 2006/02/10
私が、初めて大陸の空気を吸い、大陸の飯を食うようになったのは、かれこれ
10年ほど前のことで、当時、西安で不良留学生をやっていた。ーーー初めて
海を渡り、外地で暮らしてみることで、さまざまな「わが国と違う点」を目の
当たりにし、中には「日本がむしろSTANDARDから外れている」と感じることも
少なくなかったのであるが、そのひとつが「飯の単価と量」の問題である。
「一食分の飯の値段が高くて量が少ない国は、社会構造がどこかおかしいに違
いない」というのが、私の独断と偏見を、わが水田に水で流し込んだ意見であ
るが、とにかく、大陸のめしが安くて量が多いことに、大変驚きと感動を覚え
たものである。
中でも、蘭州ラーメンという手打ちのラーメンがあり、これは往年のラーメン
マンが、ブロッケンJrのおやじを、キャメル・クラッチでシメ上げて折りた
たみラーメンにして喰ってしまった時に使った技そのままの手法で、
注文がある度に麺を打って客に供する、という実に結構なものでうまかったの
であるが、これが1元5角であることに大変驚きを覚えたものである。
また、93年当時は、大陸でカップラーメンが出たばかりで、これが3.5元
であった。ーーーたかだかカップラーメン風情が、手打ちのうまいラーメンの
2〜3倍もする、ということがどうも納得できなかったのであるが、よく考え
たら、手打ちラーメンのほうが安過ぎるのだとみるべきであろうということに
気がついた。
当時大陸は、加工食品の分野が遅れており、飯は自然の食材に手をかけて作る
ものであって、今でも基本的にはそうである。
したがって、内地では高付加価値となる「手作り」「手打ち」という作業も、
大陸では、弁当を食う前に割り箸を割るのと同じぐらい普遍的なものであり、
逆に当時は、工場で加工されたもののほうが高級であったかもしれない。
同じ時期に大陸では、「カニカマ」の流行が始まり、時には宴会で高級料理と
して単品で供されることもあって、大変脱力感を感じたものであるが、つまり
はカップラーメンもカニカマも、「食品工業」という産業によって生み出され
た「工業製品」なのだということに気がつき、値段の格差もなんとなく納得で
きたのである。
あれから10年が経過し、大陸は大きな経済的変貌を遂げたのであるが、どう
いうわけか大きな物価の上昇もなく、2ケタで経済が伸びているくせにデフレ
であるという、実に訳の分からない情況なのであるが、現在に到るも、カップ
ラーメンは大体3元ぐらいである。
ーーーところがである、
昨日、スーパーに買い物に出か
けたのであるが、目玉商品のコ
ーナーで、とんでもないものを
発見した。
ーーーやはりカップラーメンな
のであるが、問題はその単価で、
なんと14.5元だそうだが、、
これは邦貨換算で203円もす
る。
普通の、3元のカップラーメン
が42円であることを考えると、
これは高い!
日本のカップラーメンが、コンビニで168円であることを考えると、単純に
5倍して840円もするシロモノが、でかい顔して売られているのだ。
いかに大陸に成金が増え、高級志向が高まりつつあるとはいえ、5倍とは何事
か?!ーーーこれは看過するわけにいかず、早速これを求めて食ってみること
にした。
14.5元もする以上、普通のカップラーメンであるはずはない!!
早速フタを開けてみると、具は
レトルトであった。ーーーほか
に、乾燥具入りの粉末スープと
ラードの袋がはいっているーー
麺は残念なことに、ノンフライ
ではなく、普通の油揚げ麺で、
ドンベエの平打ち麺をやや黄色
くしたような感じであった。
乾燥具と粉末スープをドンブリに入れ湯を注ぎ、ふたを閉めてからレトルトを
フタの上に載せて3分待つ、、、3分が経過しレトルトをドンブリに空ける。
具は、ブタの煮込みとシナチクというオーソドックスなものであった....。
ドンブリの中を割り、箸で軽くほぐしてから水を足して、、いただく、、。
大陸の、普通のカップラーメンと比較すると、かなり淡白な味付けで、上品と
いってもよろしいが、やや物足りない....。
内地の「麺の達人 鯛炊きスープ」味がこれに近いかもしれないが、どうやら
ダシの利き加減が足らず、根性の悪い人ならば「なんじゃもっしぇえ、じぇん
じぇ味せんげや、んなもん水っぽいスープでなくてスープっぽい水でねえんけ
や!」と悪態をつくかもしれない....。
おそらく、粉末スープがとけ残ってダマになっているに違いないと思い、割り
箸でドンブリの中を攪拌してみたのだが、、どうもそうではないらしく、もと
もとこういう味付けであるようで、また、悲しいことに割り箸で引っ掻き回し
たせいで、せっかくのレトルトの煮ブタがバラバラになってフレーク状になっ
てしまった....。
肝心の麺は、やはりドンベエとさほど変わらず、味もコシも申し分ないインス
タントラーメンのそれであったが、それ以上でもそれ以下でもない....。
やはり、味付けが薄すぎる点がどうしても気になり、赤トウガラシ粉を入れて
食ったが、やはり14.5元という代価に値する満足度は得られるにいたらな
かったのである。
一体、どんなメーカーがこんな強気の値段で物を売ってるのかと気になり、引
き剥がしたふたを見てみると、恐るべきことに「希望小売価格45元」とある
ではないか!?
!?45元とは何事か?!
ちょっとレトルトを入れてると思っていい気になりやがって!!野郎ヒデエ目
にあわせんならんという義憤に駆られて、さらにフタを凝視してみると、どう
も様子がおかしいことに気がつく。
まず、漢字が、大陸の簡体字でなく、香港や台湾で使われている繁体字であっ
た。ーーーなるほど、45元とは、人民元ではなく台湾ドルであったか。
これならNT$45は、日本円で140円ぐらいとなり納得がいくーーー。
つまりこれは、台湾から輸入したカップラーメンであったのだ。
台湾の味付けは、大陸とは大きく異なり、大変あっさりしているのである。
どこか上品な感じがしたのも、やはり台湾製であったからだ。
これを輸入して大陸で売った場合、14.5元という価格は、やや高いとはい
え、経費とマージンを盛り込んだ金額であるので、まあ、妥当であろう。
が、大陸の消費者がこれを見てどう思うかが実に興味深いのである。味付けの
違いは文化の違いといってしまえばそれまでだが、日本人でも物足りない薄味
であるので、大陸の人にはさらに物足りないに違いない。
翻って、内地で800円を出して買い求めたカップラーメンが、実はラーメン
の匂いがする白湯のようなスープであった場合、吾人はこれを文化として許容
できるであろうか?
通常の5倍という価格は、寛容と忍耐の精神をナギ倒してしまうに違いない。
いずれ機会があったら、ローカルの友人にぜひ意見を聞いてみたいと思うので
ある。
= この稿おわり =
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┃ ┃ メルマガ掲載読後感アンケートの結果。
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◇ 面白愉快、わっはっは〜!(^○^) ---------------------- 25人 (61%)
◇ まあまあかな〜(゜.゜) ------------------------------- 12人 (29%)
◇ まあまあ..の..まあまあ(-_-) ------------------------- 4人 (10%)
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┃ ┃ アンケートコメントボードに頂きました感想。
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┌──────────「ミカの赤い服さん」
サムライ駐在員さん、はじめまして。大変楽しく拝読しました。
800円のカップラーメンが日本で売られていたら……と想像しました。
300円ぐらいの高級カップラーメンはあります。でも、800円でそんな味
なら、メーカーへ抗議の投書が殺到するでしょうね。
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┌──────────「サムライ駐在員さんから」
はじめまして、ご笑読ありがとうございます。
しかし、こちらの貧富の差は、ヘタをすると50倍ぐらいあるかもしれません
ので、意外と売れてるのかもしれません。
この辺の大きなスーパーでは、結構これをおいているところがあるのでびっく
りです。
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┌──────────「たろおじさん」
私も日本ですが、最近かなり自分で作る様になりました。
飯を自分で作ると、ちょっと世界が変ってきました。
いまじゃ、男子厨房に入るべしと、思っています。食うことの意味が、自分の
中でだんだんと変ってきたんですよ。ーーーこれまでは、自分がうまいと思っ
たものをおいしいと。汁ものなども、中身じゃなくて汁の味を追い求めていま
した。
最近は、食べるもの、食材と調味料の甘辛さまざまの量なども気になります。
食塩の量を減らすよういわれていることもあり、外で食べると、塩分とたんぱ
く質過多が気になります。
野菜を中心に、いい味の汁を楽しみながら、作り食べる飯。
ーーーうまく出来たときには、ほんとにうまいもんですよ。
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┌──────────「編集局から」
ご返事が遅れましたので、後日、掲載します。
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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