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私見時事論談 ―――――――――――― by hideおじさん

☆ 義務教育に歴史科目が無い不思議 ――――――――― 2008/01/21
常々不思議に思っているのは、義務教育で何故「歴史」という授業がないのか
ということです。他の国々では、義務教育期間であっても必ず「歴史」という
単独の授業があります。

日本は、「歴史」を「社会」という授業の中で教えることになっていますが、
そもそも「社会」と「歴史」は全く別物です。同じ枠に捉えること自体おかし
な話ですが、なのに日本では、誰もその矛盾を指摘しません。

また、高校になって初めて、「日本史」「世界史」と、歴史が単独での授業と
なっていますが、「世界史」は必修でも「日本史」は必修科目にはなっていま
せん。

私もそうですが、義務教育の期間、それに疑問もなく全く不思議とは思っても
いませんでした。高校に入ってから詳しく勉強するからといわれ、そうですか
と納得していました。

でもよく考えると、義務教育の間にちゃんと自国の歴史を教えておかなければ
ならないのではないでしょうか。自分の国の成り立ち、辿ってきた道を知らず
しては、社会のありかたについても理解できないのではないかと思います。

単純に比較はできませんが、あの歴史の浅いアメリカであっても、小学校から
「歴史」授業があり、他の教科より分厚い教科書で授業を行っています。

それが日本では「社会」科の中に組み込まれ、一部しか教えられていません。
これほど自国の歴史を軽んずる国民は、他にいないのではないでしょうか。

日本自身が、国民にまるで歴史など知らなくて良いと言わんばかりの態度と思
えます。これでは他国から「歴史を鏡に」云々と言われても、反省も反論もで
きるはずがありません。 自国の歴史を他国から知らされ、それを鵜呑みにし
てしまう。これでは公的精神も生まれませんし、国際貢献というものも理解で
きなくなってしまうと危惧します。

何故このようなことが起こってしまったのか、それを辿る、やはり昭和20年
8月15日がターニングポイントになっているのではないかと思います。占領
軍であるアメリカは、矢継ぎ早に改革を断行します。

その第一弾が、昭和20年12月15日に出された「神道指令」です。これを
よく見ると、現在の憲法の「政教分離」の原点が見えます。

内容を簡単にいうと:

1.公的機関の人間は、神社に公的資格で係ってはならない。
2.公的機関は、神社に対していかなる援助も行ってはならない。

3.神道の教義、布教などのいかなる行為の禁止。
4.公の教育機関での、神道を教えること、研究することを禁止する。

5.大東亜戦争、八紘一宇などの、神道に係る言葉は使用禁止とする。
6.天皇に係る、家系、血統など主義・主張は禁止とする。

7.神話に関する教育は禁止とする。

占領軍(GHQ)は、何故このような指令を出したのでしょうか?

それは、日本が戦争を起こしたその原因は国家神道にあり、これが元で侵略戦
争に向かっていったとの認識があり、神道を否定することが新しい日本(所謂
アメリカに刃向うことのない日本)、国民ではなく市民を作ることだと考えて
いたからに他なりません。

何故かというと、欧米には「国力の源には必ず宗教がある」という認識があり
ます。日本の国力というのは「神道」に基づいているから、まずこれを否定す
るということになったのです。靖国神社など目の仇にされて当然でしょう。

以前にも申しました通り、「神道」というのは日本の文化・風習を表している
ものともいえるわけで、神道を破壊するということは、それまでの日本の歴史
を否定しているということに繋がります。

ですから、義務教育の中から「歴史」教育が排除され、「社会科」の中で「市
民」を作る教育になったと推察されます。左翼が、国民とはいわず「市民」と
いうのは、テイよくアメリカの思惑に乗せられたよい例といえましょう。

この神道指令がベースになって、日本国憲法の「政教分離」が唱えられます。
しかし、これはあくまで神道が対象であって、その他の宗教(特にキリスト教)
には誰も何も言いません。例えばある国会議員が「私はクリスチャンで、毎週
日曜日に教会へ行きます」と言ったところで、誰もクレームしません。

政教分離をいうのであれば、公の場でそんなことを言ってはならない筈です。
それとも、キリスト教は平和の宗教であって、神道は邪悪な宗教なのでしょう
か? 歴史上、一番多く戦争や争いに係っている宗教はキリスト教に他なりま
せん。欺瞞や詭弁はいい加減にしてもらいたいものです。

そして、昭和21年元旦に、いわゆる「天皇の人間宣言」が出されます。

この「人間宣言」という言葉も、戦後左翼が作った言葉であって、国立公文書
館では「新日本建設に関する詔書」となっています。(但し、国会図書館など
には「人間宣言」として所蔵されている)

この文章の中において、天皇の神格化の否定は一部であって本筋ではなく、本
来は、明治天皇が示した「五箇条のご誓文」に則って民主的な国づくりを進め
ていこうとするものでした。

結果的には、神格化の否定だけが大きく捉えられ、今でいう「人間宣言」とい
う言葉が一般的になってしまいました。高校の教科書においても「人間宣言」
という言葉はあっても「新日本建設に関する詔書」とは一切記述されていませ
ん。

確かに神道の本家本元を究極的にいうと「天皇」ですが、GHQは天皇という
存在は認めても、その意義・歴史は徹底的に否定する方針を進めたわけです。
暫くしてできた教育基本法においても、この認識が強く影響され、日本から、
本来の「歴史」教育が消えていったのだと思います。

私は、戦前の歴史教育が正しいとは言いません。また、戦前を全面的に肯定す
るものでもありませんが、真正面に歴史と向き合うことを日本人は避けている
のではないでしょうか。

不定期になるでしょうが、私なりに向き合っていきたいと思います。

                        = この稿おわり =
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┌──────────「Sho さん」

ちょうどイギリス人のカミさんから、日本の学校に行っているうちの息子は、
一体いつ歴史を勉強するのか?と聞かれたところです。現在、小4。

いつだろう?そういえば自分も小学校で習っていない、と答えると、それはお
かしい、と。
これはきっとGHQ政策のせい、と答えると、一笑され、あなたビョーキ、と
言われました――――。
└────────── ┌──────────「hideおじさんから」
日本の義務教育で「歴史」という科目が無いのがGHQのせいというのは、あ ながち間違っているとは思えません。何故ならGHQは、敗戦後間もない時期 (昭和20年10月22日)に、「教育制度運営の基本方針に関する総司令部覚 書」を日本政府に通達し、これに基づき修身、日本史、地理の授業を停止した という事実があります。 これは、日本が戦争を遂行したのは、天皇を中心とする反封建的、絶対主義的 軍国主義、超国家的教育体制にあると考え、自由主義的、民主主義的教育体制 の確立を目指しました。 その後GHQは、自ら招いた「アメリカ教育使節団」の報告書を元に、GHQ の監視の中、日本に対して新しい「教育基本法」「学校教育法」を採用させま した。ですから、現在の教育方針というのは、このGHQの意向が強く影響し ているのです。 「この教育基本法はおかしい」として、安倍晋三総理大臣は改正を目指したの ですが、志半ばにして退陣したのは残念です。 一方、同じ敗戦国であるドイツはというと、「憲法と教育はドイツ人自身の手 で」と言い、占領軍に認められ、今の教育方針になっています。全く戦争とは 関係ない何百万ものユダヤ人を抹殺したナチス・ドイツは自主憲法・自主教育 を認められたのに、日本は強制的そして根本的に変えさせられました。 この違いはいったい何なのでしょう? そこに私は黄色人種への差別意識と、 宗教の違いを感じざるを得ません。 └────────── ┌──────────「ちきゅうさん」 歴史については義務教育では教えるべきですね。神道、天皇制についても一般 的にいわれている天照大神等の神話だけでなく、その神話の成り立ちの背景の 諸説などの紹介も必要かと思います。 私には、神道や天皇制の成り立ちをそのまま信じることは出来ませんが、日本 国に確立した文化・制度としては理解しており、何等否定するところではあり ません。ーーー文化とか制度という表現が適切でないかも知れませんが。
└────────── ┌──────────「hideおじさんから」
私も当然義務教育で「歴史」という科目を設け、子供たちに日本の歴史を教え るべきだと思います。勿論、学問ですから、非科学的な事象ばかり取り上げる のではなく、神話の成り立ち、それに連なる天皇というものを説明する必要が あると思います。 日本の歴史において、「天皇」を抜きにして語ることは出来ません。 現在地 球上で唯一、先祖を辿ると神話の世界までたどり着く「王朝」というのは天皇 しかありません。 何故、このように日本人は天皇というものを守り続けてきたのか、何時でも天 皇に取って代わることができたのに、故そうしてこなかったのか、そこには日 本人ならではの感性と文化が存在していると思えるのです。 単に、戦争の一時期に「天皇を中心として戦争を遂行した」という観念ではな く、その昔からの歴史を学ぶことによって、良さも悪さも子供たちに理解させ ることができるのではないでしょうか。 └────────── ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ お便りで頂きました感想。 ┗━┛ ┌──────────「名無しの一読者さん」 愛読させていただいております。 『私は、戦前の歴史教育が正しいとは言いません。また、戦前を全面的に肯定 するものでもありませんが、真正面に歴史と向き合うことを日本人は避けてい るのではないでしょうか』 後半の、ごく平凡かつ真っ当なことを言うために、前半で戦前を否定してみせ て共感を求める心性、この(小生も含めて)習い性となってしまった自虐史観の 残像を、近頃意識して改めようとしているのですが、なかなか難しい。 戦前を少しでも誉めると、自分でも息苦しくなっちゃうんですから。
└────────── ┌──────────「hideおじさんから」
ご指摘の通り、私自身も戦後教育にどっぷり浸かっているせいか、自虐史観か ら抜け出せないところがあるのかもしれません。 私が言いたかったことは、全ての事に良いところもあれば悪いところもあるよ うに、歴史教育においても同じことがいえると思っています。 現在の歴史教育にも良い点もあるでしょう。しかし、戦前の歴史(特に昭和初 期)について、単に否定的な見方だけでよいのか、また、表面をなぞるだけの 歴史教育でよいのか?ということは強く感じています。 一方、戦前の歴史教育については「皇国史観」といわれるように、科学的と思 えない史観が強く影響しているところなど、どうかな?と疑問に思うところも あります。ただ、現在の価値観で戦前の歴史教育を云々いうのは難しいでしょ うが...。 一番の問題は、子供たちが「日本っていいなぁ」と思えるような教育をしてい るのかどうかだと思います。 それを問題にしたいと考えています。 └──────────
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┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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