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┃
┃ 相互理解と友好のために  ―――――――― by ZASSO さん

☆ 中国人にとって、日本語は簡単? ―――――――― 2005/02/02

とんでもない誤解と偏見です。確かに日本も中国も漢字文化圏ですが、発音が
まず違います。意味が異なる単語も数多い。日本語学習でまず壁になるのは、
ひらがなとカタカナの習得です。両方とも、元になっているのは中国の漢字な
ので、語源の研究をするだけならおもしろいでしょうね。でも一つ一つの仮名
を見て、どういう発音なのかを覚えるのが大変です。

「あ」がaという発音だと教えます。「い」はiですね。それを組み合わせる
と、「あい」−そう一番わかりやすい単語と言えば「愛」!世界共通の美しい
言葉です。中国語でも「愛」発音も「ai」と同じなので、学生は皆喜びます。
「な〜んだ、日本語って簡単じゃないか!」

同音異義語は中国語も日本語も同じ、たくさんあります。たとえば、ワープロ
で転換すると、「藍」という語が出てきます。藍染のアイです。中国語では、
「癌」そう、がんのことをアイというのです。これはショックですね。漢字を
使って日中の共通点と違いを指摘しながら、授業を進めていくつもりです。

本当は、直説法―日本語のみで教えたいのですが、来学期依頼されているのは
英語科の生徒の第二外国語のクラス、しかもみんな私が英語教師だということ
を知っている。中国語を独学である程度習得していることも知れ渡っている!
となれば、授業方針を変えざるを得ません。

ただ、文化を同時に教えるということは一貫して行います。たんなる表面上の
挨拶や日常会話が出来るようになっても、文化理解が進んでいないと日本人と
のコミュニケーションはできません。会話の丸暗記だけはやってほしくない。

ところで、アルファベット文化圏の学生にとっては、仮名はまるで暗号です。
漢字を覚えるのはずーっと後の段階。オーストラリアの小学生に日本語を教え
るボランティアをしていたとき、オーストラリア人の教師は、ひらがなとカタ
カナを教える際に、それぞれどんな形に見えるか想像させて、各人に適った覚
え方をさせていました。

例えば「サ」はサーディーン(いわし)の最初の「SA」という発音と、魚が二匹
串刺しになっている様子を連想させます。「ル」はオーストラリアの代表的な
動物カンガルーの「ル」です。後ろ足で蹴っている形です。俗語ではkangaroo
を縮めてRooと言います。

英語の文化圏の生徒に日本語を教える時、漢字は最後の段階です。仮名の習得
だけでもとても時間を取られます。

中国の学生にとっては、仮名よりも漢字を先に教えるほうがいいのかもしれま
せん。日本人が中国に観光に行ったとき、筆談で何とかなるというのはよく言
われていることです。中国人にとっても同様です。

とっつきやすいのは確かですが、勉強すればするほど難しく感じるようになり
ます。日本語は漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット(ローマ字)の併用
です。中国人は、漢字だけを拾い読みすることが出来ます。が、それで何パー
セントぐらい理解できるでしょうか。

昔ならともかく、最近の日本のメディアは、カタカナを多用します。
外来語―起源は英語やフランス語、ドイツ語、オランダ語いろいろありますが
すべてカタカナ表記に直して日本語に取り入れられます。新語もどんどん作ら
れます。なので、何年も前に編集された日本語の教科書では対応できません。

一方、中国語は漢字だけの世界です。外来語も全て漢字に置き換えます。中国
語の新聞を読んでいると、目が疲れ頭が痛くなってきます。漢字の多さに圧倒
されるからです。

アメリカのフランチャイズコーヒー店スターバックスは、音と意味の併用で→
「星巴克」−xing ba ke(Starにあたるのが星その後は音です)、マクドナル
ド→「麦当労」- mai dang laoや、ケンタッキー→「肯徳基」- ken de ji、
エイズ→「艾滋」- ai zi は音だけ。

コンピューター→「電脳」は意味から漢字に訳しています。
Eメールも日本語ではローマ字とカタカナの併用ですが、中国語は音だけの借
用「伊妹児」- yi mei er、と意味からの訳「電子郵件」の両方があります。

日本の事情を調べてみました。高齢者の方がカタカナ語が多くてわからない、
と嘆くのがよくわかります。私の親もカタカナ語辞典というものを持っていま
す。
昨日、インターネットのニュースのページでカタカナを集めてみました。何と
量の多いこと!でも、これをひらがなと漢字を使って表記できるでしょうか。
ちょっと試してみてください、日本の皆さん!

チャンス、カレンダー、ヘルプ、カット、キッチングッズ、インテリア、オリ
ジナル、アンケート、プレゼント、ルール、パスワード、ホームヘルパー、
チェック、アドバイス、カウンセラー、コンサルタント、パートナー、バラン
ス、デイサービス、コミュニティ、タイトル、カロリー、ダイエット、サポー
ト、メンタルヘルス、アルバイト、パート、クリーニングスタッフ、、、

そういえば、昨年日本語学科の三年生が、カタカナの転換が大変だといってい
たのを思い出しました。アルファベット入力ですから正確な発音ができていな
いと、カタカナの単語が書けません。特に拗音―ぴゃ、きょ、びゅ、じょ、と
か促音―小さい「ツ」や「イ」の打ち方が難しい。

例えば「パーティ」はどうタイプするのか? P−TELIですね。Pのあとはハイ
フンで伸ばし、テはTE、小さいイは、Littleの頭文字Lを打ってからIを叩くと
パーティとタイプできます。

機会、暦、援助、切る、台所用品、室内装飾、独自のもの、質問、贈り物、規
則、暗証番号、自宅介助人、確認、忠告、相談員、、、

あ〜疲れた。カタカナの氾濫!

  English Version 

===Is Japanese easy to master for Chinese people?===

There is a stereotyped idea that Japanese is easy to
master for Chinese, because both Japan and China use
character-based writing system. This notion is not true.
Most Kanji characters are pronounced differently and many
have different meanings. The first barrier in studying
Japanese is the mastery of Hiragana and Katakana which
were made from Kanji characters imported from China. If
aiming at studying etymology alone, one might find it very
intriguing.

The first Kana alphabet is ‘a’ and the second is ‘I’.
The combination of these two letters forms a beautiful
word 
‘ai’ meaning LOVE. Pronunciation is the same in both
languages, which makes students happy. 
‘Oh, Japanese is that easy!’

Homophones exist in both languages. When you type in ‘ai
’ and convert it into Japanese, you may get ‘ai’-dye,
and in Chinese 
‘ai’- cancer! This difference might be a shock to
learners. I am planning to teach the language by pointing
the similarities and differences of Kanji characters.

Frankly speaking, I would like to use DIRECT METHOD-
teaching Japanese in Japanese. However, my students in the
next term will be English majors and they take Japanese as
a second foreign language. Moreover, they know that I am a
qualified English teacher and have mastered some Chinese
language. Then I have to readjust my teaching method to
suit the new situation. What I should not change is the
principle of teaching culture and language at the same
time. If there is no understanding of Japanese culture,
real communication with Japanese people may not be
realized. I will advise students not to rote-memorize
sentences, for it leads to just the superficial language
manipulation. 

By the way, for students from alphabet-based languages,
Kana is like a cipher, let alone Kanji. While I was
voluntarily teaching Japanese at primary schools in
Australia, the Australian teacher had her pupils guess
what each Kana looked like, and then told them to memorize
the sound and the shape. For instance, Katakana 
‘サ ‘ looks like two sardines in a skewer. Its sounds is

‘sa’. ‘ル‘ looks like an Australian native animal,
kangaroo. It kicks the enemy with its strong hind leg. The
sound is 
‘ru’. Mastering (Kana Hiragana and Katakana )takes a
huge amount of time. Studying Kanji character is the last
stage for English-speaking students.

For Chinese students, it might be better to teach Kanji
before Kana. It is often said that Japanese tourists can
communicate with Chinese locals if they write Kanji
characters. Same is true for Chinese people. At first, it
appears easy to study Japanese, because there are many
familiar Kanji characters. However, the longer and deeper
they study, the more difficult it becomes. 

In fact, Japanese uses four writing systems- Kanji,
Hiragana, Katakana and Roman characters. Chinese people
can understand only Kanji characters, but how much can
they understand? These days, Japanese media employs tons
of Katakana characters, most of them are direct use from
foreign languages- mainly English. Loan words, so called,
are rampant in everyday life and the influx is rapid and
continuous. If Japanese language learners use out-dated
textbooks, they cannot catch up with new words and
meanings.
 Meanwhile, Chinese uses only Kanji characters. Loan
words are all converted into Kanji. I feel overwhelmed
when reading Chinese newspapers, because all pages are
filled with Kanji only!

For example, American franchised coffee shops ’STARBUCKS 
‘are called ‘Xing ba ke’ – the first letter STAR
is translated as Xing and the next two are just borrowing
the sounds. McDonald is called 
‘Mai dang lao’ and KFC is ‘Ken de ji’, both are just
taking similar sounds. However, COMPUTER is the
translation 
‘電脳Dian Nao’, meaning electronic brain. Email is
pronounced similarly in Japanese and written in both
Alphabet E and Katakana 
メール. In Chinese Email is translated in both ways- sound
only 
‘Yi mei er’ and meaning  ’電子郵便.electronic mail’.

I checked the use of Katakana in Japanese media. Many aged
people complain about the increase of new Katakana words.
My parents, for example, have bought a Katakana word
Dictionary.

I recall Japanese major students’ difficulty of typing
Katakana words. If they cannot pronounce words correctly,
they cannot type in. In particular, pya, kyu, byu, jo, and
small 
’tsu’ and ‘I ‘sounds. For example, ‘party’ is
pronounced as pa-tee. The first pa is elongated sound, and
tee is typed P, E, L and I. 

Here are the examples of Katakana words appearing on the
Internet news page.
チャンス、カレンダー、ヘルプ、カット、キッチングッズ、イ
ンテリア、オリジナル、アンケート、プレゼント、ルール、パ
スワード、ホームヘルパー、チェック、アドバイス、カウンセ
ラー、コンサルタント、パートナー、バランス、デイサービス
、コミュニティ、タイトル、カロリー、ダイエット、サポート
、メンタルヘルス、アルバイト、パート、クリーニングスタッ
フ、、、
Most are of English origin, so I just write the
translation. 
Chance, calendar, help, cut, kitchen goods, interior,
original, enquete
 (アンケート)present, rule, password, home helper, check,
advice, counselor, consultant, partner, balance, day
service, community, title, calorie, diet, support, mental
health, arbeit
 (アルバイト), part timer, cleaning staff,,,, 
Cf. Enquete is from French and it means questionnaire. 
Arbeit is from German meaning labor. 

How tiring! 
Katakana seems to dominate the Japanese media. 

                        = この稿おわり =
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┃┃ お便りで頂きました感想。
┗━┛
┌──────────「肝白さん」

エッセイ「中国人にとって、日本語は簡単?」(2005/02/02付)は、
大変興味深く読ませていただきました。
重箱の隅で申し訳ないですが、一部訂正させて下さい。

原文:「パーティ」はどうタイプするのか? P−TELIですね。
Pのあとはハイフンで伸ばし、テはTE、小さいイは、Littleの頭文字Lを
打ってからIを叩くとパーティとタイプできます。

訂正1:“P−TELI”では、“p-ティ”または“p−ティ”となって
しまいます。“P”の後に“A”の入力が必要です。

訂正2:「“TELI”→“ティ”」ですが、これでもいいですが、現在の
「日本語変換」では大抵、「“THI”→“ティ”」の入力方法を推奨して
いるはずです。入力が一文字分少なくなりますので、念のため。

└──────────
 
┌──────────「ZASSO さんから」

初歩的なミスでごめんなさい。

そうです。PARTYは、パーティ、PAとハイフン、TEとLI。
そして、ご指摘のように、THIでティがでるのですね。
このほうが簡単!有難うございました。

└──────────
┌──────────「hideおじさん」男性@四十代@会社員@神奈川

ZASSO さん、中国で教鞭を取られているのは本当にご苦労が多いと思います。

さて日本語ですが、ご指摘のように今は横文字が多くなって、おじさんの私に
はついていくのが大変です。この横文字を無理して漢字で表記すると、部下か
ら「これはどういう意味ですか?」と聞かれ墓穴を掘ることもあります。

同じような問題が、お隣の韓国でも起こっています。英語読みの「音」をハン
グル表記にするものですから、お年寄りにはなんのことか分らないという現象
が起こっているそうです。余談ですが、ハングルを勉強されたことのある方は
ご存知だと思いますが、日本語とハングルは発音が似ている言葉が多いです。

家族は「カジョック」学生は「ハクセン」学校は「ハッギョ」、高校生(高等
学生)は「コドゥンハクセン」中学生は「チュガクセン」等々、キリがありま
せん。
その昔の日本の影響なのか?そもそも日本は漢字の読みも韓国から取り入れた
のか?どうか分りませんが、この共通性は非常に興味深いものです。ちなみに
ハングルの文法は、全くといっていいほど日本語に近いです。

話しが逸れてしまいましたが、時々外国人のほうが正しい日本語を使っている
のを聞くと、そのうち、学校の日本語教師は外国人になってしまうのかもしれ
ません。 
現在「漢語」(ハンユイ)を勉強してますが、まるっきりといっていいほど発音
が違いますね。たまぁ〜に似ている発音のものありますけど..苦労してます。

└──────────
 
┌──────────「ZASSO さんから」

同僚に韓国人がいるので、聞いてみます。彼女はなんと、日本語を教えている
のですよ!ーー韓国語と日本語の文法が似ているとは知りませんでした。

中国語の発音、お互いに苦労しますよね。書けて読めても、聞いて分からなけ
れば、いつまでたってもスムーズなコミュニケーションはできません。

それから、日本語に取り込まれたカタカナ語の数、半端ではないです。
英語っぽいものが多いので要注意です。英語式に発音しても通じない単語もあ
ります。ーーいわゆる和製英語です、ご注意を!

例えばデイサービス(日帰り介護)は、DayServiceなどといっても通じません。
Morning Service は、日本では一般的な喫茶店などでの朝食メニューですが、
そのまま英語だと思って使うと、これは教会での朝の礼拝という意味になって
しまいます。
ーー日本人の英語力は、こうした和製英語の氾濫のせいで向上しないのではな
いかと思ったりもします・・・。

└──────────
┌──────────「南田耕作さん」男性@二十代@中国

日本と中国は、言葉の面において2千年以上も交流を続けて、お互い深い影響
を与えた。近年に入ってから、中国語には、日本人が作った漢字がたくさん使
われて、中国語の外来語の一部となっている。

私は、自分の母国である中国語、そして第二言語である日本語がどちらも大好
きである。この二つの言語をしっかり勉強して、将来、日本と中国の架け橋に
なりたいと思う。

└──────────
 
┌──────────「ZASSO さんから」

なれますよ!というか、、もう十分なってると思います。耕作さんの日本語は
正確ですよ。
私は、日本人として英語を教えるときに気をつけているのは、ニュートラルな
英語、訛りのない英語です。時々、アメリカに住んでいたのですか、と聞かれ
ることがあります。日本の英語番組のほとんどがアメリカ英語に偏っているか
らでしょうか。

今は、インターネットラジオでオーストラリアのABC放送や、BBCも聞い
ていますが、結局私のしゃべる英語は「MY English」なんでしょうね。
ーー中身で勝負!

└──────────
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 

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