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┃ 相互理解と友好のために  ―――――――― by ZASSO さん

☆ 少数民族を考える:オーストラリア・中国・日本 ― 2004/12/01

オーストラリアの白豪主義、同化政策は過去のものとなりました。謝罪も賠償
も実践されている現在、アボリジニたちの生活はどう変わったのでしょうか。

私がオーストラリア滞在中に耳にした話では、「多文化主義のオーストラリア
には多くの移民が住んでいる。彼らのほとんどは、母国の文化や言語を保持し
ながらオーストラリアの環境になれるように努力している。子供たちが新しい
文化を学ぶことは比較的たやすいが、大人たちは苦労している。」ということ
でした。

比較的易しいのはヨーロッパからの移民で、英語圏ではなくても学校ではヨー
ロッパの言語が学習されているため、関心度も高い。しかし、アジア圏やアボ
リジニの子供たちは、まだまだ自力での努力が必要とされているそうです。

特にアボリジニの言語は、そのほとんどが消え去る運命にあります。

子供たちは学校で英語を学び、家に帰っても母国語を話す機会が少なくなりま
した。一部の大学でアボリジニ文化研究などが行われているだけで、私のいた
USQでも、年々履修生が減っていっているという状況でした。アボリジニた
ちが、新しい習慣や言語を取り入れなければ生活していけない状況にある反面
白人たちには、先住民族である彼らの文化や言語を学ぼうという姿勢は見られ
ません。
今でも、アボリジニたちは国の片隅に追いやられ、差別を受けていると感じま
した。

中国には55の少数民族がいます。 ――その大多数(97%)は漢族です。

少数民族といっても、100万人を超える民族が18もあるのですから、独自
の文化や生活を守っていくことは比較的たやすいのかもしれません。江西チワ
ン族自治区、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区、チベット自治区、内蒙古
自治区という独立した形のコミュニティが出来上がっています。

自治政府を持てるという自由があるのはすばらしいことだと思います。教育も
行政も自分たちの文化圏で行われるわけです。

56の民族がみんな調和と平和を保って共存しているのなら、「多文化主義」
を誇るオーストラリアに負けず劣らず、中国も多民族多文化の社会だと思いま
す。

「実際本当に民族間の摩擦や紛争はないのでしょうか?」

生徒にこの質問を投げかけるのは少々ためらいます。また以前のような失敗を
犯したくないので、波風をあまり立てず、面子を重んじて、この話題はもう終
わりにしました。

一方、日本の少数民族――アイヌの人たちは1万五千人。アイヌ語は書き言葉
ではないため消え去る運命にあります。しゃべれる人が年々少なくなり、しか
も全員が高齢者。後世に伝えることができなければ、アイヌ文化は日本からな
くなってしまうかもしれません。日本政府の同化政策の結果ですね。

琉球語もそうです。時の総理大臣中曽根氏は、「日本は単一民族だから、人種
差別はない」と公言していました。とんでもない話です。在日の韓国朝鮮の人
たちを含め、日本に帰化した人、永住する意思のある人が大勢います。

外国人の人口は、もう15%にも達します。

  English Version 

Ethnic minorities-Australia, China and Japan

Australia's national policy ‘White Australian’-assimilation is now 
history.
Apology and compensation have been made.
How has Aboriginals life changed? As I recall, multicultural 
Australia embraces many immigrants, and most of who try hard to get 
used to the new environment while maintaining their own cultures and 
languages.
Small children adapt to the new situation quickly, however, adults 
immigrants struggle over language and cultural barriers.

Relatively easy is the immigrants from European countries.
As English is taught in schools, they have basic understanding of the 
English language and cultures.
Asian and Aboriginal children need to exert themselves much more to 
catch up with the locals.
In particular, Aboriginal language is facing extinction.
Children study English at school and have fewer chances to speak 
their native language.
Only a handful of tertiary institutions provide courses to study 
Aboriginal language and culture in Australia.
While Aborigines have to strive for adopting western lifestyle and 
customs, white people have little interests in Aboriginal society.
Still now Aborigines are discriminated against in employment, 
marriage and life in general.  

In China, there are 55 ethnic minorities.
97% majority is Han Chinese.
Although they say ‘minorities’ 18 minorities have more than 
1 million people.
It might be easy for them to maintain their own cultural heritages 
and lifestyles.
It is wonderful that they have their autonomous governments, namely 
Guanxi, Neimenggu, Ningxia, Xinjiang and Xizang Autonomous Regions.
If all these ethnic minorities coexist in peace and harmony, China 
indeed is a multicultural country like Australia.
'Is it true that there are no frictions and conflict between them?' 
This is such a sensitive question to ask students in class. 

Meanwhile, there are about 15000 indigenous people (Ainu) in Japan.
As Ainu does not posses a writing form, their language is nearly 
extinct.
Only a dozen or so Ainu can speak the language, and all of them are 
elderly.
Therefore, it is very likely that Ainu culture will disappear sooner 
or later.
Ryukyu language is facing the same problem.
All these are attributable to the assimilation policy of Japanese 
government.
I still remember then-prime minister Mr.
Nakasone commented that there is no racial discrimination because 
there are no ethnic minorities in Japan.
No way! In fact, there are many foreign residents including Koreans, 
Chinese who were brought as labourers during the War.
Many have been nationalized or married Japanese with the intention of 
long or permanent stay.

Alien population of Japan is over 15% now.

                        = この稿おわり =
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┃┃ お便りで頂きました感想。
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┌──────────「気分は情報無限さん」

生で異国の若い人達に接する御苦労が忍ばれる話かと思います。考え過ぎかも
知れませんが「西安事件」のようなトラブルに巻き込まれない為にも十分用心
なさって下さい。

日本の少数民族対策に対しては、確かに先生の仰る通り不十分な点が多々ある
と思われます。しかし、中曽根康弘氏が内閣総理大臣在任中にした発言は大半
が政治的意図が含まれているので直に受け止めるのは危険です。

堺屋太一氏の著作「日本とは何か」で読んだところの日本社会は、極めて外国
人を同化させやすい社会であるとのことです。つまり日本で生活している外国
人は比較的短時間で日本語を話せるようになるし、直に日本の習慣に馴染んで
しまうそうです。逆に日本人が外国に移民すると日系二世の段階で殆ど日本語
が話せなくなるとの事。

島国民族の性なのでしょうか?
日本で生活する中国の学生さん達も「同調圧力」に耐えきれず逃げ出す人もい
る様子です。

└──────────
 
┌──────────「ZASSO さん」

ご忠告ありがとうございます。気をつけます。

日本のような、生ぬるいお湯の中につかっていると、平和ボケして免疫力が弱
くなりますね。中国に来て自分のひ弱さを実感するとともに、それでも2年間
頑張ってきた自分に驚いています。

確かに日本は同質社会です。異質のものを受け入れない。異文化の人が入って
きて日本に本当に溶け込むためには、「帰化」という手段しかないのでしょう
か。
└──────────
 
┌──────────「気分は情報無限さん」

先生のご返事を読むと、勘違いされている様子です。
私が主張したいのは、日本社会がそんなに甘いところなのか?という点です。
「バブル時代」の日本では「安全」と「水」はタダと言われていました。しか
し、実際は「税金」と「水道料金」を誰かが負担しているからにはタダではな
かった筈です。

冷戦期において旧ソ連は「強制収用所」、アメリカは「戦場」、そして日本は
「工場」でした。だから「安全」でなければ皆が就労に付くことが出来ないし
せめて「水」ぐらいタダにして欲しいという願望があったのは確かです。
だが実際は「いじめによる自殺」「過労死」が頻発していましたし、水道料金
が掛からない地域はインフラ整備が遅れていました。
ーーつまり単純に「タダ」ではなかったのです。

そして今の日本では「安全」も「水」も、共に金銭で購入するのが当然とされ
ています。当然、社会的弱者にとっては貧富の格差は広がる一方なのに、全然
民主化が進まない今の中国よりマシでしょうが、そんなに日本は、皆が笑って
暮らせる、ヒトに優しい国なのでしょうか?

テレビの番組でしばしば、昔ながらの日本文化にあこがれて日本国籍を収得し
日本社会に溶け込んで普通の日本人以上に日本人らしい生活を営む外国人を取
り上げています。
しかし、日本の徹底した管理社会を評価して日本国籍を収得した外国人の話は
皆無ではないですけれども少ないのが現状です。

先生はどう思われますか?

└──────────
 
┌──────────「ZASSO さんから」

「先生」はやめてくださいね。ZASSO で結構です。

日本は、お金さえ出せばなんでも買える社会です。それをいいたいのです。
中国は、その「何でも」がない社会なのです。だからいろいろ工夫して、自分
の力で何とかできないかとまず考えます。

日本は本当に清潔で、何もかもが効率よくできています。これを、管理社会と
いうのでしょうか?中国は非効率的です。何が起こるかわかりません。でも、
みんなおおらかで寛容です。臨機応変に対応していますね。「こうでなければ
ならない。」というものがありません。

私は、日本社会が甘いとは思っていません。地位、お金のない人は淘汰される
社会です。ホームレス、路上生活者が、2万人以上いると言われています。
社会からはみ出された人たちです。

中国の物乞い事情を今調べていますが、乞食という差別用語は、こちらでは平
気で使います。この人たちは、日本のホームレスのようにおとなしくはありま
せん。生きることへの執着心が強いのかなとも思います。

日本にいる期間が少なくなって、余計に違和感を感じてしまいます。中国にい
ても、日本人であることに変りはないのですが、日本人の尺度はもう捨てまし
た。比べても仕方のないことです。今は、中国人の立場に立って考えるように
しています。途上国である中国、さまざまな問題があります。じっくり腰をす
えて考える余裕はありません。政府は、次々と解決策を考えて、対処されてい
ます。このエネルギーには感心します。

日本に帰化した外国人―相撲の力士がいますよね。この世界はとても封建的で
す。日本文化の本髄でしょうか。短期間で日本語を習得し、礼儀を身につけ、
日本人の女性と結婚し、、、でもなにか不自然なものを感じるのです。

いったい日本文化、日本の礼儀ってそんなに特殊なものなのかって。アメリカ
人の友人で、日本に長期滞在していても帰化はしたくないと言う人もいます。
帰化しても、参政権が得られることぐらいの利点しかないからということでし
た。
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 

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