☆ 婚外子国籍訴訟 最高裁判決の批評 ――――――― 2008/06/09
本日の朝刊に昨日の最高裁判決が出ていました。非常に興味深い内容だったの
で少し抜粋してみたいと思います。
訴訟の内容は、主にフィリピン国籍の母親と日本国籍の父親の間に生まれた子
で、婚姻以前に生まれ父親が出生後に認知した子は、日本国として日本国籍を
与えなかった事に対しての国籍訴訟です。
┌────────── 最高裁大法廷の多数意見
―― 1:
国籍法3条1項について、84年の改正当時は合理的関連性があり正しかった
が、その後の家族生活や親子関係に関する意識の変化や、その実態の多様化等
を考慮すれば、
日本国民である父と、日本国民でない母との間の子について父母の婚姻をもっ
て初めて日本国籍を与えるに足りるだけの我が国との密接な結び付きが認めら
れる、とすることは、今日では必ずしも家族生活等の実態に適合するとはいえ
ない。
(こんなに難しく言わなくても良さそうですよね)
―― 2:
諸外国においては、非摘出子に対する法的な差別的取り扱いを解消する方向に
あり、我が国の批准している条約にも、児童が出生によっていかなる差別も受
けない、とする趣旨の規定が存し、さらに、多くの国で、認知等により自国民
との父子関係の成立が認められただけで自国籍の取得を認める旨の法改正が行
われている。
(少し飛びます)
―― 3:
日本国籍の取得が、我が国において、基本的人権の保障等を受ける上で重大な
意味を持つ事にかんがみれば、このような差別的取り扱いによって、子の被る
不利益は看過し難く、立法目的との間に合理的関連性を見いだし難い。
└──────────
「1」の部分は、84年の法改正をいっていますが、私が婚姻届を出す事にし
た原因法です。
「2」の部分で驚いたのは、諸外国の法体系に言及して自国の法の不備を唱え
ている事です。
「3」ここでも驚きました。日本国籍を持っていないと基本的人権の保障が受
けられないのかと。(涙)
┌────────── 最高裁大法廷の少数意見
―― 4:
家族生活や親子関係に関する国民一般の意識に大きな変化があったかは、具体
的に明らかでなく、家族の生活状況に顕著な変化があるとも思われないし、非
摘出子の増加の程度もわずかである。
西欧諸国を中心に、非準正子にも国籍取得を認める立法例が多くなっているが
我が国とは社会の状況に大きな違いがある事等から、その動向を直ちに我が国
における憲法適合性の判断の考慮事情とすることは相当でない。
(後はかいつまんで)
―― 5:
生まれた時の状況で国籍条項に当てはまらないのだから、(日本国籍の)今の状
況が変ったからといって、遡って国籍を与える必要はない。
(ちょっと乱暴な書き方になってしまいました)
└──────────
一応外国人である私の意見は、少数意見が非常に正しく思えるのです。
外国の法律や状況を日本の最高裁が考える必要はなく、人道的な観点で考える
ならばまだしも、他所がそうだからでは説得力がないと思いませんか。(笑)
テレビのニュースでは、フィリピンの同じような境遇の子供たちが、日本国籍
が貰えると歓喜していました。今の生活は確かに苦しいのかも知れませんが、
言葉の通じない、見たこともない国を祖国だと本当に思えるのでしょうか。
フィリピンで生まれ、日本語も話せないフィリピン在住の日本国民が増えるの
でしょうか――――。
ーーー思いつくまま、判決を批評してみました。
= おわり =
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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