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寄稿転載記事 ――――――――――― by 岡崎溪子さん
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☆ お金のかからない選挙制度を作る ―――――――― 2008/11/17
前回は、参議院の半数を女性にすることを主張した。良識の府として、参議院
には政党色を薄めて見識ある個人を多く集めたいと願っている。
しかし、現実の日本の選挙はお金がかかりすぎて個人では立候補に躊躇する。
それは、日本では選挙費用の上限が定められておらず、極論すればいくら使っ
てもいいということになる。
一般には、県議会議員に当選するには3千万円〜5千万円、県知事に当選する
には7千万円〜1億円以上の選挙資金が必要といわれている。
―― ≪私のケース≫
実は私は、「太陽と風発電」を掲げて、2001年の静岡県の知事選に出た。
それまで働いて貯めたお金と、母の遺産と自宅を売って3千万円ほど用意した
が、、足りない、、全然足りない。
選挙は、小泉総理の大人気で保守勢力を結集させた現職が圧倒的強さで3選を
果たした――――。私の得票は6万3482票で、有効得票数の1割に満たな
いので静岡県の金庫に300万円は没収された――――。
世界一高額な供託金制度があるのが日本の選挙の現状である。
そして落選後は、当然無一文になってしまった。覚悟はできていたものの、貧
乏暮しはなまやさしいものではない。就職は反逆者の烙印を押されているため
どこにもない。それでも、亡き母の原爆への怒りをこめて原発反対を行動に移
したので後悔はないが。
何にお金を使ったか、
まず供託金が300万円。選挙ポスター制作に200万円。選挙事務所を用意
するとなると、選挙前約1ヵ月+選挙期間18日間で街の中心部で借りると、
それだけで500万円以上はかかるので、選挙事務所は自宅にしてナシ。
お金のある人は、選挙事務所として選挙区の主だった市に7ヵ所ぐらい置く。
当然専属の事務員や運動員を置かねばならず、雑費、選挙カーのレンタル料も
加えて、これにもお金がかかる。
しかし、何といっても人件費が膨大だ。
「全てボランティアがやってくれますから人件費は要りません」というケース
はめったにない。
県内のすべての選挙ポスター掲示板に、公示日に自分の番号がクジで決まるの
で、すぐさま貼らなければいけない。そのためには、各市町村の選挙委員会に
掲示板が設置されている地図があるので、それを貰いに行く。
どんな山奥の村でも、すぐさま貼らないと自宅に抗議の電話がくる。組織を持
たない候補者のつらいところで、アルバイトを雇ったり、タクシーの運転手さ
んなどに有料で貼ってもらったりした。
掲示板は、危険な崖の上にあったり、誰も見る人のいないような辺鄙なところ
にもある。新聞や郵便配達の専門職でないと分からないような場所を探して貼
るのは時間もかかる。
各選挙委員会が、あらかじめ候補者のポスターを預かっておき、掲示板を作っ
た時に同時に貼れば、候補者の無駄な労力とお金が節約できる。
選挙中しか選挙についての演説はできないので、なるべく公示日に近い日に公
民館を予約しておいて、選挙とは関係のない講演をする。私はその直前にアフ
ガニスタンに行ったので、その報告をした。
これは、アメリカのアフガニスタンへの攻撃が予想されたので、急遽の行動で
ある。したがって、予定していた講演がほとんどできず、準備期間が短くなっ
てしまった。
詳細は拙著「おんな独りアフガニスタン決死行」(アルファポリス刊)に書いて
います。
各地で、ボランティアで助けてくれた人々もいて、本当に助かった。京都から
突然5人がやってきて、2日間、浜松市のポスター貼りに奔走してくれた。
ーーーもちろん旅館代や食事代は私の負担である。
遊説や選挙カーのウグイス嬢のアルバイトは大学生グループがきてくれたのだ
が、18歳と19歳の学生が混じっており、これは未成年者を使用したことで
「選挙違反」になる――――。
彼らの日当は1万円+食事代+集合場所までの交通費。伊豆半島を一周した時
は宿賃も払った。私の自家用車も動かしたので、2台分のガソリン代とドライ
バー代。
とにかく、人件費はなにかにつけてかかるのだが、領収書に名前を書くのをほ
とんどの人は嫌がるので、雇ったことはナイショにする約束だ。
実際、友人が役所関係の仕事をしていたのだが、現職に反対する私と縁を切ら
なければ、以後仕事をストップする、と圧力をかけられ、私とは口も聞かなく
なってしまった。生きていくためには仕方がないのだから恨みには思わない。
日本の選挙が、候補者の「政策」よりも「情実」にあるのが実態である。
公開討論会は3回行われたが、時間が短かく、議論もできない。テレビでは、
民放で1回だけ、討論でなく顔見世と簡単な紹介があっただけ。あとはNHK
と民放2局での政見放送である。
政策討論を民放のテレビ局に申し入れたが、現職が断ってきたので実現せず。
そして最悪なのが新聞社。
朝日新聞は、選挙期間中は自社の応援する候補者の記事を特番で毎日掲載して
いた。私には、公示日の前夜11時に、電話で「あなたは明日鉢巻きをします
か?」と質問してきただけ――――。呆れ果てて「しませんよ」と言ったが、
心の中で『バカヤロー!低脳め!』と叫んだ。
他にも「あなたは供託金を支払いましたか?」と聞いてきた新聞記者がいた。
『払ってなきゃ候補者になれないでしょ!』
これら以上にひどいのは「無視」で、私は「泡沫候補」なので1度も取材がな
い。アンケートを郵送してきて、その返事を簡単に新聞に載せているだけ。公
平さのかけらもない。
それでもこちらは、せっかく作った私のホームページに政策を載せているのだ
が、選挙中はホームページの記事の変更が禁止、メールでの呼びかけも禁止な
ので、無理に笑顔を作ってバカバカしい取材にも答える。戸別訪問も禁止と、
とにかく禁止ばかりで、街角や駅前などで演説することだけが許されている。
―― ≪外国の選挙事情≫
イギリスの選挙はお金がかからなく、各候補者の選挙費用の上限は、選挙区の
有権者数によって変わるが、およそ100万円〜200万円である。
選挙戦は、候補者討論会や戸別訪問が中心になっている。インターネットでも
有権者に政策をアピールできる。選挙資金もインターネットでの寄付が80%
もあり、クレジットカードで簡単に寄付ができる仕組みになっている。
但し、イギリスでは各選挙区の候補者による支出は規制されている。
政党本部が用いる選挙費用については制限がなく、政党は大量の資金を新聞広
告や政党幹部の遊説に投入することができる。その結果、候補者が選挙区で自
己の魅力をアピールするよりも、政党が前面に出た選挙戦になる。つまり「誰
を選ぶか?」よりも「どの政党を選ぶか?」で個性的な人物を発掘できない。
―― ≪アメリカのオバマ大統領はインターネットから誕生した≫
オバマ陣営のネット戦略は用意周到に準備されていた。選挙戦のスタート時点
からウェブサイト(barackobama.com)は完全な形でできあがっていた。
支持者同士が、容易に集えるように支援する組織作りを手助けするツールなど
も用意した。ボランティアの参加申し込みも、簡単にできるようにした。
特に政治献金は、クレジットカード決済で手軽に寄付が行える。30ドル以上
いくらでもいいのだが、寄付した人には青いTシャツが送られてくる。シャツ
には「CHANGE(変革)」とオバマ氏のキャッチフレーズが書かれている。
1000億円以上も選挙費用を集めたのだが、選挙民が進んで寄付した金額が
公表されるにつれて、大企業も高額所得者も進んで寄付をした結果である。
勿論アメリカでも議員の汚職はあるが、選挙の時には自分の考えを胸を張って
堂々と国民に訴え、支持を取り付ける。一部には反対の声もあるものの、ほと
んどのアメリカ人は、「このめちゃくちゃお金がかかる制度はいい」という意
見が非常に強い。
それは、押し付けられた選挙ではなく、市民参加ができるから自分のための選
挙としてとらえている。日本の政治家のようにペコペコ頭を下げて企業に寄付
をおねだりして、当選の見返りに有利な情報を提供したり、便宜を図る、候補
者の卑屈な態度がないのがうらやましい。
ただ候補者の名前を連呼して、握手ばかりをしているのとは雲泥の差だ。
―― ≪公職選挙法の改正を!≫
諸悪の根源は、あれもダメ、これもダメ、と規制だらけの公職選挙法にある。
現行法は現職に有利で、知名度があまりない新人には非常にやりにくいように
決められている。「地盤、看板、カバン」を親の代から持っている2世議員は
非常に有利。だから所属政党が変わっても当選する。
本来なら、主義主張が違う政党に変わったのなら、それまでの支持者には受け
入れられないはずなのだが、「あそこのお父さんの代から応援しているから」
と変化がない。よく言えば「候補者本位」だが、政策に無関心といえる。
自治省の役人たちは、なじみのない新人議員よりも、考え方の分かっている古
参議員のほうが好きなのだ。なぜなら、自分たちのいうとおりに動かす対策を
立てているので楽なわけ。ーーー新人議員が出るとデータ収集に時間がかかる
それが嫌なのだ。
インターネットを選挙中も使えるようにして、せめて献金をクレジットカード
でできるようにすれば、投票率もぐんと上がるのだが…。
次の選挙には、大勢の新人議員が当選して、公職選挙法を改正してくれること
を望みたい。
= おわり =
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┃●┃ 読後アンケートの結果。
┗━┛ ◇ これは素晴らしいアイデアだ! ------------------------ 32人 (68%)
◇ いいことはいいんだけれど‥‥ ----------------------- 9人 (19%)
◇ これもやっぱり理想論!空想論! ---------------------- 6人 (13%)
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┃●┃ お寄せいただきましたご意見や感想。
┗━┛ ┌──────────「やせ我慢さん」
〜〜〜溜息しか出ません。
└──────────
┌──────────「八王子欣也さん」
要するに、自分が知事選に落選したのは、選挙資金不足が原因であったと。
ネットでの寄付を認めろ、金よこせと。PCもクレジットカードも持たないよ
うな貧乏人は相手にしないと。
┌--------
諸悪の根源は、あれもダメ、これもダメ、と規制だらけの公職選挙法にある
└--------
のではなくて、金さえあれば当選できるのだと考える浅ましさにこそあると思
われ。
金[カネ]しか要らない。いいお友達になれそうです。 by 星野仙一
└──────────
┌──────────「細野孝司さん」
実行されると大停電の原因になる候補が当選されると、被害が静岡県だけでは
済まない。損害賠償を求められたら、税金で払うのか自分の金で払えるのか。
ーーー倒産の原因になったら、責任を取れると思っているのか。
公約が無責任過ぎる。あなたは責任ある立場になってはいけない人です。風力
発電で電気製品が確実に動作するのか、実験して言っているのですか。実証試
験もやっていない事を公約にして、落選したからといって制度をけなして制度
が変わると思っているのですか。
自分の人望の無い事を、選挙制度の問題に摺り代えているだけです。多分自覚
していないでしょう。
└──────────
┌──────────「天津×丸さん」
┌--------
諸悪の根源は、あれもダメ、これもダメ、と規制だらけの公職選挙法にある。
└--------
こうした「ファナティック」な人が「当選できない」という優れた側面が‥‥
「あると思います!」
└──────────
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▽
http://www12.ocn.ne.jp/~okazaki8/
岡崎 けい子 okazaki88@mocha.ocn.ne.jp
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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