寄稿転載記事 ――――――――――― by 岡崎溪子さん
☆ 大谷光瑞の収集品のゆくえ ――――――――――― 2004/08/09

西本願寺の法主であった大谷光瑞は、早くから仏教東漸の遺跡の研究に情熱を
注いだことはよく知られています。光瑞が、戦争による資料の散逸を恐れて、
中国の大連、朝鮮総督府、日本、と三箇所に分けていました。

戦後、中国も朝鮮もこれを返却しません。中国は現在旅順博物館にあります。
韓国は、ソウル博物館にあると思うのですが、未公開のため状況が把握できま
せん。

これらはまったく戦争に関係したものでもなく、若き仏僧たちが命懸けで調査
・収集したものです。なかでも「橘瑞超」の活躍は「中亜探検」に壮絶な崑崙
(山脈)越えの死闘が書かれており、涙なくしては読めないものです。

以前、龍谷大学でシンポジウムがあった時に、私は韓国の大学に公開を申し入
れましたが、いまだに実現していません。
ーーこれでは、西欧の探検者たちから仏教資料を守った光瑞の遺志が反映され
ません。

日本にあれば一般公開され、初期仏教のなんたるかを学びとることができるの
に、非常に残念です。何の苦労もせずに世界のお宝を手に入れた中国・朝鮮は
「シメシメ」とほくそえんでいる・・・・。

「シベリア決死行」/岡崎溪子 出版:アルファポリス

                        = この稿おわり =
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