寄稿転載記事 ――――――――――――― by 豪華さん
☆ 中国について感じたこと ―――――――――――― 2004/07/14

「シンセン」で検索しこのページへ辿り着き、一週間ほどかけてHAJIMEさんの
コーナーを読み終えました。というのも、実は香港へ旅行し、シンセンにも足
を伸ばしてみようと考えていたからです。
事前に、ライチやVCDの事など、大変興味深く読ませていただきました。

帰ってきて、私が感じたことを、HAJIMEさんの書かれていたことを参照しなが
ら報告などさせていただきたいと思い、メール致します。

―― 6月下旬のシンセンは予想どおりの暑さでした。

同行した友人は「日本とたいして変わらない」と言いますが、普段冷房の効い
たオフィスでノウノウと仕事している身には、さすがにこたえました。朦朧と
するような暑さの中、回りを見渡してみれば・・・道路はキチンと整備されて
いるし、高層ビルも多く見られる。行き交う人々も、外見、装飾からして生活
水準は決して低くはなさそうな雰囲気。

ーー想像以上の街の発展の度合いに驚きました。

暑さでへばってしまい、遠出は出来なかったため特区外の情景を見ることはで
きませんでしたが、私の想像は時代錯誤な中国の田舎町に等しいものだったの
でしょう。

そんな中・・・道端で、私にとっては大変衝撃的な光景が目に飛び込んできま
した。
ゴミ箱をひっくり返して残飯を漁る母親と、傍らで泣きじゃくる子供です。

友人は「アジアの国ならどこででも見る光景」だと言いますが、私にとっては
衝撃以外の何物でもありませんでした。近年、著しい発展ばかりが報じられて
いる中国の近代都市で遭遇したみすぼらしい浮浪者の親子。

HAJIMEさんのお話にも度々出てきました、激務に耐え、懸命に未来を掴もうと
している若者達。中には家族を養うために体を売ろうという娘までいるという
ことでしたよね。
彼らが日本に生まれていたら、そこまで必死になったでしょうか。

ーー必死になどならずとも生きて行けるこの環境の中で。

この隣国で、いや中国に限らず、毎日を必死に生きようとしている人がいる。
私は彼らと何が違うのか‥‥生まれた場所が違うだけです。我々の先人が血の
滲む苦労をして築いた現在の日本というブランド。先人の努力に深く感謝しな
ければならない・・・HAJIMEさんの文章にも出てきたと思いますが、これは私
も度々感じたことです。

―― 私には天津出身の友人がいます。

ご夫婦で、お子さんが一人。もう何年も日本で働き、一昨年ぐらいに前に日本
に帰化されました。(奥さんのお母さんが日本人ということですが、その他の
詳細は不明です)

一度彼らの里帰りにご一緒させて頂いたことがありますが、親族の暮らしぶり
などを見ても、中流の家庭よりも上、といった雰囲気でした。ご夫婦は、中国
にいた時は技術系の仕事をしていて、ある程度の地位に着いていたようですが
更なる生活の向上を目指して日本へやってきたそうです。

私は特に仲が良かったため、たまにご夫婦の愚痴を聞きましたが、体裁を重ん
じる、プライドの高い中国人の彼らには、日本の生活は屈辱的な部分もあり、
大変ストレスを感じているようでした。
その点は中国で働かれている皆さんのよく知るところでしょう。

彼らは非常に優れた技術や知識を持っていて、大変な努力家でもあります。
そして、何より必死で頑張っています。自分のため、家族のため。

自らを振り返ってみて、自分はどうあるべきか・・・結論付けるのは難しいこ
とですが、「他人(中国)が頑張ってるから自分も負けないように頑張る」・・
・・それでいいと思っています。
先人の築いた成果に甘えるのも一つの手段だと思います。せっかく日本に生ま
れたのだから、アドバンテージは有り難く利用させてもらう。

ーー自己満足にしかならないのかもしれませんが・・・。

以上が、私が中国について感じること、そして自身について思うことです。
ご清覧ありがとうございました。

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┏━━━━━━━━━━「HAJIMEさんからのエール」

いやあ、わたくしが今までクドクドねちねち訴えていたことを素晴らしく簡潔
に、しかも非常にわかりやすく総括してくださり、まことにありがとうござい
ますです。私の言いたかったこともまさにこれでして。

でもつらいのは、この感じって、いくら字数を連ねてクダクダ述べても、結局
その目で見て、その体で体験しないと実感体感できないものなのですよね。

そのぐらい、日本で生れて育った、日本しか知らない人が「日本の当たり前」
が、実は「よその国では当たり前ではない」ことを自覚するのが容易ではない
ということなんですね。

豪華さんはおいくつぐらいの方なのでしょうか、女性でしょうかそれとも男性
でしょうか。私は中国にもう9年もいるせいで、浮浪者やお乞食さんといった
いわゆる底辺の人たちは正直見慣れてしまって、やっぱり豪華さんのお友達の
反応同様「まあアジアならどこにでもいるんだよね」という感じです。

それでも、日々普通の暮らしの中で、非常に頻繁に非常に貧しい労働者の人々
を目にする機会があるというのは、自分の置かれた状況に感謝するという思想
を繰り返し呼び覚ます作用がありますね。

先人に感謝する、明治以来の近代史に興味を持つ、というのも、これから繋が
っています。そしてまた、目に見えない形で自分の祖国に護られている、恩恵
を受けている、という事実もまた外国で暮らすようになって初めて実感しまし
た。
私も中国に来る前は自虐史観で、中国に謝ってるほうの人間でしたが、今では
日本の近代史と日本民族の優秀性に誇りをもって胸張ってるほうの人間です。
ーーそうでなかったら、つらくてこの国にいれませんもん。

また中国に来てくださいね。

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                        = この稿おわり =
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