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中国レポート ―――――――――― by 平野信幸さん
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☆ 中小企業の中国進出(3) ―――――――――――― 2004/12/13
2004年9月、中小企業の技術振興に関る財団法人の要請により、「日本の
中小企業の中国進出」における「中国の経済状況と中国進出に際する留意点」
に関して情報交換を行いました。
要請に際しまして「事前の質問」があり、また小職の中国進出実体験に基づい
た所見を述べました。その懇談内容を「中国レポート」として連載致します。
<質問事項>
1−中国の現在の経済や社会の状況および今後の動向。
2−中国側からみて、日本企業(特に中小企業)に対するご意見。
3−日本の中小企業が今後中国に進出しようと思う場合の留意すべき点。
4−日本の中小企業が中国と商取引する場合の留意点。
5−その他、ご意見があればなんでも。
<質問に対する回答>
―――― 4.日本の中小企業が中国と商取引する場合の留意点
中国進出における問題として、売上回収がよく取り上げられます。この問題を
理解するには、まず日本と中国の商習慣の違いを認識する必要があります。
互いの習慣の相違は、思い込みや誤認によって、修復し難い不信感を生む場合
もあります。特に「取引相手が平等な立場であるか否か」によって「その習慣
を理解しようとするか、しないか」を、「誰もが無意識の内に選択している」
と思います。
取引相手が自分の立場より上と感じている場合(相手の経済的優位性ではなく
精神的優位性)取引条件は相手に合わせなければならないような心理が働くで
しょう。その逆の場合は、自分の条件を強要し「相手の立場や習慣を理解する
配慮が疎かになる」のではないでしょうか。
(欧米企業と中国企業に対する対応の相違)
この潜在的意識が、中国ビジネスにおいて障害になっているのだと思われます。
ビジネスにおいての取引条件の交渉は、常に対等な立場で臨み、中国(現地)の
商習慣を理解して、「郷に入りては、郷に従え」という故事の教えに学ぶこと
が肝要で、日本における慣れた習慣を安易に行うべきではありません。
「商取引は、相互の信頼関係によって進展する」という、日本での慣習は中国
において通用しないと心得なければなりません。「契約をしたのだから代金は
支払ってくれずはず」との思い込みによって回収困難な状況に遭遇し、「中国
は信用出来ない」と非難をしても問題解決にはなりません。
継続的取引のない状況で、後払いを信用して製品を渡したら、回収困難になる
ことは中国では誰でもが知っていることであり、知らなかったことを社会制度
の問題にするのは責任の転嫁にすぎません。
商習慣は、「売る場合」だけではなく、「買う場合」においても同じ事に留意
する必要があります。設備装置の取引におきましては、前金渡しとCOD(納
入時現金決済)が中国における商習慣で、これを日本企業の取引に馴染まない
と拒否をすれば、取引が成立しないか、もしくは高額な商品を購入しなければ
ならなくなります。
中国においては、「友人とビジネスをするな(友人から買うな)」と、良く耳に
することがあります。中国人はプライドが高く面子を重んじるために、「友人
からの購入品は値引きが出来ない」為です。売る側はそれを承知しており、一
般価格より高く金額提示をします。日本人の感覚からすれば全く逆で、「友人
から金儲けをすると恥ずかしい」思いがあり、最小の利益を勘案して金額提示
をすることが一般的だと思います。
このように、中国進出においては商習慣の違いを認識しなければなりません。
競合が厳しく、取引価格の値引きや、取引条件等、取引に際して大きな譲歩を
しなければならないような事業においては回収問題に充分な留意が必要です。
そのような問題を解決するために、製造企業と市場の間に立って、互いの信頼
関係を補足する機関があれば、中国進出に際し、日本企業が懸念する、代金回
収の問題解決に繋がるのではなでしょうか。
――売掛金保証事業(代金回収・支払い保証システム)
中国に進出している外資企業にとって、中国国内での取引の代金回収問題は最
も大きな課題である。この問題を解決するために回収・支払いの保証システム
を構築する。
<保証システム>
・日本の企業が中国で商品を販売する時、購入企業は保証会社に代金を前払い
する。
・保証会社は代金の預かり保証書を発行する。
・日本企業は製品を顧客に納入する。
・購入企業は製品を受け取ると、性能・数量を確認して、受取り確認書を保証
会社に送る。
・保証会社はその確認書によって、製造企業に製品の代金を支払う。
この保証システムによって、製造企業は代金の回収が保全され、購入会社も製
品の仕様・性能に関して保証が受けられます。保証料は、販売・購入企業から
それぞれ1%とすれば、1000億円の取引の仲立ちでも、20億円の収入が
見込まれ充分に事業性があると思われます。----売買双方に信頼される組織の
編成が重要。
最近、上海で日本の銀行が始めた債権買取制度は、手数料5%、債権取立て代
行は15〜20%。
―――― 雑感 中国磁石産業視察
本年、11月1日より6日まで、日本ボンド磁石工業会の中国視察に同行して
中国の磁石工場12社を訪問しました。聞いてはいたことですが、改めて中国
の磁石産業の投資が活発であることに驚きました。
2001年、日本企業の依頼で「中国磁石産業の実態調査」した時は、年間五
百トン以上の生産をしている企業は僅か5社でした。2004年現在の情報収
集においては、1千トン以上の生産設備を導入している事業所は、全体で10
ヶ所以上に及び、その企業の生産能力だけと比較しても、日本企業の2倍以上
になっています。
これは、ネオジ磁石の基本特許が切れた事と、電動自転車の市場拡大が、投資
を呼び込んでいると思われます。従来の電動自転車は自転車の構造をしたもの
が主でしたが、ペダルの無い、スクター型が主流になっており、この機種は、
モーターの構造も大きく、磁石も1台当り600〜800g使用されておりま
す。
改めて市内の事情をみてみますと、華東地区の都市部では概に30%以上の電
動自転車が走っており、これが多くの都市に普及すれば、将来、年間1千万台
以上の生産が予測されます。(本年は、300〜400万台)
これは、磁石に換算すると6〜8千トンに相当し、中国におけるネオジ磁石の
50%近くが電動自転車の市場で消費されることになります。大きなマーケッ
トの存在は技術革新を促進し、将来中国の磁石産業の躍進は疑問の余地がない
ものと推測されます。
これまでは、中国の産業界は中国製の安価な設備を導入してコスト競争に力を
注いでいましたが、最近は外国製の最新設備を導入して、品質の向上を図って
いる企業もあります。
磁石産業界は、市場がそれ程大きくないために注目を浴びることはありません
が、自動車や情報機器には欠くべからざる素材で、過去、常に世界をリードし
てきた日本の磁石産業が、大きな岐路に立たされていることを実感させられた
視察でした。
= この稿おわり =
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┃ ┃ この記事にお便りを頂きました。
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┌──────────「紙老虎さん」女性@二十代@会社員@東京
途夢郷さんからオフ会のお話をおききしてから、「アジアの街角から」を拝読
しております。
今回の「売掛金保証事業」は非常に興味深く拝見しました。中国ではこの手の
ことは個人商店的貸金業でよく行われていましたが、最近は地方でもちょっと
大きめの(自称?)格付会社などでも行っていますね。
当方、中国での与信管理を生業としておりますため、今後も注意深く動向を見
守っていきたいです。
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紙老虎:製造技術者と通訳のための工業中国語講座
(仕事と関係ないですが ^^; → http://www2.ocn.ne.jp/~mini/
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┌──────────「平野信幸さんから」
お便りありがとうございます。
「売掛金保証事業」は、売る側も、買う側も、安心した取引ができるため有益
な制度ではないかと思いますが、事業会社の社会的信頼が重要ですね。
このような制度は中国にもあるようですが、信頼性が問題となって、日本企業
ではあまり利用されていないようです。
最近問題になっているODAの資金によって、設立できないものでしょうか。
100億円程度の基金で充分ではないかと思うのですが・・・・・。
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◆ご案内です。
1.11月16〜18日、磁性材料・小型モーター展示会に出展しました。
12月16〜18日、青島磁性材料展に出展します。
2.Walker China (9月号,41P)に弊社の記事が掲載されました。
http://www.shwalker.com/china/company/200409/index_02.html
3.News Week(日本版<上海特集>10月6号,61P)に、小職の記事が記載されま
した。
4.通話料無料のIP電話事業(Hot-Line)を支援することになりました。
形式:アダプター方式
環境:ADSL回線を使用
回線 :TEL・FAXの2回線内蔵
費用 :250元/月・回線(1回線のみの場合:350元)
通話料 :ホットライン間は通話無料(複数台間でも無制限)
<一般回線との通話料>
中国国内通話料 4円 中国携帯電話 10円
日本国内通話料 7円 日本携帯電話 25円
アメリカ 5円
機器費用:中国(無償提供)、日本(9000円)
電話番号:5桁(50000〜59999)選択可能
――他社IP電話との比較
1.機器のリース契約ではありませんので、新サービスや新機種に変更が可能
です。
2.通話料のミニマムチャージもありません。
3.通話料は3ヶ月後払いで(200元以内)、クレジットの登録も必要ありま
せん。
デポジットやプリペイドではありませんので会社の経費処理が容易です。
――ご注意
1.ADSL回線環境が必要です。
2.LAN構成がなされている場合は、回線接続のみで使用可能です。
LANが無い場合は、通常のIPアドレス等の設定が必要になります。
3.社内回線(内線)には接続出来ません。
4.外部(一般回線)からのコール(接続、呼び出し)は出来ません。
5.ファイヤーウォールの状況によっては、通信できない場合もあります。
6.契約したADSL回線サーバーの状況によって、通話状況に相違がありま
す。
7.Pホットライン契約費用:
1回線350元(中国)、4000円(日本)
2回線500元(中国)、6000円(日本)
――問い合わせ先 hl001jp@yahoo.co.jp
FAX 0086-755-6133-1899 担当:施
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上海平野(瑞穂)磁気有限公司
平野 信幸
mail: shhirano2001@yahoo.co.jp
HP : http://www.shmagtec.net/
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