たろおじさん通信 ―――――――― by たろおじさん
☆ 謎の肺炎の情報(1) ―――――――――――――― 2003/03/17

2003/02/17発行のアジアの街角から第213号の記事「桂林からお酢が消えた?!」に対しまして、 読者のたろおじさんから、関連すると思われる情報をお寄せ頂きました。
┏━━━━━━━━━━ 2003/03/17「アジアの街角から」第225号掲載。 nikoさんの「桂林からお酢が消えた?!」(2003/02/17)の記事ですが、その頃 に、下記のような記事が出ていたことが分りました。ひょっとすると、本当に そのような肺炎が発生していたのではないでしょうか? そもそも、急激な重症を引き起こす病気の「人食いバクテリア」ですが、肺に 入ると、劇症肺炎状の症状を起こすようです。 この菌は「とびひ」や「しょう紅熱」などと近いもので、比較的身近に存在し http://www.eiken.city.yokohama.jp/infection_inf/strepto1.htm この 横浜衛生研究所のページで、大変詳しく、かつ少々分かりにくく解説 されています。 ニュースは http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030313-00000404-reu-int 3月13日WHOは、香港とベトナムで、謎の呼吸器疾患が発生したことを受 け、警告を発した。 写真は、香港の病院で診察を待つ患者ら(2003年 ロイター/Bobby Yip) 香港 13日 ロイター 世界保健機関(WHO)は、香港とベトナムで謎の呼吸器疾患が発生し、1人が 死亡、病院職員50人以上が感染した事態を受けて、世界的な肺炎警告を発し た。 香港特別行政府とWHOの発表によると、香港の病院で13日午前、50歳の 米国人ビジネスマンが死亡。この男性は上海と香港に滞在後、ベトナムのハノ イに到着した直後に重い呼吸器障害に陥り、現地の病院に入院。6日に香港の 病院に搬送されていた。病気の原因は不明だという。 WHOの発表によると、現段階で香港とハノイの症例に関連性は認められない が、調査が進められている。また、今回の症例に関連する可能性がある異常な 肺炎が認められた場合は、患者を隔離し、国の保健当局に報告するよう呼びか けている。(ロイター) [3月13日19時14分更新] http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030314-00000191-kyodo-soci 人食いバクテリア>3人が感染、2人が死亡 名古屋大病院 死亡率が高く「人食いバクテリア」と恐れられている「劇症型A群溶血性レン サ球菌感染症」に感染した男性が昨年、名古屋大病院(名古屋市昭和区)に3人 入院し、うち2人が死亡していたことが14日までに分かった。 三重県でも今年1月に3人が感染、3歳男児が死亡していた。 厚労省研究班の太田美智男・同大教授(細菌学)は「東海地方を中心に死亡例が 目立つ。発症のメカニズムは分かっていない」と話している。 名大病院で発症したのは、昨年3月に肺炎で緊急入院した、名古屋市内の男性 (71)と、同7月に足の激痛で緊急入院した、同市内の67歳と69歳の男性 の計3人。うち、71歳の男性は同院に到着して約4時間後に多臓器不全で死 亡。死後の検査で感染が判明した。また、69歳の男性も入院4日後に死亡し た。67歳の男性は3ヶ月後に退院した。 いずれの患者も接点がなく、別々に感染したらしい。 この劇症型感染症は、足などの筋肉が急にはれて数時間から数日のうちに壊死 (えし)する病気。菌自体は、かぜの原因の一つとされ、いん頭炎を起こすなど どこにでもあり、飛まつ感染で人から人へ移る。通常ならのどがはれる程度で 済むが、劇症型は死亡率が高い。87年ごろ米国で見つかり、その後欧州でも 報告があった。国内では92年に初めて報告された。 長谷川忠男・名大助教授が行った全国約2000病院へのアンケート調査によ ると、00年から現在までに劇症型に感染した66人のうち、30人が死亡。 このうち60歳以上が21人と高齢者が目立った。また、愛知県内では30歳 代の妊婦2人が感染、うち1人が死亡したという。「早期発見すれば、抗生物 質の大量投与などで治るが、診断などが遅れると間に合わない例が多い」と太 田教授は警告している。 【山田大輔】(毎日新聞) [3月14日14時6分更新] ┗━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━ 2003/03/17 通信続編。 なぞの肺炎の話が、だいぶわかってき始めたようです。 おっかない話なので、少し長くなりますが、送ります。 ┏━┓ ┃産┃経新聞 ┗━┛ http://www.sankei.co.jp/news/030312/0312kok125.htm ベトナムでも鳥インフルエンザ 12日付のベトナム紙グォイ・ラオドンが保健省からの情報として報じたとこ ろによると、首都ハノイ市内の外国人用病院で治療を受けた50歳前後の米国 人男性から、鳥のインフルエンザウイルス(H5N1)が検出された。 治療後、同病院の職員18人が同ウイルスに感染、同病院は11日から院内消 毒のため閉鎖された。感染者のうち4人は快方に向かっているという。 米国人男性は2月23日に入国し同26日に入院、今月初旬に退院した。 保健省は世界保健機関(WHO)の専門家を招き対策を協議した。 同ウイルスは今年2月、香港で死者1人を含む2人から検出されたばかり。 香港では1997年にも流行、6人が死亡した。(共同) http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_03/3t2003031429.html 香港で原因不明の肺炎が流行、病院を閉鎖 死亡した米国人男性から鳥インフルエンザウイルス 【香港13日共同】 香港政府は13日、発熱など急性肺炎の症状を訴えてベトナムの「ハノイ・フ レンチ病院」に入院した後、香港に戻った米国人男性が死亡したと発表した。 同病院では職員24人が男性と同じ症状を訴えているほか、香港の病院でも原 因不明の肺炎が流行、世界保健機関(WHO)が感染源などを調べている。 ベトナム紙は、死亡した男性から鳥のインフルエンザウイルス(H5N1)が 検出されたと報じており、ハノイの病院は消毒のため閉鎖されている。 中国広東省では先月、原因不明の感染性肺炎が大流行、300人以上が発症、 5人が死亡した。 香港の「プリンス・オブ・ウェールズ病院」でも、職員29人が今月になって 発熱などを訴え、13日までに16人に肺炎の症状が確認された。 WHOは事態を重視、12日に警報を出し、それぞれの関連性などを調べてい る。 ZAKZAK 2003/03/14 ┏━┓ ┃読┃売新聞 ┗━┛ http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news_i/20030220so12.htm 鳥のインフルエンザ、中国で2人死亡、流行を警戒 世界保健機関(WHO)は19日、香港で鳥のインフルエンザウイルス(H5 N1型)が人間に感染し、患者とみられる家族4人のうち、2人が死亡したと 発表した。過去に見つかったH5N1型は人から人へ感染する能力はほとんど なかったが、今回は家族内で感染が広がった恐れがある。 WHOと現地の公衆衛生当局は、世界的な大流行につながる可能性も否定でき ないことから、香港、中国南部での監視・調査体制を強化した。 今冬、日本国内でH5N1型の検出例はないが、厚労、農水両省も対応の検討 に入った。 感染したとみられるのは、先月末に福建省を旅行した香港の家族。旅行中から 父母と2人の子供が高熱を出し肺炎にかかり、父親と女の子は発病から約1週 間で死亡。母親と男の子は快方に向かっている。男の子からH5N1型が検出 された。 H5N1型は、97年に香港で初めて人への感染例が報告された。市場などで ニワトリから感染したとされ、18人の患者のうち6人が死亡した。感染力が 極めて弱かったため、被害は広がらなかったが、その後も散発的にニワトリか ら検出される事例が相次ぎ、ニワトリの大量処分が繰り返されてきた。 (2003年2月20日) ┏━┓ ┃読┃売新聞 ┗━┛ http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news_i/20030303so13.htm 鳥インフルエンザ・ワクチン、厚労省が開発へ 香港で鳥のインフルエンザウイルス(H5N1型)が人に感染し、2人が死亡 した問題で、厚生労働省と国立感染症研究所はH5N1用ワクチンの開発に乗 り出すことを決めた。 H5N1は1997年、初めて人への感染が確認され、患者18人のうち6人 が死亡。この時もワクチンが開発されたが、インフルエンザウイルスはタイプ が変化しやすく、今回のH5N1に効果があるかは不明だ。 流行の兆しが見られた場合、今回のウイルスに効く新ワクチンを急いで予防接 種する必要があるが、その試作には数か月程度かかることから、世界保健機関 (WHO)や米国などの研究機関と協力し、あらかじめ開発し備える事にした。 97年に旧厚生省がまとめた報告書は、新型ウイルスが広がれば、国内だけで 3200万人以上の患者が発生し、少なくとも3―4万人が死亡すると予測。 もっとも有効な対策は、ワクチン接種とされている。 (2003年3月3日) ┏━┓ ┃イ┃ンフルエンザの秘密 ┗━┛ http://www.nms.co.jp/cold/flue2.htm ■構造の秘密:A型インフルエンザウイルスの表面にはHA(赤血球凝集素) とNA(ノイラミニダーゼという酵素)の2種類の突起があります。人に感染 するインフルエンザウイルスのHAは3種類(H1、H2、H3)、NAは2 種類(N1、N2)が知られています。 有名なA香港はH3N2、Aソ連はH1N1のウイルスというように表現しま す。 ■新型ウイルス発生の秘密:インフルエンザは鳥や豚などにも感染し、鳥では HAが15種類、NAが9種類もあります。通常、鳥のウイルスは人間にうつ りませんが、豚は人間、鳥両方のウイルスがうつります。 その豚が鳥のインフルエンザウイルスに感染し、さらに同じ豚が人のインフル エンザウイルスに感染し、その豚の体内で人間と鳥のウイルスの遺伝子の一部 が置き換わる(交雑といいます)と、人にも感染する新型が発生します。 これが新型ウイルス発生のメカニズムです。 昨年、香港で発生して話題になった新型ウイルスはH5N1で、鳥のウイルス なので、人には感染しないハズだったのですが、鳥から人に感染した珍しい例 です。 ただ遺伝子の型は鳥の型のままでしたので、大流行にならずにすみました。 ■インフルエンザのルーツ:アヒル・豚・人間が一緒に暮らし、現在インフル エンザのルーツと考えられているのは、中国南部です。 国際協力のもとで監視体制が敷かれています。 ■流行の秘密:インフルエンザウイルスは1年中いるのに、どうして冬になる とインフルエンザが流行するのでしょう。 これにはいくつかの理由が挙げられます。 まず、インフルエンザウイルスにとって温度20度前後、湿度20%前後が最 も生存に適した環境で、長時間空気中に漂っていられます(参考1)。 冬の気象条件はウイルスにとって非常に都合が良いのです。 一方、人側の要因として、寒いところでは、鼻・のど・気管などの血管が収縮 して線毛の動きが鈍くなります。線毛はウイルスや細菌の侵入をできるだけ少 なくする働きをしますので、線毛の働きが悪くなるとウイルスが侵入しやすく なります。さらに、冬は窓を閉め切った部屋にいることが多くなりますので、 中に患者が一人でもいて、せきやくしゃみでウイルスをまき散らせば容易にう つる訳です。 ウイルスが気道粘膜に取り付くと猛スピードで増殖し、16時間後には1万個 に、24時間後には100万個に増えて粘膜細胞を破壊し始めます。 そのため、インフルエンザの潜伏期は非常に短く、短期間で大流行を引きおこ してしまいます。また、特定のウイルスに感染して回復すると私たちの体には そのウイルスに対する抗体ができて、二度と感染しないのが普通ですが、イン フルエンザに何度もかかるのはウイルス側が生き延びるために遺伝子の配列を 少しずつ変え、免疫の網の目をくぐりぬけようとするからです。 ┌-------- │参考1: │ある実験によると、閉め切った大きな箱の中を湿度20%、温度20度に設 │定してインフルエンザウイルスを吹き込み、六時間後に調べると70%近く │のウイルスが生きていますが、温度は変えず、湿度を50%以上に上げると │3%のウイルスしか生きていませんでした。 │ │次に湿度は20%にして温度を32度にすると17%に減っていました。 │(読売もの知りエース:インフルエンザから引用) └-------- ■大流行の秘密:インフルエンザウイルス(A型、B型、C型の三種類)のう ち、A型は姿を変えるのが得意です。小さな変化の場合には、以前かかった時 の免疫や予防接種の効果が期待できますが、大きく姿を変えたときにはこれら が期待できません。 A型は10〜30年おきに大変身し、その時には、世界規模の大流行をもたら します。研究者の間では「その時期は近い」という見方が有力なのは、A香港 型が流行しだしてすでに29年、Aソ連型が20年経過しているためです。 ┗━━━━━━━━━━                    = なぞの肺炎の情報つづく = ┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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