神農さんの中国紀行記 ――― by 群馬の神農さん
☆ 市井人のあこがれ、南通紀行(3) ―――――――― 2003/09/22

夜になると、いよいよ南通名所「海鮮山鮮クラブ」への出発である。

と、いっても OJIN さんが手配して下さった三徳大酒店ホテルからは指呼の間
で、歩いても2、3分の距離。

暗くなると、ひらがなで書かれた電飾看板が浮かび上がり、日本人御用達の店
とスグわかる。
まだ少し早かったのか、客は私たちだけである。

見ると店の片隅で、中学生くらいにしか見えない若い女の子が日本語の勉強を
している。クラブの中に語学塾があるのかなぁーと思ったら、新人の語学研修
のようである。

飲んでいるうちに徐々に来客も
増えてきた。
やはり南通では日本人にとって
のメッカであるようだ。

程もなく、ドヤドヤと10人ぐ
らいの団体さんが御入店された
が、某大手繊維メーカーご一行
様とのこと。

‥‥しかし皆さん大人しく静か
である??

チイママの文ちゃんがお酌をして呉れる
が、日本語もなかなかのもの。
ママはあちこちの席で接客に忙しい。

日本人ビジネスマンにとって、言葉が通
じ、日本の歌が遠慮なく歌え、ビジネス
マン同士の情報交換が出来るとあれば、
まさにオアシスと云えよう。

夜が更けるのも忘れて時を過ごしたが、
さすがにママは早朝から自動車教習所で
勉強、昼間のビジネス、観光ガイドと疲
れたのかお先にご帰宅と相成った。


3日目も前日と同様、朝9時にホテルを発つ。

今日は上海側のアパレルメーカーを訪問するとのこと。フェリーで揚子江を渡
るため船着場へ向う。その途中で見た新開発区で造成中の多くの工場群の数に
は目を見張る思いである。中でも「東レ」の工場の広大だったことには驚き!
いくら走っても走っても工場の敷地が続いている!

車ごと乗船してフェリ−は出航した。船のデッキに上がって見る揚子江の眺望
は、茶色の水と波の穏やかさを除けば海である。夏らしい青空のもと、雲の影
を水面に映して360度のパノラマを満喫した。

45分の所用時間だが、新しいフェリーポートで航路が短縮されると、もっと
早くなるという。

上陸後、また江南の風景が続く道を車はひた走った。道を訊ねながら着いたの
が太倉市にある刺繍・縫製・レースの一貫メーカーで、ISO9001認証の
工場でもある。工場敷地も広く、工場の棟もそれぞれ業種別に建っている。

縫製技術のレベルも高そうであ
る。

そして思った通り、刺繍技術も
なかなからしく業務経理の楊女
史との間で打ち合わせが始まる。

門外漢の OJIN さんと私は工場
見学と相成ったが、とにかく従
業員はどこへ行っても皆若い。

日本では今絶対に繊維産業には
来ることのない年代層であり、人の数である。

そして設備を見たら、日本でも最新鋭の、各種縫製ミシン、多頭刺繍ミシンが
並んでいる!それは何処の工場へいっても五十歩百歩で余り変わらない。PC
を使って若い女の子が図案のデータをインプットしている。

ただ、メーカーのコンセプトで大衆品やマスプロ製品、技術的に高度な高級品
を作るかの違いでしかない。人件費、設備に対する投下資本の相対的な価格差
管理技術の向上など、諸々の条件を比較すると、もう日本では絶対に敵わんわ
ナー、という感じを受けた。

レースの機械にしても、一台七千万円もする一流メーカーのエンブレース機械
が三台も並んでいる。日本と遜色ない製品が出来たら条件的には中国との価格
差は広がるばかりであろう。

昭和三十年代、日本の繊維産業がアメリカの繊維産業を駆逐してしまったよう
に、経済発展の経過としては当然の過程かも知れない。

しかし、全くの弱点がないわけではない。いくつかのメーカーを除いて、まだ
下請け的なメーカーが多いのも特徴である。

企画デザインから販路まで一貫メーカーへの道は多彩な素材の供給力、デザイ
ナー、パタンナー、カラーセンスなど一朝一夕では簡単に身につかないものが
ある。やがて、パリコレで活躍する「カンサイ」「ケンゾ−」「コシノジュン
コ」のようなデザイナーが輩出するようになったら中国のファッション業界が
世界で通用するものになるであろう。

今は門外漢だが、かつて二十歳代で和服業界に身を置いたささやかな経験にて
らしてもそんな気がする。

南通の繊維産業が今の隆盛を迎えたのはそれなりの下地があっての事と思う。
 OJIN さんのホームページで、やはり「南通紡績博物館」というのがあるのを
知った。何やら絶世の美女のガイドさんがいる、とのことで行き先を間違えた
かなという思いも頭をかすめる。

しかし今回は「海鮮山鮮ママ」に思いもかけない東奔西走の大活躍で、本当に
お世話になりました。

食いしん坊の私めとしては、次回「南通食べ歩き」をしてみたいと思う。

南通で「火鍋」を味わえるとは思いがけない事でした。
太倉市の社員食堂でいただいたお昼ご飯も珍しい体験で、市井の食生活もそれ
なりに美味しく頂きました。

 OJIN さんには四日間も貴重な時間を割いて頂き厚く御礼申し上げます。
南通は、また行ってみたい中国リストにシッカリと納まりました。
有り難うございました。〈再見〉

                           = おわり =
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◇ (^^) OJIN の茶々(^^)

業務連絡:文ちゃんからの伝言
                 〜 ∩∩
「今度はいつ来てくれるんですか〜〜q(^0^)pまた楽しく歌いましょ〜」

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る神農さんの会社です。
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