┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━┓
┃
┃ 偏向大連通信!! ―――――――――― by 江口朋行さん
┃ 【裏】中国・大連ニュースマガジン
☆ 中国の怖い話 ――――――――――――――――――― 2003/10/06
「中国に幽霊の話はあるか?」先日友達と話している時そういう話になった。
正確に言えば「中国の北方に幽霊の話はあるか?」という話である。
香港にはあるようである。
張国栄の最後の作品となった「異度空間」という映画を見たことがあるが、霊
的に感じやすい女の子が引越し先で次々と幽霊を見ちゃうという話である。
最後のほうは、幽霊とのラブシーン(?)のようなものが持ってこられており、
多少アホくさいがまあ正統派幽霊映画だろう。
中国の南にもあるらしい。いつだったか忘れたがこのマガジンで連載されてる
「半日半華人」さんが不動産の話をしていた時に「あそこの土地はよしたほう
がいいぞ〜、アレがでるから」といったような話をされていた気がする。
そういえば小さいころ台湾の映画でキョンシーなるものをよく見ていた気がす
る。まあ、あれは幽霊というよりゾンビなので怪物とかの類だろう。
じゃあ、他には?北の方、特にこの東北のあたりではそういう話をいまだ聞い
たことがない。
この辺だと旅順2万人大虐殺の被害者の霊とか(中国では日本軍が旅順の人間
を大量虐殺した事になっている)731部隊生体実験被害者の霊とか出てきて
よさそうなものなのに、そういう話はないようである。
以前、やはり「中国に幽霊はいるのか?」というのが気になってそういう本を
買ったことがあったが、その本に載っていた中国の幽霊の話というのが
昔むかし、ある貧しい農家が凶作のために一家が食べていけなくなり先の長く
ないおじいさんを山に捨ててきた。
「これで少しは食いつなげる」と一家が安心したその夜から土間の奥のほうで
カタカタと不気味な音がするようになった。意を決してその音のするところを
見に行くと、なんと山に捨ててきたおじいさんがそこにうずくまっていた!!
というはなはだ (゜Д ゜ )ハァ? といったもので
「そりゃー捨てたおじいさんが帰ってきただけだろ!!」
という突っ込みは免れられないような幽霊話であった。
まあ、
捨てたおじさんが帰ってきて家をカタカタ鳴らすという、ある意味怖い話では
あるが、とにかくこれは幽霊の話ではない。
そこでこういう話はやはり怖い話大好きであろう女の子に聞くしかない、とい
う事で知り合いの中国人の女の子に「中国に幽霊の話ある?」と聞いてみた。
するといきなり
「はあ?あんた、まだ幽霊とか信じてるの?あんなのは頭の悪い迷信で凝り固
まってる農民なんかが信じるのよ。オクレてる〜」と一蹴されてしまった。
いやいや、俺が信じてるとかじゃなくて中国に幽霊の話があるか知りたいだけ
なんだけどと説明しても「あんなの迷信だ。オクレてる〜」の繰り返し。
「でも日本じゃ夏とかになったらテレビで幽霊の話スペシャルみたいのやって
るよ」と言ったら、
「あ、そういえば私も高校のころよく怖い話聞いたのよー。すっごい怖いんだ
から〜」とあっさり幽霊の話をしだした。
「夜、高校の寮の1つの部屋にみんなで集って、ラジオのこわーい話を聞くの
よ。有名な怖い話の番組があってね。それで、こっそーり聞いてると、いき
なり部屋のドアが『バーン!』って開いて、先生が『いつまで起きてるんで
すかー!!』って!あー怖い!!」
これじゃ幽霊が怖いのか先生が怖いのかよく分からないが、とにかくこっちに
も幽霊がいて、日本と同じようにラジオなんかで放送するのだ。
その番組はとても有名だったらしく「張震」というDJが幽霊の話を毎回して
おり、その語り口は本当にそこに幽霊がいるかと思わせるくらい迫力のあるも
のだったと彼女は言う。
さらに恐ろしいことに「張震が自分で吹き込んだ幽霊話をヘッドフォンで聞い
ていた時、その余りの怖さに心臓が止まって死に、張震自身が幽霊になってし
まった」という信じられない異様な恐怖談もあるらしい。
あまりに話が出来すぎているが「とにかく怖い」という事なので、帰ってから
ネットで検索してみた。すると確かに「張震鬼故事」と出てくる。
そのサイトではフラッシュやテキスト形式で幽霊の話を聞いたり読んだり出来
るらしい。早速「陰陽髪」というフラッシュを見てみる。
話は夕暮れの崖に男女が立つところから始まる。その男女はかなわぬ愛のため
二人で海に飛び込み心中を図るのだが、男1人が死に切れず通りかかった船に
助けられてしまう。
病院に運び込まれ気がついた男は「ああ、僕だけ死ねなかった!」と悔やむの
だが、その目の前に男の妻が現れ「あなたは私を見捨てたのね!!」と詰め寄
られて「ガガ−ン!!」となったところに、いきなりドアが開き心中相手の親
がやってきて「お前だけ助かったな!お前がワシの娘をこんな目にあわせたん
だ、娘を返せ!ワシはお前を絶対に許さん!!」と激怒する。
げ、現実的だ…。これじゃ怖い話というか実際にあるような話である。
ある意味怖い話であるが、幽霊がでてきてとかいうのとはだいぶ違う。
仕方が無いのでもう1つの読み物の方をみてみる。
題して「人肉水餃」これはいかにも怖そうだ。
これは台北の火葬場の近くにある餃子屋の話。その餃子屋は味はウマイのだが
どうも商売が上手くいかない。一度来た客は二度と来てくれず、景気は悪くな
るばかり。餃子屋は困って近くのお寺にお参りに行きそこで占いをしてみる。
占い師は、「お前の家はこのままだとますますダメになる、それを避けるには
方法は1つしかない」と言う。
その方法というのが「人肉餃子」を売ることである。
餃子屋は悩んだ末に「人肉餃子」を売ることを決心し、人肉をとるために近く
の火葬場まで通うことになる。不思議なことに「人肉餃子」を売り出すと突然
店は繁盛しだし、餃子屋は閉店後に金を数えるのに追われるようになる。
そんなある日、餃子屋の子供が、学校に持っていく弁当が無いということで、
勝手に冷蔵庫の中にあった売れ残りの「人肉餃子」をそれとは知らずに持って
いってしまう。そして授業の休み時間に少しつまもうと思い弁当のふたを開け
てみると餃子の数が1つ足りなくなっている。
朝は確かに10個入っていたのに9個しかない、おかしい?
それから1回蓋を開けるたびに餃子は1個減っていき、余りの気味悪さに子供
はそのまま弁当を食べずに家に帰ってしまう。
帰った子供から「餃子が減っていく」話を聞いた餃子屋は「とうとうバチが当
たった」と後悔し、震える手で弁当の蓋を開けるとそこには『4個』しか餃子
が無い。
もう1度蓋を開けると3個、もう1度あけると2個。確かに減っていく。
「これも運命、人肉を売った自分が悪かった!」と観念し、餃子屋はもう1度
弁当の蓋を開けました。すると、、、
・
・
・・・餃子が全部、弁当の蓋の裏側に張り付いていた!!
‥‥‥‥('A`) ギャグ??
なんか日本人が考える怖い話、幽霊話とはかなりかけ離れたところがあります
よね。それより、人肉を使って餃子にしたり、心中したら家族に恨まれたりと
か、なんか怖さが中国的???
中国に、ちゃんとした怖い話はないのでしょうか?
= この稿おわり =
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃★┃ メールマガジン読後感アンケート結果。
┗━┛
◇ 面白かった〜 (^○^) -------------------------------- 21人 (81%)
◇ まあまあかな(゜.゜) -------------------------------- 4人 (15%)
◇ ツマンナかった(-_-) -------------------------------- 1人 ( 4%)
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃★┃ コメントボードに頂きました感想。
┗━┛
┌--------「ミカの赤い服さん」
江口さん、こんにちは。
中国の古典で「リョウサイキイ(?)」というのがあり、それは幽霊話が集めら
れているそうです。わたしは読んだことがないので詳しくは知りませんけど。
怪談「牡丹灯篭」の元ネタは、中国から伝わった仏教説話と聞いたことがあり
ますよ。
└--------
▼
┌--------「江口さんから」
そういえばそんなモノがあった気もします。
ひょっとしたら僕が以前読んだ怪談話も、その本に収録されていたものだった
かしら? 勉強不足です。
└--------
┌--------「杉さん」
江口さん、こんばんわ。
中国には神さま仏さまの概念はないようですね。
あるのは鬼--つまり亡くなった人の霊魂。
その代表が、南京町でよく見かける関雲長を祭った関亭廟。
でも仏教は中国から伝来したのにネ。
└--------
▼
┌--------「江口さんから」
日本人みたいな「神様仏様」という感覚はないのかと思われます。
中国人は神様より人間の方が怖い、と思っているのかも知れません。
こういうのをしっかり研究したら、日本人と中国人の民族性の違いの
一端が見えてくるかもしれません。
└--------
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃★┃ お便りで頂きました感想。
┗━┛
┏━━━━━━━━━━「たろおじさん」
りょうさいしい=聊斎志異)という本のことだと思います。
ネットで探したら、
http://www.obakezukan.net/y-ryosai.htm
というお化けの図鑑のところに、紹介されていました。
一部を抜粋紹介します。
紹介されているように、中国のお化けは美人が多いのか、レスリーが出ていた
香港の幽霊映画の相手もたいそうな美人でしたね。
――――以下引用
「聊斎志異」という中国の本がある。著者、蒲松齢がぽつぽつと書きためた、
幽鬼や狐などに関する奇談を集めた十七世紀の短編集だ。先日久しぶりに岩波
文庫の上下二巻を買い求めてみるとこれが結構良いので、寝しなに少しずつ読
み進んでいる。
再読していて、この本に出てくるオバケの多くに共通する特徴があるのに気づ
いた。それは、オバケのくせに美しく色っぽいことである。
「あんな美しい人がいる筈がないと思っていましたが、案の定、狐でした。」
というような場面が続々と出てくる。
┗━━━━━━━━━━
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。

|