┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃
┃ 時事事象私見: ――――――――――――― by gosakuさん
┃
☆ 中国市場の偽造品・模造品考察 ――――――――― 2005/03/14
少々古い話ですが、1月23日号のHAJIMEさんのお便り特集の中の、「きつね
さん」のコメントに対するHAJIMEさんの答復に「ローウー駅の中は偽ブランド
店の嵐。どの店にも政府の営業許可証が燦然と!この国からニセモノは永遠に
なくなるまい!」ーーを拝見し、中国市場の偽造品や模造品の実状を調べてみ
ました。
偽造品とか模造品の製品とは、正確にいうならば「他者の特許・商標・意匠・
実用新案・著作権などを勝手に盗用し、市場に出した商品」を指します。
その偽造品の巨大な流通が、中国市場に進出しようとする外国企業、とりわけ
日本企業を根底から傷つけています。
偽造品市場のホンの一例として、日中経済協会北京事務所の知的財産権室で、
2000年の、ごく一部の取り締り資料によると、――中国当局が、浙江省の
余姚市にある一連の偽造品工場を摘発した際の写真や地図では、この地では、
市全域が密造工場のような形となって日本の大手電動工具メーカー「マキタ」
製品の偽物だけを専門に製造しているものでした。
余姚市内の、ある工場はモーター、他の工場は電気ドリル、次の工場は工具の
説明書や保証書とそれぞれ細分化し、みなマキタの偽造品を専門に製造してい
ます。マキタのマークがついた木箱に入れて積み出し準備をするのは、また別
の工場です。
浙江省や広東省では、このように町や市ぐるみの偽造品製造活動が平然と展開
されているといいます。日本の特許庁から、北京に初めて派遣された、同知的
財産権室長の関和郎氏は、偽造市場のものすごい実態を「マキタといえば電動
工具では、一社だけで全世界の市場シェアの三割を占める程の優秀なメーカー
ですが、中国市場では、一時は「マキタ」製品の七割が質の悪い偽造品で占め
られ状態になりました。ーーその偽造品が中国から他国へ輸出されている恐れ
もあります、と語っています。
ジェトロ(日本貿易振興会)が日中経済協会などの協力で作成した「中国ニセモ
ノ白書」でもリコーとニコンの偽カメラ、JVCの偽CD、サンリオの偽キャ
ラクターグッズ、ソニーの偽機器などが中国でつくられた偽造製品の「氷山の
一角」として紹介されています。
偽造の対象は、工業製品のありとあらゆる分野にわたりますが、一般に知られ
た消費者向け商品に留まらず、医薬品、農業、消火器、自動車ブレーキなど、
人間の生命に直接かかわる重要製品にまで及んでいます。バルブ・コネクター
・ケーブル・バッテリーなどという巨大な機械メカニズムの枢要部品にまで及
びます。
こうした偽造品の大攻勢を抑える為に、アメリカや欧州企業が団結した「中国
偽造行為対策連合(CACC)」は、99年末、「中国人民共和国における偽造
行為に関する報告書」という詳細レポートを出し、驚くべき中国偽造品市場の
実態を伝えました。
「大都市の一定の地域では、出回っている日用品の90%までが偽造品だとい
うケースがある、と伝えられる」「中国市場全体でも有名ブランドの酒類は、
偽造品と純正品の量の比はおよそ二対一であることを中国当局も認めている。
タバコも外国製、中国製いずれも有名ブランドは偽造品が本物の二倍も流通し
ている。
甚だしいものには、偽物グッズにより本物が当局の指示で撤去させられた、と
いうものがあります。―――中国でも大人気の漫画「クレヨンしんちゃん」の
キャラクター商品を、出版元の双葉社が、上海などで販売したところ、絵柄を
コピーした商品が中国名の「蝋筆小新(クレヨンしんちゃん)」として既に商標
登録されていたため、本物が「商標権侵害」として売り場から撤去させられた
というものです。
双葉社は、今年一月、コピー商品の商標登録取り消しを当局に請求。2002
年に中国でコミック本の販売を始めた際、横行していた海賊版の締めだしに成
功しており「今回も粘り強く闘い、コピー商品を市場から締めだしたい」とし
ています。
双葉社によると、広東省の中国企業が1997年、コミック本の日本語版の絵
柄と、台湾版の中国語タイトル「蝋筆小新」を無断で商標登録。この商標権を
譲渡された上海の企業が靴などの「しんちゃん」グッズを販売していました。
―― ニセモノ被害は中国本土だけではありません。
1998年4月、東京、秋葉原電気街の路上で、海賊版ソフトを販売していた
中国籍の会社員ら5人が著作権法違反容疑で逮捕されました。彼らは、高価な
人気ソフトの海賊版が多数収められたCD−Rメディアを1万円前後で販売し
ていたが、秋葉原では、ほぼ毎日のように現れ、週末ともなると数人単位のグ
ループがそれぞれ複数の場所で活動していました。
その販売方法とは、路上にダンボール箱などを台にして海賊版ソフトの収録リ
ストを置き、その場で注文をとります。そして現行犯逮捕を免れるため、携帯
電話で別のメンバーと連絡を取り、客を別の場所に連れて行き、商品を受け渡
すというものでした。
こうした中国人の存在は、秋葉原ではこの頃すでに有名で、海賊版CD−Rを
売り捌く中国人はその後もあとを絶たず、2003年11月にも四人が逮捕さ
れています。大阪・日本橋の電気街路上でも同様な中国人グループが出没して
います。
もっとも、他人のアイデアを盗んでばかりいるということは、独自のアイデア
や開発が進まないということでもあり、それだけなら「二十一世紀は中国の時
代」というのも、自力ではなく単に他人の褌[ふんどし]で繁栄しているに過ぎ
ないとことになります。
―― 中国では
特許権や商標権などの知的財産権の整備が遅れており、もちろんそれは自動車
業界も例外ではありません。その点が改めて露[あらわ]になったのが、中国の
自動車メーカーである吉利汽車によるトヨタの商標権侵害事件です。吉利の乗
用車「美日」が、トヨタ自動車のマークによく似た楕円形のマークを使ったこ
とから、トヨタは、商標権侵害に当たるとして吉利汽車を告訴しました。
2003年8月の公判では、裁判所から、吉利が侵害を認めればトヨタが賠償
請求を取り下げるとの和解案が提示されましたが、吉利は「マークは明らかに
異なっている、トヨタ車と間違って購入する消費者はない」と拒否しました。
吉利はこの他、販売の際に「トヨタの8Aエンジン使用」と「トヨタ」の文字
を使用した宣伝も行っているため、トヨタは不当な競争行為であるとも訴えて
います。だが結局、北京第二中級裁判所は十二月、日本の常識からすればきわ
めて真っ当に思えるこの訴えを棄却し、日本の企業人を驚かせます。
また同年、二輪車に「HONDA」と誤解されかねない「HONGDA」を使
用したとして、ホンダが中国重慶市の重慶力帆轟達実業集団らに対し、商標権
使用差し止めと約3億3千万円の損害賠償を求めた訴訟を起こし、十一月にそ
の審理が北京市第二中級人民法院(地裁)で始まりました。
重慶力帆轟達は、自動二輪メーカーでは中国最大の急成長をみせている企業で
中国語で轟達は{HONGDA:日本語=ホンダ}と発音します。「HONG
DA」のバイクは「HONDA」の半値か三分の一の値段で買えるから、人気
が高いのです。
中国で現地生産されるホンダやヤマハなど日本の自動二輪メーカー四社の生産
台数は、1999年で約200万台でした。しかし日本製品を模造、偽造した
ものは、それをはるかに上回る700万台でした。そしてこれらニセモノ70
0万台のうち、実に500万台がホンダの偽造品、模造品でした。このような
ものが中国国内だけでなく、東南アジア諸国にも輸出され、[HONDA]の
製品としてまかり通っているのですから、同社の損害は計り知れないものがあ
ります。
―― 特許権・商標権は、中国の法律でも認められています。
そもそも商品というものには、研究開発費・市場調達費から広告宣伝費にまで
ありとあらゆる経費がかかるものです。それが法律で保護されるのは当然のこ
となのですが、それを犯す模造品、偽造品を駆逐する意志が中国政府には希薄
です。せいぜい一部のニセモノを差し押さえることがあっても、そのメーカー
を処罰することは非常に少ないのです。
「騙されるのが悪い」というのが中国社会の常識なのでしょうか、相手を騙す
ことこそ中国人にとっては生き抜く知恵だからなのでしょうか、いかに上手に
騙すか、またはいかに騙されないかが、人々にとっては腕のみせどころであり
それができてこそ一人前の社会人として認められるのでしょう!
中国人の反論として、日本では中国の「三国志演義」を勝手に出版しているで
はないか!」「勝手に漢字を使っているではないか」といっていますが、日本
の皆さん如何でしょうか?
2000年12月、長沙でパジェロの欠陥車に追突された女性が重傷を負った
という事故が起りました。三菱自動車の北京事務所長は3月14日、その女性
と家族に「三菱自動車の責任であることが確認されれば、中国の法律に基づい
て賠償を行いたい」と表明しました。
そして「事故について全面的な調査を行い、事故の原因と法的責任を明らかに
して、負傷者と家族、および一般市民が満足できる回答をだしたい。三菱自動
車は責任を回避することはしない」とまで言明しました。
この時点で三菱はすでに、この女性に12万元の治療費を支払っていました。
その後、女性の家族は、三菱自動車と事故を起こした運転手を相手取り、損害
賠償の訴訟をおこします。そして2003年6月に一審判決が出され、それは
車両整備を怠っていた運転手にだけ賠償金の支払いを命じるもので、三菱自動
車への賠償請求を棄却するものでした。―――なぜなら、運転手の自動車がパ
ジェロではなく、中国製のニセモノ(三菱製でなく"三凌"製。中国語の発音は
同じ)だったことが判明したからです。
中国人には「日本人は中国に時代遅れの三流商品を売っている」つまり「中国
人を蔑視している」という見方が定着しているといいます。たしかに日本企業
は、型落ちした商品を売っていることはたしかでしょう。それは中国人を蔑視
しているからではもちろんありません。
もし最新の商品が売れるなら、それを売っているわけですが、旧型のほうが安
く売れるからそうしているだけです。しかし中国人は「三菱は旧式の欠陥車を
売りつけ、民族感情を傷つけた」と叫んでやまないのです。いずれにしろこの
問題で燃え盛った反日騒動は、事故車がパジェロのニセモノだったことが明ら
かになり下火になったのです。
偽物の製造工場は中国南部に多い、「中連知識産権調査中心」という中国側の
民間機関の調べでは、中国の偽造品の最大生産地域は広東省で全体の66%、
以下は浙江省の13%、河北省の11%などの順だとされています。これらの
地域で作られた偽物は、直接外国へ輸出される場合もあるが、ほとんどは国内
に点在する偽造品専門の卸売市場を通じて一般小売店や消費者へと流れていき
ます。
北京、上海、広州、瀋陽という四大都市での実態調査では、問屋段階で偽物が
本物よりも四倍近くも数量が多いほか、専門的な販売店では偽物52%、本物
48%、デパートでは偽物29%、本物71%という結果が判明しています。
偽造品の流通では、卸売段階がカギとなっているわけです。
そんな偽造品の卸売大拠点として、浙江省義烏市の小商品市場、瀋陽市の五愛
市場、広州市の興発広場などが有名です。北京市内にも天意小商品市場、天外
天小商品市場、天楽市場などというマーケットが偽造品卸しのスポット取引で
知られています。
CACCの報告書は、とくに義烏市での偽造品ビジネスについて詳しく伝えて
います。「中国で最大、最重要の偽造品卸流通の中心である義烏には、屋台の
卸売店三万以上、通常店舗三千五百以上があり、十万種類を超える多様な製品
を売っている。毎日およそ二十万人の客が来、一日約二万トンの品物を買う。
義烏の年間売り上げは91年には1億ドルだったが、95年には22億ドルと
なった」
ーー中国最大の偽造品卸売市場は、4年で22倍に拡大したというのです。
―― だから中国での生活では、偽造品はいたるところで顔をだします。
人間の生命や安全を、直接脅かす偽造品も多いところに問題の深刻さがありま
す。――医薬品や殺虫剤・殺菌剤などの農業、さらにはバイクがまるごと偽造
される世界なのです。中国消費者協会では、98年に偽造品により、三十三件
の死亡、一千二百十四件の重大障害が起きたと発表しています。
具体的なケースでは、
・山西省では、偽造酒を飲んだ二十七人が死亡した
・遼寧省では、養殖魚用の偽造餌で魚が全滅。養殖業者は数年分の収入を失い
・内モンゴル自治区では、トウモロコシの偽造種子でその年の収穫をすべて失
う農家が続出した
という報告もされています。
日本企業では最大量の農薬を中国に輸出する住友化学も、偽造品に悩まされ、
この問題に専門に取り組む同社上海駐在の津田小亮氏の話では、これまで百数
十件の偽造が判明したが、なお氷山の一角だといっています。
津田氏は「作物や人間にどんな害を及ぼすかわからない偽物が、住友の農薬と
して売られることの被害は重大です」と語っています。
たとえ内容が本物に近くても、開発に何年もかかる農薬は知的財産の塊とされ
製法を盗用されることの損失も重大です。だが現実には偽の包装袋に入った偽
の住友化学の農薬が、中国の農村に広く流通しているのです。
本物を作る側が偽造品から受ける損失は計り知れません。――偽物は、市場で
既に認知された本物の盗用だから、研究開発も市場調査も無用です。広告宣伝
も品質管理もアフターサービスも必要なく、品質は当然、本物より下なので消
費者のクレームがでて、長期には本物の信用を崩していきます。
ーー二重三重の意味で危険なのです。
中国市場のCD類の九割以上は、みな無断複製した偽造品だとされています。
こうした偽物の横行は当然、外国から中国への投資に影響が出ています。アジ
ア各国に音楽のCD類を輸出する日本の大手企業ポニーキャニオンも「中国本
土は著作権が守られず、印税も入らない状況があまりに極端で、ビジネスにな
らない」ため、中国市場にはまったく手をつけていない、といっています。
偽物の最大の魅力は低価格です。北京など四大都市での偽造品の価格は、全体
として本物の半分以下、携帯ラジカセ、オイルフィルター、単三乾電池はいず
れも三分の一、キーホルダーが五分の一、CD類が五十分の一以下だとされ、
本物が本来、売れる分の需要をブラックホールのように偽物が吸い取っていく
のです。
こうしたものすごい実態に、日本企業はどのように対処しているのでしょうか
?――多くの日本企業は、偽物にたいし「質のよい本物に対する有名税」とか
「ニセモノは必ず自然淘汰される」という意識が強く、取締りを断行しても、
それほど効果はないと考えている、というものです。
「日本企業の多くは、知的財産権侵害への認識と情報とが不足しています。会
社の機構上も、偽物対策は現地ではなく日本の本社がすべて担当するというふ
うになっている日本企業がまだ多数派のようです。偽物退治には、やはり現地
の中国駐在代表が権限を与えられて取り締まらねば成果があがりません」と、
日本経済協会北京事務室の関和郎室長が指摘しています。
偽造品は、反撃のない人気製品に集中するのがパターンで、最初に粗悪な偽造
品が出て、本物のメーカーが対策をとらないと分かると一気に質のよい偽造品
がドッと溢れるケースが多いのだといいます。その結果、本物の製品をつくる
企業の側は壊滅的な打撃をうけるようになって行くわけです。
―― 中国当局も、こうした状況を放置しているわけではありません。
中国には、偽造品を取り締まる法的根拠となる商標法・著作権法・専利(特許
・実用新案・意匠)法、製品品質法などが存在します。行政面でも国家工商行
政管理局、国家版権局、国家知識産権局など、が実際に取り締まりにあたりま
す。
地方の省レベルにも同様な機関があり、中央では温家宝首相が先頭に立ち、偽
造品追放の号令を何度もかけています。しかし、「法の統治」や「行政、司法
の透明性」に支障の多い中国の特殊体質がここでも壁となっているようです。
また、偽造品の製造や販売に対する罰則も軽い。
2002年の偽造品摘発では、1件平均の罰金が五千六百元(約八万四千円)
賠償は五百十元だったといいます。CACC(中国偽造行為対策連合)報告書も
「現在の取り締まりは、偽造行為への抑止効果はなく、偽造品製造は麻薬販売
より利益が多く、リスクが少ない」という状況が生まれている、と述べていま
す。
アメリカ人弁護士ティボール・バランスキー氏は「ハイテク製品の偽造品を製
造するような工場は、当局の黙認がなければ機能できない筈です。やはり中国
当局がもっと積極的に動かないと改善は望めません。広東省で取締りの係官の
家に爆弾が仕掛けられたように、偽造業者側の抵抗も非常に強い。このままで
は、中国がWTOに入っても偽造品の状況は悪化するばかりでしょう」
だが中国では、そもそもなぜ偽造品の製造がこれほど広範なのか?
バランスキー弁護士は
1−市場経済の未発達の段階では、工業生産により他人の知的財産を盗用する
ことへの罪悪の感覚が一般に少ない
2−失業したり、収入のない人々が多く、違法であっても手軽で利益率の高い
偽造品という経済活動に走りやすい
3−偽造行為は摘発されにくく、罰則も軽い
ーーことなどを原因としてあげています。
しかし偽造品の横行で、中国自身が受ける被害も軽視できません。
対外イメージが悪化して外国投資が減れば、中国経済にも悪影響が及びます。
そのうえ偽造品は、中国の国内企業の製品をも標的としています。人気のでた
商品はすぐ偽造品の襲われるから、有名ブランドが確立できなくなります。
さらに、偽造品製造業者は税金を納めない。所得税、付加価値税、消費税など
巨額なロスとなるわけです。
この種の盗用や偽造には、外国の政府や企業からの抗議が多いが、結局は最大
の被害を受けるのは中国人自身だと思います。中国人民全体のとって、盗用や
偽造の横行は、自分でなにか創作するよりも他人の作品をただ模倣すればよい
という風潮を生んでいます。――中国人による偽造品の最大の犠牲者は、中国
人自身ということになるでしょう。
= この稿おわり:次の記事へ =
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃●┃ (^^) OJIN の体験もチョッピリ(^^)
┗━┛
┌──────────
―――― 四川省宜賓(イービン)市はお金持ちが多い!?
十数年前 OJIN は、中国企業と日本企業の間で商売の仲介をしていた時期があ
りました。そんな頃に、知人から紹介されて四川省宜賓(イービン)市の人が訪
ねてまいりました。ーー彼が言うには、
「宜賓市にボーリング場を作りたいので、ご協力をお願いしたいのですが」
「宜賓市?あんな田舎にボーリング場なんて、十年早いんじゃないんですか?
中国でも有名な貧乏四川省の、しかもあんな辺鄙なところじゃ所得もさらに
低いでしょうから、お客なんかいなくて商売にならないでしょう」
「とんでもない!宜賓市は豊な町ですよ!」
「??豊か??金の山でもあるんですか?」
「金の山ではありませんけど、宜賓市は全国にきこえた、町ぐるみで偽造酒の
生産地なんです。全国的に有名なお酒はほとんど生産されています。だから
お金持は多いのに、田舎で遊ぶ施設がないですから必ず大繁盛しますよ!」
―――― 南通市文峰大世界デパートの信用革命。
購入後、気に入らなければ、或いは持ち帰ってから瑕疵[かし]に気付いたりし
た場合、返品交換OK。購入後1年以内に故障したら無償修理・・・いまでは
当たり前になったこうしたサービスも・・・
ーー文峰大世界デパートが出現する以前の、十年前ぐらいまでは、
売ったら売りっぱなし、購入後瑕疵を見つけたりしても全て自己責任。販売し
たほうは一切責任を取ろう=返品交換修理)とはしてくれませんでした....。
なので買い物客は、買物の際には裏から表からトックリ返しひっくり返しして
調べる調べる調べる調べる調べる調べる調べる調べる調べる調べる調べる・・
ほんとに信じられないぐらい入念に調べてから購入していました。
ーーそんな巷[ちまた]に登場したのが“文峰大世界デパート”!!
冒頭のサービスを謳い文句にして、、謳うだけじゃなくて実際に実行して、、
始めの頃はワケの分からんイチャモンに悩まされたりもしたようですが、それ
でも忠実に謳い文句のサービスを厳守して、、1年経ち、、2年経ち、、
ある日、、それまで市内で一番客を集めていた華聯デパートが閉店した!?
安さで人気があった、国営の百貨大楼デパートには..閑古鳥が飛び回る〜〜
その他の大小の物品販売業者で影響のないところはない、というぐらいの激動
に見舞われました。
ーー文峰大世界が扱っていなかったのは生鮮食料品だけ....だったかしら?
さあそうなったら..従来ののままの商法を続けていたのでは座して死(倒産)を
待つのみ、、、デパートから小売店まで、市内のあらゆる物品販売商は続々と
文峰大世界商法を真似るようになりました。
爾来十年近く、、いまでは市内で“売ったら売りっぱなし”という商店を探す
のは至難の業、、という状態にまでなりました。
ーーこれだけ繁盛した文峰大世界デパートですから、現在では南通市内に数軒
の大型スーパーを経営し、南通大飯店ホテルを買収して傘下に収め、2つ星の
有斐飯店も買収してそこに新たに5つ星の有斐大酒店ホテルを建設。
郊外というか、人口800万の南通政区のあちこちに、デパート?スーパー?
がいったい何軒になったんだい??さらに上海にも出店、、関連会社なんかは
なに程有るのか分からん!・・・というコングロマリットに成長しています。
└──────────
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃●┃ 読後感アンケート結果。
┗━┛
◇ まったく、しかし、もう! ---------------------------- 57人 (76%)
◇ いつか改善されるのかな? ---------------------------- 14人 (19%)
◇ 知らなかった。こんなだったのか〜 -------------------- 4人 ( 5%)
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃●┃ コメントボードに頂きました感想。
┗━┛
┌──────────「ミカの赤い服さん」
gosakuさん、こんにちは。「まったく、しかし、もう!」に投票しました。
◆記事の元になった資料を明記なさったら、もっと説得力が向上したと思いま
す。でも、お調べになるのは大変だったでしょうね。
ーー実態を知って、驚きました。
◆「クレヨンしんちゃん」のことは、ワイドショーで見ました。本当に「なん
だかなぁ」と思います。
「三国志演義」や「漢字」のことを言われたら「聖書」や「アルファベット」
をどうするのか、その中国の方に聞いてみたいです。――日本の著作権法では
著作者の死後30年が経過した時点で著作権が切れると聞いています。世界の
常識は知りませんが、2千年近くは過ぎているでしょうから「三国志演義」や
「漢字」の著作権は主張できないでしょうね。 (*^_^*)
└──────────
▼
┌──────────「gosakuさんから」
参考文献は、2000年10月から2001年2月までの産経新聞の切り抜き
で、かなりの量にのぼります。下のコメンテーターの方々にも申し上げました
が、日本もかつて通ってきた道でしたね。早く卒業して独自の製品で勝負して
ほしいものです。
「三国志」や「漢字」は全く苦し紛れの屁理屈でしょうね。論に値しないもの
です。
これまでのように毎週連載はできませんが、時間の許す限り、時事問題などを
OJIN さんの裁量で掲載させて頂きます。よろしくご批判をお願いします。
└──────────
┌──────────「あ〜さん」
gosakuさんのぐらいの年齢なら、昔の日本が外国製品の真似やコピー紛いの物
を大量生産したり、缶詰に石を入れて重さを誤魔化したりしていたことを知っ
ているはずだと勝手に思いますが、本当の所はどうなのでしょう。
昔の日本はまさに、バランスキー弁護士は
1−市場経済の未発達の段階では、工業生産により他人の知的財産を盗用する
ことへの罪悪の感覚が一般に少ない。
2−失業したり、収入のない人々が多く、違法であっても手軽で利益率の高い
偽造品という経済活動に走りやすい。
3−偽造行為は摘発されにくく、罰則も軽い。
ーーことなどを原因としてあげています。
過去の日本はこのものズバリだったはずですが、どうも自分の事は棚に上げて
いるような気がします。だからといって偽造が許される事ではなく、断固取り
締まるという事に異存はありません。
でも、自分も昔歩いてきた道だと、過去を知らない現在の若者に伝える事こそ
年長者の役割だと思いますが…
└──────────
▼
┌──────────「gosakuさんから」
ほんとうのところ、僕ぐらいの年齢ですと、物心がついた頃は戦時で軍需産業
ばかり。16歳で外地で終戦を迎え、帰って来た時は日本経済の大混乱期でし
た。ドサクサに紛れて闇市でコピー商品も売っていたでしょうし、コピー紛い
のものもあったでしょうが、そんなに大規模ではなかったように記憶していま
す。
基礎的な研究開発は、莫大な費用と時間がかかり、明日の糧に困っていた時期
には、現在の中国のように取り敢えずコピー紛いのもので稼いで凌いでいたの
でしょう。
日本人は元来、独創的な発明はあまり得意ではなく、トヨタに代表されるカイ
ゼン改良といった方法で、欧米で発明された商品に手を加え人気を得てきまし
た。ソニーがトランジスタを使って超小型のラジオを作り、今またシャープが
液晶を改良して薄型テレビを世界に輸出しています。
自動車でもそうですが、元は欧米で発明されたものを利用して付加価値をつけ
また最近では日本も経済的に余裕ができて、付加価値をつける為の発明品も多
く出てきました。現在、日本が輸出するものは、完成品より、それが無くては
完成品にならないというキーポイントになる肝心なパーツのほうが金額的には
多いと聞きます。
日本がかつてコピー商品を造り、偽造品で稼いでいたということを故意に隠し
て中国を非難しているわけでは御座いません。若し実態をご存知の方がいらっ
しゃいましたら、参考文献などをお知らせ下さい。
└──────────
┌──────────「hideおじさん」
gosakuさん、「まったく、しかし、もう!」に投票しました。
日本もその昔「猿真似」とか「安かろう悪かろう」と非難された時代もありま
したが、これはどの国も多かれ少なかれ辿ってきた道です。米国も第1次世界
大戦の時はアクドイ商売をやってますし、単純に中国だけが悪いとは言いませ
ん。
「中国よお前もか!」というより「中国よそこまでやるか!」とは言いたいと
ころです。
もともと著作権などの「権利」という教育がされていない中国ですから、かれ
らには「罪」の意識は無いのでしょう。こういったマナーの勉強のほうが国と
して大切だと思うのですがーーどうも別の教育のほうが重要みたいですね。
└──────────
▼
┌──────────「gosakuさんから」
中国も今が過度期でしょうね!そうありたいのです?
町工場のおやじさんが手作りで作っているものは別としても、街ぐるみで、又
大規模な偽造を繰り返している工場の幹部は、ある程度の教育を受けているの
ですから、当然コピー商品を作るのは違法だとは分っているはずです。ーー罪
の意識はあるでしょう!確信犯です。
日本も一時期コピー製品を作っていた時がありましたね。しかし、早い段階で
卒業して新製品を開発し、いまでは押しも押されもしない、世界に冠たる工業
先進国です。
中国の場合、偽造品が公認されて堂々と流通している点に問題があります。
些[いささ]か古い話ですが、産経新聞99年秋の記事によると、国営の北京放
送(中国国際放送)で、外国語の放送枠の大幅拡大を記念するパーティーが開か
れ、豪華なアトラクションまでつく楽しい夕べとなって、いざ帰る際、小奇麗
な紙パックを記念のお土産として手渡されました。
中にあった革ケースの中には、なんとローレックスの腕時計が入っていた、と
いうものです。裏には放送局の名が刻まれていました。本物のローレックスな
ら安くても30万はするはずです。出席者全員に贈られるプレゼントがそんな
高価な本物であるはずがありません。
けれど、偽造は偽造でも、一見しただけでは区別のつかない立派な製品なので
す。国営の放送局が、公式の祝賀行事で堂々と偽物をプレゼントするのです。
中国社会では、外国ブランド品は、こんな歪んだ形でも親しまれている、とも
いえます。
└──────────
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
|