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┃ 自虐史観の枷を解く ―――――――――― by gosakuさん
☆ このままではダメだ!日本の教育 ―――――――― 2004/10/15

教育は国家百年の大計です。

10月3日、某テレビ局の朝の番組、「時事放談」に中曽根康弘氏と宮沢喜一
氏が出演して対談していました。全国放送ですのでご覧になられた方も多いと
思いますが、その中で、特に印象に残ったのが中曽根元首相が力説していた、

「現政府は、目先の政策に追われて教育を疎かにしてはいないか?」
「国家百年の大計は教育にある」
「郵政民営化が大切なのは分るが、教育にもっと国家予算を配慮すべきだ」
というものです。

戦後、GHQの強い指導のもとでつくられた教育基本法は、教育現場から伝統
や愛国心、道徳・宗教的情操といったものを排除しました。その結果、日本の
今の子供たちは、ルール感覚や秩序感覚などの意識が崩壊しているといわれて
います。

―― なぜそのようになったのか。

それは、子供たちの親の世代にそういう意識がなくなったせいだと思います。
では、なぜ親の世代にそういう意識がなくなってしまったのかというと、それ
は、更にその親の世代に日本の文化を受継ぐという姿勢がなくなってしまった
からだと思います。ーー教育基本法が災いしているのです。

つまり、今の子供たちのお祖父さん、お祖母さんの世代、その辺りがそもそも
問題なのではないかということです。

マッカーサー元帥を筆頭とする占領軍は、日本民族というのは好戦的で、とん
でもない民族だという先入観と偏見で占領政策を行いましたが、占領が終わっ
てアメリカへ帰る頃には、日本文化の名状しがたい深さに打たれるようになっ
ていたといわれます。ところが、

肝心の日本人は、戦争に負けたショックもあって、それまでのことがすべて信
じられなくなり、「日本の文化」や「日本の心」というものを、いつの間にか
見失ってしまったのではないでしょうか。日本の文化や日本の心を受継がずに
個性化を計るなどということは、どだい不可能なことです。

個性や創造性というのは、木の枝や花に当たるものです。

木の枝や花は、根や幹がなければ存在しません。それと同じように、個性とい
うもの、創造性というものも、伝統をキチッと受継ぐことによって初めて開花
するものです。その意味で、日本の文化や日本の心を愛し、それを立派に受継
いでいけるような子供に育てることが大切です。

日本の文化や日本の心を愛する子供は、日本を愛する子供であり、日本を大切
にする日本人に育っていきます。そのよう日本人のみが、外国に行っても卑屈
にならず、立派な国際人になるのではないでしょうか。

―― これからの日本にとって、

個性的で創造力の豊かな人材を作るための教育は重要です。なぜならば、これ
からの企業は、技術の研究開発が最重要課題となるからです。
それは、単に製造技術だけでの話ではありません。パソコン・ソフトを始め、
優れたソフトの技術開発は、今後益々重要になってくるでしょう。流通などに
おいても、どのようにすれば客を引き付けられるかというノウハウを充実させ
るための技術開発が重要になってくるはずです。

これまでの教育のように、教科書だけを暗記していればいいということでは、
そのような産業界の要請に適う人材を育てることはできないでしょう。自分で
モノを作ったり組み合わせたりする創造力を養う必要があります。
それは、ほかの人と違うことをやるということですから、個性を養うというこ
とにも繋がってきます。

そのためには、民間企業で実績を上げた人を学校の先生に起用してり、一芸に
秀でた人を採用していくことも必要でしょう。そうしたことができれば、平成
不況もここまで長引かなかったはずです。偏差値秀才のみが官僚になったりし
て、ここまでの事態になってしまったわけです。

これまでにあったこと、つまり前例のあることについては、偏差値秀才は優れ
た答案を書くことができます。しかし、これまでになかった事態が発生したと
きには、柔軟な発想でもって機敏に対応していくという訓練は必ずしも十分に
受けてこなかったために、いまの官僚たちは、どうしても対応が遅くなってし
まうのです。

法律を守って働くだけではなく、実社会で起こっている変化を敏感にキャッチ
し、適切に対応していく能力を養うことが、これからの教育にはますます求め
られることになるでしょう。

―― 子孫に誇りをもって語るべきものがありますか?

全てアメリカに見習うというのではありませんが、アメリカの教育事情と日本
を比較してみますと・・・・アメリカの学校では、そこに住んでいる日本人の
子供たちに、日本の国の文化を語らせることをしています。
その時に、ある子供が、自分のお祖父さんの軍隊経験を話しところ、子供たち
どころか先生まで感激したという話を聞きました。

ところがいまの日本人の大人たちは、子供や孫に誇りを持って語るべきものを
持っておりません。まさに、歴史教育のABC、土台が欠落しているのです。

万葉歌人の山上憶良は、唐に渡ってその圧倒的な文化に触れながらも、我が日
本の文化は違う、という、しっかりした誇りを抱いていたといいます。また、
明治の頃に外国人が書いた日本観察の中で、彼らが何を書いているのかを拾い
集めるだけでも、客観的に日本が何を誇るべきかが浮かび上がってくるだろう
と思います。そのような観点からしても、戦後は、歴史教育に対する検証反省
というものがなされていないように思います。

いまの日本では、歴史を真剣に教える、学ぶという部分が疎かになっています
ね。しかしアメリカでは、歴史を真剣に教え、かつ学んでいます。戦史なども
よく研究していて、分析や反省を怠っていません。

それに、アメリカの場合、先生が講義するのは10分か15分ぐらいだけで、
あとは生徒達にディベート(討論)をさせます。ですから、自分の意見やその元
となる知識や事実の認識がなければ、授業に入っていけないわけです。

このことに関しては、中条高徳著「おじいちゃん、戦争のこと教えて」の中で
のお孫さんの質問「あの戦争のこと」「なぜ、軍人の学校に進んだの」の答復
から始まって、当時の日本の様子、日本人の心、戦争の本質、極東軍事裁判な
どについて、率直に解り易く答えています。

中条さんがお孫さんに説明した中で
「戦争というなは確かによいことではないが、これは政治の一つの変形、ない
し延長線上のあるものだ。国同士が論争して結論が出ない場合、腕力で戦うこ
とになり、それに勝ったほうが『おれが正しい!』ということになる。だから
本当の正義が勝者にあるかどうか、それは別問題である」
と答えています。

ヨーロッパの人達は、人権を確立するための闘争を繰り広げてきましたから、
しょっちゅう勝ったり負けたりしてきました。そのため、負けたときには覚悟
を決めていて、勝者の論理に従ったフリをする。そして、名誉回復に備える。
そういうしたたかさがある。

それに対して日本人というのは、これまで戦争に大負けした経験がなかった。

そのため、第二次世界大戦で大敗したことが、精神的にものすごいダメージと
なった。そのうえ、アメリカは実に巧みな占領政策を実施した。それにより、
日本人は皆「勝者の論理に従ったフリ」などではなく、日本中が「負けた日本
は悪い国だ」と思い込むようになり、まるで自信をなくして生きるうになって
しまったのです。
ーー簡単にいえば、これが中条さんの歴史観です。

戦争体験を持つ世代は、もっと次世代に、「なぜ戦争に至ったか?」「どうし
て日本は世界の経済大国といわれるようになったのか」また、戦前の日本人の
アイデンティティは何であったのか、といったことを語り告ぐ義務があると思
います。

―― いま、全国の小学校では、

基本的に平等主義を基調とした教育が行われいます。

しかしその平等とは、福沢諭吉の唱えた平等論とはかなり違ったものです。
福沢諭吉が唱えた平等とは、基本的人権に等しいものでした。「人間は、生ま
れながらにして平等でなければならないが、其々天から授かった能力の違いが
ある。その能力の違いを埋めなければ、本当の意味での平等にはなれません。
だからこそ学問をせよ」と「学問のすすめ」の中で説いています。

その福沢諭吉の心を受継いだ、社会学者にして教育者の一人に遠藤隆吉さんが
います。遠藤さんは、いま加藤寛さんが学長を務める千葉商科大学を創設した
人です。その遠藤さんは「人間の世の中は不平等が始めである。不平等が基礎
にあるから人間は機会平等になるように努力する」と述べています。

戦後の日本は平等に走り過ぎました。

すべて等しいことがいいという、結果の平等主義を鼓吹することにより、どれ
だけ多くのものが失われていった事でしょう。基本的人権における平等という
のは大切な理念ですが、この世の中での平等については、お釈迦さまもイエス
さまも約束できませんでした。

基本的人権以外のところで平等にしようとすれば、必ず悪平等になります。
ーーこれが真理でしょう。

小学校の教育において結果を平等にしようとすれば、一番できない子供に合わ
せて授業をしなければなりません。そうすると、それ以外の子供は退屈してし
まいます。それだけならまだよいのですが、そのような状況が続くと、クラス
全体の教育レベルが低下し、延いて(ひいて)は日本の教育水準全体を低下させ
ることになってしまいます。
ーーじつは、もうそうなっているのです。

かつて、日本の算数や国語の教育水準の高さについては定評がありました。
しかしそれは一昔前のことで、いま現在はかなり低くなっているといわれてい
ます。このままでいくと、技術大国などといっていられるのは、あとしばらく
の間だけで、いまの生徒や学生が社会人になる頃には、相当ひどい状態になっ
ているのではないでしょうか。

――「競争のない平等の世界」に向上はありません。

その代表が、官指導の「護送船団方式」というものでした。
みんな仲良くお手々つないで無駄な競争をせず、お上のいう事を聞いていれば
そこそこの利益が出て目出度しメデタシです。ーーということでしたが、結果
は多くの銀行や企業の国際競争力が著しく低下し、大変なことになってしまっ
たのは未だ記憶に新しいところです。

平等で思い出すのは、いまから20年ぐらい前のイギリス経済です。
当時のイギリス経済は、ドン底の状態で、ロンドンでもどこでも、随所で店じ
まいをする店が続出していました。そこに登場したのがサッチャー首相です。

サッチャーさんは「いまのイギリスの税制は、努力した人を処罰して、失敗し
た人や怠け者を奨励している」とイギリスの病根を鋭く喝破し「イギリス病」
ともいわれた大停滞に喝を入れ、イギリス経済を甦らせのです。

いまの日本はどうでしょうか。国税と地方税を合わせて65%にもなる所得税
というのは、あまりにも高過ぎます。理想的には、どんなに高所得者であって
も、税率は10%前後に押さえるべきではないでしょうか。そうしないと、あ
る程度の収入に達すると、それ以上はいくら働いても実収入はほとんど変わら
ないということになってしまします。

それに、そのような税制を変えなければ、有能な人がドンドン海外へ出て行っ
てしまいます。所得税の猛烈さに恐れをなして、頭脳流出や才能流出がもっと
盛んになってしまうでしょう。

―― なぜ税率を下げられないのでしょう?

それは「金持ちを優遇するな」という左翼政党を中心とする反対意見が強いか
らです。しかし、底上げしてみんなを豊かにしようなどとは考えるべきではあ
りません。それに、そのような主張や政策には、決して乗ってはなりません。

「皆を豊かにする」などといって政権をとった権力者が、そのことを実行した
ことは一度もないからです。何故、ないのか。ーーそんなことは不可能だから
です。また、そのような事を称えて権力を握った者に限って、とんでもないこ
とをするのは、スターリンや毛沢東、ポル・ポトや金日成をみればよくわかり
ます。

此の世での平等は、低いほうへ低いほうへと合わせるより仕方がないのです。
貧乏人をみな金持ちにすることはできませんが、金持ちを貧乏にすることはで
きます。できる生徒に、できない生徒を合わせることはできませんが、できる
生徒を伸ばさないようにすることはできます。

それに、皆が平等になったら前進できないという点も重要です。ある程度困っ
たところがあって、悩んだり苦しんだりしているうちにいいものが生まれてく
るのです。必要なのは、そのような意味でのハングリー精神なのです。

ボヤボヤしていればたちまち貧しくなってしまう。そのかわり頑張れば頑張っ
ただけ豊かになる。それが保証されることが大切であり、その保証さえあれば
あとは本人の努力次第です。アメリカにホームレスが溢れ、日本よりも低賃金
労働者が多いのですが、だからといって、アメリカから逃げ出そうとする人は
いません。

努力して、さらに運も手伝って、ついにアメリカンドリームを達成して大金持
になった人たちの多くは福祉事業を大々的に展開しています。そうして、自分
が得たものを社会に還元しているのです。税金で強制的に取り上げて、役所が
バラ撒くよりも効率的です。

教育の話が横道に逸れてしまいましたが、私の言いたいことは、暴力はよくあ
りませんが、戦いや競争を忘れた人間は困ったものだということです。
最近の日本の子供は、競争や切磋琢磨することが嫌いだそうですが、そのよう
にしていると、子供のうちはそれでもいいかもしれませんし、国内ではそれで
も通るかもしれませんが、いずれ困ることになるでしょう。

子供もいずれ大人になるわけですし、21世紀の世界というのは、今よりもっ
ともっと激しい大競争時代に突入していくことでしょうから、国際競争に手ひ
どく負けてしまします。競争があってこそ活力がでてくるわけですし、発明や
工夫も相次ぎます。怠惰な人、堕落した人、努力しない人が落伍していく社会
のほうが、みんな同じ社会よりもよほど健全なのではないでしょうか。

競争し、戦い、切磋琢磨しあう。しかし、本当に弱い人は別に助ける、という
ような社会をつくっていきたいものです。

                          =この稿つづく=
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