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┃ 自虐史観の枷を解く ―――――――――― by gosakuさん
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☆ 北朝鮮拉致と日本国憲法(2) ―――――――――― 2004/07/23
七十年代半ば以降、北朝鮮は、金正日が金日成の後継者に決定してから、テロ
国家としての道を歩みだしました。74年8月には、在日韓国人を使って韓国
の朴正煕大統領を暗殺しようとして朴夫人を殺害し、また83年10月には、
ビルマ訪問中の全斗煥大統領を狙って爆弾を仕掛け、副首相、外相など19人
を殺害しました。(ラングーンテロ事件)
87年11月にも、翌年ソウルオリンピックを控えた韓国の威信を低下させる
ために、日本人「蜂屋真由美」に成りすました金賢姫らが大韓航空機爆破事件
を起こしています。
ところが80年代までの日本社会は、テロ国家北朝鮮のほうが、韓国より明確
に「良い国家」または「ましな国家」とみる傾向がありました。特に、左翼、
学者文化人とマスコミはそうでした。
たとえばマスコミは、文世光事件をKCIAの陰謀と見ていました。
また、ビルマ政府が北朝鮮の犯行だと明言したラングーン事件についても、東
大助教授であった和田春樹氏(当時)などは、雑誌「世界」の中で北朝鮮犯行説
について疑問をなげかけています。そして、大韓航空機爆破事件についても、
「世界」や朝日新聞は、爆破そのものにすら疑問を呈して北朝鮮を弁護してい
ました。
このような北朝鮮幻想・共産主義幻想こそ、熱狂的な帰還事業の背景にあった
ものですし、日本人拉致という犯罪行為を許してきた大きな原因でしょう。
しかし、韓国が1988年のソウルオリンピックを成功させ、政治の民主化を
達成していくと、日本社会は、北朝鮮よりも韓国を評価するように変化してい
きます。また、ソ連が解体していくにつれ、共産主義幻想もかなり衰退してい
きますが、それでも日本人拉致問題は社会的には認知されませんでした。相変
わらず、左翼政党、進歩的文化人などが拉致事件の社会問題化を阻止し続けた
からです。
たとえば、88年9月、社会党の土井たか子氏は、有本恵子さんの両親に協力
を依頼されても、全く相手にしませんでした。このような左翼の動きを支える
ものは、82年の教科書誤報事件以降広がってきた反日主義思想、戦前の「植
民地支配」に対する過度の「贖罪意識」です。
平成が始まった1989年の3月30日、社会党の村山富市氏は、衆議院予算
委員会で、竹下登首相に対して「日本と朝鮮半島との関係における原点は、か
つての三十六年間の植民地支配に対する反省と贖罪であります・・・朝鮮民主
主義人民共和国に対する植民地支配の清算が全く行われていなかったもとでの
両国政府は、現在も尚、非正常なままであり・・・」と述べた上で、朝鮮政策
を根本的に見直すべきではないか、と質問しています。
竹下首相は「植民地支配」に関し、北朝鮮に対して「深い反省と遺憾の意を表
明したい」と述べた上で、北朝鮮との間で話し合いたいと答え、既に一年前に
政府が拉致事件を公式に認めていたはずであることには、一言も触れないで、
もっぱら「植民地支配の清算」だけを強調しています。
竹下発言から2年後の91年になると、共産党や社会党などの左翼は「従軍慰
安婦強制連行説」をデッチ上げていきます。「従軍慰安婦」問題以降、韓国や
中国、そして日本でも反日思想が蔓延していき、拉致が社会問題化した第三期
になっても、たとえば野中広務自民党幹事長代理は、98年4月6日、「拉致
疑惑があるから食糧を送るなとの意見が強いが、従軍慰安婦や植民地や強制連
行があった」として、米を送るべきだと発言しています。
仮に朝鮮半島支配が「深い反省と遺憾の意を表明」する必要のあるものだとし
ても、それは、あくまで歴史上の事柄です。「従軍慰安婦」も「強制連行」も
そうです。それに対して日本人拉致は、今現在進行中の国家犯罪です。明らか
に拉致問題は「植民地支配の清算」以前に解決すべきものです。
―― 拉致事件の背景として、四つの問題点をあげることができます。
一つは、日本国の安全保障体制のデタラメさです。
二つは、日本国家の主権意識、人権意識の希薄さです。
三つは、共産主義幻想。
四つは、左翼を中心にした反日思想です。
この四点とも「日本国憲法」と密接な関係をもっています。いや、全て「日本
国憲法」が生みだしたものといってもよろしいでしょう。
まず、一つ目の安全保障の矛盾は、言うまでもなく前文と第九条の平和主義が
生み出したものです。1946年当時の米国は、米英仏ソ中の五大戦勝国の国
連安全保障理事会の常任理事国を上層国、通常の国を中層国、日本とドイツを
下層国とする、三層世界秩序構想を抱いていました。
この構想は、上層国と中層国には軍備を認めるが、日本とドイツには軍備を認
めないものでした。国連憲章の敵国条項と「日本国憲法」は、この三層世界秩
序構想を具体化したものです。
前文と第九条は、自衛戦力と自衛戦争の権利さえも放棄し、非武装平和主義を
規定した「日本国憲法」に拘束された新生日本国は、「専守防衛」戦略を採り
サンフランシスコ条約でも認められている集団自衛権を否定し、米国に一方的
に守ってもらう方針を採ってきたのです。
そして日本の教育は、戦後五十余年もの間、国家や軍事、安全保障とはなんで
あるか、国民に対して全く教えてこなかった。この国民的基盤の上に、安全保
障意識や国家意識の薄い政党、議員、役人、政府が生まれたため、拉致問題に
適確に対処することができなくなっていったのです。
二つ目の主権意識の薄さ、人権意識の薄さも、第九条と前文の非武装平和主義
に由来します。戦前の大物憲法学者であった佐々木惣一は、「日本国憲法」を
審議した帝国議会で「第九条が独立性を失った卑屈な国民を形成していくので
はないか」と危惧を述べていますが、実際、青少年アンケートでは「外国から
侵略されたらどうするか」という質問に対する回答は、無抵抗が56%もあり
「武器以外の方法で抵抗する」が29%「武器を持って抵抗する」が13%し
か存在しませんでした。(読売新聞2003年2月21日)
無抵抗主義が過半数を超えていることが注目されます。佐々木の危惧は見事に
当たったのです。このような国民からは、当然に、気概のない、主権意識の薄
い指導者が多く生まれてきます。日本の政治指導者は、国家とは国民の生命・
身体・安全などを守るために存在するものである、という国家の原義を忘れて
しまっています。ーーだからこそ、平気で久米裕さんを見殺しにしたのです。
「日本国憲法」は、全体として、日本国家から自己決定力を奪うものとなって
います。非常時における規定の欠如、政治的権威の欠如、戦力の放棄、すべて
が日本国を自己決定できない国家にするための仕掛けです。
平和主義に毒された日本の指導層は、ともかく、暴力的な脅しに弱過ぎます。
外務省の役人たちは、鈴木宗男氏の暴力性に怯えて言いなりになったきたし、
日朝交渉においても、北朝鮮が強硬に出てくると直ぐ折れてしまい、拉致問題
を、まともに北朝鮮に対して提起してこなかった。
また、日本のマスコミは、朝鮮総連に団体で抗議されると、直ぐ北朝鮮に都合
の悪い事実を隠蔽してきました。このような「ヤワさ」では、どうしても諸外
国との交渉では負けていくことになります。暴力性に怯えないようにならない
限り、安全保障体制を整えたとしても、交渉力は増強されないし、いわんや被
拉致者をこれ以上取り戻すこともできないでしょう。
三つ目の共産主義幻想も「日本国憲法」と密接な関係があります。
前文で新仏も歴史も登場させていないのは、かつての共産主義国と同様の異様
さがあります。「日本国憲法」の前文は、諸外国の前文と違って、新仏はおろ
か、日本の千五百年の歴史どころか、明治維新からの歴史さえも語っていませ
ん。
国家及び国民を、歴史を持たないノッペラボーの個々人の集合体として捉え、
国家及び国民が、過去・現在・未来と続く一つの共同体を形成し、個々人の生
命を超えた存在であるとは考えていない「日本国憲法」の思想は、いわゆる縦
軸の思想と正反対のものです。
四つ目の反日思想は、安全保障の矛盾さや主権意識の薄さと同じ程度に「日本
国憲法」が生み出したものです。前に述べた日本国を下層国と位置付けた三層
世界秩序構想に基づいて、第一段第一文で「日本国民は・・・・政府の行為に
よって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」と述べ、
戦争原因を日本政府に求めています。
そして、第二段第一文で「日本国民は・・・・平和を愛する諸国民の公正と信
義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と述べ、連合国
を「平和を愛する諸国民」と位置づけています。
要するに、連合国側は平和愛好国で、日本側は侵略国だというわけです。
なんとも一方的な歴史観です。きわめて日本国家及び日本人を敵視または差別
する思想が前文で語られています。前文に現れた思想からすれば、下層国日本
の住民は、自国を愛するよりも、国際社会と諸外国を愛さねばならない、した
がって、自国の領土や国民の生命・安全を守ることよりも「国際貢献」を第一
に考えなければならないということになります。
そして、韓国に竹島を占領され、中国には尖閣諸島を侵され、北朝鮮には百五
十人もの日本人を拉致されながら、日本国は「国際貢献」の思想に基づき、韓
国、中国、北朝鮮に、多額の経済援助をし続けなければならないのです。
=この稿つづく=
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