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中国ひと口話:12 ――――――――― by けんさん
 新しい題目が上段です。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 珈琲屋 ―――――――――――――――――――― 2007/08/03 北京のある大学の構内に、今でも「珈琲屋」という看板を掲げた食堂がありま す。私も「コーヒーが飲める!」と喜んでとび込みました。 店の主人が、恐る恐るコップの液体を差し出して「これを出したら、日本人が 怒った。あんたどう思うか?」と聞きました。 「私は怒らないから、何を飲ましたか見せてくれ」と言ったら、出して来たの は瓶の底でカチカチに固まったインスタントコーヒーでした。 「うん、コーヒーには違いない」と約束通り怒らないで、代金は払いました。 ーーー飲みませんでしたが。10年以上前の話です。 瀋陽に、西塔といって朝鮮民族が店を出している一帯があります。そこに北朝 鮮の国が経営している珈琲屋がありました。 白と黒の清楚な制服に身を包んだ、可愛らしい北朝鮮のウエイトレスに入れて 貰ったコーヒーは本物でした。 看板に 偽りないのは 字面だけ                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 蠍[サソリ] ―――――――――――――――――― 2007/07/27 子供の時、承徳に一年いたことがあります。昔は熱河省、今は河北省。 清の離宮があることと、ラマ寺で有名です。欧米の人は「rehe」が訛ってジョ ホールと呼ぶ、観光地です。 宿舎に入ってまず驚いたのは、蠍の瓶詰めが置いてあったことでした。前の住 人が警告の為に置いてくれたものですが、その後実際に家の中でも見ました。 中国では蠍を食べます。山東省には大規模な蠍養殖場もあります。から揚げは 食べたことありますが、なんの味もしません。生きたまま食べる人もおるそう ですが、蝦の刺身の味でもするのでしょうか。私は、まだ味わったことがあり ません。 如何物も 皆で食べれば 怖くない                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 緑帽子 ―――――――――――――――――――― 2007/07/20 緑化運動のシンボルとは違います。 古く明の時代に、妓楼即ち女郎屋の亭主が被ったのか、被らされたのか、とに かく彼等が頭に戴いていたことに由来する蔑称です。 意味は、女房を寝取られた亭主。又は、女房にイカガワシイ稼ぎをさせている 紐亭主。どちらにしろ良い意味はありません。 もしあなたが、緑色の帽子をお持ちなら、中国では絶対に人前で被らないこと をお勧めします。 万里の長城や、空港の売店では、何故かこの緑色の帽子を売っているのですよ ね。外国人の好みなのか、外国人に被らせて陰で笑っているのか。後者かもし れません。中国人は結構意地が悪いですからーーー。 亭主だけ 知らぬを陰で 嘲笑い                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 緑化運動 ――――――――――――――――――― 2007/07/13 解放前の中国と比べて、大きな変化の一つに緑が増えたことが挙げられます。 茶色一色の大陸から舞鶴に上陸して、まず目に入ったのは豊かな緑。そして、 「国敗れて山河あり」の感を深くしたものです。 当時の撫順で、街路樹は高級住宅街のシンボルでした。一歩郊外に出ると、樹 木は道標になるほど少なかった。いまや郊外の道路沿線には、防風のポプラ並 木が幾層にも重なり、緑の谷間を作っています。 ゴビの砂漠にも柳が到るところに植えられ、烈風の前にうずくまっています。 砂漠の柳は、風圧面積を最小にするためにまん丸で、しだれ柳の風情はありま せん。 樹齢が皆若いのは、緑化運動が文革以後に定着したことを物語っています。 豊かさの 一つの物差し 緑色                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 喧嘩は日本語 ――――――――――――――――― 2007/07/06 中国で、タクシーの相乗りは珍しくありません。客を乗せていても、道端に客 を見つけたら行き先を尋ねて、同じ方向なら乗せ、二人の客から別々に料金を とります。 ある日、やはり二人乗りになりました。それはいいのですが、後から乗った客 が「私のほうを先にやってくれ、それほど遠回りにはならないだろう」と運転 手に言っている。 これには私もカチンときました。 「てめ〜、後から乗ってなにぬかす!」と、まず日本語で思い切り怒鳴り、そ の後、テープレコーダーに録音するような硬い標準語で、ゆっくりとドスを効 かせて「おい運転手、俺は時間をムダにしたくない。俺の行き先には何時に着 く?」と言ったら、彼等は私を南方から来た高級官僚と思ったのか、丁重に先 にやってくれました。 中国は方言が多いから、私の日本語を南方の知らない中国語方言だと思ったの でしょう。 母国語で 啖呵をきって 胸晴らす                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 罰金 ――――――――――――――――――――― 2007/06/29 天安門広場で缶ビールを買いました。栓を棄てようと思うのだが、、ゴミ箱が ない。芝生の横に十個ほど誰かが棄ててあったので私も棄てました。 とたんに一人の男が寄ってきて、「今あなたはビールの栓を棄てましたね」と 言って罰金5元也を請求しました。 「なんだ、罠じゃないか!」と腹が立ちましたが払いました。 今度箒を持って行って、わざと棄てた後「私は反省している」と嫌味たっぷり に掃除をして、中国政府の営業妨害をしてやろうと思うのですが、まだ実行し ていませんーーー。 瀋陽から杭州まで寝台車で旅行をしたときのこと。友人が禁煙の車内で煙草を 吸っていたら、車掌に見つかって罰金5元。この罰金は洒落ていて、車内音楽 放送のリクエスト料ということでした。 罰金も せちがらくなる 年の暮れ                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 小銭をねだる子供 ――――――――――――――― 2007/06/22 少し小奇麗な自家用車に乗せてもらっていると、踏切などで停車したとき子供 が寄ってきて、窓へ向かって手を出します。 運転手は、用意している小銭を渡します。たまに小銭が切れていると、丁重に 「今日は小銭がないけど、次は必ず上げる」と言って頭を下げます。 「君は偉い!」と感心したら、「いやこうしないと何をされか分からない」と 返事をしました。 この最近、盛り場等で小銭をねだる子供が本当に増えました。 私達は、進駐軍のジープに「ギヴミーチョコレート」の世代です。私自身おね だりしたことはありませんが、飢えを知っているだけにいつも心を暗くし、身 を縮めるようにして通り抜けます。振り切れないとき小銭を上げるのですが、 却ってやりきれない気持になります。 物ねだる 飢えた子供に 罪はない                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 風変わりな姓 ――――――――――――――――― 2007/06/15 白石正夫という子供がいます。実は中国人ですが、名前だけ見るとどう見ても 日本人ですよね。 中国は夫婦別姓です。それに、中国では複姓といって、二文字以上の姓は珍し いのですが、この場合はご主人の姓が「白」、奥さんの姓が「石」。そこで二 つ併せて子供の姓にしたというわけです。一人っ子ですので、時々こういうこ とをする人がいます。 私の友人で「麦」さんという人がいます。これだけなら有りそうな姓ですが、 奥さんが「米」さんとなると、作り話みたいですが本当です。 二人で複姓にして「米麦」にした、、、これは嘘です。 馬さんと 鹿さん結婚 何になる                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 小皇帝小公主 ――――――――――――――――― 2007/06/08 一人っ子政策の結果、子供はまさに皇帝です。女の子は小公主と呼ばれます。 子供の服装がよくなり、少なくとも都市部では、かつてのしらくも頭に青洟を 垂れ流した子供は見かけません。 日本でも最近は「知らない人には絶対に随いて行くな」と教えなければならな いほど物騒な世の中になりましたが、中国も子供の下校時には、校門の前に出 迎えの親が黒山になっています。 日本の中国関係の新聞で見たのですが、解放軍の兵士に親離れしていない子が いて、兵営の前に両親が屋台を出し、息子に食事をさせているという記事を見 ました。嘘みたいですが、珍しくない光景のようです。 爺婆が 四人で 一人の孫を抱き                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 長城と防衛 ―――――――――――――――――― 2007/06/01 万里の長城は秦の始皇帝が北方の異民族の侵入か防衛するために作りました。 しかし皮肉なことに、秦を倒したのは「陳勝・呉広の乱」。長城建設に従事し た農民です。 その後、元の侵入に対して、長城は何か有効に機能したでしょうか。 明を倒したのも、築城を担った李自成率いる農民です。 その李自成を倒した清のドルゴン軍に対して、山海関は呉三桂の寝返りで全く 逆効果の働きをしました。 21世紀。核兵器という長城に防衛を頼ろうとしている中国が、同じ歴史の過 ちを犯さないことを切に願います。 「人は石垣、人は城」。友好に勝る防衛はない。核兵器だけは絶対に駄目だと 声を大にしたいと思います。 友好は 如何なる武器にも 勝る武器                         = この話おわり = ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ▼ ☆ 内陸格差 ――――――――――――――――――― 2007/05/25 中国大陸の揚子江から黄河一帯を飛行機から眺めると、各所にくっきりと砂紋 が浮かび上がり、中国全体が一つの川のようにも見えます。 天安門前広場の中国歴史博物館に行くと巨大な中国全土の俯瞰図があります。 そこでは、中国大陸が、黄河と揚子江の二つの三角州の上に乗っかっているよ うにも見えます。 上流は常に西。西高東低、文化の歴史的流れも西から東です。 もっとマクロの視点でみると、中国は、黄土高原の土砂崩れ地帯といえると思 います。とすると、繰り返される大水害も、「水を治める者天下を治める」と いわれたのもよく分かります。 近世、工業が生まれ、計画経済は改革開放で沿岸部に嵩上げをして、経済的に 東高西低を生みました。その結果生まれた緊張が内陸格差であり、これも中国 政府の頭痛の種です。 貧しさと 土地の高さと 逆比例                         = この話おわり = ┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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