┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  迷子になったらここ!(^O^)  ━┓
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┃ :中国への熱い思線: ――――――――――― by けんさん                    (けんさんの日中友好コーナー)

☆ センチメンタル漫遊記:その一 沈陽の巻 ―――――― 2003/12/17

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┃国┃慶節の連休を利用して小池先生達と大連を旅行する。
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沈陽南駅、朝7時半、延吉からの先生を出迎え、当日は沈陽見学、翌日本渓の
鍾乳洞、三日目大連、四日目旅順の計画。

同行の士は、助さん格さんならぬ、金さん姜さん。
延辺大学で日本語の教師をしている、朝鮮族のお嬢さん。25才。

金さんが標準より大柄、姜さんが標準より少し小柄な違いがあるのを除いて、
細く引いた眉が、整った瓜実顔によく似合う典型的な朝鮮族美人である。
正直、その色気に不逞な男心が少しムラムラとしたのだが、そんなものは次の
小池先生の一言で吹き飛ばされた。

「昨夜5時3分の列車に乗ったのだけどさ、彼女達何時に来たと思う。5時2
 分、発車一分前だよ」

「一分前はウソですよ」と、金さんが抗議の口を尖らす。

確かに発車2分前には改札口を閉めるから、一分前はともかく、ぎりぎりでは
あったのだろう。

「俺なんかこの重い鞄を提げてさ。彼女達の後を付いて、やっと列車の最後尾
 に乗ったとたんに発車だよ」
と、小池先生はお土産の林檎梨が10キロ入った鞄を持ち上げ、おどけてよろ
めいてみせる。

彼女達のはちきれる若さの笑いの陰で、このなんともいえぬ喜劇が、明日の我
が身に悲劇として待っていようとは..その時は夢にも思わなかった。

ともあれ「センチメンタル漫遊記」の序章は、明るく軽快なアレグロで始まっ
た。

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┃小┃池先生は、沈陽は何回も来ているので、宿で休息。
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朝食もソコソコに済ませ、両手に花と私が彼女達二人を連れて故宮と北陵を回
る。しかしこの花は少し重たかった。

故宮には子供の気を引くようなものはあまり無かったので、予定通り午前中で
見終わる。老辺餃子館で昼食を済ませ、午後北陵公園にまわる。

北陵公園には、入ってすぐ遊園地がある。ここですっかり彼女達の足が止まっ
た。まずメリーゴーランドで木馬に跨り、童心に還る。次はゴンドラで、高い
高い。更に水中ジェットコースターできゃーっ。

まだお池のボートに乗りたそうだったが、どうせ私が手を豆だらけにして漕ぐ
ことになる。この悲惨な姿を想像するだけでご勘弁願った。

さすがにくたびれて、ホンタイジの墓まで来たとき、「私はここで待っている
から」と二人だけで行かせたら、ややあって「先生、先生」と城壁の上から私
を呼ぶ声がする。例の満州族の衣装で私も記念写真を撮らされる。

「小池先生なんか私達より若いですよ」と煽るが、私は、宿でくたばっている
その小池先生より三つも年上なんだよ〜〜。

声と背中は年を隠せない、というその初老の背中を伸ばして、彼女達に心の中
で反問する。

 「君達にとって、老いは罪悪なのだろうか」と。

 夜は「鉄西の貴公子」こと千葉君がボーイとしてアルバイトしている新世界
ホテルの中華料理を食べる。ここは沈陽でもトップクラス。

特に日本人には人気がある。貴公子のネクタイ姿の制服も板につき、お嬢さん
方のハートを射たのか、後で彼の電話番号を紹介することになった。

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┃ニ┃日目の午前中は、五愛市場(沈陽の衣類雑貨卸売り市場)で買い物案内。
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三万平米ぐらいの広場に、ビニールハウスが2メートル程隔てて整然と並び、
それがまた二メートルぐらいに区切られて一店舗となっている。

大は家電製品から、小はボタン類まで何でもあり。群集の地鳴りのような生活
音の底から「一、二、三、四」「一、二、三、四」とテンポの良い四拍子のリ
ズムに乗って、売り子の呼び声、運搬人の人をかき分ける声が響く。

四文字で成語を作る中国語は、四拍子の世界なのだ。

ここで迷子になったら大変と、彼女達に手を引いて貰う。(^O^)

金さんが、防水コートを買おうと、鏡の前でモデルよろしくしなを作る。
しかしどれも小さい。姜さんがジーパンを試着するが、どれも大きい。

二人を足して二で割ったら全て上手くいくのだが、どれも帯に短し襷に長し。
やっと気にいったセーターが見つかったようで二人の目つきが変わる。なんど
も裏返し鵜の毛の傷も見逃さじと、先ほどの幼顔は消え鋭い女の目付きを見せ
る。ついで、弾んだ声で値引き交渉。

ーーでもねお二人さん、そんなに「私これが欲しくてたまらないの」と顔に書
いたまま値引き交渉してもね、と思って眺めていたら、執念で言い値までまけ
させていた。

女の買い物に付き合うのは苦痛である。

うちの家内や娘は、私が居ると落ち着いて買い物が出来ないと、向こうが敬遠
する。しかし今日は国際親善大使である。ひたすらツクリ笑顔で忍の一字。

それでも、どこか不機嫌な顔をしていたのか、姜さんが私にもズボンを買えと
薦めてくれる。ちょっと待ってよ、少しでも荷物を減らそうと、こないだ高い
航空便で不要なものを日本に送ったばかりなのだ。

それに私は身なりをあまり構わない。

寒ければ有るものを重ね着、暑ければ脱ぐ。家内にも「年をとったら、もう少
し身なりを構って下さい」と言われるのだが、「僕はボロタマ」と答えて取り
合わない。

彼女達が日本語教師としていくら日本語が上手であっても、この「ボロタマ」
を「襤褸で包まれた玉」、更に「辺幅を飾らぬ男の心意気」と説明するのは難
しい。

日本に長い間留学し、日本通といっていい中国人で、「日本人は冷たい」と言
う人がいる。確かに中国人は親切である。例えばテーブルを囲んで食事をする
と、主人は長い箸で客人の皿に間断なく菜を盛り気を使ってくれる。

私は煙草を吸わないのだが、命令に近い程熱心に薦める人がいて困らされる。
彼女達もバイキング形式の料理で、私が皿を空にしていると、更に何か取って
きて、私の口に押し込まんばかりにしてくれる。

中国の人に「日本人は冷たい」と思われないために、この習慣の違いは機会あ
る毎に双方に紹介したいとは思うが、中国式親切を日本に持ち込む気にはなれ
ない。

全く余計なことをしてくれるが、彼女は親切のつもりなのだ。

買わないと「何故何故」とうるさい。どうせ買わなくてはいけないと私も腹を
括った。面倒臭いから「これで良い」と、最初にはいたのを買おうとしたら、
「そんな買い方は駄目」と結局別の店で買うことになる。

午後、工業大学のマイクロバスを借り切り、本渓の鍾乳洞に行く。

直径約二乃至三十メートルの、洞窟の中の川を、10人乗りのボートで一キロ
余りを往復する。ここは私は二度目だが、自然の彫刻の面白さと規模の大きさ
は何度来ても十分に感動出来る。

マイクロバスの座席に余裕があったので工業大学の日本語教師中野先生もお誘
いする。北見から今年来られたばかりのご婦人。年齢は、大学生の息子さんが
北京に居られるそうなので、それから拝察するしかない。

中野先生を交え、夜は彼女達ご希望の朝鮮料理。

やっとキムチにありついて彼女達もご満足の様子だった。朝鮮料理は日本人に
も馴染みやすい。

その後、ボーリングを二ゲーム。宿で本物臭い「茅台酒」を空けて、沈陽の巻
きの幕は無事下りる。

                        = この稿つづく =
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┃┃ 読後感アンケート結果。
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◇ 面白かった  (^○^) --------------------------------  9人  (69%)
◇ まあまあかな(゜.゜) --------------------------------  3人  (23%)
◇ ツマラナかった(-_-) --------------------------------  1人  ( 8%)

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┃┃ コメントボードに頂きました感想。
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┌--------「気分は情報無限さん」

答え難い質問でゴメンナサイ!!

「朝鮮料理は日本人にも馴染みやすい」との事ですが、キムチ(海鮮とか色々
あるらしいですね)と焼肉料理(石焼ビビンバとかクッパかな)しか私は知ら
ないのです。

大体どのような料理が多いのでしょうか?

└--------
 
┌--------「けんさんから」

名前は知らないのですが日本の巻き寿司の原型?....私の好物ナンバーワン。

焼肉も、中国の薄皮面にくるんで食べる食べ方と同じように、生野菜にくるん
で食べる。

鰻の蒲焼を、鋏で一口に切って生野菜で包んで食べたことがありますが、美味
しかったです。

犬鍋以外は、そのまま日本人の口に合うのではないでしょうか。
辛子の辛さは格別。私は好きだからいいけど、慣れないと涙が出ます。

└--------
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 

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