┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  迷子になったらここ!(^O^)  ━┓
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┃ :中国への熱い思線: ――――――――――― by けんさん                    (けんさんの日中友好コーナー)
☆ 京劇 ――――――――――――――――――――――― 2003/08/13 ┌-------- │1992年、定年後の望郷の旅をしたとき、 │撫順へ旅立つ列車22時39分発迄、時間が少しあったので京劇を観た。 └-------- ┏━┓ ┃日┃本で歌舞伎も観た事もない私なので、演劇評論には程遠い。 ┗━┛ 単に京劇を“観た”というお話である。 文中、多少知ったかぶりが出るのは、帰国後百科辞典で調べたことの請け売り である。 舞台は、北京前門飯店梨園劇場。入場料は、最上席で「点心」お菓子がついて 20元=300円)。安いなと思っていたら、中国国際旅行者のガイド小李が 「高いから私は外で待っています」と言う。ここは予定外のコースなので、私 の負担が増えることに気遣いしてくれたのだろう。とんでもない。小李が横に いてくれないと、不安で芝居を観るどころではない。 小李によると、京劇の言葉は自分もよく分からないとのこと。 200年近い伝統を持つ京劇の言葉は、現代の会話とはほど遠いのだろう。 私達が歌舞伎の台詞が分かりにくいように。 しかし、それは中国人レベルの話であって、どっちみち中国語が分からない私 にとっては、俳優のはっきりしすぎる程はっきりした発音は有難い。意味はと もかく、聞き取れる単語もあるから。 私のテーブルは、香港から来た中年女性のグループ客が同席。同じ中国語が通 じるので小李はそちらの説明役にとられてしまった。まあいいや、側にいてく れるだけで。 演物は一幕目が、何か恋文をあいだに挟んで、ナンセンスなことが次々に起こ る喜劇。二幕目は、汚職役人を正義の使者と化物がやっつける、といった風の もの。 ┏━┓ ┃京┃劇は約束ごとが多く(例えば鞭を持って出てきたら馬に乗っている、或 ┗━┛いは舞台を一周したら遠い道を歩いたこと)シンボリックな演劇だそう だが、筋はともかく派手な立ち回りをみているだけでも楽しい。 「西遊記」では舞台一杯とんぼ返りを見せてくれる。 なんという演題だったか、小船が波に揺られて浮き沈みする様子は傑作で、そ れだけで一つの舞台を構成しており、同じ演技を何度繰り返しても観客の笑い を誘っていた。この劇場は外国人が多いので、台詞より動作で見せる出し物が 多い。 撮影は自由なのか黙認なのか、前の方の人たちが何人かフラッシュをたいてい る。私も写したくてウズウズしていたのだが、駄目だった。こういう文化的な 雰囲気の中では、私は決定的に田舎者なのだ。 それに、「旦」女役の娘の「臉譜(京劇独特の化粧)」に隈取られた大きな瞳 の美しい視線が、ずっとこちらに向けられているようで更に足がすくむ。そん なバカなと思われるかもしれないが、これが芸の力だろうか。180度向いて いる広角視線が、向けられている方は、全部自分一人に向けられているように 感じるのである。 ┏━┓ ┃臉┃譜はお面風に形とられ、日本の「こけし」のように手軽に買える土産物 ┗━┛としてどこででも売っている。 舞台衣装はまさに錦織。これは後に日本のテレビで知ったのだが、この豪華な 衣装は、何十年何百年来一度も洗濯をしたことがないそうである。役者の激し い動きの中で流れる汗は、この衣装の下に着る竹の繊維で作った特製の下着で 吸収され、この衣装には影響を及ぼさないとか。 専門の衣装係が居て、一筋一筋丁寧に畳まれ、いつまで経っても新品と変わら ない耀きを秘めている。 伝統を支えるには、見えない所にも優れた裏方さんがいるのだ。 伝統を支えるのは、もう一人。一番大切なのは京劇ファン。「劇迷」とは京劇 ファンのこと。それぞれの名場面の名台詞は、多くの中国人が諳んじている。 職場の演劇会でもこの人達が活躍する。 「場面」チャンミェンと読む、オーケストラのようなお囃子。この「場面」に も私は特に興味をひかれた。なかでも、胡琴ひきは琴師と呼ばれ、重要な位置 を占めているそうだが一段と風格がある。我が国の邦楽の合奏でも胡琴は重要 なパートをうけもっていたのだが、いつのまにか尺八におき変わってしまた。 更に、管楽器の明笛、笙。 拍子をとる単皮鼓、板子。 打楽器、銅鑼、鉦、唐鼓。 これらが一斉に打ち鳴らされると100ホーンは十分に超えるだろう。 音の嵐の中で、一瞬だが、私は却って静寂のしじまに引き込まれていた。 表に出ると、田舎者が急に文化人になったような気がした。 冗談はともかく京劇は楽しい。気取らずに観ることができる。                         = この稿おわり = ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ 読後感アンケート結果。 ┗━┛ ◇ 面白かった  (^○^) -------------------------------- 16人 (73%) ◇ まあまあかな(゜.゜) -------------------------------- 6人 (27%) ◇ ツマラナかった(-_-) -------------------------------- 0人 ( 0%) ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ コメントボードに頂きました感想。 ┗━┛ ┌--------「ミカの赤い服さん」 京劇の舞台を支える、裏方さんに興味を惹かれました。 特に、豪華な衣装を新品同様に保つ智恵が面白そうですね。 夏用の肌着にその技術を適用したらすごい物が出来そうですね。 -- コストが合わないかな? └-------- ┌--------「けんさんから」 夏用の肌着に技術応用とは面白い着想ですね。 私が自転車で愛用している雨着は、通気性のよい素材に撥水性の極めて高い塗 料がぬられているため、防水性が高い割にむれません。運動性もよく、夏でも 涼しく雨の日の自転車が楽しくなります。 値段ですか? 安い背広が三着は買えます。 もし夏を涼しく過ごせる肌着が出来たら、コストを問わない需要もあるのでは ないでしょうか。 └-------- ┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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