☆ 黄金週旅行は真っ暗闇の中 ――――――――――― 2007/05/16
この話は、上海のお隣、浙江省へは二度と観光に行かない!という(我が家の)
家訓誕生物語――――。
今年のGWは、我が母の訪中に合わせて、奥様から上海近郊へ小旅行の提案が
なされた。今の世の中では珍事かも知れないが、幸いにも(国際結婚に関らず)
嫁姑の確執が全くなく、良好な(義)親子関係が保たれている。
今回も(妻の)自然体と思いやりがありがたかった。宿泊先選定で(妻)「ログハ
ウスにしたわよ」=ホテルだと2部屋に別れるので母が寂しい思いをするから
駄目)これがごく自然になのである。ーーーだが息子の立場として…旦那の立
場とすると…ハラハラドキドキ場面発生が絶無とはいえないわけだから‥‥。
今回は母の特製オニギリを持参することになり、(前夜は)遠足気分の母と妻は
意気投合、ワイワイいいながら作っていた。〜〜〜しかし食べる段になって、
(妻)「ワタシいらない○○○(←私の名前)食べて!」〜〜〜一瞬冷たい汗が背
中を、〜〜〜そして続いて、
(妻)「お母さん、そんなに食べちゃダメ!もうスグ粽[ちまき]の特産地です」
嫁姑円満の秘訣は、、旦那が犠牲になる事?
(妻)「あなたオニギリが大好きでしょ?」
(母)「食べてね」
で、1個が2個に、3個に、4個に、最終的に5個目・・・・
(妻)「勿体ないから残さないで!」(心の声)「お前も食べろよ〜ぉぉぉぉぉ」
さて、マイカーは順調に走り、道路標識に懐かしい文字を発見した「千島湖」
ここは婚約中(正確には長〜い結婚手続中)に訪れた地獄の洞窟探検体験の場所
だ。数名乗りの小船は湖を進み、洞窟の中に吸込まれるが中間点で下船…ここ
が天国と地獄の別れ道だった…
大洞窟から小洞窟へ入るところで照明付ヘルメットを渡される。「なんと大袈
裟な?」と思ったのは当初だけ。次第に必需品であることを理解する。中腰よ
り更に腰を折った姿勢で、真っ暗闇の中を這いずり廻り、何度となくゴ〜ン!
と頭を岩にぶつけるのだった。
妻はいい…スレンダーな体型+軽装+若さ爆発!…(私)「オイ!パンツが丸見
えだぞ!」そう、非常識にも洞窟探検にミニスカート姿だったのだーーー。
だが、妻の回答は的を得ていた、、(妻)「大丈夫よ、あなた以外の人には見え
ないから」ーーー(我が)体型が洞窟全面を覆い、、後続者の目隠しになってい
たのだったーーー。
後の(己の)運命も知らずに、この話を聞いて大笑いする母だった・・・・
さてマイカーは更に走り、予定時刻を過ぎるが目的地に到着せず・・・牧羊犬
の重要性をご存知だろうか?奥様「羊」は方向感覚ゼロで、アッチ、コッチ、
戻って!の連発。しかもこの「羊」は頑固者で誰かに道を尋ねるのを嫌う。
さらに今回は母「鶏」も加わっているから、車内はメェ〜メェ〜&コケコッコ
と煩い煩いーーー。最終的には私「牧羊犬」の出番となり、なんとか無事に宿
泊先に1時間遅れで到着。
さて、ログハウスはログハウスだが、、普段どういう利用のされ方をしている
のかが一目瞭然。ーーー「玄関開けたら麻雀卓?!」に驚かされ、続いてバス
ルームにはシャンプー・石鹸・歯ブラシ、、に並んで、、コンドームが2個。
(心の声)「そんな‥用意なくても持参した‥2回は頑張れって意味か?」妻が
目敏くベッドカバーに愛の跡を発見し、更に了解。
因みに、誤解のないように説明申上げるが、昨年(だったか?)、法規定で宿泊
施設は避妊具の常備が義務化された、、が、しかしここは別の利用目的と思わ
れる、、宿泊料金はGW中は660元だが、通常は330元のラブホ価格、、
二階建て2バスルーム×宿泊予定日数分=・・・・・・・・
さて、異国人にとっての旅行とは=観光巡りを意味し、もちろん例外ではない
我が奥様は、10分後「さあ行くわよ!」ーーーしかしここで問題なのが異国
人の距離感…異国式の「スグそこ」は…30キロ程離れているーーー。
私が異国の地が嫌いになる原因の1つに、関所(=料金所)の多さがある。少し
走っただけで「なんだ?またかぁ〜!」と怒りすらこみあげてくる。----帰宅
後の精算で思わぬ数字に呆れた程。正直者は馬鹿をみるカネ・金・かね、料金
所の多さが「塵も積もれば山と成る」誰もが拒みたくなるのだ。----1年に数
回のカキイレ時ということは理解するけれども、、やり過ぎだよ〜〜・・・・
さて第一の目的地に到着するが、「前世の記憶=ドコかで見たような?」を感
じたーーー。奥様に促されチケット窓口に行くが、子供料金は110センチか
らに、(妻)「入口では小さくなって通るのよ!」と4歳長女に強要。
GW終盤なので混雑はなく、12人乗り小船に乗船。先頭は私と長女、後ろに
母・奥様、次女はその後ろ。最後方の女性船頭さんが「手は船内に!」と注意
(妻)「○○(←長女)!」とキツイ声に手を高々と掲げる私。
そして船は洞窟の中へ、、エッ?…に続き「アッ!」と声が洩れ、振り返れば
妻も頷くココは「例の(思い出の)場所」だ?!ーーー人間とは不思議な生き物
「暗闇」は良い事も悪い事も思い出させる。
(私)「…確かこの辺りで別れ話を持ち出したのは…」次第に湧上る怒りの感情
に、自然に手に力が加わり(長女)「パパ〜、痛い〜!」で我にかえるーーー。
どのような経過で元の鞘に納まったのか忘れたが「この場所で」、、しかし人
生は解らない、、もしもあの時あのままだったら、後ろの(妻の膝の上で)一人
前に一人で座らせろと抗議中の次女は存在しないのだ・・・等と感傷に耽って
いたが、滴り落ちる冷たい地下水に、(長女)「冷たいッ!」の声に、現実に引
き戻された。
さて、中間点迄は船だが、ここから天国(洞窟外)も地獄(洞窟の洞窟)も徒歩と
なる。話を聞いた母は無論天国選択となるが、出口(地上へ続く道)は長〜い石
段に(母)「なんでエスカレーターもエレベーターもないのよ!」(怒)。
日頃(夫たる義務に)鍛えし私すら根を上げる難所に、年老いた母を心配。労り
の「大丈夫か?」に対し「大丈夫!」が「大丈夫じゃない!」「(‥‥無言)」
と深刻化したけれど、ようやく上がりきってホッと一安心。
しか余裕が戻ったところで、「お前のお陰で一年分歩いたよ」との怨み辛みは
まだチョット早かった。――――地下から地上へなのだが、、その地上の位置
が山の頂上(!?)とは誰が予測出来るだろうかーーー。
「もう歩けない〜〜」の大合唱に、妻は、下山用の一人乗りソリ(?)を選択。
第1台目は妻と次女、二台目に母、三台目は私と長女…ブレーキ&アクセルは
1本のステックを前後に動かすだけの単純操作構造。
みるみるうちに奥様のソリは視界から消え、2台目の母の背中が迫る!?エン
スト(?)状態に係員が駆け付け母を誘導。----因みに母は運転免許所持者なの
だが----
麓では野イチゴ(蛇苺?)を皿一杯一元で買い、食べながらマイカーへ戻る事に
なる。ーーーまだまだ日も高い…が、それから本当の地獄への序曲となった。
何事も即実行型の奥様は、日頃私から「よ〜く考えろ」と注意されているにも
関らず、すぐに本領を発揮して(妻)「虹○○へ行こうよ!」となった。二度と
同じ過ちは繰返さないつもりだったが、○○が意味不明な中国語だったことと
観光地なんてドコでも一緒との甘い憶測が仇となったーーー。
穴から穴…洞窟から洞窟…妻も「大したこともないだろう音符」と思い込みで
洞窟の中へ。入場口で半強制的に懐中電灯を購入させられた段階で「変?」と
気付くべきだったーーー後悔は、
入口付近こそ冷気に心地良さを感じたが、出口では全身汗ビッショリ。迷路の
ような洞窟をイメージしていたが、中は広大な空間で、まるで北京原人の棲み
家?!…その中に、上に下に石畳の階段が延々と続いていたのだ。
もう戻りたいけど戻れない…ただひたすら出口を求めさすらう私達には…最早
光景など全く関係がなく…見えるのは足元の石&石ばかりーーー。何度となく
母の「もうお前達は信用出来ない!」の小言が岩の壁に反響した。
喋る元気もなく、ただ前進する私の頭の中では「明日帰る!(=予定変更)」だ
けがグルグル廻り、母も、どうやって明日の観光拒否を…と親子の絆。
ようやく地上に帰還できた頃には太陽も傾き、1時間半もモグラ同様、地下に
いたと知る。ーーーしかし災難はこれで終りではなかったーーー。
さてマイカーに乗込み、(有名な)地元料理屋へ向うこととなるが二度目の奥様
「羊」現象が現れ、、(私)「帰り道が違うんじゃないか?」(妻)「そんなこと
はない!もっとズ〜ッと先よ♪」と自信満々の根拠は?、、往路30キロ=帰
路30キロのはずなのに、、既に100キロを過ぎているよ??
強気の奥様もさすがに弱気となったのは、標識に「杭州まで45キロ」を発見
した頃ーーー。ここは半日以上前に通過した所?と知って慌てる妻は宿泊先に
連絡を入れるが、(私)「無駄!」(妻)「どうして〜?」
既に宿泊先付近から遠く離れている。(私)「上海市の人に松江市の道路を聞い
て解るか?」(妻)「・・・・」――――その上、異国ならではの問題=地図に
未記載の新道上なのだ。妻が手にする地図は本日購入の最新版だが、現在走行
中の道路は無い。つまり、道路親切スピードに地図改正が間に合わないのだ。
正真正銘の「迷子」…然も日も落ちかけて薄暗い…このまま帰ろうか?とも思
うが、荷物もデポジットも残したままだしーーー。犬年生れの直感だけが頼り
となったが、それでも「羊」と「鶏」は喧[かまびす]しいのだった。
異国人の格言「信じられるのは自分だけ」を…チョッピリ理解する私は、本日
既に8時間の運転中ーーー。途中、目的地の地名表示を見付けて(母&妻合唱)
「表示の仕方が悪い!」「地図が悪い!」と意気投合ーーー。
すっかり暗闇に包まれた頃、(有名)地元料理屋へ辿り着くが…空席は野外テー
ブルのみで…またまた闇の中…照明効果も手伝い、テーブル上に出された料理
が実に怪しげに不気味に見えるのだったーーー。
先ずは鶏料理だが、摘んだ肉片がグリーンに見え「緑色=食中毒カラー」認識
の私は箸が進まないーーー。豆腐料理というが、頬張ると我が味覚が「違う」
と訴えるものは、これはいったい何?
さらに名物の魚料理、、一口食べてその泥臭さに閉口して聞いてみると、(妻)
「アレよアレ♪」‥‥元気に泳ぐナマズちゃん‥‥。
ーーー食事には視覚も重要と学ぶのだったーーー。
ログハウス到着と共に、「明日の帰宅」提案は可決されたが、奥様は観光後に
帰ろうとを主張。でも大丈夫!〜〜〜奥様の事を十二分に熟知する私は品物で
釣ったのだ!帰路の途中にある皮製品市場へ寄ることで決着…そりゃ〜母一着
&奥様一着の出費は痛い…でも観光よりはマシーーー。
だって、奥様提案のその観光先は、どう見ても「落ちたら死んじゃうよ〜滝」
見物で、人口多き異国では、(口減らしの為?)安全対策は安全ではないのだ。
帰り道は自分自身の判断で運転して、往路4時間以上かかった道程を、2時間
30分(しかも制限速度厳守で)。往路がいかに遠回りしたか充分検証する事が
できたが、そんな事は終った事の奥様は知らん振りで「お母さん、マッサージ
予約しましょうネ♪」だってーーー。
因みに、予定繰上げで空いた翌日も、二人揃って岩盤浴…私は子供達とお昼寝
だった。妻曰く「滝で吸収できなかったマイナスイオンを岩盤浴で!♪」(私)
「ハイハイ、行ってらっしゃ〜〜い」
〜〜〜オマケ…
毎回怪奇現象に出喰わす私達だが今回はなかった、と思っていたら、夜明け近
くに子供の声?!とも思える不気味な悲鳴が聞こえた。「来たか?!」と思っ
たが、我が霊感知機は全く作動せず、変だな?と思っていたら、宿泊先を離れ
ようと車で出かかると、すぐ近くの路上に狸の死骸が転がっていた。
ーーーまだまだ自然多き異国では、運転時には野生動物にも注意しましょう。
= この稿おわり =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃ ┃ 読後感アンケート結果。
┗━┛
◇ 面白愉快有益! (^○^) ------------------------------- 33人 (85%)
◇ まあまあかな〜(゜.゜) ------------------------------- 5人 (13%)
◇ まあまあ..の..まあまあ(-_-) ------------------------- 1人 ( 3%)
|