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☆ 南京携帯電話事件(1) ――――――――――――――― 2000/11/20

−1

2000年11月20日

雨の降りしきる南京へ足を伸ばしてみた。

中山陵・南京大虐殺記念館・雨花台の三ケ所を廻った。
日曜日でも、雨ふりという事もあって人出は少ないように感じた。
中山陵の石段を上って行くに連れて疲れが増してきた。
途中で、いったいこの階段は何段あるのだろう??との疑問がわいてきた。
近くの観光客に聞いてみても「分からない!」という答えしか返ってこない。

−2

下の売店まで降りてからまた聞いてみた。
回答はまちまちだったが、392段という回答が一番多かったので392段と
勝手に決めてしまった。

そして、この392という数字について、3箇所の係員に尋ねてみたところ、
3人3様の回答だったので困惑したが、孫文(孫中山)が南京へ首都を定めた
1925年頃の中国の総人口が3億9千2百万人だったので、392という数
字になった??そうです。

中山陵を見学したあとは、南京大虐殺記念館に車を走らせたが、中山陵と南京
大虐殺記念館の距離が遠いのには驚いた。
南京大虐殺記念館は、てっきり中山陵の近くにあるものと思いこんでいた。

−3

南京大虐殺記念館へ入った時、
入り口の「300000」の数字には驚かされた。
説明を受けながら、中へ中へと進んでいった。

いきなり土の中に埋もれた人骨が展示されていてまた驚かされた。

更に中へと入った所には、埋められていた白骨化した死体を掘り起こしたもの
をガラスケースの中にギッシリと並べてあった。
人骨は傷んではいなかった。

更に奥へと進んだ。

当時の状況写真をパネルにして展示してあった。
全ての写真は、以前中国のホームページで見たことがあったので、ここの写真
をHPに貼りつけたのか?などと思ってるところへ、ちょうど日本から電話が
入った。

それは30分もかかるような電話だった。

−4

電話の内容は仕事の事だったので別に問題はなかったが、その電話をしていた
場所は大虐殺記念館の中央部の辺りだった。
ガードマンが何度も私の所に来て、「早く外に出てくれないか」と言っていた
が、電話に気を取られていて注意をはらわないでしまった。

まだ全部を見終わってない私は、電話を掛けながら写真を見るでもなく電話の
応対をするでもないような中途半端な状態であったところへ、今度はガードマ
ンが2人来て、私の背中を強く押しながら外へ出そうとした。

電話の相手に「少し待って下さい」と断って、
「どうして背中を突くんだ!」と抗議した。

−5

ガードマンの1人が、攻撃的な態度でこう言った。
「アンタはさっきから日本語で、それも大きな声で電話をしている!」
「ここが何処なのか分かっているのか!?」
彼等の言葉は、相当「なまり」の強い言葉だったので、始めのうちは何を言っ
ているのか分からなかったが、中国人それも北京方面の人が中に入り説明して
くれた。

「ここは旧日本軍が南京を襲い、30万人も虐殺した記念館です。
その中で大きな日本語で電話をするのは不謹慎ですから外へ出て下さい」
と言っているとの事。

仕方なくガードマンの言う通り、ひとまず外に出ることにしたが、日本からの
電話なので、電話代の事も考えて歩きながら電話の話を続けていたら、
「日本鬼子!早く出ろ!」と一人のガードマンが大きな声で罵声を浴びせた。

その言葉に「言っていい事と悪い事があるぞ!」とつい言ってしまった。

−6

口から出てしまったものはしょうがない!
「なにおー!」と食ってかかってくる若いガードマン。

そうこうしている最中に、この記念館の主任がやって来て、その無礼なガード
マンを追い払ってくれた。
主任は丁寧な中国語で「何卒貴方に対する無礼をお許し下さい」
と詫びてくれた。
私が「メイ グワンシー」「ブヤオジン」と答えると、日本語で、アリガトウ
と一礼して去っていった。

私はあっけに取られて彼の後姿を見ていたが、ふとうしろを振り返ると、大勢
の観光客が見ているのに気付き、慌てて写真へ目を向けた。


後味の悪さと、歯切れの良い主任の対応を思い出しながら、傘をさすことも忘
れてタクシーまで歩いた。
(日本でも記念館や美術館・図書館内は電話禁止!反省中のブーザンです..)

                           = つづく =
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 

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