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┃ 中国ひとりぼっち: ―――――――――― by ブーザンさん
┃ ブーザンのホームページ(中国ひとりぼっち)
☆ 成都の7日間(1) ――――――――――――――――― 1995/05/21
−1
私が成都へ行く羽目になったのは、上海行きの航空チケットがなかった為であ
る。この事により、私の旅行予定は大きく変更される事になった。
当初の予定では、北京の後上海に行き、その後鉄道を使用し、安徽省の黄山へ
行く予定であった。
しかし、上海行きチケットは売り切れで、キャンセル待ちの長蛇の列が出来て
いた。
予定を変更するにしても、どうすれば良いか?
中国旅行のガイドブックを出し、悩みに悩んだ。
幸いな事に私は一人ぽっちの旅であり、誰にも迷惑を掛けなくて済む事が、せ
めてもの救いであった。
−2
上海行きチケット売り場の横が成都行きの航空チケット売りだったが、そこも
キャンセル待ちの長蛇の列・・・。
ため息をつきながら、その成都行きチケット売り場の前で、尚且つ旅行ブック
を見入っていたところ、チケット売り場の中から、先生!先生!と、呼ぶ声が
するのに気付いた。
「私ですか?」
「そう貴方よ!」
売り場の人は、私に成都へ行かないか?と、・・・?
私は中国語で、こんなにキャンセル待ちの人がいるのにチケットは無理でしょ
う?
しかし、意外な言葉がその人の口から出た。
意外な言葉とは、、
成都行きチケット売り場の前にも、なんとか成都行きチケットが手に入らない
ものかとキャンセル待ちをしている大勢の中国人が長い列を作っているのであ
る。
−3
その人は、私を誰も居ない別のチケット売り場の窓口まで来る様に目で合図し
た。。不思議にも思いながら別の窓口へ行くと、
「貴方成都へ行くのですか?」
本当は上海へ行きたいのであるが、話が面倒になる。
「そうです」と答えた。
その係りの人は、「貴方日本人ではありませんか?」と聞く。
「こんな下手な中国語で、中国人に見えます?」
チケットが買えない為、少し乱暴に言ってしまった。
その係りの人は、「チケットは有ります。但し1枚だけです」
「どうして私に売って頂けるのですか?」と今度は丁寧な中国語。
「貴方がチケットを買うのであれば、貴方に売ります」
18名ほどの、キャンセル待ちをしている中国人に悪いような気もしたが、
「買います!買います!」と言ってしまった。
−4
「それでは、成都行きカウンターの前まで来て下さい。」
係員は、またキャンセル待ちの列の先頭に行った。
中国人からは、「キャンセルが出たのですか?」と、私に聞くが、私には答え
ようがなく、それには返答しなかった。
「1860元です!」の係員の言葉に、うしろで様子を伺っていた中国人は、
「外国人だから、後から来てもチケットが買えるんだ!」と、不満そうな声。
係員は、
「貴方方も倍額で、チケットを買うのであればもっと前に売ってましたよ!」
その言葉に中国人は、言葉を失った様である。
後で良く聞いてみると、いつも予備席を取ってあり、急な乗客の時に売るそう
である。
私はその頃は今と違い、私を見ても日本人と直ぐ分かり、その為に今回のよう
な良い事も有る。
しかし、外国人は中国国内線利用料金倍額とは・・・。
外国人にもっと沢山利用してもらうためには、同額にしたほうが良いのではと
思うが・・・?(‥‥現在は同じ航空料金です)
−5
飛行機は北京空港を離陸した。
しかし飛行機会社が西安航空であり、不安がよぎる。
飛行機事故のトップは西安航空だったからである。
2時間後、飛行機は無事に四川省成都に着いた。
成都は今回の旅行で予定してなかった為、成都空港へは着いたものの、まずは
ガイドブックを見て、今夜泊まるホテルの予約をしなければならなかった。
上海のホテルは、成都行きチケットを購入した時点でキャンセルの電話を入れ
たが、
「当日のキャンセルではキャンセル料を頂きます!」と厳しい口調・・。
何を言われようと致し方なかったし、怒る気にもなかった。
ガイドブックのホテル料金は、6年も前の資料で、どのホテルもガイドブック
の倍額以上になっていた。
ホテルが決まらないまま、タクシーを探そうとしたが、日本のようにガイドも
なければ、空港係員に聞いても、不知道=知らない)の言葉ばかりが、返って
くる。
そのやり取りを聞いていたのだろう。
一人の中国人男性が私に近寄り、笑いながらいきなりカバンを持って行こうと
する。
−6
この人何をするのかな?とその人の後を付いていくと、古いくるまのトランク
を開け、ヨイショッと掛け声を掛けトランクに入れこみ、トランクを閉めると
ニタッと笑い私にこう言った。
「先ほどの電話のやり取り、係員との話しのやり取り全て聞いてました」
「まー、兎に角話しは車の中で・・」
何が何だか分からないまま白タクに乗った。
今から思えば本当に無謀な行動をしたものだと思う。
この頃、中国各地で日本人旅行者が殺されていた。
タクシー?の運転手は、まず安いホテルを探しましょう、と、実に手馴れたも
のである。
「貴方は、外国人だから変なホテルはダメだし、一流ホテルでは高すぎるし」
と、独り言の連発である。
それで連れていかれたホテルは・・・
=つづく=
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