┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  迷子になったらここ!(^O^)  ━┓
┃
┃ 藤田健の"中国だけで驚いてちゃアカン!":by 藤田健さん

☆ インド編(3)―バラナシでの或る一日(前編)―

バラナシという街は、聖なる大河ガンジスのほとりにあるヒンドゥー教最大の
聖地である。そしてヒンドゥー教では、死後ガンジス川に流してもらうと輪廻
転生から解き放たれて天国に逝けると信じられている。

其の為、死期を悟った老人達が死後、荼毘に付された灰をガンジス川に流して
もらう為にバラナシを訪れ、お迎えがくるのを待っている。

そんな老人用の宿屋もあるそうだ。

バラナシの旧市街、ガンジス川に面して建っている日本人バックパッカー御用
達の宿「久美子ハウス」。そこに滞在中の或る一日を紹介してみよう。

ちなみに時季は乾季、酷暑の4月である。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐昨夜も、あまりの暑さに夜中の二時過ぎまで
寝付けなかった。
やっと涼しくなって眠りにつくと、バッタン、バッタンという大きな音に起こ
される。何の音だろう?
時計を見るとまだ3時半!?外は真っ暗だ。

音はガンジス川のほうから聞こえてくる。
窓から覗くと川辺の石板(インド版洗濯板)に洗濯物を打ち降ろす音だった。
洗濯物を大きく振り上げ、思いっきり石板に叩きつける。インドでの一般的な
やり方だ。洗濯している主は、最下層のカーストに属する洗濯屋。

インドの人達は涼しいうちに働き始める。

5時前にはもう最盛況、沢山の洗濯屋が並んで洗濯物を振り下ろしている。
あれで、布は傷まないんだろうか?ボタンがあったら、はじけ飛ばないのだろ
うか?なかなか彼らに洗濯を頼む勇気が出て来ない。

5時前に起床。屋上から日の出を眺める。一日で一番気持ちのいい時間帯だ!

屋上からふと隣の建物を見ると、野生の猿が家の中に入り込もうとしている。
なんとバラナシでは、街中に野良猿(?)が住んでいるのだ。

気を付けないと勝手に家の中に入り込んで食べ物をあさったり、洗濯物を持っ
ていったりと悪さばかりをする奴らなんだが、だからといってインド人は駆除
したりはしない。

猿も人間社会と共存できるなんて…。

日本だったら、街に猿が出没するだけで捕獲作戦を繰り広げてテレビニュース
になっちゃうのに。

せっかく早起きしたので、散歩に出かけることにする。
街はもう、完全に動き出している。

沐浴場は賑わい、川では子供達が水遊びにいそしんでいる。
そして、そんな風景を見るための手漕ぎの観光船が何十艘も川を上下し、その
観光船にコバンザメのように引っ付いて商売をしている土産物屋のボート。

昼間のインドしか見ていないとインド人は怠け者だと思いがちだが、実は生活
パターンが違うだけなのかもしれない。あまりの暑さでグッタリの日中はのん
びりと過ごし、朝晩はけっこう頑張っているようだ。
日本の農家だって真夏の日中はお昼寝してる家が多いのと同じ事なのだろう。

川沿いにあるチャイ屋に座り、そんな朝の日常風景を眺めながらチャイをすす
る。(チャイ=インド式ミルクティー)

沐浴場が最盛況に至るのは7時頃。
敬虔なインドの人たちは、ボートの上の観光客など一切気にせず黙々と沐浴を
して日々のケガレ(罪や煩悩など)を洗い流していく。

その沐浴場の少し先では洗濯をする人が。さらに先では、川をトイレ代わりに
使っている人。なんでもありである。
このアンバランスさが、不思議とバラナシでは何の不自然さもなく調和してい
る。

チャイを飲みながら観光客のインド人と世間話をする。バラナシは、インド人
にとっても聖なる巡礼地であるとともに観光地でもあるわけだ。

8時ごろにはもう気温も上りはじめ、少しずつ賑わいが引いてゆく。
さあ、宿に戻って朝食だ。久美子ハウスは、朝・夕食付きの宿なのである。

朝食後は、ベッドに寝ッ転がって読書。しかし、そのまま眠ってしまう。
気が付くと、汗びっしょり。午前中でも、すでにクソ暑いのである。

昼食を兼ねて、散歩に出かける。

曲がりくねった裏通りのあちらこちらに、暑さでひっくり返ったような野良犬
が寝ている。こいつらも今はおとなしいが、夜になって涼しくなると群れをな
してあたりを徘徊する。
中には狂犬病に罹っている凶暴なのもいるので、できるだけ遠巻きに歩く事に
する。

いつものことだが、野良牛が狭い路地をふさいでいて通れない。押してもたた
いても動いてくれないので困る。バラナシは野良牛の多い街なので、路上は牛
の糞だらけ。雨季になると路上はグチャグチャで酷いものだ。

しかしインドでは、良く乾いた牛糞はとてもポピュラーな燃料だし、土とこね
あわせて家の壁に塗り込んだりもする建築資材でもあるので、決して汚いもの
じゃない。

今日はチョッと奮発して、少し高級なカレー屋に行く。

本場インドのカレーは種類も豊富だ。
オクラ・ナス・ホウレンソウ・カリフラワー・チーズ(カレー用のチーズは、
どこか豆腐に似ている)ゆで卵…、無論チキンにマトン、海辺では魚や海老、
大抵の物を具にしてしまう。

カレーソースの色も黄色にオレンジ、赤、こげ茶と色々だ。
インドで見かけないのはビーフカレーくらいである。何しろヒンドゥー教では
牛は神様の乗り物だから、食べてしまうわけにはいかない。

よく「インドカレーはやたらと辛い」と言う貧乏旅行者が居るが、彼らはさし
ずめ、立ち食い蕎麦しか食べたことがないのに蕎麦について語っている外国人
のようなもので、ほんとにおいしいカレー屋には行っていない。

おいしい店はやっぱり、辛さで味をごまかしたりせずに、多様な香辛料と素材
から手間暇かけて深みの或る味を引き出している。高級な店ほど、マイルドな
味に仕上がっている気がする。
(無論、中には辛い種類のカレーもありますが。)

昼食後、露店の青果市場を散歩する。やっぱりここにも野良牛がいる。
ノッソリしながら何考えているんだかと思って見ていたら、不意に店先のホウ
レンソウをくわえて逃げた!
怒った店のおばさんが怒鳴ったり叩いたりしているがもう遅い。
牛は悠然と食べてしまった。

インドでは、牛は一応神様扱いされていて殺される事はないが、どこか邪魔者
扱いされている。

そんなインド人の本音が垣間見えて、なんとも楽しい。
                           藤田 健 
                           Fujita Ken
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
■読後感アンケートの結果。

■面白かった  (^○^) ------------------------------------- 19人 (86%)
■ふつう   (゜.゜)--------------------------------------  3人 (14%)
■ツマラナかった(-_-)--------------------------------------  0人 ( 0%)
■読まなかった(ーー;)--------------------------------------  0人 ( 0%)

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 

藤田健の中国だけで驚いてちゃアカン!目次 アジアの街角から CHINACHIPS 総合トップ




SEO [PR] お金 ギフト  冷え対策 わけあり商品 動画無料レンタルサーバー ブログ SEO