硬派的題目 ―――――――――― by 老玩童 OJIN
☆ チャイナビジネスNOW(番外編) ―――――――― 2009/06/22
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先週掲載しました「中国はアメリカを抜けない」を「頂門の一針」というメル
マガに転載して頂きました。→ http://www.melma.com/backnumber_108241/
それに対し平井修一氏が「チャイナビジネスNOW(番外編)」という補充記事
を書いて下さいましたので転載させていただきます。
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☆ チャイナビジネスNOW(番外編) ―――――――――― 平井修一さん

6月2日付 OJIN 様(在中国日本人)の「中国はアメリカを抜けない」を興味深
く読んだ。「体験的・実感的中国論」である。中国の問題点をおさらいすると

1)少子化・高齢化が重い足枷

「1人っ子政策」の深刻な歪みで「少なくなっていく生産年齢層に社会負担が
圧し掛かっていく」ということであり、社会が縮小するから経済活動も縮小す
る。

2)中国にはなんにも無い

資源、産業、団結心、技術、努力精神、いずれもなし。輸出が落ちれば瓦解す
る。

3)豊富なものは人口!

現代では、人口が多過ぎるということは重い足枷である。その糞の基になる食
糧生産も後継者がなく瀕死状態である。

4)一人っ子世代の実態は

爺っ子婆っ子がどういう人間に成長するか、容易に想像できる。次代を担う人
間がこんな有様である。

5)もうひとつ豊富なものは軍事力!

旧ソ連が崩壊したのも、アメリカとの軍拡競争に引き込まれて国家経済が破綻
したのが大きな要因だった。中国の軍拡の先にあるものは、国家経済に足枷を
かける以外のなにものでもないだろう。

6)中味は旧態依然のまま

都市は表を装っただけの張子の虎ではあっても、農村部は清朝の時代からほと
んど変わっていない。

ーーー以上のことから米・露・EU・日などに及び得ない。

以上についてネットで調べてみたところ、それを裏付ける興味深いネタがあっ
たので、以下、紹介する。

● 少子化・高齢化

1979年に導入された一人っ子政策の影響により、75年に3.32だった
合計特殊出生率は、2005年には1.83まで低下し、人口の増減がないと
される水準2.08を下回っている。
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注)独生子女政策=一人っ子政策は、1979年に政策的に取り入れることが
協議され、80年には先ず共産党員の率先実行が発令され、81年、一部少数
民族を除く全中国人を対象に厳重実施が義務づけられ正式発令となった。
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仮に一人っ子政策を導入していなかったとしたら、現在の人口は15億人を超
えていたとされており、人口増に歯止めをかけることには成功したものの、そ
の反動として急激な少子高齢化が進んでいる。

15〜64歳までの生産年齢人口、いわゆる就労可能とされる人口は、202
0年前後をピークに減少し始めるとみられている。

2050年には、3人に1人が60歳以上になるという予測すらあり、一人っ
子同士の夫婦が互いの年老いた両親を養わなければならないなど、その負担は
非常に重いものとなる。

中国では、日本の総人口を上回る1億3400万人が既に60歳以上である。
ーーー2050年には4億人を超えると予測されている。

● 中国の強み

唯一の競争力は、人件費の安さからくる生産コストの安さ。人件費の安さは世
界でも断然のトップでさえある。

関志雄著「日本人のための中国経済再入門 」への書評から。
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中国がIT(情報技術)産業をテコに日本に追いつき、追い越すという“中国脅
威論”に明確に異を唱える。中国の人口は日本の10倍あるが、GDP=国内
総生産はいまだ日本の4分の1に過ぎない。

平均寿命、1人当たり電力消費量などの指標からも、中国は1960年頃の日
本の水準にようやく達したところで、先進国への道のりは遠いことを明らかに
する。

賃金の低さも、中国の強みではないとする。農村部に膨大な余剰労働力を抱え
る中国は、当面、労働集約型製品の競争力は維持されるが、逆に、賃金の低さ
に依存して生産性の向上を阻み産業の高度化を遅らせる要因になりかねない。

ーーー「工業大国」にはなり得ても、ブランド、コア技術などに付加価値を有
する「工業強国」になるのは難しいと指摘する。
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本質的に悲観論である。

● 中国の人口=消費市場

どうなんだろうか。専門家ははこう語っている。
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金融危機の影響によって世界経済の不景気が続くでしょうが、中国は「今回の
金融危機から受けたダメージは限られている」と分析しています。

中国国家統計局が発表した統計データによりますと、2008年の9ヶ月間で
中国都市住民の一人平均可処分所得と農村住民の一人当たりの現金収入はそれ
ぞれ7.5%と11%成長して、都市と農村住民の消費指数も比較的高いレベ
ルを保っていることがわかりました。
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2008年地震に見舞われた四川省は、春節前後に「迎春ショッピング祭り」
を二ヵ月続けました。その期間中、四川各地の百貨、家電製品、日用雑貨、飲
食など各業界では新春のセールをしました。

四川省商務庁の李維民副庁長は「金融危機の影響は貿易や流通企業で現れてい
るので、政府はこのようなセールイベントを提唱した。これで企業と市民が共
に利益が得られる」と述べました。
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なんとなく「爆食=中国」のイメージがある。大消費市場になるかどうかは、
ひとえに経済成長にかかっているということだろう。

● 一人っ子世代の実態

「小皇帝」とは、1979年に中国で始まった「一人っ子政策」以降に産まれ
た世代を表す言葉だ。一人っ子であるがゆえ、両親と4人の祖父母から大切に
育てられる小皇帝。

「依存心が強い」「忍耐力に乏しい」「協調性に欠ける」などの特徴があると
されている。

しかし、「自分よりもいい教育を受けさせたい」との両親の願いが、子どもた
ちにとって大きなプレッシャーになっていることも問題視されている。
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現在の一人っ子政策のしわ寄せで、強烈な高齢化社会が到来して社会が崩壊す
る危険が近いと思う。高齢化社会で日本も騒いでいるが、1人の女性の出産率
は中国は1.0人! 恐怖です。
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● 軍事力の拡大

貧困者が5億人という中国を侵略しようという愚かな国などあり得ないのに、
ーーーすさまじい勢いで軍拡を進めている。
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中国の全国人民代表大会の李肇星報道官(元外相)は、3月4日、記者会見し、
2009年の国防予算が前年度実績比で14.9%増の4805億元≒6兆9
千億円に上ることを明らかにした。

国防費の2ケタ伸びは21年連続。史上空前の金融危機でこれまでで最大の財
政赤字を見込むにもかかわらず、“軍だけは別”という実態に「中国脅威論」
が高まるのは確実だ。(産経)
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桜井よしこ氏も警鐘を鳴らしている。
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米国防総省の「中国の軍事力に関する年次報告書(2009年版)」は、中国が
初めて海中からの核攻撃能力を身につけたことを明記した。米本土への攻撃が
可能な潜水艦発射弾道ミサイル搭載の原子力潜水艦が、実戦運用に入るとの分
析だ。これによって、中国の脅威は一段と高まることになる。

中国政府はすでに、航空母艦建造の意図を発表しているが、国防総省は、中国
海軍は「20年までに」「複数の空母を建造する」とみる。わずか11年後、
中国は米国に次ぐ世界第2の海軍力を持つわけだ。
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「旧ソ連と同様、やがて軍拡が体制の足を引っ張ることになりはしまいか」と
いう声も出ている。

● 旧態依然
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我々日本人、あるいはかつて西側諸国と呼ばれた国々が気をつけなければなら
ないのは、中国にしろロシアにしろ、経済は資本主義を取り入れてはいるが、
その政治体制は旧態依然の一党支配が続いているということである。

中国はいうに及ばず、一時は民主国家へ歩みだしたかに見えたロシアも、プー
チンになってから民間財閥の国営化など、確実に時代を後戻りしている。

しかも、両国では政府の思惑が容易くマスコミに反映されてしまう----つまり
国民への情報操作----ことでも、旧西側諸国とは異質な国家である。

つまり、民主主義・自由経済の仮面をかぶった独裁(的)国家であることを我々
は自覚しなければならないのである。(崔州平)
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6月4日付「人民網日本語版」は、厳しい状況を率直に伝えている。
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中国商務部の鍾山・副部長は3日、「全国輸出信用保険会議」に出席し、
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中国の対外貿易はかつてない困難に直面しており、上半期のマイナス成長はほ
ぼ確実となったとの見方を示した。この状況を短期間で転換するのは難しく、
下半期の貿易情勢も楽観視できない見込みだ。
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13億人を背に乗せて昇竜はどこへ向かうのか。

ーーー成長か、失速か、それが問題だ――――。

                        = この稿おわり =
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ お寄せいただきましたご意見や感想 ┗━┛
┌──────────「OGMさん」50代@男性@会社員@東海 チャイナビジネスNOW(番外編)、興味深く拝読いたしました。 「まとめ」で問われている成長か失速か?まぁ減速成長だろうなぁ、と感じて おります。 中国市場を、小生なりに肌で感じていますが、やはり工場から市場へと変わり つつあるとは思います。そのような現在の中国に対しての考察として、チャイ ナビジネスNOW(番外編)でのご指摘内容は部分的に違和感を感じています。 書かれているような論調は数多く見受けられますが、総じてみれば敗戦処理が 一段落した後の日本の成長が始まった頃に主に米国で言われた日本への論調、 ーーーと似たようなものがあるのではないか? 日本企業は恐るに足らず。と言い続けた米国自動車業界は、いつの間にか日本 企業に足元をすくわれ…。 そのような意味では、現時点で『中国は恐るに足らず』との論調は、ビジネス 向けには違和感を感じるものです。(単なる文化論なら良いと思います) 40年前の日本市場でも「舶来品」と呼ぶ輸入品信仰がありました。この40 年間の日本の成長は、米国市場という存在に助けられたことと、団塊の世代と 呼ばれた方々の存在が大きいと思います。 チャイナビジネスNOW(番外編)の文中には書かれていないのですが、今の中 国には、団塊の世代の方々が非常に多く活動されています。今後、その世代の 方々がより高齢化するに従って、ローカル企業が雇用できるような状況にもな りつつあります。 中国の就労可能人口の減少は予てから言われており、その結果、先進的な中国 企業は、日本製の自動機導入を急いでいます。日本の自動化設備製造メーカー も多数進出しており、またFANUCロボットの最大の輸出先は中国になって おり、販売総台数でも日本にあるよりも多くなっているようです。 自動化設備メーカーは、顧客ニーズに合わせた専用機を設計製作するので、そ の殆どが中小零細の規模であり、目立たないので大きなマスコミには取り上げ られませんが、確実に最新の日本の技術は中国に進出(流出?)しています。 早晩、労働人口の問題は議論されない時代になると思います。 韓国は、国民の気性の荒さから労働争議を多発させたあげく、外資企業があっ という間に逃げ出し、成長が止まってしまいました。しかし、したたかな中国 人は、これまで韓国を反面教師にしていたようですが、やはり根底にある中華 思想は如何ともし難いのでしょう。 最近は、政府が次々と中華思想の政策を出しているようです。 しかしその一方では、シンセン地区限定でグリーンカード制度を施行し、雇用 されている中国人に関しては、出身地に関わらず香港ビザなどの発給も行うな ど、規制も緩和しているようです。 また、数年後にはシンセン市で民主化実験を行うことも研究されている様子。 中国本土+香港+台湾を纏めて中国と見れば侮ることはできない、と日々感じ ています。 └────────── ┌──────────「緑の保守派の尊野ジョーイさん」30代@男性 チャイナビジネスNOW(番外編)に ┌-------- 13億人を背に乗せて昇竜はどこへ向かうのか。 └-------- 龍じゃなくて、張り子の龍、或いは何個かの「浮き輪」でようやく浮かんでい るだけではないかと、、、。 日本には「護送船団」があったけどね(^皿^) └────────── ┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘ └→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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