☆ 観光地の温泉旅館で仲番の仕事 ――――――――― 2008/01/10
by 老玩童 OJIN
東京にまい戻ってポケットに手を入れてみたら100円玉が2個だけ。----こ
れでタバコを買おうか、、それとも何か食い物を買おうか、、、。
とりあえずタバコを買って、一服しながらゴミ箱から漁り出した新聞の求人欄
を眺めると、、「観光旅館従業員募集」簡単な仕事・宿舎三食付・現地までの
赴任旅費支給、という広告が目にとまりました。
現在1銭も無しで、普通のところで働いたんでは1ヶ月先の給料日までどうに
もならないーーー面接場所はその観光旅館の東京事務所‥‥‥は、そんなに遠
くない場所なので歩いていけるーーー。
面接をうけて採用されて、「いつから働けるかね?」「今から行きたいと思い
ますが‥‥」ーーー同じく今日赴任するという数人と一緒に小田急のロマンス
カーで箱根湯本温泉へ。
就職先の○○観光ホテルは、4階建て50室の堂々たる中堅観光旅館でした。
その裏手の入口から地下室へ下りると、びっしりと2段ベッドの並んだ男子従
業員宿舎、、1つのベッドをあてがわれて、「先ず従食=従業員食堂)で飯を
食ってこい」裏手に別棟で建っているプレハブみたいな従食に行って「今日か
らお世話になります。よろしくお願いします」
ーーー従食のオバチャンがよそってくれた御飯とトン汁と一品のオカズの、、
あの美味しかった味は今でも忘れられません。
食べ終わったら、今日は疲れただろうから休んでよし、明日の朝は7時から仕
事開始!ーーー与えられた仕事は「仲番=雑役」という仕事で、その仕事の長
に引き合わされました。
次の日の朝、
6時半に起され、仕事着に着替えて待機。暫くして「では始めるか!」の声で
お客さんが朝御飯を食べに宴会場へ行った団体さんの部屋の布団上げ。この部
屋からあの部屋までがお前の担当、と指定された十室ぐらいの、一室5組ほど
の寝具の、シーツと枕カバーを外して廊下に出して、枕、掛け布団、敷布団を
それぞれ分けながら部屋の押入れに入れていく。
と書くと簡単なようですが、簡単は簡単なんですが、ノロノロやっていると早
いお客さんが戻ってきてしまうので、手早く急いでやらなければなりません。
朝飯の前に50枚近くの布団を上げる、、お終いのほうになると、冗談ではな
く空腹と疲れで目が眩みました。
それが終ると「それ朝飯!」
この朝飯の旨かったこと!
オカズは1つ1つの皿に盛り付けされていて1人1皿と決められていましたが
オヒツの中の御飯と、大鍋の味噌汁はお代わり自由♪ーーー朝昼晩3食、毎度
毎度、どんぶりに大盛りの御飯を2杯、味噌汁もどんぶりに2杯ずつ食べてい
ました――――。
朝御飯が終ると、宴会場のお客さんの朝食の後片付けをして、洗い場に運んで
午前の部の仕事は終り♪ーーーではありませんーーーお帰りになったお客さん
の、部屋のお風呂とトイレの清掃。これが結構昼近くまでかかりもうヘトヘト
&お腹はペコペコ、、大急ぎで従食へ飛んでいって、どんぶりに大盛りの御飯
を2杯、味噌汁もどんぶりに2杯。これで午前の部の仕事はホントに終り♪♪
午後は自由時間。
夜の部の開始は5時半頃から。
早い宴会のお客さんや遅いお着きのお客さんの部屋に、片っ端から布団を敷い
ていく。それが終ってヘトヘトペコペコでまた従食へ飛んでいって、どんぶり
大盛り御飯を2杯、味噌汁もどんぶり2杯をかき込む♪
食べ終わって戻ると、お客さんの宴会が終るのを待ち、終った宴会場から順番
に後片付けをして洗い場へ運んで、、その後、この仲番の仕事の役得、、が待
ち受けているんです。(^^)
跡片付けをしながら、徳利に残っている酒や、手がつけられていない料理を別
にしておいて1つの宴会場に集めておいて、全部の仕事が終った後で自分達で
宴会を開く‥‥‥そりゃもちろん夜の9時過ぎからですから飲めや歌え♪ドン
チャンドンチャンはできませんでしたが、経営者も公認していて、時にはフロ
ント長とか調理場の連中とか事務所の人や女中さんも加わったりして和気藹々
と楽しんだものでした。
しかし、仲番の仕事はこんな感じでかなりハードでしたから、同じ日に東京か
らやってきた数人のうちの何人かが次の日に消え、2、3日してまたひとり消
え、わたし以外で残ったもうひとりも、1ヶ月して給料をもらったら消えて、
結局、残ったのはわたしだけ・・・・。まあ、仲番要員はその後も補充されて
送り込まれてきていましたから、仕事に差し障ることはありませんでしたけれ
ども----。
ここでの最初の給料は、寝床付・3食付で、手取り7千円でした――――。
= つづく =
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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