我が人生三分の二故事
☆ 御徒町吉池ビアガーデン ―――――――――――― 2008/01/07
                         by 老玩童 OJIN

不動産紹介所で安い部屋を探して、高田馬場駅から小滝橋へ向かう上り坂の途
中から斜め右へ入る路地の途中の、、便所は共同、風呂は銭湯、食事は1階に
住んでいる大家の小母さんが作ってくれる、、という、2階で西日の射す3畳
一間の部屋に引っ越しましたーーー。故郷からもってきた布団と、家具なんて
買えませんから、勉強机は拾ってきたミカン箱。

さて、

効率のいいアルバイトは・・・・新聞の募集広告を眺め回してみる‥‥‥御徒
町駅前の屋上ビアガーデン、時給800円!夕方から夜半までの仕事、、これ
なら昼間タップリ勉強することができるし、ビアガーデンといったら夏の間だ
けだから、秋口になったらまた別のアルバイトを探せばいい‥‥‥採用されま
した。

夏の間だけのビアガーデンですから、働いている従業員は、数名の正社員の他
は全員アルバイト‥‥‥早稲田・立教・専修・東京工大などの大学生や、大学
浪人などでした。

そこでの仕事は生ビールのジョッキやおつまみをお客さんのテーブルまで運ん
だり、後片付けをするボーイ、、少し慣れてきたら、ビルの下で、通行人に声
をかけて屋上へ上がるエレベーターに乗せる“呼び込み”も交代でやらされる
ようになりました。

「今日のお仕事、一日お疲れ様でございました!さあさあ、冷たくよく冷えた
生ビールがお待ちしておりますよ〜!屋上ビアガーデン!涼風に吹かれながら
グビグビと冷たい生ビールはいかがですか!」ーーー書けば簡単なんですが、

処は御徒町駅の真向かい、、山ほどの通行人が通っているところです。田舎か
ら出てきて数ヶ月の19才のガキ、、は、2、3日は声が出ず、2人一組で下
りてきて一緒にやっている同僚の陰に隠れるようにして、、、。

それでもそのうちに慣れて、しまいには御徒町駅の改札出口の辺りにまで出張
(?)してお客さんを捉まえられるようになり、そうなると当然、他の同僚より
集客率はよくなりますから、、そのうち、お前は呼び込み専門!?ーーーまあ
屋上で両手に大ジョッキを10個も持って運ぶより呼び込みのほうがラクチン
でしたから〜〜〜これ幸い♪

そしてビアガーデンがもうすぐ終わりという頃、責任者に呼ばれました。

「君はとてもよくやってくれたので、お客さんも増えて助かったよ。どう?こ
こはもうすぐ終りだけど、ウチの新橋のビアホールで続けて働いてみる気はな
いか?時給も考えるから」

ひと夏の経験でしたが、難しい仕事ではないので飲み込んでいましたし、何よ
り“時給がよくなる!”に釣られ新橋のビアホールで続けて働くことにしまし
た。そこは、ウエイトレスは正社員でしたが、ウエイターはやっぱり殆んどが
学生アルバイトという状態でした。

そして暫くすると、今度は有楽町駅前の本店へ行きなさいと言われて転任(?)
しましたが、そこもやっぱりウエイトレスは正社員、ウエイターは殆んど学生
アルバイト・・・で、そうやって働いている学生アルバイトを眺めていて考え
ましたーーー。

----こうやって働きながら大学で勉強するのは俺の近未来の姿だけれど‥‥‥

けれどコイツらはけっこうチャランポランに暮らしていて、こんなのが早稲田
や慶応なんかの、一流といわれる大学の学生で、卒業したらいい会社に就職し
てそこそこの地位に就く‥‥‥それはたぶん俺の姿でもあるけれど‥‥‥けれ
ど、俺はそんなんで満足できるのか?それでいいのか?

大学なんかいかないで、今から専業で(?)働き始めたほうが結局生涯の稼ぎは
多くなるんじゃないのか??そのほうがチャンスも多いんじゃないのかな??

ーーーその日からまた新聞の求人広告を眺め回す日々。

ある日、

簡単な仕事で日給1万円+歩合!?----という求人広告が目につきました。

「簡単な仕事で日給1万円」??危ないことをやらされるんじゃないのかな?

でもまあ、面接ぐらいなら、いくらなんでも危ないことになることはないだろ
う!と、その会社を覗いてみることにしました――――。

ーーーこれがまた、運命分れの二又道とも知らずにーーー。

                           = つづく =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 
我が人生三分の二故事に戻ります







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