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バックナンバー目次 アジアの街角から記事集  迷子になったらここ!(^O^)  CHINACHIPS 総合トップ

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┃ ┌─────┐ ┌──────────────────┐ + ☆
┃ ☆ 金 曜 版 ☆  ≪ WEB 熱線 第559号 ≫2005/05/20_Fri  ++++ ☆
┃ │ (*^−^*) │ ├──────────────────┤ +☆
┃ ☆ WEB 熱線 ☆ ―― アジアの街角から:亜洲街巷信息 ―― ++++ ☆
┃ └─────┘ └──────────────────┘ + ☆
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┌―――――――――――☆☆ 今号の目次 ☆☆―――――――――――┐

│・ごあいさつ ------ 新しい読者の皆様、ようこそ!! (^o^)丿

│・祖父の懐旧談録 -- 満州編(3) --------------------- by hideおじさん

│・中国ひと口話 ---- 借りを作れ ------------------------- by けんさん

│・読者の広場 ------ (=∵=)

│・あとがき -------- たろおじさん、ありがとうございました!!

│〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

│・広告・公告要領 http://chinachips.fc2web.com/pr/prindex.html
│・面白愉快有益〜 http://chinachips.fc2web.com/donate/01donate.html

└―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
 
◇―――――― 新しい読者の皆様、ようこそ!! (^o^)丿 ――――――◇

│1.週3回・月水金のお届けですが、月→水→金 という流れではなく、
│  「月→月」「水→水」「金→金」というサイクルになっています。

│2.タイトルは同じですが、月曜日号・水曜日号・金曜日号は、それぞれ
│  別々のマガジン、と理解してもらったほうが分かり易いと思います。
│  更に頻繁不定期で「アジアビジネスの現場から」号が配信されます。

│3.ライター兼編集発行の私OJINと数人のライターさんで執筆しています。

│4.内容の転載や引用は自由ですが、必ず「出典元の名称とURL」を併記
│  して下さい。一報頂ければこちらも案内リンクを架けさせて頂きます。

◇―――――――――――――――――――――――――――――――――◇
 
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┃▼▽ 祖父の朝鮮・満州懐旧談録 ▽▼        by hideおじさん
 
☆ 祖父の懐旧談録:満州編(3) ―――――――――――― 2005/05/20
 

しかし、開拓が進み地元の人たちとも交流が深まってくると、日本人はそんな
ことをしないということが知れ渡るようになり、日本人を騙った山賊・盗賊は
満州人や中国人であったり、朝鮮人であることが分っていったそうです。
 
今でこそ「抗日パルチザン」などと英雄視する国がありますが、真面目に抗日
運動をする者は、やはりそれなりにしっかりしていたようですが、だいたいは
「強盗」となんら変わらないものであったそうです。ーーそれも「ゲリラ戦」
の一手段といわれるかもしれませんが、どう贔屓目にみても、私利私欲で動い
ているようにしか思えません。
 
祖父は学校普及に向け、満州の僻地廻りをしていましたが、とにかく春・夏の
虫の凄さには辟易したそうです。特に畑の近くでは、口も開けていられないほ
どで、病気にならないほうがおかしいような状況だったと言っていました。
 
そんな中で、虫に刺されながら一所懸命耕作に励んでいる開拓団の人たちを見
て、日本人の勤勉さを実感させられたそうです。
 
冬は冬で、家屋の中であっても凍死してしまうぐらい寒くなることも珍しくな
く、実際、朝起きてみると、布団の口元のあたりが凍っていてバリバリになっ
ていたなどという、信じられないようなことも普通だったそうです。
ーーーそんな開拓団の人々が、さらに不幸のどん底に落とされるとは思いもし
なかったのでしょう。
 
祖父は、田舎廻りをしていた関係もあったのでしょうが、太平洋戦争が始まっ
ていても、それが難しい局面になってきているなどとは夢にも思わなかったそ
うです。
何となく怪しい、、と感じるようになってきたのは昭和19年頃であり、出張
の時、汽車の乗客の中に兵隊がやたら多くなってきていることや、満鉄の人か
ら「どうもヤバイらしい」という話を聞かされてからだそうです。
 
祖父は、結核を患ったことがあり、また、ド近眼だったこともあって、兵役を
免れていたそうですが、周囲の知り合いたちがどんどん兵隊に取られていくの
を目の当たりにすると、自分もそろそろか、と腹を括ったそうです。
 
―― 昭和19年の秋になると、
 
それまでは徴兵のなかった朝鮮でも、徴兵制度が執られるようになり、労働者
として日本内地へ送られる人間も出てきたということを聞き、もうこれは先が
見えたと考えるようになったと話していました。
 
そして、未だ満州の生活に馴染めずにいた家族らを、取敢えず内地の実家に戻
すことを考えたそうです。 内地に戻ることのほうが危ないということも聞い
ていたそうですが、そこは父の勘というか、外地にいるよりは親兄弟や親戚の
いる内地のほうが安心出来ると思ったそうです。
 
これが結果的には幸いした訳で、祖父の判断がなかったら、今の私が存在して
いるかどうか分りません。
 
祖父と同じように、満鉄の人の中にも、家族だけを朝鮮まで下げたり、内地に
戻す人もいたようですが、開拓団として満州に来られた人たちには、そんな話
は全くされなかったようです。実際に祖父も、どうも状況が危ないから日本に
戻れとも言えなかったし、現実的に言えるような状況ではなかったのですから
仕方なかったのでしょう。
 
まして、既に満州の地に根付いている人たちを見ると、それまでの彼らの努力
を捨ててまでどうにかしろとは到底言えなかったということです。では内地に
戻って彼らの生業をどうするのか、そこまで責任を持った答えも出来なかった
訳ですから、隔靴掻痒の感は否めなかったのではないでしょうか。
 
―― 昭和20年になり、
 
益々雰囲気が変わってきたことは肌で感じるようになったようです。
 
内地では労働者不足と言われておりながら、どうも朝鮮から日本へ行く船もな
くなってきたようだという噂も流れ、関東軍自体も落ち着きがない感じに見え
たそうです。
 
3月になると「東京がえらいことになったらしい」という話しが流れてきて、
いよいよ危なくなったと思ったそうですが、満州の田舎を見ると、戦争などと
いう雰囲気は感じられず、日々真面目に働く日本人の姿だけが、いやに眩しく
映ったと言っておりました。
 
5月に入ると「ソ連の動きがおかしい」という噂が頻繁に流れていたそうです
が、まさか不可侵条約を結んでいるソ連がと思う一方、ソ連ならやりかねんと
いう気持ちもあったそうです。
 
事実、街の雰囲気自体、言葉では説明が難しいほどなんとなく重苦しい空気が
流れていたように感じたようです。「何かおかしい」と思いつつも、1官吏と
しては、目の前の仕事に取り組むよりほかなく、ハルピンで暫く過ごしている
ところに、あの8月を迎えた訳です。
 
「ロスケが攻めてきた!」という同僚の話で、飛び上がるほど驚いた祖父は、
文教部の上司に連絡を取ったのですが、電話も繋がらず、何をどうしていいの
か分らなかったそうです。
 
まず最初に考えたのは、どのようにして近隣に点在している開拓団村へ連絡を
したらよいのか、ということだったようです。
 
祖父らは、直ちに軍へ向かったそうですが、全く相手にされなかったようで、
「役人が口出しするな」と怒鳴られる始末でした。「何とか手分けして連絡だ
けでも」と考えたようですが、何しろ、守ってくれるはずの軍隊がアテになる
ような状況ではないのですから、丸腰の役人では、出来ることも限られていま
した。
 

                        = 満州編つづく =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘

 祖父の朝鮮・満州懐旧談録「満州編(3)」は、
 
◆−このとおりだったのだろう
http://clickenquete.com/a/a.php?M0000088Q0005938A1fb6c
◆−こうじゃなかったのでは?
http://clickenquete.com/a/a.php?M0000088Q0005938A297cd
◆−どちらともいえない
http://clickenquete.com/a/a.php?M0000088Q0005938A35ced
◆−知らなかった。そうだったのか〜
http://clickenquete.com/a/a.php?M0000088Q0005938A4be23
○結果を見る
http://clickenquete.com/a/r.php?Q0005938C6d99
○コメントボード
http://clickenquete.com/a/cb.php?Q0005938P00Cda97
 
締切:2005年05月24日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/
 
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│●│「祖父の懐旧談録:満州編(2)」アンケート結果。
└─┘ http://chinachips.fc2web.com/repo4/045011.html
 
◇ このとおりだと思う ---------------------------------- 25人  (56%)
◇ そうではないと思う ----------------------------------  3人  ( 7%)
◇ どちらともいえない ----------------------------------  5人  (11%)
◇ 知らなかった。そうだったのか〜 ---------------------- 12人  (27%)
 
┌─┬───────────────────────────────┘
│●│ コメントボードに頂きました感想。
└─┘
┌──────────「那珂邦和さん」
 
こんにちは。
 
おじいさまの懐旧談はたいへん貴重ですが、部分しか見ていないかもしれない
ものを一般化するのは危険だと思います。また、ヒデさんでしょうか、なにも
分からないであろうお孫さんがコメントなさるのも抑えたほうがいいのではと
考えます。
 
おじいさまが直接ご覧になった範囲の中で、日本の開拓農民と中国人農民との
間にトラブルはなかったのかもしれませんが、これまでいくつか書かれている
ように、
開拓団が移ってきた段階で既に農地が開墾されていた事実、また敗戦と分かっ
た段階で、元々その土地を所有していた農民が襲い掛かってきたことなどから
 
わたしは土地の入手にかなりの問題があり、それが彼らにとって恨みとなって
いたことはまちがいないとみています。
 
最後に悲劇に至らなかった開拓団もあったようですが、この場合は、中国人が
立ち退く寸前にその村に到着した日本人開拓農民が、訳を聞いてびっくりし、
その後共同して農作し、風呂を提供したりと関係を良好に保った場合などがこ
れにあたります。
 
当時の満州の農業は、当然ながら、日本人開拓団によって維持されていたので
はありません。清朝の時代、華北から移民(初めは季節的開放だったという)し
た中国人農民によって開拓、発展していたのです。
 
それがいかに粗放農業であったにせよ、日本人が移ってきて過去以上に大きく
収穫量を増やしたという例は多くないそうです。日本人が持ち込んだ「北海道
式」という寒冷地農法も、結局は従来の地場のやり方に戻し、いくばくの成果
を上げたものです。
 
日本人が来る以前、多くは水稲耕作に従事する朝鮮人と、陸稲は知っていても
水稲を知らない中国人との間でのトラブルや土地問題は多発していました。
日本人開拓団がゼロから開墾したものは、ほんの一部であるはずですが、要は
「開拓」とか「入植」などといったレベルではなかったのではないか、という
ことです。
 
「元々が、誰も畑にしようとか住もうなどと考えないようなところに行かされ
ていたわけですから、問題の起こりようもなかった」というのは、おじいさま
の見方でしょうか。----事実はかなり違うのではありませんか。
 
わたしの亡くなった叔父(群馬出身)は、満蒙開拓青少年義勇軍の2期生として
黒竜江省に赴きました。主に、北安あたりで「屯田兵」をしてい、その後現地
召集を受け、ほんの短期間、名ばかりの関東軍に応召。それが原因でシベリア
抑留(約3年)となりました。
 
この叔父も過去をしゃべりたがらなかった点では、おじいさまに似ています。
寡黙ではありましたが、「いいことをした」などとも言いませんでした。
 
└──────────
 ▼
┌──────────「hideおじさんから」
 
お便りで頂きましたご意見への答復のほうにまとめさせて頂きます。
 
└──────────
 
┌──────────「ミカの赤い服さん」
 
hideおじさん、こんにちは。
今回も「知らなかった。そうだったのか〜」に投票しました。
 
初めて伺う話ばかりでした。これからもお願いいたします。
 
「あちこちに出没する山賊・盗賊の類いの被害が頻繁に聞かれ、そちらのほう
が日本人を含め満州人にしても大問題だったようです」という記事について:
 
当時、満州に渡って『馬賊王』と呼ばれた『小日向白朗さん』をモデルに横山
光輝さんが書かれたマンガ『狼の星座』があります。(今年、30年ぶりに復
刻されました)
その中に当時の様子が描かれていますが、混沌としていたようですね。
 
└──────────
 ▼
┌──────────「hideおじさんから」
 
ミカの赤い服さん 毎回コメントを頂き大変励みになっております。
 
今回、祖父の話をするにあたり、記憶を辿ったり、当時の自分の日記をめくっ
てみたりしておりますが、改めて、祖父は一体どんな気持ちで戦前を振り返っ
ていたのだろうと考えさせられました。
 
大学時代の私は「どんな偉そうなことを言っても、満州を侵略したのは日本だ
し」と、当時の日本政府・軍・民間をひとまとめに「悪い」と決めつけた言い
方をしていました。
 
もっと私に聞く耳があったなら、祖父はまた違った話しをしてくれたかもしれ
ません。本当は、祖父はもっと話をしたかったのかもしれないと思うと悔やま
れることしきりです。そうすれば今回の懐旧録も、もっともっと正確なお話し
ができたのでは?と残念に思っています。
 
「狼の星座」は私も見たことがあります。懐かしい漫画ですね。復刻されたと
いうことですから、探してまた読んでみたいと思います。
「馬賊」といっても、悪い連中がいたり、日本も含め外国排除に活動していた
パルチザンがいたり、満州の大地主の私兵のような連中があったり、共産党の
共賊といわれる人たちもいたり、とうそう混沌としていたようですね。
 
祖父が渡満したころには、治安も良くはなってきていたそうですが、それでも
自然の脅威より、これら匪賊のほうが怖かったということは話していました。
 
ただ、日満関係なく助けてくれた「賊」もいたようです。実際祖父が満州から
逃げてこられたのも、このような人たちによるものかもしれません。
 
祖父の話の中で「慰安列車」というのがありました。なんでも、雑貨屋のよう
な、デパートのような列車であったそうです。たまにこの慰安列車が来ると、
日本人や満州人が集まってきて日用品やらお菓子やら、雑誌等々を買っていく
のだそうです。
 
これは病院の役目もあったり、夜には映画館となったりと、当時唯一の楽しみ
であったそうです。ちなみに、日満関係なく、病気の治療費は無料だったそう
です。(治療といってもタカが知れているとは言ってましたが)
 
「田舎にいると、慰安列車が楽しみでな〜。装飾された汽車が来るとワクワク
したもんだ」と愉快そうに話していましたが、こんな時に仲良くなった満州の
人たちにも、祖父はいろいろ助けられたようです。
 
祖父が亡くなる前に、お見舞いにやってこられた中国の方がいらっしゃいまし
たが、恩讐を越えて手を取り合う姿を見た時には、私のように、戦後生まれの
平平凡凡と過ごしてきた者には分らない「当時を一生懸命生きた人間」の姿を
見たように思いました。
 
これは何も祖父だけではなく、軍人にしろ、満州開拓団の人にしろ、当時満州
にいた全ての人たちは、一生懸命生きていたのだと思います。今では「悪」と
いわれるかもしれませんが、その時その時をその人なりに生きていたことを、
私はどうしても単純に「悪者」という言葉で片付けられないのです。
 
満州侵略を全て「悪」ということにしてしまうと「語りたくとも語れない」こ
とが多くなってしまうのではないでしょうか。それもある意味「歴史改ざん」
に繋がるのかもしれません。
 
ーーしかし、書き続けるというのは大変な作業ですね。
ーー他のライターさんのすごさに脱帽するばかりです。
 
└──────────
┌─┬───────────────────────────────┘
│●│ お便りで頂きました感想。
└─┘
┌──────────「那珂邦和さん」
 
みなさん( OJIN さん)、こんにちは。
 
那珂邦和(ペンネームのつもりです)と申します。上海在住で、しがない著述
業者です。いつも有意義な記事を読ませていただき、ありがとうございます。
 
先に…
「満洲(国)」については、わたしも当然ながら本で読んだり、人に聞いたりし
た伝聞の知識に拠っているレベルです。
わたし(=hideおじさんの年齢より1歳下のようです)の、先年亡くなった叔父
(群馬県人)が、満蒙開拓青少年義勇軍の一員--確か2期生--として、黒竜江省
北安郊外で、鋤[すき]と鍬[くわ]、さらに銃を携えた、いわゆる辺境の屯田兵
として従軍していた縁もあり、「満洲(国)」には大きな関心をもっています。
 
そういう観点からのものも含め、「hideおじさん」ご執筆の「祖父の懐旧談録
:満州編」につき、若干の卑見を申し述べさせて頂きます。
 
(一)おじい様の懐旧談と「hideおじさん」のコメントは、文章表現上として
   も厳然と峻別すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 
(二)懐旧談の内容は、おじい様が直接見聞したことでしょうから、それはそ
   れで貴重な事実と思います。が、期間と対象が極めて限定されている上
   一般化しにくい内容を含んでいるのではと受け取れます。
 
(三)懐旧談の内容に「hideおじさん」自身による少し視野の広い検証を加え
   てから発表して頂くというのがベストだったのではないでしょうか。
 
上記3点に基づいて、気付いたところを挙げさせて頂きます。
ーーこれは、決してイチャモンではありません。
ーー引用は恣意であり、一部は私なりに手直ししています。ご了承ください。
 
「不思議に、大学のような高等教育機関はたくさんあり、建国大学、満鉄の満
州教育専門学院、ロシア人大学の北満学院、かの杉原千畝(東洋のシンドラー)
がでたハルピン学院等々、特色のある大学が存在していました」
 
----満洲国は、これらに政府直系の大同学院などを加え、先に政府指導層を養
成しようとした点で、よく理解できる事実だと思います。私は、かつて香港で
「満鉄系の商業学校出身」という中国人企業経営者に出会いました。
ーーこれは中級管理層の養成が目的だったのでしょうが、かなり後になってか
ら作られたもののようです。
 
「本来ならば、今でいうところの「普通話(プートンホワ)」が公用語となって
もおかしくないはずですが、当時はまだ「中国語」自体が体系化されておらず
地方地方で言葉が通じないというのが当たり前だったそうですから、そこでど
うしても体系化された言語「日本語」を中心にした教育が不可欠だったとのこ
とです」
 
----「満州人(昔の言い方に沿えば"満人"でしょう)」と日本人が呼んだ現地人
の多くは、山東省を含めた華北からの漢族移民です。これに満族と蒙古族を加
えてみた場合、彼らにとっての共通語として敢えてあげれば北京官話がありま
した。
もし、五族協和の精神に則[のっと]り、最大公約数的な調和を尊重するならば
共通語としての北京官話の採用が最善だったと思います。私はかの時代の日本
語は、言語としてそれほど体系化されていたとは思っていませんが、--日本の
軍隊用語や方言がそのまま持ち込まれたりした--やはり支配階級の言葉として
日本語が中心となったというのが事実ではありませんか。
 
「よく、中国人・満州人の田畑を取り上げて日本人に分け与えたといわれてい
ますが、祖父の見た限りでは中国人・満州人との棲み分けがあり、何かトラブ
ルがあるようには見えなかったようです」
 
----おじい様の見方としてはそうだったのでしょう。しかし、わたしの見聞し
た限りでは、開拓団が入植した段階では、先に移民して耕作してきていた漢族
の畑(既耕地)を、政府(満洲拓殖公社=満拓)がビタ銭に安い金額で買い上げ、
追い出した、、、というのが実際だろうと思います。
 
またこれ以外に、日韓併合前後から大陸に流入した朝鮮人の一部が、水稲耕作
を始めていました。そういった視点から見て、確かに住み分けはあったかもし
れません。もちろん、とても自然に住み分けたわけではないと思っています。
 
「勿論、日本人が住んでいたところの全てで焚き木のような問題があったわけ
ではなく、元々が誰も畑にしようとか住もうなどと考えないようなところに行
かされていたわけですから、問題の起こりようもなかったと思います」
 
----日本人にとって、ゼロから始める完ぺきな開拓は少なかったと思っていま
す。この例は、かえって戦後日本に戻ってからの(那須野ヶ原や成田近辺など)
経験の場合が多いようです。
 
終戦前後の開拓団の悲劇について語られる際に引き合いに出されるのは、「匪
賊(これは本当に曖昧な言葉です)」に襲われた開拓団と、そういう被害に遭っ
ていない開拓団のふたつがあったことです。
 
ーー後者は「満人」との関係が良好だった場合がほとんど。なんの本だったか
思い出せないけれど、なかには、追い出した「満人」農民の家族を引きとめ、
一緒に開墾し、毎日風呂を提供していた例などがあったと記憶しています。
 
緑営の馬賊もいた時代ですから、「あちこちに出没する山賊・盗賊の類い」も
確かにいたと思えます。しかし、日本人の入植によって「匪賊」となった農民
も多かったことは容易に想像できます。
 
└──────────
 ▼
┌──────────「hideおじさんから」
 
那珂邦和様、コメント頂戴しありがとうございました。
那珂様のようなコメントは本当に有り難く、また参考になりました。
 
最初に誤解のないようお話ししますが、私はこの懐旧録を書くにあたり、歴史
書を作るつもりではありませんし、祖父の話が当時の全てを表しているとも考
えているわけではございません。
 
ですから懐旧録の初めにも「史実と違う、時系列が異なっていることも多々あ
ると思う」ということを記しました。ですから、あくまで「懐旧録」であり、
これを歴史の常識として一般化しようなどという気持ちはございません。
 
ただ、一人の老人が話していたことをここでご紹介し、当時の市井の人間が感
じていたことを、多少なりとも皆様に感じとって頂ければと考えて書き始めた
ものなのです。
 
また、何も知らない孫がコメントしないほうがよろしいのではというアドバイ
スですが、こと満州時代については、祖父はあまり語りたがりませんでした。
ですので、私も原稿を書くに際に苦労しましたが、「祖父は○○と言ってまし
た」「○○と申してました」だけではあまりにもお粗末なものになってしまい
ます。なので、私の個人的な感想も加えさせて頂いています。
 
読みぐるしいとか、個人の感情のおもむくままの文章もあるかと思いますが、
プロのライターではございませんので、幼稚な文章力と自分自身も反省をして
いるところでもあります。
 
「知らないならコメントは差し控えたら」というお気持ちも分りますが、それ
では何も進まないのではないでしょうか。安易な推測や憶測で語るなというこ
とでもあるかと思いますが、知らないからこそ、多くの先輩方から話を聞きた
いと思いますし、勉強したいと思っています。
 
しかし、アドバイスにあるように、無責任な憶測だけは慎みたいと思っていま
す。
 
土地問題につきましては、私も祖父が見たのは「ある一面」であろうと思って
います。ですから文章中、建国当初都市部において地元の人にどのようなこと
が行なわれていたか知らなかっただろうと書かせてもらいました。
 
一方、那珂様のお話しも、事実であると思いますが、これも「ある一面」だと
思います。
満州拓殖公社に勤めておられた方から聞いた話では、貨幣価値に疎かった満州
人に対し、非常に安い金額で立ち退きを迫ったこともあったとのことでした。
しかしそれでは抵抗が多く、非効率であったが為に、結果的に日本からの開拓
団の人達は、満州北部の荒地に向かうことになったとも話されておりました。
 
あれだけ大袈裟に満州開拓団を募っていたのに、計画の5〜6%しか満たせな
かったということは、満州人の田畑を奪っていたということだけでは説明がつ
きにくいです。満州人から奪ったまともな田畑が豊富に用意されていたのなら
日本人開拓団の応募ももっともっと多かったのではないでしょうか?
 
先の満州拓殖公社に勤めていらした方も、「開拓団にまともな土地を紹介でき
なかった」と漏らしておりましたが、元々満州人の土地に入植できた人たちは
ごく限られていたのではないか、だからこそ政府の入植計画も結果的に頓挫し
たのではないか、と私は思っています。
 
私の説明も不足だったのかもしれませんが、満州において、土地を「奪った」
「奪わない」という単純なものではなかったのではないでしょうか。逆に結果
として奪ったことも事実、奪わなかったのも事実であっただろうと思います。
 
だからこそ多くの人々の話しを聞くことが大切なのではないかと思うのです。
 
ですから、那珂様の叔父様の話などは非常に重要なものでありますし、読者の
皆様でも「叔父はこう言っていた」とか「祖父さんはこうだった」というお話
をたくさん頂戴したいと思っています。そうすれば私たちが知らなかった満州
という国もより具体的に見えてくるのではないかと思います。
 
誤解なさらないで頂きたいのは、祖父が話していたのは「開拓団の人たちが」
満州人の土地を奪ったということは聞いていないということです。全ての日本
人が潔白だとは申しておりません。
 
一所懸命荒地に向かい、真面目に働いている開拓団の人々を見て感動し、また
満州人と交流している日本人を、崇高な気持ちで見ていたのではないかと思う
のです。そんな開拓団が、満州人の土地を奪ってイザコザを起こしていたとい
うことは到底考えられなかったのだろうと思います。
 
しかし、祖父の沈黙の中には複雑な歴史があったのでしょう。それを推測する
には、あまりにも自分勝手になるかと思いますので、もっと勉強した上でお話
出来ればと思っています。
 
最後に、祖父は「自分は良いことをした」とはひと言も申しておりません。
「日本人は、それでも良いことをした」と話していたのです。当時、いろいろ
な日本人がいて、祖父のような役人もいれば、軍人も商売人も、農家の人もそ
れぞれ自分の生活を営んでいたでしょう。
 
「良いことをしている」と、自負を持って「公」に尽くした人もいれば、良い
ことをしたなどとは考えもせず「その日を精一杯生きる」人もいたでしょう。
だからといって「良いことをした」という人間が「偉い」などとは、さらさら
言うつもりはありません。またそうは言わない人が「偉い」とも思いません。
 
そんな低いレベルの話ではなく、当時の日本人が自負を持って生きていたと思
うのです。現代の基準からすれば「良いこと」とは到底言えないことであって
も、当時の日本人の心に「公」が存在していたのであれば「良いこともした」
と私は認めたいのです。
 
余談ですが、もしお時間と余裕があれば、最近出版された「紫禁城の黄昏」を
是非お読み頂ければと思います。--岩波のものはダメです。肝心な部分を削除
してありますから--
 
ーーーーここにも、日本人が知らなかった満州が描かれています。
 
└──────────
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘

◆感想やご意見をお待ちしています。 ojindesu@hotmail.com
 http://form.tok2.com/home/Chinachips/otayori.html
 
└―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
 
「祖父の朝鮮・満州懐旧談録」収載ページは ▼ こちら!
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┃▼▽ 中国ひと口話 ▽▼                by けんさん
 
☆ 借りを作れ ―――――――――――――――――――― 2005/05/20
 

中国で割り勘の習慣がないことは、既に延べました。
 
一緒に食事をすると、必ずどちらかが主人になります。どちらが主人になるか
は、中国人にとっては時に死活問題で、宴席の最後にどちらが勘定を払うか、
懸命に争っている光景をよく見ます。勘定を払う者が主人だからです。
 
誘われた宴席ならこちらが払わないほうが無難です。二度目はこちらが払う。
それも日本人風の、トイレに立ったついでに皆の分からない所で払うようなや
り方は絶対にいけません。下手をすると友人を失います。
 
中国流は、テーブルに服務員を呼び、皆の面前で今日の勘定は幾らだったか、
分かるようにして払います。貸借関係をはっきりさせるのです。
 
ご馳走して貸しを作るよりは、ご馳走を受けて借りを作るほうが、いい友人を
作れます。
逆の立場で考えてみましょう。借りがある相手よりは、貸しがある相手のほう
が心理的負担がなく付き合い易いでしょう。但し借りを忘れてはいけません。
 
ーー「王八」は「忘八」と発音も同じなら意味も同じ。畜生ということになり
ます。
 

                           = おわり =
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収載ページ ▼ に収めさせて頂きました。
http://chinachips.fc2web.com/letter/050502.html
 
たろおじさん、ありがとうございました!!
 


ではまた、ホントに愉快な月曜日号!で、お会いいたしましょう!(^o^)丿
 
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