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わたしの主張:賛否何論可希望討論
☆ 民主主義が独裁を招くとき ――――――――――― 2009/07/06
                           by RAM さん

ーーーこういう意見を見かけた。
┌--------
独裁政治を単純に考えれば、独裁者による政治となるのでしょう。

すべての権力が一人の人間に集中する。これを原始的独裁政治と考えるならば
民主政治下における独裁政治とは、独裁者一人の独裁政治というよりも、多数
決原理に基づく議会制民主主義制度の形式の中で、多数政党による権力の独占
ということになるようです。

しかし、多数政党による権力の独占が、ただちに独裁政治であるとするならば
多数決原理そのものが否定されかねません。

かつてのドイツのナチス党や、現在の中国共産党が一党独裁政治であるとして
日本の自民党が独裁政治ではない民主政治だとするならば、この違いは何かと
考えてみると、やはりそれは、基本的人権の尊重であるようです。

形式は民主的であっても、基本的人権を蹂躙、弾圧する政治が、民主的独裁政
治となるようです。

つまり正しい民主政治とは、議会制民主主義が確立した法治国家であるととも
に、基本的人権を尊重する、という二つの要素を満たす必要があるということ
のようです。
└--------

さて、わたしは様々な事を「考える」ようにしていますが、このように「考え
ない」方もおられるようですので、代わりに考えなければいけないのかなぁ‥
という気もします。

問題は2パラ目にあります。

ドイツのナチスのケースも、ソヴィエトの共産党のケースも、出発点では多数
決だったのです。ーーーその多数決で「多数決をやめて、総てあなた方の判断
で進めてください」と決めたのが「一党独裁」という結果になったわけです。

古い例を見れば、古代ギリシャで、直接民主制最盛期に、保守派の「キモン」
を失脚させて登場した「ペリクレス」の、事実上の独裁を許したのも「民主政
体」です。つまり、

この意見がいうところの「多数決原理そのものが否定されかねません」は、無
責任な「他人事・評論家風」発言であり、その政局の当事者達の想いとは乖離
しているのです。

これは「多数決原理」が正しい、という誤解が土台にあります。

しかし、歴史を見ると、世情が混乱し多数決では纏まらず、「民主政体」では
結果的に国が滅ぶケースもあり得るのです。

「ペリクレス」失脚(紀元前430)後のアテネは「民主制」に戻ったために、
「ペロポネソス戦役」に破れ(紀元前404)、他国支配のあげくにその支配国
「スパルタ」により「民主制」を放棄させられました。

その後、支配権はスパルタからテーベに移り(紀元前371)、さらにマケドニ
ア王国に移りました(紀元前362)。

この間、文化的にはギリシャ文化が花を咲かせ、アテネは世界中の一等国であ
り続けていたにもかかわらず、政治面では「多数決原理の民主制」に固執した
ばかりに独立国ではなくなったのです。

ナチス台頭時のドイツも、10月革命後のロシアも、同じような危機感は国民
が共有していたのです。

ーーーつまり、独裁制は善悪で判断するべき問題ではない、ということです。

ただし、多くの独裁制は、基本法(憲法)を改正し、野党の存在を否定し、その
体制を「不可逆」なものにします。ーーーこれは、周辺の情勢が変わったとき
に危険です。ーーーまた、支配層が劣化したときには悲劇を生みます。

故に、基本法を改定し、野党の存在を排除する事はさせてはいけない、といえ
ます。

ーーーつまり、この意見の3パラ目の「基本的人権」云々からは、この発言者
の「バカな思いこみ」の世界に入っている、ということです。

制度としての「民主制」にも「独裁制」にも、「基本的人権」云々という「理
念」はまったく関係ないのです。硬直を避け得る「可逆性」を持つか否かが、
良否の判断基準となるべきです。独裁体制自体には、何の問題もありません。

周辺諸国との戦争の連続であった古代ローマが、負けそうになるたびに「独裁
官」を選出し、それで常に危機を克服し、あれだけの国になった、という事実
を、その「独裁官は任期半年と決められていた」という事実と共に考え直して
みるべきでしょう。

「優秀な指導者による期間の決まった独裁」は、衆愚に陥った国を助ける、と
いう歴史に学ぶべきでしょう。

―――【余談】

平穏に自分の農地を耕していたキンキナトゥスに、独裁官に任命されたと告げ
る元老院からの使者が到着するや、鍬を捨て指揮杖を手にした彼は、国境を侵
していた外敵相手の戦闘に勝利するまでに15日も掛からなかった。

キンキナトゥスは、独裁官の任期があと5ヶ月半も残っており、その間に好き
な事ができたにも関わらず、16日目にはさっさと辞任し、元の農地に戻り、
百姓の日常を再開した、というエピソードは、

その名前が米国オハイオ州の町シンシナティに付けられていることから、欧米
では、日本における「源義経鵯越[ひよどりごえ]の逆落とし」程度には知られ
ている。

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