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わたしの主張:賛否何論可希望討論
☆ 保守を自任する皆様へ(1) ――――――――――― 2008/11/14
                           by RAM さん

―― 東条英機と共に考える
「東京裁判」史観からの脱却が、保守としての「踏み絵」であるのは、多くの
方が同じようにお考えでしょう。

その東京裁判で被告とされた東条英機が「開戦責任はない、敗戦責任はある」
と言ったことを、皆様は「そうだな」程度に聞いておられるような気がいたし
ます。

日本国民が、東条英機と共に、先の戦争について最も反省しなければいけない
ことがこの言葉に集約されているわりには、どうも、受け止められ方が軽過ぎ
るのではないか、という気持を数十年来拭えずにおります。

戦争をしたことがいけない、というより、負けたことがいけないという反省、
何故負けたのか、どうすれば負けずに済んだのか、という反省。

皆様が、東京裁判を否定し、東条を始め、あの裁判で不当に裁かれた人たちの
靖国合祀を容認されるのなら、「負けた」事について、東条と共に真剣に考え
ることが本来あるべき姿勢でしょう。

最近、図らずもこの事を考えさせてくれる事例が二つ、生起しました。

ひとつは、空幕長更迭問題であり、もう一つは大江裁判の二審判決です。

この二つの事例は、共通した根っこを持っています。その根っこは、東条英機
の巣鴨獄中での悔恨と反省にも繋がります。

「負けたこと」への悔恨と、どうすれば負けなかったか、という反省です。

この後、シリーズでこのようなことを、「戦略目的」と「戦術目標」の面から
考えたいと思います。

―― 空幕長更迭問題を考える(1)

事件そのものは、皆様ご承知のことと思います。問題の論文は以下のURLで
全文を見ることができますので、ご一読頂いているものとして話を進めます。
 http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf

先ず、論文の内容については、新事実の暴露があるわけでもなく、左翼のいう
ところの、歴史修正主義史観的な表面的なもの、という印象を持っています。

逆にいうと、現役自衛隊幕僚の論文としてみた場合、はなはだ浅い、不満足な
もの、と考えます。但し、ここでは内容の評価はこれぐらいにして、「更迭」
という問題を考えていきます。

この問題で、来栖事件を思い出される方も多いでしょう。またつい最近の中山
大臣のことも記憶にとどまっていますね。

ところがこの空将の言葉として、11月1日の夕刊に「(更迭は)予想していな
かった。僕が甘かった」とありました。RAM は開いた口がふさがりません。

はっきり言います。この人なら、結果的に更迭は正解でしょう。

以下、こんな人ではない、と仮定して論を進めます。

来栖事件から四半世紀が経ち、やっと有事法制が不完全ながらも動き始めまし
た。しかしそれでも、公的立場にある人の言葉狩りは先の中山大臣の例をみて
も、依然と続くどころかよりヒステリックになっていることが論議を呼んでい
ます。また、自衛官の問題では、三佐の機密漏洩が新聞紙上を賑わしたばかり
です。

こんな時に、現役幕僚長が、民間の懸賞論文でこのようなものを発表すれば、
騒がれないはずがありません。

それが分かった上で、ーーー国民への啓蒙を目的とするなら、当然、違ったや
り方があったはずです。さっと考えて望ましい順に、

1.先ず辞表を出し、「論議必至と考え、職を辞してでも発表すべきと判断し
た」「国防を委ねられている自衛隊の幹部としての、現状への危機感を国民に
ご理解いただきたい」と、マスコミに発表する。

2.一部で問題視する声が上がった時点で辞表を出し「1」と同じ事を言う。

3.更迭が決まった段階で、辞表で浜田大臣の頬をはたき、「職に綿々とする
よりも憂国の情が勝る」と見得を切る。

ーーーということになるでしょうか。

この人は既に空将まで勤め上げた60歳です。自主的に退官しても、現実とし
て生活に困ることはないと思われます。そして「1」や「2」であったなら、
その心意気に感じる人の支持で、国会議員への道や、他にも様々な道が開けた
ことでしょう。

この場合の世論の論調は、「高官の職をなげうってでも見せた憂国の情を無駄
にしてはいけない」というものになり、目的を果たせた可能性はかなりあった
と考えられます。

幕僚長までいった60歳の人が、国民の意識を何とかしなければいけないと本
気で考えて戦術を練ったなら、このような世論を創れなくてはいけないし、そ
の為には「ルビコンを渡る」覚悟を見せなければいけないのです。

この人の本職は、このように考えることのはずでした。防衛大学校の「戦史」
の時間には、古代ローマの「ハンニバル」関連と「カエサル」関連は必ず出る
はずです。ーーーこの人は、真剣に研究していませんね。

結果的にこの人の場合は、戦略目的が曖昧で、戦術目標は懸賞金の300万円
だった、と言われても仕方ないでしょう。まだ受け取っていない、というのは
通りません。そのような懸賞に応募した、ということで全てです。

防衛省内の研究誌あたりへの寄稿なら、国民に知られることもない代わりに、
問題にもならなかったでしょうし、退官してからの応募なら当選していなかっ
たかも知れないのです。

アパ・グループは、大きな宣伝効果を得ましたね。結局、この事件での勝敗を
考えると、現在のところ勝ったのはアパ・グループのみ、田母神氏も浜田大臣
も、与党も、そして東京裁判史観を払拭しようとする保守全ても、負けたので
す。

ここで、各々の目的を考えてみましょう。

先ず、主催者のアパ・グループの目的は「宣伝」が最大のものであったことは
いうまでもありません。営利企業とすれば、例えメセナ活動であってもそうで
なければいけません。

そして、これは思わぬ成功を収めました。RAM ならば、この田母神論文の応募
があった時点から、騒ぎが起きるような手を打っていたかもしれません。皆様
のご賢察を願うところです。

さて次に、田母神氏ご本人です。

まさか目的が、賞金300万円の獲得、とは思いたくありません。「国民の啓
蒙」を目的として書き、応募したのであれば、目標は当選して話題になること
ということになります。ーーーそれならばこの人は、目的を半ば以下しか果た
せていません。

先ず、論文内容の稚拙さに、既にあちこちから突っ込まれています。またこの
騒ぎで、最初からネガティブな先入観で見る人も増えたでしょう。さらに、

内容はともかくとして応募時の手続きの問題、私企業の懸賞であったことの問
題など、本来の目標と違う部分での話題になってしまったことは、目標も達成
できなかったことになります。

これに対し、保守層はどうでしょうか?

「言論統制はけしからん」「言葉狩りは止めるべきだ」「日本の赤化を憂う」
などの文句が続出しています。しかし、どれをとっても失礼ながら力がありま
せん。ーーー今、この問題が初めてではないからです。

そんなことは、分かっていたはずです。大臣でさえ発言問題で辞任に追い込ま
れる現状で「(更迭は)予想していなかった。僕が甘かった」という程度の戦略
眼しかない人を空自の幕僚長という役職に留任させるのなら、そのことこそ、
政府は責められるべきでしょう。

国防という一大事をこの人には任せておけません。それが分かった今、更迭に
対する文句は、「言論の自由」を持ち出しても無力でしょう。

これも、現状は負けですね。

エセリベラル層はとみると、政府の素早い更迭処置と、本人の発言のみっとも
なさにしばし手を止めている様子です。突っ込みどころを探っているのでしょ
うが、中山氏の時ほど騒ぎにくい、と、考えていることでしょう。

では、これからこの問題に対し、

保守を自任するものはどうあるべきかの考察をしていきたいと思います。

                           = つづく =
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
▽
 この記事はRAM さんのブログから転載させていただきました。

┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃┃ お寄せいただきましたご意見や感想。 ┗━┛
┌──────────「frfeedmanさん」50代@男性@北陸 また、いつか来た道をたどり始めているような気がしてならない。 人間とは忘れる動物で、あの不幸で厳しく苦しい時代に、また戻りたくなった のかという危惧さえ感じられる。田母神氏の、あの自信に満ちた態度は何なん だろうと、一種の恐怖感さえ感じられた。現代日本にはああいう輩が台頭しは じめているのだろうか。 田母神氏に従わされ教育された多くの若い自衛官たちに御同情を申し上げる。 田母神氏は、言うまでもないないが極右である。そんな人間が自衛隊のトップ にいたことに改めて驚かされた。国民の自衛隊に対する信頼が、また一つ崩れ たような気がする。 田母神氏は、歴史認識も間違っているし、日本国民やアジアの諸国民、さらに アメリカ国民に甚大な苦しみや不幸をあたえた旧日本帝国陸軍の、広い意味で の責任を考慮していない。 もし、日本があの大戦で勝利していたらまだ戦争は続いていたかもしれない。 なぜなら、今の私にとって、あの当時の戦況で客観的に見て勝ってほしいのは アメリカのほうだからであり、当時の日本陸軍に勝ってほしくはないからであ る。 自衛隊にとって一番大事なことは、シビリアンコントロールに服していること であり、そうでなければ日本――――(以下4行文字化けで判読不能)
└────────── ┌──────────「RAM さんから」
┌-------- 田母神氏の、あの自信に満ちた態度は何なんだろうと、一種の恐怖感さえ感じ られた。現代日本にはああいう輩が台頭しはじめているのだろうか。 └-------- ついこの間までは、左翼の人々があのような自信に満ちた態度で、中国などを 賛美していましたね。 ┌-------- 田母神氏は、言うまでもないないが極右である。そんな人間が自衛隊のトップ にいたことに改めて驚かされた。 └-------- 自衛隊トップに極左がいたら驚きますが、極右がいてなぜ驚くのでしょうか? ┌-------- 田母神氏は、旧日本帝国陸軍の、広い意味での責任を考慮していない。 └-------- 旧軍の責任問題は、とっくに解決済みですね。歴史認識は一つではないでしょ う。 ┌-------- もし、日本があの大戦で勝利していたらまだ戦争は続いていたかもしれない。 なぜなら、今の私にとって、あの当時の戦況で客観的に見て勝ってほしいのは アメリカのほうだからであり、当時の日本陸軍に勝ってほしくはないからであ る。 └-------- そのお言葉を、空襲で被害を受けた方に言ってみてください。あるいは、戦後 進駐軍にひどい目に遭わされた方、また、無実であるにもかかわらず「戦犯」 として処刑された方、などに・・・。 ついでに言いますと、最初のセンテンスの後「なぜなら」で繋ぐには、文章が おかしいですね。あなたの希望で世の中が動くという論理ですか? ひょっとして、あなたは「神」か何かですか? └──────────
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