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わたしの主張:賛否何論可希望討論 |
☆ 司法問題について考える(憲法裁判所論1) ―――― 2008/07/18
by RAM さん
yahoo!の「憲法改正板」で、護憲派諸氏と1ヶ月ほど意見交換を行いました。
そこで出た話を総括すると、
「憲法は、時代・社会情勢に応じて変えるけれど、決まった法に対しての違反
は許さない」
というのと、
「違憲の疑いのある法令に目を瞑ってでも、憲法だけは変えない」
というふうに分類できると感じました。後者は、とても日本的ではあるが世界
のどこでも通用はしません。ーーー陽明学と朱子学の違いにも似ていますね。
「9条問題」と「司法問題」を天秤にかければ、迷わず司法問題に重きを置き
ます。
具体的には「憲法裁判所」の設置を強く求めます。
憲法裁判所ができて、法令が流動化すれば、国民の関心が間違いなく高まり、
結果、政治への無関心も減り、改めて「立法」「行政」「憲法等の法令」につ
いて国民の多数がまともに考えるようになることが期待できるからです。
現在、日本に憲法裁判所がないのは、憲法81条にて特別裁判所の設置を禁止
しており、憲法裁判所は明らかにこれの違反であるとされているからです。
憲法訴訟を取り扱う裁判所として、世界的には司法裁判所型と、憲法裁判所型
があります。
前者は日・米がそうで、具体的に何らかの事件が起きた後でなければ憲法判断
はされません。
欧州では後者が主流で、法令が成立(国会通過)した段階で、憲法判断を示せま
す。
では、司法審査型の、何が問題なのでしょうか?
司法審査制度下では、違憲を問う訴訟であっても、年間数千件の他の訴訟と同
じに扱われます。詐欺や窃盗のような刑事訴訟や、慰謝料請求のような民事訴
訟と同じなのです。
故に、膨大な数の訴訟の中に埋没し、結審までには相当な時間がかかります。
最高裁で違憲が確定するまでに20年以上かかっても、おかしくありません。
その間、当然、違憲状態は続行されます。例えば「テロ特措法」でも「憲法違
反だ」といった最大反対者、裁決を欠席までした最大野党の党首である小沢氏
が、それなら「違憲訴訟」を起こしたでしょうか? していませんね。
例え勝てるとしても無駄だからです。
時間的に、結審して違憲判断がでる頃には、問題は済んでしまっているでしょ
う。これは、原告と具体的事件を必要要件とし、損害賠償を提訴の建前とせざ
るを得ない「司法審査制度」の限界です。また、3審制の限界でもあります。
1審制での「憲法審査制度」を導入しない限り解決できません。
日本と同じ司法審査型の米国は、違憲審査が日本よりはスムースです。なぜな
ら裁判官一人当たりの訴訟密度が、日本の1/40ぐらいだからです。
GHQが現憲法を日本に持たせたときは「憲法裁判所」の明確な概念を彼ら自
身が理解していなかったので、自国と同じ制度でOKと考えたのでしょう。
しかし欧州諸国が「憲法裁判所」を持ち始めると、その有益性が認識され始め
ました。
これについては、東大教授から最高裁判事に転身した伊藤正己氏が『裁判官と
学者の間(有斐閣1993年)』で、従来の自説を撤回して支持するほどです。
憲法裁判所ができると、当然、憲法論議が、国民の間でも活発になります。そ
の分、政治への関心が高まり、目も厳しくなります。それでなお、違憲判断の
でた法令については、国民の間ではその法律と憲法自体とどちらを改めるべき
かの論議が起きます。
欧州での度々の憲法改訂は、こうして発生しています。
当然、暮らしのための道具としての憲法は、改良を加えられるほど使いやすく
進化するというわけです。その為には、憲法の軟性化も必要になるかも知れま
せんね。
ちなみに、現在の裁判制度での司法審査制では何故いけないかについては、最
高裁自身の判決(左派社会党が警察予備隊令を違憲無効と提訴した裁判)におい
て次のようなことを述べています。
┌--------
現行制度の下においては、特定の者の具体的な法律関係につき紛争の存する場
合においてのみ裁判所に判断を求めることができるのであり、裁判所がかよう
な具体的事件を離れて抽象的に法律命令等の合憲性の判断を有するとの見解に
は、憲法上及び法令上何らの根拠も存しない。(1952/10/8)
└--------
皆様のご意見をお待ちしています。
= つづく =
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┃●┃ 読後アンケートの結果。
┗━┛ ◇ この意見に賛成! ------------------------------------ 22人 (69%)
◇ どちらかといえば賛成 -------------------------------- 8人 (25%)
◇ どちらともいえない ---------------------------------- 0人 ( 0%)
◇ どちらかといえば反対 -------------------------------- 1人 ( 3%)
◇ この意見に反対! ------------------------------------ 1人 ( 3%)
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┃●┃ お寄せいただきましたご意見や感想。
┗━┛ ┌──────────「日本国民さん」
日本国憲法自体が無効であるので、前提が成り立たない。
人類史上において、主権の無い状態で制定された憲法は無効である。
└──────────
▼
┌──────────「RAM さんから」
法学界の一部にそのような学説もありますね。しかし、それならSF条約締結
後に、何故新憲法を創らなかったか、という問題も残ります。
現在、一応の主流となっている説は、本来押しつけられた「占領基本法」であ
る現憲法ではあるが、主権回復後に新しいものを制定しなかったということは
国民により追認されて成立している、と解釈する説です。RAMもこの説を支
持しています。
もし「日本国民」さんが言われる説を採るなら、現在は「五箇条のご誓文」ま
で戻らなければいけなくなります。即ち明治憲法は、昭和21年元旦の詔勅で
昭和天皇が御自ら否定されているからです。
「欽定憲法」を否定し得る只一人の方がそのように詔勅を下されたので、「明
治憲法」はこの時点で有効性を喪失しています。
日本国民さんのような考え方は法理上は成り立ちますが、憲法を含む「法」が
人間生活上の道具と考えた場合、百数十年前に戻るのは不合理と考えます。
憲法は決して「経典」ではないのです。現行憲法は、非常に不完全なものでは
ありますが、国民と諸外国が追認し、成立していると考えなければ、我々は半
世紀以上「無法」に暮らしてきたということになります。
また、このような憲法であっても、持っていたからこそSF条約が締結され、
主権が回復できたという事実も、無視はできないのではないでしょうか?
└──────────
┌──────────「まつさん」
憲法裁判所は、万能独裁権力に通じる極左の考え方です。おそらく最初にやる
ことは、皇室典範を違憲とすることでしょう。
読売憲法案などは、フランス革命の公安委員会を模範としています。
└──────────
▼
┌──────────「RAM さんから」
RAM は、憲法裁判所のモデルをフランスではなく、ドイツ型に求めています。
ヨーロッパではこの他に、オーストリー、イタリア、ポルトガル、スペイン、
ロシアなどが持っていますが、これらは総て極左といえるでしょうか? 逆に
極左独裁になるのを防ぎうる砦になる、と考えております。
また、皇室典範は改正されなければいけない部分を多く持っていると考えてお
ります。今のように、皇族方に一般国民ほどの基本的人権も付与されず、納税
などの義務だけ課しているようでは確かに違憲状態です。
読売案も、鳩山案も、そして自民案もRAMは否定しています。小沢案が比較
的近いことの理由は、ブログの他のエントリで述べておりますので、よろしけ
れば遡ってお読みください。→ http://ram-at-yahoo.iza.ne.jp/blog/
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▽
この記事はRAM さんのブログから転載させていただきました。
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
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