HAJIMEの近況通信 ―――――― by HAJIME さん
☆ 辛くなければ食わないよ!―――――――――――― 2004/03/07

ニイハオ!!

2月末日、突然発熱して2日半寝込みダイエットに成功した“だって寒くなっ
たり暑くなったりのこの天気が....”HAJIMEでございます。

そして昨日(3月2日)ぐらいからまた突然冷えが戻ってきて、やったら寒いん
だ!!みんなまたダウンジャケットを着始めました。
ーー通州の春は、こんなふうにもったいつけながらやってくるのですね。

―― 今日、人民代表大会が開会したので帰ってきてテレビをつけたら、

ずーっとずーっとそれに関する特別番組です。
7時半から見てるけど、いま9時半で、どうもまだ当分続きそうです。
アナウンサーさんが妙に上気した表情で、えっらい嬉しそうに番組を進めてま
す。ーー2003年度の共産党のお仕事の成果をベタベタ褒め称えてます。

つまり共産党の提灯番組臭さ3800%の番組なんですが、こういう感じって
日本の人にどう言っても伝わらないなあ。・・困ったなあ。
だって日本のNHKだって、政府を批判する内容のニュースも普通に報道して
るもんねえ。中国はありえないからそれ。

でも、見ててイヤな感じはしませんよ。なんかいっしょに興奮しちゃいます。
わくわくと。
中国の人が日本に来て、新聞も雑誌もテレビも久米宏も毎日毎日政府政治家を
ボロクソ言ってるのを見てどんな風に感じるのかのほうが知りたい。


―――― さて、今日のテーマは「辛くなければ食わないよ」

国家認定3級激辛中毒患者のわたくしがご紹介いたします。

―― 私とY氏の二人だけで勝手に決定しますが、

中国料理いろいろある中、一番うまいのは絶対!!四川料理!!準ミスは湘菜
つまり湖南料理!!
!!異議異論受け付けない!!ウソだと思ったら来て食ってみろ!!

―― 日本から来るお客様の接待、

広東省で高級料理といったらヤッパリ広東海鮮ということになるので、いつも
ゴージャスな(お嬢さんがチャイナドレスで玄関に立ってるよーな)海鮮料理に
行くわけです。私も連れて行かれます。

月に平均2回ぐらいとして、3年で100回ぐらいは食べたはずです。
フカヒレも、あわびも、えびの酒蒸しも、サザエも、帆立貝のにんにく蒸しも
あれやこれや。

日本から来るお客はおいしいおいしいと得意の絶頂ですが、私はいつも心の中
で、「う〜、四川料理屋に行きて〜。こんなのよりきたねー川菜館のあれが、
これが、食いた〜い。あっちのほうがよっぽどうま〜い。」とブツブツ言って
たもんです。

まあ、総経理がいっつも同じもんを頼むので、いいかげん飽きてた、というの
もありますが。広東海鮮って、最初の3回ぐらいはすっごいおいしいけどすぐ
飽きる。
で、四川料理は、何回食べても、食べたその夜とか翌朝にまた食べたくなるの
ですねえ。ーー安いし。ーー店は多いし。
開発区で一番多いのは、間違いなく川菜館だと思います。

―― それは、わたくしがまだあの靴工場に来て1年ぐらいのころ、

日本からいらした60過ぎ年配のお客様。世界中いろんなところを廻ってさま
ざまなうまいものを味わって来た、いわゆる「食道楽」「グルメものしり」と
いう方でございます。――接待ご馳走のテーブルでひとくさり、

「中国料理はねー、あちこち行ったし、もう、全部ね、いろいろ食べたけど、
一番うまいのはねー、やっぱり、四川料理だーねー」

わたくし接待ですので「はーそうですかー、ほーほー」などと、いかにも同感
したように調子を合わせておりましたが、頭をよぎったのは、留学中に友達と
三峡下りを見に行こう!で行った、たった一回の地獄の四川体験。

食うもの食うもの全部同じ味。ビリビリするだけのしびれ味。カライ、という
言葉はふさわしくない。ーー全然おいしくない・・・。

でも、なにしろ四川のど真ん中に来ちゃってるから、ほかの食べ物が無い。
3日目ぐらいには、太めがトレードマークの友達が痩せ始め、わたくしはただ
食べ物のためだけに旅行を中断して帰ろうかと真剣に考えていた。

その後数年間、会う人ごとに、
「四川の食い物は最低だ!!もし金もらって頼まれても一生あそこには行きた
くない!!」と恨み言を何百回言ったことか。

「食べたったって..香港の四川料理レストランで食べた四川料理じゃないのか
?・・・。ホントに四川に行ったら、果たしてこのグルメ氏は同じ事を言える
のだろうか???四川でヒドイめにあったことがあるんだろうか・・・?」
ーーと、四川での地獄体験と、グルメ氏のコメントとの間の矛盾に首をかしげ
つつ接待の夜は更けていく・・・・・・・・・。

―― が、そう、ちょうどその直後ぐらいからです。

工場のスタッフが私を連れて外出する時、湘菜館つまり湖南料理レストランに
行くようになりました。なりました、というのは、それまではわたくしが日本
人だから湘菜が食べられないだろう、と気を遣って、いつも広東料理とかマク
ドナルドとかに行ってたのですね。

一年経って、彼らの中での私の位が下がってしまった(?笑)らしく、同じもの
を食わせていいだろう、という感じか?単に気を遣われなくなったのか?

最初の一回目は本当に全然食べられない。辛くて、ゲホゲホいってお茶ばっか
り飲んで、鼻水でティッシュの山ができる。ひと口食べるとテーブルに伏して
3分ぐらい、で、お茶飲んで、次のひと口を、という感じでした。

スタッフが面白がったり心配したり、辛くないおかずを1、2皿私用に頼んで
くれたり。食事が終わるとクタクタ。ーー化粧は全部流れてるし。

―― それが3回目ぐらいから急に平気になる。

しかも、突然メチャクチャうまい!!感じが襲ってくる。
いやあ、感動ですあの感じ。

で、外出の度にねだって「毛家餐庁」に連れてってもらう。週末や日本の出張
者が来た時とか理由をつけて「洞庭湖湘菜館」に行く。
自分が食べたいもんだから、スタッフを誘っておごってでも行きたい。

辛いものって、多分一種の中毒性があるんだと思うんですね。
食べた日はもう口はヒリヒリ、胃はズキズキ、慣れない頃はお腹は下るしお尻
は痛い。でも、翌日になると口にあの味が戻ってきて、ムクムクと・・・ああ
また食べたいな、あれ…、という感じで。怖いですね。実際、

四川重慶火鍋のには麻薬が入っている、という噂、ホントにしょっちゅう聞き
ますよ。そう思うのも無理もないほど、
「すぐまた食べたくなる」現象ありますよ。

―― こんなわたくしを見てて、

そろそろ大丈夫だとお墨付きが出たのか、ある日運転手さんが四川料理にわた
くしをいざないました。
地獄のトラウマがあるわたくし、不安でいっぱいだったのですが、工場一イキ
でスケベな黄くんが頼んだおかずがどれもメッチャうまい!!
頭の上に大岩が落ちてきた感じ、で、夢中で食べました。
ーー四川料理を食わず嫌いで無駄に過ごした数年を激後悔しましたね。

黄くんが紹介してくれたその川菜館は、工場の連中外出時のおなじみの店で、
それ以来わたくし、そしてのちにはY氏もそこのおなじみ(冷蔵庫から勝手に
ビールを出してきて飲むような)になりました。

ここの「水煮魚」は絶品です。
「水煮魚」なんて名前が出たので、いやあ皆さんお待たせしました。


―――― HAJIME&Y氏推薦の「湘菜&川菜これがウマイ!」ご紹介です。

―― まず、「水煮魚」

「水で煮た」なんて名前ですが、実際出てくるのはでっかいオハチいっぱいの
ラー油。ラー油それも地獄のようにまっかっかっかっかっかっかっかっか‥‥
25〜30センチぐらいの直径のオハチの、口までまっかっかのラー油。

ラー油の中にゴッソリと、まさにゴッソリとまっかっかの唐辛子の刻んだのが
透けて見えます。で、川魚の白い身の切り刻んだ切り身が入ってる。

これだけなんだけどこれがすっごいウマイ!!初めて食べた時にホントに目の
前に虹が出た。生まれて初めて、食べ物であんなに感激した。
川魚(コイみたいなデカイ魚らしい)なんだけど、ラー油で臭みが完全に消えて
て、ふしぎな香ばしさが----たぶんラー油の----がたまりません。

Y氏にこれを食べさせたら、広島生まれで趣味が釣り、魚にはちとうるさいY
氏がいっぱつで大夢中になり、以来、Y氏と出掛けると馬鹿の一つ覚えのよう
にこれを頼むのです。多分今でもそうしてます。

ああ、日本の家庭料理ではこれは再現できません。残念。
ーーY氏がご家庭で作って出したが、家族はだれも食べられなかったそうな。
ーー辛過ぎて・・・・。

―― で、「辣子鶏」

別名「地雷掘り」。広州の工場で接待された時初めて食べた。老板が「地雷掘
りは好きか?ここの人気料理だ」と言う。なんのこっちゃと思ってたら、大皿
に20センチぐらいの高さでホントにホントに唐辛子の刻んだのだけが、山盛
りになって出てきた。見てるだけで目がショボショボしてくるような。

なんぼ四川料理でも刻み唐辛子の山を食うのか?と驚いてると、じつはその中
に鳥のから揚げのこま切れが隠れてるんですね。それを唐辛子の中から、掘り
出して食べる。

これがもう!!辛い!!びりびりびり!!でも、うんんんまああああああいい
いい!!ビールがめっちゃめっちゃススム君!!これを食っちゃったら、日本
のチリホットチキンなんて、けっ!!って感じで、食べられないね!!

なんで日本の居酒屋はこれをメニューに入れないのか不思議で仕方が無い。
ーーワタミフードの美樹社長はこれを食べたことがないのかな?

―― そして私の一番好きな「毛血旺」

美人女医の除偉さんが連れて行ってくれた川菜館で、猛烈に混んでて馬鹿人気
の店で、どのテーブルにも同じ瀬戸物のバケツぐらいの大きさのお鉢がのって
て、みんながそのまっかっかなスープみたいのをつついてる。

あれはきっとおいしいに違いない、とたのんでみたら、ほんとにうまい!!

やっぱりラー油みたいなスープに、とにかく唐辛子の刻んだのが日本人の一生
の摂取量の千倍ぐらいミッチリ入ってて、ブタの血のにこごりと、ブタの腸な
どの各種内臓系のこまぎれと、川うなぎのこま切れ、もやし、じゃがいも、そ
の他少々の野菜が煮込んであるだけの、ただのゴッタ煮なんだけど、辛い辛い
辛い!!!うまいうまいうまいうまいうまい!!ビールがススム君!!

しかも体によさそう。

―― 私の個人チャートでダントツ「干扁土豆」

たんなるフライドポテトなんです。中華なべの中で細切りのジャガイモを油で
じゅあーっっとファイヤーして、四川料理だからやっぱり刻み唐辛子とにんに
くの薄切りがぶちこんであるだけなんですが、このこれだけが、感激的にウマ
イんです。

すっげーすっげーすっげー辛い、カラムーチョなんてチョコレートだ!!って
ぐらい辛い、で、ビールがススム君!!これは日本の居酒屋でぜったいにやる
べきです!!誰かやってください!!ヒット間違いなし!!

……以上が川菜のいわば入門編か。もっといろいろあるけど教えてやらない。

なぜならY氏が「開発区うまいもの食べ歩きガイド」を出す野望を抱いてるか
ら。Y氏の著書の出版を待たれい。(その前に激務死するとの噂もありますが)


―――― 以下は湘菜のお薦め料理だ!!

―― まず「虎皮尖椒」

…これはどうも湘菜ではないようで、四川料理屋でも広東料理屋でもどこでも
出てくるけど、湘菜館で食べるのがめっちゃウマイのでここに入れる(勝手に)
単なる大きな唐辛子(それともあれは“ししとう”なんだろうか?)の軽く炒め
たのなんだけど、いいんだな、これが。

この唐辛子、ホントに日本の大きいナスぐらいビッグサイズなんだけど、赤と
緑のをまぜて炒めて出てくる。唐辛子だから当然基本的に辛いのは当たり前な
んだけど、「当たり」があって、中に猛烈に猛烈に飛びぬけて辛いのが1個2
個あるのだ。
それに当たると、ホントに10分ぐらいテーブルに伏して動けなくなる。口か
らのどまで粘膜全部ビンビンになって声も出ない。

日本からのお客さんとの会食でこれをたのんで、みんなでロシアンルーレット
+もし当たっても決して顔に出さない、というゲームをやったもんです。
「当たり」以外は、すばらしい辛さがご飯にピッタリで、これだけでご飯が何
杯も食べられます。こちらはご飯がススム君です。

ちなみに赤いのが辛そうですが、そうではなく、色に関係なく、種がいっぱい
つまってるのが「当たり」の確立が高い。

―― それから、やっぱりこれでしょ「酸辣魚頭」

工場のスタッフと「毛家餐庁」行くと、連中が必ずたのむ「家常菜」。
単にでっかい魚の頭(頭だけで開きで25センチ角ぐらいかな)を開いて、油蒸
しかな?とにかく山のように刻み唐辛子をふりかけて出てくる。うまし。
でもなんで頭だけ食べるのか、体を一度も見たことがないが、体はどうなって
しまったのか??

くだらないこと考えないでまあ、食べなさい。か、辛い!!
・・でも、目玉うまい!!
ちなみにあんまりでっかいのはまずいそうです。でっか過ぎるのが出てきたら
取り替えてもらいましょう。

―― 度忘れした「なんとか炒辣肉」

「辣肉」なのか「肉」が正しいのかも忘れた(どっちも”らーろう”だから)
“らーろう”を野菜なんかと炒めたもの。ピリピリと辛くて黒っぽい不思議な
豚肉、ベーコンぽい肉(だから「肉」なのか?)の歯ざわり。

さりげにビールの気軽なお供です。なんか飲んでばっかりか私は。

―― 目からうろこの「干鍋泥鰍」←魚偏に秋、ですがこの字出ますか?

湘菜には「干鍋」という料理があって、23センチぐらいの、ちっさい中華鍋
に小型コンロ(宴会で個人鍋なんかがのってる固形燃料のアレ)で暖めながら食
べる、名前どおりの「乾いた鍋」=汁のない鍋。出てきた段階でもう中の具は
すでにできてるのでそのままでも食べれるのだが、あえてさらに暖める。

粋だ。湖南人であるスタッフ連中はなんといってもカエルの干鍋が一番好きだ
が、私が取り付かれたのは泥鰍、つまりどじょうの干鍋。

このどじょう、油でかるーく揚げてあるのだけど、初めて食べた時そのおいし
さにほんとに驚いた!!揚げてあるからスナック感覚クリスピー、例によって
唐辛子山盛りなので、どじょうの泥臭さが全く!!全くない!!

サクサク食べれる、骨まで頭までサクサクぴりぴり辛い!!

どじょう大嫌い絶対食べないT常務も、これはおいしいとパクパク食べた。
ーー私もおかげでどじょう好きになってしまった。

で、四川料理屋の「干扁泥鰍」も同様に油でサッと煎ってある、そして唐辛子
たっぷりのドジョウ。これもおすすめ。

―― 「梅菜扣肉」

靴工場の幹部食堂のコック、青さんがよく作ってくれた、湘菜の「家常菜」。
ブタの脂身をちょっと辛く煮た?中華だからやっぱり炒めたのか?
ロールケーキぐらいの大きさで、うすく切って出てくるのだけど、全部脂身。

うえっ、もたれそー、と思うでしょ?でも、食べると全然脂っこくない。

トロトロにやわらかく、甘みがあって、コッテリしてて、でも軽い味わいで、
しかも脂分が全部出てしまってるので、コレステロールとか、太るとかの心配
がないそうな。これなんか、日本のご家庭のおかずとしておすすめですね。

ーー多分日本でも作れるとおもいます。

………… と、紹介したいウマイものはたくさんあってキリがない。

字数にも限りがある。ううむ、やっぱりみなさん、開発区にいらして、Y氏の
ガイドでグルメめぐりしてもらうっきゃないすね。そうだそうだ。

┌──────────
│ちなみに上述のわたくし+Y氏馴染みの川菜館は、東莞市厚街鎮の河田大道
│靴材料市場街の右側(材料市場のデッカイ看板があるほうから来て)のほそー
│い路地をクネクネ入っていったとこにある、一間間口の小さな小さなお店で
│す。
│靴業界で東莞駐在の方はご存知かもしれません。隣も同じような規模の川菜
│館です。
│4人でビール飲んで思いっきり食べても60元いくかいかないかの、典型的
│「安くて汚くておいしい」お店です。
│
│開発区在住のみなさんからの、「ここはおいしい」自慢情報お待ちしており
│ます。
│----(Y氏のガイドに載せるのか?)
└──────────

・・ああ、また辛いものが食べたくなってきた。‥‥まいったなあ。

                        = この稿おわり =
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