|
HAJIMEの近況通信 ―――――― by HAJIME さん
|
☆ 開発区版:SARS回想録 ――――――――――― 2003/11/30
ニイハオ!!
日本はもうはや先生が走る行く年来る年、だなあ。
せめて大晦日くらい実家で過ごすべきか…
苦悩の勘当浪人HAJIMEさんの「開発区の思い出」レポートだ!!
今日のお題は「SARSこんなでした」
桂小金冶の「雨やんで、ヒト傘を忘る」じゃないけど、6月にSARS大丈夫
宣言が出て、よく考えるとまだ半年も経ってないのに、なんだかもうえらい昔
のことのよう。
“そういえばそんなこと、あったっけね〜”って感じだ。
先日中央電視台新聞頻道(ニュースチャンネル)見てたら、
「今年の冬は基本的に非典の心配はない!と政府が正式発表した!」
とえらいチカラ込めてアナウンサーが何回も同じことを言うていました。
既にワクチンも開発済みで、広東省や北京に供給するため現在急ピッチで生産
中、と生産現場の映像もついて。
そうか、今年は大丈夫か。ふうん・・。ギュルルル・・・(←走馬灯の回る音)
―――― 今年の1月ごろ、つまり中国の春節前のころだ。
ある日ごんちゃんが言いました。
「広州で、なにか原因不明のたいへん恐ろしい伝染性の病気が発生しているら
しい。もう200人くらい死んだそうだ」
??そりゃなんだ??
原因不明って具体的にどういう病気なのだ?
どんな症状がでて、いったいどんなふうに死んでしまうのだ?
「知らない。詳しいことはわからない。僕もウワサで聞いただけ」
そんなわけのわからない噂ってあるのか。いくら開発区の子供たちが新聞読む
暇もテレビ見る暇もないうえに、まったく工場内に半軟禁状態で外と接触する
機会が少ないったて、200人もいきなり短期間に死亡するようなオオゴトな
ら、なんぼ中国でも政府がちゃんと広報するだろうが。
だいたい今はインターネットというものがあって、昔みたいに政府が民衆をつ
んぼさじきにすることは不可能だろうに。
しかし、そんな日本温室育ち的な私の甘い認識をあざ笑うかののごとく、この
「謎の伝染病」の明確な情報はまったくつかめず、だというのに皆が皆この噂
でもちきりで、よるとさわるとこの話なのだ。
ーーしかも死亡数が人によってバラバラ?!
みんなのかしましい噂話の中に、やたらと「酢が、酢が」と酢が登場する。
例によって殺人的に忙しい私はそんな雲をつかむような無邪気な大衆の噂話に
付合ってる暇もない。すぐ忘れた。
が、数日後、仕事で東莞をまわり、帰途にある中底工場に立ち寄ったところ、
なんか工場全体が臭い。いやまあ、中国の、それも開発区なんて普通の日本人
さんからしたらどこに行っても多分臭いんだろうけど、中国9年目の私が全く
経験したことのない妙なニオイ!?
そこの社長が出てきてうちのパタンナーのゾウ君となにやらえらい盛り上がっ
て、真剣な顔で語り合ったあと、私に説明していうには、その「謎の伝染病」
怖さに工場中で「酢」を焚いたという。
なんでも、その伝染病は一種の風邪みたいなもので、かかったら絶対に死ぬと
か、だからすでにシンセンも東莞も街の薬屋という薬屋からあらゆる風邪薬が
消えてなくなったとか。つまり、
民衆がパニックになってやたらに買っていくのと、それを見越してヒト儲けし
ようという悪いヤツが全部買い占めて、裏でえらい高い価格で売るため(いか
にも中国だなあ〜)とか。
この社長さんも風邪薬をもとめてシンセンの第二ゲートの向こうまで足を伸ば
したが遂に手に入らなかった。しかたないから酢を大量に買い込んで焚いた。
酢を洗面器にはった熱湯にそそいで、蒸発させて空気を殺菌するんだそうな。
酢にそういう殺菌作用があるのだそうな。
ああ、それでみんな「酢、酢」と騒いでいたのか。と、やっと酢の謎が解けた
のんきな外国人の私。しかし同行のリウビンさんがえらいエキサイトした口調
で、
「ええ、社長すごいね、どうやってこの酢を手に入れたの?僕も酢を焚こうと
おもってあちこち探しまわったけど、どこも売り切れだったのに〜!」
ふだんはとっても物静かで冷静なリウビンさんのタダナラヌ興奮ぶりを見て、
ひゃあ、私一人仕事にまみれて知らないだけで、みんなはそんなことまでして
たのかい?と焦る。
彼らの話から、普段1瓶2元の酢(日本と酢と同じ透明のいわゆる"白酢"のほ
う。ギョーザを食べるときに使う黒い酢ではない)がなんと20元!?に跳ね
上がってしまい、このころはもう20元でも手に入らなくなっている、つまり
売り切れてしまった、とか、
「板藍根」=ばんらんげん)という植物の根を煎じて飲む一種のお茶みたいな
生活漢方薬がこの病気予防に効果があるというので、これもまた値段がバカみ
たいに跳ね上がって、やはり買占めで超品薄だとか、
なんか聞いててだんだんバカバカしくなってくるような絵に描いたような集団
パニックの情報を得た。
で、その社長さんがわざわざシンセンの第二ゲートの向こうまで行って、どえ
らい高い価格でごっそり買い占めてきた板藍根をめいめい2、3袋もらって、
というか賄賂がわりに押し付けられて夜中の1時ごろ妙な気分で帰ってきた。
眉にツバつけている私以外は、ゾウくんもリウビンも本当にこの思いがけない
プレゼントに超感激的に喜んでいる。
そんな時間なのにまだ残って事務所にいたゴンディとごんちゃんにその板藍根
をあげたら、二人ともまた
「うわぁ〜!!どこで手にいれたの?これね、今とっても高いんだよ!!
さっそく飲まなくっちゃ!!」
とマジ喜んであわてて飲みはじめる。
ーー私はすすめられたので確か一杯飲んだが、全部かれらにあげてしまった。
まさか2003年のこのインターネット時代に、こんな素朴な集団パニックが
起こりうるとは・・・
翌日工場の医務室の美人女医の徐偉=女医でジョイさん←(^O^) に聞いたら、
確かに風邪薬が市場から消滅してしまい、彼女も困っていると。
不思議なのは、こんなふうに妙なもんが買占めにあったり、酢を焚くなんてい
う民間伝承みたいな古臭い予防法が口コミでアッという間に駆け巡っていると
いうのに、肝心の伝染病に関する明確な情報がまったくつかめないという点で
あった。ーー女医さんさえなにも知らない。
広州の死亡数も、いや20人だ70人だ、300人だ、いや俺は今日のラジオ
で聞いたが30人だと、ぜんぜん信憑性がない。
しかし不思議なことにこの騒ぎはほんの2週間もしないうちに収束してしまい
またいつものような平穏な開発区に戻ってしまうのであった。
―――― そして、忘れもしない2月の7日、
超緊急のサンプルが間に合わないので、香港にハンドキャリーに行かねばなら
なくなり、カートンぎっしりの靴持っていつものようにシンセン・ローフー駅
=シンセンと香港のボーダーの駅)にサア!、と一歩を踏み入れてHAJIMEさん
フリーズした・・・・・。
―― 駅構内のありとあらゆる人々が全員マスクしている?!
乗客はもとより、巡回のガードマンも、売店のねーちゃんも、さらには5元で
荷物を運んでくれる苦力のおばちゃんやおじちゃんたちまで、みんなそれぞれ
マスクしてるのだ。
一瞬なにが起こったかわからなかったが、そういえば例の伝染病が実は今香港
で大流行しているよ..なんてチラッと小耳にはさんだ記憶がいまさらにフラッ
シュバック!!やばい!!
もちろんマスクなんて持ってるわけない。どうしよう!!
しかしそこはさすが中国、駅のあちこちで
「10枚10元!!10枚10元!!」
と金儲けのチャンスは決して逃さない中国人が屋台をはって大売出し。
ーーこういう意味では中国は便利なのであった。
さっそく買って、まだドキドキが抑えられないまま、全員マスク状態のイミグ
レの行列に並んで、ケータイでごんちゃんに八つ当たり、
「全員マスクしてるよ!!これどういうこと!?ごんちゃん知ってたの?香港
事務所のアリスだって、ひと言もこんなこと言ってなかったじゃん!!」
ごん曰く
「??HAJIMEさんなんで知らないの?今香港はたいへんなんだよ。毎日テレビ
のニュースでも言ってるよ〜」
....愚答だ。テレビ??
この工場に来てマル3年、テレビというものを一回も見ていないのに…
―――― だか問題はテレビを見れない私の生活にあるのではない。
この段階まで私がまったく非典=中国では"ふぇいでぃえん"のほうがSARS
より通りがいい)のこれほどの流行について知らなかったのは、何よりゲート
を越えたこっち側の人々がぜんぜん非典予防的生活をしていなかったからだ。
なにしろこの日だって、駅まで送ってもらう車のなかから見るシンセンの街に
誰一人マスクなんかしてるのを見なかった。
開発区についてはもちろん言うまでもない。
イミグレの職員も、エックス線の役人もマスク。
香港側に入ってもやっぱり、KCRの駅掃除のおばちゃんまで全員マスク..。
KCRの電車の中もみんなマスク....途中の駅のホームに並んでいる香港人も
みんなマスク....。ーー生きている心地がしないとはまさにこのことなり。
香港に入って、あまりの恐怖に日本に電話して八つ当たり
「なんで誰も私に教えてくれないのよ!!香港新しい宗教みたいに街中マスク
じゃないか!!知ってたらハンドキャリーなんて来なかったよ!!」
日本事務所の全員が、香港の異常事態についてとっくに、しかも詳しく知って
いた。なんなんだそれは。
信じられないことにこの段階での私の情報量は、日本にいる人にはるかに及ば
なかった。
実際、この日から非典についてインターネットでむきになって調べはじめたけ
ど、なんか日本の情報のほうが詳しいし、早いような気がした。つまり工場で
非典についていちばん詳しいのが日本インターネットで追跡している私、とい
う妙な逆転現象がおこった。
つまりそのくらい開発区の大衆の危機感が薄かった、
しかも彼らの情報収集能力ったらまったく悲しくなるくらい低いし=このIT
時代にもっぱら口コミ…)また政府もぜんぜん大衆に十分な情報を提供してい
ない感じだった。
テレビのニュースなんかではやってたのかもしれないけど、それにしては工場
の連中がなにも知らな過ぎというか、どういうわけか開発区の連中は
「香港で流行ってるものだからこっちに入ってこない以上は大丈夫」
という感じで対岸の火事としてとらえているムードが不思議でならなかった。
つい1月に自分らが大騒ぎした広州の噂のことはもう忘れてしまってるかのよ
うだ。
しかしだな、毎日香港から何千、何万人の人間がボーダー越えてシンセンに、
広州に、東莞に入ってきていると思っているんだろうか?
ローウー駅で一日みてりゃあ、4歳の子供でもわかるだろうに。
「香港に行く時、ようやっとマスクをする」
まるでじぶんちはキレイキレイで、よそんちはアブナイ、という無邪気すぎる
中華思想にいまさらの驚き!?
なんでボーダー越えて中国に入った途端にマスクとれるのか?
伝染病ってそんなもんじゃあないだろうよ??
香港とシンセンは陸続きで、密着してて、人の行き来もスゴイのに、だよ。
お酢買占め騒ぎのときにウワサになった広州の死亡者うんぬんがデマでなけれ
ば、ボーダーのこっち側にもとっくに患者がいるということではないのかいな
???ワケが分からない!!!
インターネットで調べれば中国語のほうの情報がいくらでも入手できるハズな
のだが、なんかだれもそんなことしてないような印象を受けた。
私たちの事務所用にと、香港からマスクを500個くらい提供され、日本から
うすうすのゴム手袋や消毒用ウエットティッシュを救援物資?としてもらった
が、マスクして生活するのは私ひとり。
工場の中で一人なのは許すとして、外出時もやっぱりだれもしない。
し、外でも一人も見ない。
―――― 工場が真剣に非典予防対策をとったのは、
かなり後になって、となりのとなりの工場で「一人死んだ!」という噂が駆け
巡ったときであった。
それは結局デマだったのだが(このIT時代にデマ....となりのとなりのこと
がどうして正確にツカメナイのか???ほんとに2003年か?)
いや、その工場にきのう公安がきてもう完全封鎖されたとか、見てきたような
話はいったいどこから出たのか?
----ちなみによっぽど見に行こうかと思ったのだが--メルマガのネタにしよう
と--仕事が忙しくてそんなバカなことしてるヒマがなくて、ついに見にいけな
かった。
総経理がやっと軽いパニックになって----たぶん政府からなにかお達しもあっ
たようで----ここにきて初めて危険地帯らしい行動をとりはじめた。
工場内を消毒したり、ワーカーさん全員に薬を飲ませたり、外部から入ってく
る人にマスク着用を義務づけたり。
しかしその薬というのが、直径1メートルぐらいのでかいバケツに液体を満た
して、台車で現場に運んでいって使い捨てのコップで一杯ずつ配る、というや
り方で、私もすすめられたが、そのバケツはどうみても普段掃除に使っている
やつだぞ。ーーモップなんかつっこんで現場をめぐってるやつ。
・・遠慮した。
あれではかえって伝染のもとになってしまうのではないか?
みんな非典がどういう病気かぜんぜん理解してないのではないか?
さすが中国....。
マスクについては、たしか北京ではやり始めた時だったか?「今日から幹部、
スタッフは全員マスク着用」と御触れが出て、朝はたしかにみんな着けてたが
午後には面倒くさくなったのかもう誰もしておらず、もちろん翌日からはまっ
たく誰もしない。
はたまた「外出時は全員マスク着用」と御触れも出たが、これもごく2、3人
の神経質な女性スタッフがほんの2、3日実行していた以外は誰もやりゃーし
ない。
外部の人、つまり材料屋や下請けの営業さんや配達さんのマスクもホントに形
だけ、デモンストレーションだけ、きったねー使い古したようなのを着けてる
かと思えば、ゆるゆるとか、入ってきたらすぐ外しちゃうとか、、
ーーやっててもまったく意味のない運動である。もう典型的共産主義?
まあ、マスクもタダでないし、だいいち工場が用意したマスクがたった500
個ぐらいではねえ=と女医さんが言っているのを聞いただけで、自分の目で見
たわけでもないが、実際私が目にしたマスクはどうみても200を上回ってい
ない。どこにいったのだ?なんで使わなかったのだ??)
・・ここには800人以上いるんだから。
それでも、最盛期にはたしか2、3週間ワーカーさんが本当に外出禁止になっ
て、生活用品を売るお店が工場内に出張してきて出店をだしていた。
これにしたって、幹部やスタッフはまったく外出自由で、しかもマスクもして
いないのだから、ただの人種差別というか、ワーカーさんをなんだと思ってい
るのかというか。
予防に対する考え方が香港人と比較してあまりに非科学的で、幼稚で、分かり
やす過ぎる“元共産圏の国”であった。
広州の工場に打ち合わせで行った時なんか、そこの若社長が私のマスクとゴム
手袋のいでたちを奇異なものでも見るように笑い飛ばす。
「広州でもう何人も死んでいるだろうが、お前こそなんでマスクしないのだ」
と突っ込めば
「あれは○○地区だから。あそことここは20キロも離れているもんね〜」
とケロッとしてる。
しかしこの段階ですでに台湾でも大騒ぎになっていたのだよ。
台湾と大陸は間が何キロあるか考えてみろよ。
―――― 東莞の小さな安食堂で、
Y氏が日本から持参したスプレー式携帯消毒薬を取り出して、私たちが神妙な
面持ちで手を消毒しているのを見て、店中が笑う。
その店はこの非常事態時に水道が壊れてて水が出ない、つまり手が洗えないか
ら我々がこんなことしてるというのに....他の客は手も洗わずに平気なのか?
満場の笑い声にさらされる我々の後ろのテレビでは香港の翡翠台のニュースが
非典の香港での罹病累積と死者累積を報道してるというのに....。
広州の材料市場でも、マスクして手袋してる私は、もちろんマスクなんかして
いない市場のすべての人々からどこに行ってもジロジロ、クスクス,,,,。
いったい納得がいかないのは、この病気が正体不明であったときはあれほどの
集団パニックになった同じ開発区の大衆が、非典の情報がふんだんにテレビや
ラジオから溢れるようになったこのころはぜんぜん予防策にたいして真剣でも
真面目でもないというこの不可解な二面性だ。
香港のテレビ局はそれこそ朝から晩まで非典、非典と香港はもとより大陸各省
ごとの最新の患者数、死亡者数、入院後の回復者数を仔細に報道している。
開発区はシンセンも東莞もすべて香港のテレビが放送されているのだから、こ
の病気がやはり死亡の危険性が大変に高い、伝染性の病気であると知らないわ
けがないのだが・・・
そんなワケで私は絶対信じないぞ。
・香港の患者数が広州より少ないなんて。
・シンセンと東莞での患者数があんなに少なかったなんて。
非典に肝を冷やした香港人は、香港中の衛生改善をおしすすめたし、痰吐きの
罰金も上がった。
香港中のオフィスビルのトイレの洗面所の手洗い石鹸がいつもカラッポになる
ほどみんなむきになって手洗いを励行した。外食産業が冷え込んだ。
しかし・・・
もし衛生がホントの原因なら、なんで開発区の被害があの程度で済んだのか?
・
・14人タコ部屋が常識の開発区で、だ。
・トイレもシャワーも生活用品も、ありとあらゆるものが共同使用のワーカー
さんの生活で、だ。
・安食堂の水道壊れてるが日常茶飯事の開発区で、だ。
ちなみにウチの工場はすべての現場のトイレの水道がいつも水が出ない。この
ときも出なかったし、多分今でも出ない。
節約=総経理がすごいケチである)のためなのか、壊れて修理してないのかは
不明だ。
いったいワーカーさんたちはトイレのあと手を洗っているのか不思議で仕方が
ない。外出禁止する前にこういうところに気づかないとうのがなんともはや。
―――― さて、
わが××鎮の非典患者は公式発表では一人しか発生しませんでした。
その人とは、鎮で一番高級で新しい宝明城ホテルで息子の結婚披露宴をやった
鎮の書記です。
披露宴終了後病状が現れ、診断の結果非典とわかり、なんと1000人の招待
客全員が何日も政府指定の場所に隔離軟禁され徹底検査。
若い二人にとってはまさに一生忘れられない結婚式ですな。
宝明城ホテルは強制封鎖され従業員全員完全隔離軟禁、ホテルは数日に渡って
徹底消毒されたそうな。あわれ鎮唯一の4ツ星ホテルはその後1ヶ月以上封鎖
営業停止。ーー別にホテルが悪いんじゃないのに。
書紀がもともとどっかで感染してたらしい。
その騒ぎで離れてしまったお客を取り戻すために、営業再開後、ずっと宿泊料
が40%オフになっている。
この書記さん騒ぎの真っ最中に、3ヶ月床屋さんにいけなくて発狂直前だった
HAJIMEさんが、前に登場した"幹部さん"の車に乗っけてもらって、鎮の繁華街
に3ヶ月ぶりに遊びにいったのだが、なんと?!
いつもは若者でごった煮がえしているはずの街が、し〜〜んとゴーストタウン
のようになっていて、あれま、さては鎮政府が工場という工場にワーカー軟禁
令をだしたな〜、と驚いた。
でも、このチャンスを逃したらいつ街に出れるかわかんないので、HAJIMEさん
少しもビビらず、ゴーストタウンでパーマをかけて、ショッピングして楽しく
遊んださ。
どこ行っても誰もお客がいないので、店員さんにウワーッと囲まれて大変でし
たわ。でも、店はどこもちゃんとやってるってとこが、やっぱり中国だなあ。
広州の白雲エアポートは、あの非典騒ぎの間中、ロビー立ち入り禁止だった。
ーーつまりお迎えにいった人はみんな外で立って待ってなくちゃいけない。
いかにも中国的な真っ赤ッかなデッカイ垂れ幕がさがってて、非典撲滅スロー
ガンが白抜きでガーンと書いてある。でも、ロビーにいるのと外で固まって並
んで待ってるのと、なにが違うんじゃ?意味あるのか?
頭わるいんじゃねーの?外で待たすんだったら椅子もそとに移せ!!
立って何時間も待てるか!!人権は??
あの病気があの数ヶ月間でフシギに収束したのは、中国政府の対策や努力が効
を奏したから、だとはどうしても思えない。単に暑くなったからウィルスが休
んじゃっただけなのではないだろうか。
だって、私の見た限りでは、大衆は全然なんにも努力も改善もしてなかったも
の。人口の多い、面積の広い国が伝染性の病気を完全コントロールするのは難
しいだろうけど、あれだけテレビで騒いでて、でも大衆がケロッとどこ吹く風
なのには考えても考えてもフシギただフシギ。
酢を買い占めた時の恐怖感はいったいどうなってしまったのか???
"衛生"という条件から考えたら全く心配の必要もない日本が、海を隔ててあれ
だけ大騒ぎになり、神経質になり、旅行も出張も全てキャンセルになり、ある
お客など「コンテナの製品にウイルスがくっついてくることはないのか?」と
真面目に電話で聞いてきたくらいだというのに。
ーーああ、頭から煙が出てくる・・・
中国はなにからなにまで5000年の謎だ。
その謎をはらんだまままた冬がやってきた・・・
今年また出ちゃったらオリンピックが中止になっちゃうもんねえ。
政府もきっと必死だよねえ。でも大衆がついてこないことにはねえ・・・
ーー中国のメンツは果たして守れるのでしょうか?
= この稿おわり =
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃ ┃ メールマガジン掲載読後感アンケート結果。
┗━┛
◇ 面白かった〜 (^○^) -------------------------------- 47人 (87%)
◇ まあまあかな(゜.゜) -------------------------------- 4人 ( 7%)
◇ ツマンナかった(-_-) -------------------------------- 3人 ( 6%)
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┃ ┃ コメントボードに頂きました感想。
┗━┛
┌──────────「ミカの赤い服さん」
Hajimeさん、こんにちは。
「店頭からお酢がなくなった」…この話は笑えませんでした。
私が子供の頃、第?次オイルショックで、店頭からトイレットペーパーがなく
なった騒ぎを思い出しました。
あれは「石油が輸入出来なくなるから、トイレットペーパーが最初に作れなく
なる」というデマをマスコミが垂れ流したからでした。
また、売り場に殺到する主婦の映像をテレビが流したことも、パニックを増長
したようです。
情報が流れていても、その質が重要ですね。
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
この非典期間を通して一番印象に残ったのは、彼らの情報収集のメインが
「口コミ」であったということです。
いくら開発区の工場の若者たちが残業が多くて休みがなくても、幹部の連中は
テレビも持ってるし、現場以外の事務所仕事の連中はいくらでもインターネッ
トができるのに、非典に対する態度が香港とあまりに違い過ぎる。
----現に毎日チャットしたりホームページ見て遊んでる....それも仕事中に。
ぜんぜん真剣に怖がってるように見えなかった。
開発区以外の、たとえば上海や北京のような地元人が多い、落ち着いた都市部
はいったいどうだったのでしょう?
だいいちなんでとなりのとなり=500メートルも離れてないところのデマが
出るのか?ーー電話して聞けばわかるだろうに。
口コミ、というものがほぼ存在していない、テレビやマスコミどっぷりの日本
から来た私には、これが一番フシギでした。
中国のひとはマスコミを信用しないのかしら?
それとも日本人はマスコミを信用し過ぎるのか?
└──────────
┌──────────「さよこさん」
ちょっと古い返信になりますけど、海外在住で日本人であることについて。
私はヨーロッパ某国にもう10年くらい住んでいますが、ほとんど日本人でよ
かったなと思う体験しかさせて頂いてないような気がします。
ただひと言難を言わせて頂ければ、日本の物価はとても高いため、途上国から
来られている方々が普通しているような、こっちで必死にお金を貯めて祖国に
錦を飾る(親戚に仕送りしたり、田舎に豪邸建てたりとか)が絶対できないこと
です。
まあ、その代わりにいざとなれば祖国から仕送りしてもらうことも可能なんで
すけど。これはやっぱり贅沢なことではない?
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
中国という場所で日本人というものを--自分も日本人でありながら--客観的に
つめたーく眺める機会がしばしばあったので「日本人とはなんぞや?」と生ま
れて初めて考えるようになった。
―― 日本にいた時は「これがヘンだよ日本人」みたいな番組を見て、なんか
分かったような気がしてたけどそれは勘違いであった。
私が中国に来て、居座りつづけて、時間が過ぎれば過ぎるほど理解が深まった
のは、中国についてではなく、むしろ日本という国と、日本人というのもの、
そして自己の中の日本人性(何?)でありました。
外国に来て初めて、自分が日本人で日本人でもうこれ以上はない日本人である
ことをこれでもかこれでもかと自覚させられるというわけです。
自分が日本人以外のなにものでもない、と自覚すれば、引き続いて当然、愛国
心というものも蘇ってくるのです。
国が自分にとって使い勝手がいいか悪いかなど関係なく、自分の祖国なのです
から、嫌いだとか関係ないとか言っていいわけがないのです。
└──────────
┌──────────「fujiさん」
HAJIMEさん 毎度楽しく参考になるレポートをありがとうございます。
日本でも、オイルショックの際にトイレットペーパーがなくなり大騒ぎになり
ました。
近年でも、5年程前に米が不作で価格が高騰し社会問題にもなりました。
基本的に、人間の行動はさほど変わらないような気がします。
メルマガの内容ではないので失礼とは思いますが、昨年の5月にシンセンで行
われた吉田先生の研修旅行に参加されていなかったでしょうか?
その方の雰囲気と同じような感じが文章から伝わってきます。
就職活動頑張ってください。それとも企業を興す計画なのですか?
有益なレポートを楽しみにしています。
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
吉田先生の研修旅行とは・・・?
もしかして残業疲れで倒れていた間に幽体離脱して参加していたのだろうか?
この3年休みなし、旅行などというものには全く縁がございませんことよ。
有益なレポートは期待しないでくだされ。
私の駄文など、みなさまの脳みその箸休めでしかございません。
└──────────
┌──────────「あゆみさん」
いつもながら、面白い、、。SARS
忘れかけていましたよ。5月はその騒動で南通行きを中止したんでした。
来年1月春節にあわせて又行きます.その頃大丈夫でありますように、、、。
マスクのストックは主人のところにいっぱいあったけど、、、。
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
恐怖のマスクだらけ香港ハンドキャリーのその日こそ、かのレスリー・チャン
(張国栄‥みなさんもちろんご存知ですね!!)の24階投身自殺お葬式の翌日
でありました。
新聞やテレビのニュースで見れば、葬儀参加者の香港スターも、ファンもみん
なマスク。マスクしてないのはたぶん張国栄本人だけ。
どうもこの日、日本から香港芸能オタクの“昔お嬢さん”の軍団が、大挙して
香港入りしたとか。もちろん香港便は全部キャンセル、飛んでないから、なん
とわざわざフィリピンまでいってそこから来たそうな。
----と、香港の新聞に報道されていたのだ!!
そんなバカどもは日本帰還禁止にしてしまえ、とマスクだらけの香港で怒って
しまいましたよ。ーー日本を滅ぼす気でしょうかねえ。
└──────────
┌──────────「気分は情報無限さん」
SARSに関して一言!!
最初に工場の人達がクチコミで散々騒いだ後、テレビでSARS報道がなされ
ても皆が全然騒がなかったのは、中国の伝統文化なんだと思います。
つまり本当に危険な時は政府は一切国民に知らせない(共産中国ではすべての
マスコミが国営)からテレビで危ないと騒ぎ出したら逆に全国民が安心してし
まうのでしょう。
これは、あくまでも私の個人的見解です。
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
たしかに中国政府は当初情報を意図的に封鎖していたでしょう。
しかし、、その後ちゃんと情報が提供されるようになって、ちまたに溢れるよ
うになってからの彼らの落ち着きぶりはやっぱりフシギ。
でも、考えてみればこれほど人口の多い、都市部は過密も過密の国で、彼らが
みんな血相変えてパニックになってしまったら、病気よりそっちのほうが恐ろ
しいですね。
あのように落ち着いていたことは、むしろありがたい現象だったのかもしれま
せん。
└──────────
┌──────────「kumakumaさん」
SARSの時は東莞市のはずれの鎮にいましたが、工場ごと15日隔離されて
しまいました。工員食堂のコックが亡くなり疑い例とされたためです。
コックですよ、コック!?
工員さん達が一斉に発病したらどうしようかと思い、頭の中が真っ白になりま
した。結局、誰も発病せずに隔離は終わりましたが、もうあんな思いはしたく
ありません。
今年もまた来るのかな?
└──────────
▼
┌──────────「HAJIMEさんから」
コック〜〜!!シャレになんね〜〜!!よりによって、コック!!
で、そのコックの死因は結局なんだったのでしょう?
非典でなかったとしたら、なんでわざわざその時に死んじゃったのかなあ。
狙っててもできない。工場ごと隔離、一歩も出してもらえなかったのですか?
生きた心地がしなかったでしょう・・・。でもねえ、検査して陰性なら外国人
だけでも出してくれないもんなんでしょうか?
大雑把な政府ですね。さすが東莞。・・・外国人の人権もないのか・・・
└──────────
┌―――――――――――――――――――――――――――――――――┘
└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。
|