2003年の御当地(江蘇省南通市)喫茶店事情
2003/09/05記 
2001年頃から、アブナイことができる場所じゃない、或いは打牌をする場
所でもない、普通の、本格的な喫茶店が当地にも登場するようになりました。
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│注:打牌
│二組のトランプを一緒にして、或は御当地独特の細長いカードを使って3人
│或は4人が一組となってプレイします。トランプを使うほうは独特のゲーム
│ルールですが、細長いカードを使うほうのルールは麻雀とほぼ同じ。
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そのはしりは、台湾が発祥の「名典珈琲語茶」喫茶店です。

-- 店内に置かれている珈琲に関するパンフレットに書かれている内容からす
ると台湾じゃなくて日本が発祥じゃないの?という感じなんですが --

打牌は禁止、珈琲の風味を十分堪能して頂きたいという理由から?アルコール
含有飲料をいっさい置かず、まあ、"純"喫茶店です。

-- それにしては..半分食堂じゃないの?というぐらい料理メニューが多く、
また結構注文する客も多いので店内が少し油臭くなってるんですけど・・ --

ともかく、一応かなり本格的な珈琲を飲ませてくれる、喫茶店らしい第一号店
ができました。開店当初こそまあまあ、というよりチョット閑古鳥....という
時期もありましたが、しばらくすると押すな押すな、、とまでではありません
でしたがピークタイムには席がないぐらい繁盛するようになりました。

そんな感じで一年程、一人舞台の繁盛を続けておりましたが、繁盛する商売と
いうことになれば指をくわえて放っておくほど中国商売人は悠長ではありませ
ん。
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┃2┃002年に、
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南通市内で、南大街に次ぐ繁華街にのし上がりつつあった七彩城ショッピング
ビルの近くに「上島珈琲店」が開店したという話を聞き込みました。
けれど、場所が離れていることと忙しさに紛れ取材をサボっておりました。

そのうち「名典珈琲語茶」が支店を出した、「上島珈琲店」も南通大飯店から
ほど遠からぬ学田新村の工農路沿いに支店を作った、という話が聞こえてまい
りました。

エ、エ、エ、??と、唖然とし日を過ごしておりましたある日の事。
所用があり郊外へ向かう工農路を進んでおりましたら、あれ?最近竣工したば
かりのビルの1、2階を利用してなにやら内装工事中。

看板を取り付けている途中で、それに書かれている文字は「新島珈琲店」!?
またできるのかい!?しかもこんな市の中心から外れたロケーションに....。
こんなところでは客なんかないんじゃないのかなぁ??

そんなことを考えておりましたが、さて程もなく開店いたしました。
ある日、新しいもの大好きのカモシカちゃんから電話を頂きました。

「新しい珈琲店が出来たから探検食事会をしませんか〜♪」

喫茶店で食事会かいな、、、どうもこのへんの発想には未だについていけませ
んけれど、まあこのカモシカちゃんとはお久しぶりだし....行ってみることに
いたしました。
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┃処┃はその新規開店した「新島珈琲店」。
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1階と2階、いったい席が幾つあるのか?、、かなり広い店です。
内装は茶色と濃緑色を上手に使った落ち着いた雰囲気でいい感じなんですが、
??でもこれは名典珈琲語茶とソックリそのまま..と言ってもいいぐらい似て
いる....偶然なのか?設計者が同じなのか?どちらかがコピーしたのか?

ともかく2階に上がりまして席に着く。

服務員小姐が、微かにレモンの香りがする温めのお水とメニューを持ってきて
‥‥これも名典珈琲と全く同じ。中国人は「微かにレモンの香りがする温めの
お水」が好きなのかしら?

予定通り"喫茶店で料理を注文"して、待つこと暫し、、暫し、、暫し。

「ほーらごらんなさい。喫茶店で料理なんか頼むから、作り方が分からんので
 今ごろはレシピとニラメッコしてるんじゃないの?」

などと冗談を言えたのも始めのうちだけ....だんだんにイライライライラ。

イライラが爆発しかかったところにようやく OJIN の注文した料理が運ばれて
きました。ひとつ来たなら後のもスグに来るだろう、、お先にいただきますね
と箸をつけて食べる、、食べる、、食べる、、食べる、、食べ終わりました。
でも次が出てこない?!

そこでカモシカちゃんがブチキレました!
(まあ、こんだけ待たせられたら温厚柔和な OJIN だってキレルわな....)

「もういらない!帰る!こんな店二度と来てやるもんか!」

残りの注文のキャンセルとお勘定をするように、と、ついでにマネージャーを
呼びなさい!

マネージャーは出てきませんでしたが、フロアの責任者らしき年嵩の小姐がと
んで来て「不好意思、不好意思」と平謝り。

-- こういう場合、本当の責任者は絶対に出てきません、必ず下っ端。本当の
責任者が顔を出すのはクレームじゃなくお褒めの言葉を頂戴できる場合だけ。
ですからこの場合は作戦ミス。先ず、美味しかったからお礼が言いたいとかな
んとか言ってマネージャーを引っ張り出してから..おもむろにクレーム....と
いう作戦にするべきでした。--

平謝りする年嵩の小姐に、いくぶん気分を治めたカモシカちゃんはキャンセル
を取り止めてもう一度待つことにしました。

・・・それでもスグには出てこなかったんですけれど、まあなんとか喫茶店で
料理をいただく行事を終了させることができました。
それにしても‥‥??どうしてあんなに時間がかかったのかな??
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┃第┃一回目がこんな感じだったんで、
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あんな店二度と行くもんかい!ということでしばらくの間はご無沙汰していま
したが、ある日、別のカモシカちゃんからお誘いを受けました。
彼女の希望は「まだ行ったことがないから新島珈琲店へ行ってみたい!」

・・まあコーヒーだけならいいか・・・。

行きましてブレンドコーヒーを頼みました。
-- OJIN の考え方は、ブレンドコーヒーでその店の技量が分かる。--

待つほどもなく出てまいりまして、カップを持ち上げると、、!?芳香!!
馥郁としたコーヒーの香りが鼻腔をくすぐってきました。
この香り通りの味でありますように....祈りながらオソルオソルひと口すする

!!ウマイ!!

グルメ的表現はできませんが、いやーー、ウマイ!

こりゃー、また来なくちゃいかんなぁ・・・。

大満足で帰りまして、それからは度々足をはこぶようになりました。

ーーところが何度も通ううちに、
なんか味が落ちたんじゃないか??
明らかに不味くなってきてるよ....。

・・という事態に直面しました。

-- この店に限らず名典珈琲でも、最初は美味しかったのがいつの間にか味が
変る、料理屋なんかだと同じ料理で毎日味が変る、なんてことは珍しくもなん
ともないこです。中国人の飽きっぽい性格に合わせてバラエティーを持たせて
る?‥‥そんなバカな‥‥ --

まあ、不味く変るということは、またいつか美味しく変るということで、、

・・郷に入りては郷に従え・・・。
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┃さ┃てところで、
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名典珈琲もそうなんですが、この新島珈琲店も2階にピアノが置かれていて、
宵闇せまる頃から(半プロ?の)弾き手が演奏をしています。
おいしいコーヒーとピアノの調、、そして麗しきカモシカちゃん、、
・・至福愉悦の時を過ごすことができます。

・・できない時もあります。

当たり前ですが、お客さんは99.9%中国人。
みなさん声がデカイ!!妙なるピアノの調??そりゃいったいどこ吹く風??
そしてさらには、夜の十時過ぎなのに4〜5歳ぐらいの幼児を連れて来店する
ワケワカランのがいる!

大人はペチャクチャペチャクチャ話していますが、子どもはそんなの関係あり
ませんから通路狭しと運動会。それをまた大人たちが元気がいいとかなんとか
囃し立てる....子どもはますます調子に乗って空いてる席でトランポリン!?

・・こういう時がけっこう多いんです。(-ε- )
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┃し┃かし、
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もちろんバラツキはありますが、これだけ本格的大型店がたくさん出来たにも
関らず、どこのお店も結構繁盛しています。

12、3年前には国営の、これが喫茶店?安食堂?という感じの店が一軒だけ
しかなかった江蘇省南通市。

その後アベック喫茶(?)「紅薔薇」が出現、さらに(店付きの)オンナを呼んで
アブナイこともできる喫茶店(?)が雨後の竹の子の如くに出来、短期間のうち
に取締られて消え去り、

そして「打牌」専門店のような喫茶店時代を経て、現在の本格的喫茶店時代。

・・これからどのように変化していくのでしょうか。

                        = この稿おわり =
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┃┃ メルマガ掲載読後感アンケートの結果。
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◇ 面白かった〜 (^○^) -------------------------------- 26人  (74%)
◇ まあまあかな(゜.゜) --------------------------------  9人  (26%)
◇ ツマンナかった(-_-) --------------------------------  0人  ( 0%)

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┃┃ アンケートコメントボードに頂きました感想。
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┌──────────「大谷@博多さん」

 OJIN さま。いつも楽しく読ましていただいています。

私も7月青浦区でこの「珈琲店」に入りました。
28年前台湾にしょちっゆう行っていた頃、台北に在った木村珈琲庁・アート
珈琲庁とほとんど同じですね。値段まで28年前とほとんど同じ。
経営者も台湾の人が多いようです。

寧波では大阪北新地風の鉄板焼屋が出来ていました。
此処のオーナーも台湾の人でした。恐るべし老台湾!

└──────────
 
┌──────────「(^^) OJIN です (^^)」

うん、日本が、日本人がと自惚れて油断しているうちに、亀さんが着実に前に
進んでるみたいですね。

半華人さんも書いてましたけどナイトライフだって、豪快に遊ぶ台湾人、
几帳面に?ミミッチク遊ぶ日本人、、、まったく勝負にならんもんなぁ....。

└──────────
┌──────────「ミカの赤い服さん」

中国の喫茶店の様子がイキイキと描かれていて、面白かったですよ!

└──────────
 
┌──────────「(^^) OJIN です (^^)」

そうですか〜? そこまで言って頂けますと照れますね〜♪
いや、ありがとうございます。

これからも中国地元情報も積極的に採り上げてまいります。
ご愛読の程を、ヨロシクお願い申し上げます。

└──────────
┌──────────「hazukiさん」

ごめんなさ〜い。私も三歳の息子を連れて夜中に喫茶店へ行く輩の一人です。

でもこっち(台湾)って、昼間、速攻皮膚ガンっていうぐらい太陽が強くて、
昼間公園で遊ぶなんてトンでもないって感じです。だからついつい夕方過ぎか
らが行動時間になってしまう。

ちなみに公園の滑り台とかも夜の11時とか親子連れで賑わってます。
これって熱い台湾ならではだと思ってたけど…大陸でもそうなんですね。

└──────────
 
┌──────────「(^^) OJIN です (^^)」

子供連れでもまあいいんですけれど、、、
ソファーでトランポリンなんかやられると
やっぱりホコリとかが舞い上がってると思うんですよ。

ーー暗くてよくは見えないけど・・

その傍でコーヒーをいただくってのもね〜〜、
あんまり気持ちのいいもんじゃないんですよ....。

└──────────
┌──────────「Napperさん」

揚げ足取りですみませんが
「名曲喫茶」ではなくて「名典喫茶」ではないですか?
Web サイトの方も前から気になっていたので…。

└──────────
┌──────────「Pinky Hanさん」

すみません、OJINさん、南通にある“名典珈琲語茶”の
“典”を間違って
“曲”に書きました…
 
└──────────
 
┌──────────「(^^) OJIN です (^^)」

うひゃーーーー!!おっしゃる通りでごぜーます〜〜〜〜〜!

店名を最初に眺めたとき、間違えそうだなーという予感はしたんですが、、
それでも堂々と間違えちゃうってのは・・ボケかな?***日照りかな?

ご指摘、真にありがとうございました〜〜♪

└──────────
┌──────────「えぃじぃちゃんさん」

‥‥??どうしてあんなに時間がかかったのかな??・・・
材料を買いに行ったか、別の料理店に注文したかでしょうね...
バイクのお兄さんが届けにきませんでしたか?(^-^)

└──────────
 
┌──────────「(^^) OJIN です(^^)」

うーーん、これは OJIN の想像なんですが、、

中華料理ってのは殆どが、ぶった切って鍋に放り込んでササッと炒めてハイ!
一丁上がりッ!という代物です。したがって下拵えという考え方がない!
-- かなり乱暴な決め付けですけど --

例えば日本料理の場合なら、ほぼ下拵えをしておいて注文があれば最終仕上げ
だけ。ところが当地の日本料理屋と称する店は、メニューになんでもかんでも
並べてますから、あれもこれも下拵えして準備しておくわけにいきません。
結果として出来上がってくるまでにすごい時間がかかります。

あの時注文した料理が何だったのかは忘れましたけれど、----日本料理なんて
なかったけど----準備に手間取った?のと、開店早々で慣れてなかった?のと
もしかしたら注文を通すのを忘れてた?

・・それともホントに別の料理屋に注文したのかな??

・・それにしても最初のが出てくるまで30分、最後のは1時間弱。。

└──────────
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└→ 新情報やご意見をお待ちしております。 
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