たかがビザ..されどビザ
☆ 中国の田舎町でビザ延長手続き ――――――――― 2004/02/15
                          by HAJIMEさん

HAJIMEさん、実は「CHINA VISA」が2月12日で切れるのです。中国入りした
らすぐなんとかしなくちゃいけなかったのを、あんまり寒いので忘れて思い出
したのが2月の9日。忘れ過ぎですね。ーーーよい子は真似しないでね。

で、今お世話になってる工場のスタッフさんに「不法滞在になっちゃう〜」
 OJIN さんに「ど、どうしたらいいんざんしょ?」と大騒ぎし、OJINさんから
「公安局外事課に必要書類を出して、いくばくかのお金を払ったら1ヶ月ぐら
い延長してもらえるから、そんなジタバタするんじゃない!!ッつたく!!」

ーーーと、温かい(?)アドバイスを頂きました・・・。

なにしろシンセンしか知らない、80%ぐらい広東人のHAJIMEさんは、ビザと
いえば香港に行って、旅行会社に650香港ドルを払えば取れるもの、という
認識しかないのだ――――。

中国の政府に面と向き合ってビザを頂いたことは、あるにはあるけど(以前の
会社でZビザ、いわゆる就労ビザで働いていた)あれは会社が全部手続きして
くれたから、HAJIMEさん本人がやったことは、いやに流行ってないガラガラの
政府系病院で、ヒマでしかたなさそうなお医者さんたちから健康診断を受けた
だけだも〜ん♪♪

というワケで、つきそいは工場の若い運転手さんという実に心細い陣容で、
「ホントにこんな田舎の公安局で、そんなことができるのだろうか?」と
・・おおいに疑いながら行きました――通州(市)公安局。

―― 日本のコンビ二ぐらいの規模のその建物に、職員は4人ぐらい。
ーーーこんなんで..ホントにできるのかよ〜。

運転手くんが一人の女性公安職員に通州方言で私を指差してなにか説明する。
職員さんが、わら半紙B4サイズの粗末なフォームを2枚放り投げて、これに
必要事項を書き込め、と。―― ビザとか居留証全般の手続き申込書らしい。

とりあえずワケわからないけど、一生懸命記入した。同じものを2枚、一生懸
命記入してさきほどの女性職員に提出すると、
「これでは無効だ。ボールペンで書いたら無効なんだ。万年筆で書かないとい
けない」!!出たッ!!中国役人関係お約束の意味のわからない決まりごと!

最近人間が丸くなったHAJIMEさんですが、留学で天津に上陸した第一歩目から
港の税関職員とケンカして以来、中国の役人はすべてHAJIMEさんの天敵だ!!

「なに〜!!いま何年だ〜!!2004年だ〜!!このコンピューター時代に
誰が万年筆なんか持ってるか〜!!こちとら、万年筆なんかここ15年ぐらい
見たこともないわ〜い!!」

・・とタンカなどきってみましたが、職員さんは忙しかったようで、全然相手
をしてくれませんでした・・・。運転手くんが、「あのね、書類が足りないか
ら今日は手続きできないの。明日必要書類を持ってまた来るの。今日はいった
んひきあげなの」ーーーと、私を引っ張って連れ帰る。

―― 翌日、いちばん年かさの運転手が付き添いで出直し。

申込書に貼る証明写真がないから、焼き増しに行きたいと言ったら、このイカ
シタおじさんが連れて行ってくれたのが「婚紗照片館」← 以前にご紹介した
「芸術写真」の最上級である「コテコテの結婚写真」を撮るスタジオ。

「ちょっと待てよ!!ワタシャただ証明写真を焼き増ししたいだけだって!!
ネガもあるんだって!!こんなとこに来て何撮るんだ!!普通の写真屋さんは
ないのか?!普通の写真屋さん!!」

イカシタおじさんいわく
「ここで焼き増しするとキレイなのができて一層いいだろうに!!」

うそつけ!!こんなとこが証明写真の焼き増しなんかしてくれるワケがないだ
ろう!!ッて・・・?!おいおい入っていっちゃったよ・・・ーーー焼き増し
してくれました。・・・知りませんでした。こんなところで焼き増しサービス
があるなんて、、通州だけなのか?‥‥初めて入りました「婚紗照片館」。

私が焼き増し料が高いだのなんだのとケチくさい文句を言ってるすぐ横に宝塚
みたいな厚化粧で、目の覚めるようなゴールドのドレスを着た花嫁さんが撮影
してましたーーー。

受付の男の子は長髪茶パツ細身の、いかにも通州的おしゃれ系・・・。後ろで
座ってる、たぶんメイクの先生かカメラマンかの男性は、座った腰のあたりが
カマっぽい、やっぱり通州的芸術家系。

「へー日本人??」と珍しい動物でも見るように上から下まで私を値踏みする
女性スタッフも茶パツで厚化粧の通州的おしゃれ系。でも、焼き増しサービス
する…のが通州なのかしら?

―― で、ふたたび公安局。

昨日はいかにもめんどくさそうな応対だったあの女性職員。今日の付き添いの
イカシタおじさん運転手は、なんでか公安局の皆さんとお友達らしく、窓口の
脇の通用口から、当たり前のようにドンドン中に入ってしまい、昨日の彼女と
親しげにおしゃべり。

中国の常!!彼女は本日は大変親切親身に相手をしてくれ、えらいスムーズに
手続きが進んでしまった。昨日言われた必要書類は、「ビザ延長を申請する申
請書」と、受け入れ会社(この場合この工場)の営業許可証のコピー。

この「申請書」とやらが、いったい何かと思ったら、工場のスタッフが作って
くれたのはA4のコピー用紙にコンピューターで「私は業務上の都合でビザを
延長する必要にせまられたので、1ヶ月の延長を申請します。2004年2月
10日」ーーーと、実にたった2行だけ!打ってあるもの。‥会社のハンコさ
え押してない――――。そこに私がサインしただけ。

・・・でもこれでいいんだって・・・。これだったら別に帰って準備しなくて
も、公安局のコンピューターをチョット借りて、打って、プリントしたら3分
でできる代物ではないのか???

―― 昨日ぶちキレた「万年筆」問題。

イカシタおじさんに「昨日さー、万年筆で書け!!なんて言うんだよ!!万年
筆なんて、持ってないって!!なんで万年筆なわけー??」とクレームすると
彼説明していわく「ボールペンだと、上から書き足したりして、改訂すること
ができるからだ。別に万年筆でなくても、水性ボールペンでもいいんだ」ーー
と言って、その女性職員からごくふつーの水性ボールペンを借りてくれた。

そしてそれで書いた申込書はOKだった。…ちょっと待てよ…水性ボールペン
で書いたのだって、同じように直せるだろーが!----いったい何がどう違うと
いうのだ??
中国の役人の理屈は日本人がどう努力しても理解しうるものではないのだ..。

女性職員が、「あなたは今いったいどこに住んでいるのか?いつから通州にい
るのか?」とガンガン聞いてくる。「え?…ホテル…ですけど…。1月27日
からいますが…」と一応下手に答える。

「どこのホテル?」
「西格馬大酒店(シグマホテル)ですが…」

「ホテルの電話番号は?」
「…そんなん知りませんが・・・」

「じゃあ、ホテルの部屋のキーは今、持ってるか?」
キーを渡したら、即座にシグマに電話して
「いま、あんたとこのホテルの×××号室に泊まってるのは日本人だろう、名
前は○○というか?ふむ、ふむ・・・」

電話を切ってこっちにクルリと向きなおりして、
「あなたは本来ならば中国に入ったその日に、すぐ公安局に"戸口"(戸籍?住
民票?)を登録しなければならなかった。中国の法律ではそれが義務付けられ
ている」
そして運転手に向かって、
「なんであなた方の会社は登録に来なかったのか。これは決まりです」

と、けっこうやさしい口調で説教された。まあ、決まりだから一応言っている
だけ、という感じだ。
「次回からは忘れずに必ず届け出るように!!我々中国政府はあなた方外国人
の滞在に対して責任を負っているのです」

‥‥へ〜そうだったのか。‥‥知らんかった、そんな決まりがあったとは。

その時頭に浮かんだのが、シンセン時代交通事故に遭ったときのあの交通警察
の冷たい無責任な態度だった――のはいうまでもない…。まあ、中国だから。
そんなもんでしょ〜。

―― まあ、なにはともあれ

そんな不可思議な書類だけで、驚くほどスムーズに手続きは終了した。

ちなみに「申請書」は「1ヶ月の延長」と打ってあったのだが、イカシタおじ
さんが「2ヶ月延長してもいいって言ってるんだから、2ヶ月にすればいいだ
ろう」といって、「一」の字の上に線を一本書き足して「二」にしたが、そん
なのもちゃんと通った。‥‥よくわからない・・・。

これが知り合いでなかっらた、こうはいかなかったのではないだろうか??

―― 延長手続き料金はRMB160元。

パスポートと書類を南通市の公安局に送ってなにか手続きをして、一週間後に
返してくれるそうな。

―― 結婚写真屋に写真を取りにいったら、サイズを間違ってて、

しかも12枚も焼いてて、また焼き直し。ーーー合計20枚も写真が出来た。

焼き上がりはしかし、普通の写真屋と同じで、あの芸術写真のような別人のご
とく美人にはーーーなっていなかった....。

                        = この稿おわり =
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┌──────────「ミカの赤い服さん」

Hajimeさん、こんにちは。

―― インフルエンザ・ウィルスは75度以上になると、死滅するそうです。
だから、生はダメでしょうが加熱すれば感染した鶏肉も卵もOKらしいです。
ただし、温泉タマゴは75度まで加熱しないから危ない!…と、ワイドショー
で言っていました。

―― 日本の役人も、時々ワケの分からない事をおっしゃいますが、中国のお
役人はもっと分からないですね。油性ボールペンはダメで水性ペンはOK??
‥‥反対ならまだしも。

└──────────
 
┌──────────「HAJIMEさんから」

―― 誰も心配してないように感じられる鳥インフルエンザ。ホテルのレスト
ランのバイキングにも毎日鶏の足(モモじゃないですよ、あの爪の生えたホン
トの足です。鳳爪[ふぉんじゅあー]が平気で並んでます。今日も目玉焼きを食
べました。

このボールペン問題はしかし、くだらなさ、という点では、いままでいろいろ
ケンカしてきた中国役人エピソードの中でも白眉ですな。

―どうせあんな書類チャント見ないくせにね〜。
―いいかげんなこと書いてあってもウソかホントか調べられないくせにね〜。
民間企業がドンドン近代化して世界に追いつけ追い越せなのに、なにやってん
でしょうね。

└──────────
┌──────────「気分は情報無限さん」

日本と中国における「お役所仕事」の違いを実感させる話ですね。日本では何
かあった時の責任回避を、中国ではコネを造る事を重視しているのが見て取れ
ます。考えてみれば「賄賂」も、相手の社会的信用度を推し量る重要なファク
ターなんですよね。それが用意できない人は知り合いを連れて行け!!って事
なんでしょう。〜〜〜いやはや

└──────────
 
┌──────────「HAJIMEさんから」

中国関係の書籍すべてに書いてあるので、いまさらここで繰り返すのもなんで
すが、中国は、まず家族、次に親戚、それから友達、その下が多分知り合い、
ですね。知人に対する態度と他人に対する態度に地球から火星ぐらいの距離が
ある。

なんでそんなにハッキリ分けるのよ〜、そうするとあんたなんか得でもするの
〜??--と疲れることしばしばですが。その代わり、いったん仲良くなって、
兄弟分、なんていわれるようになったらもうすごいですよ。どんな無理なこと
もやってくれる。自分を犠牲にしても助けてくれる。何事も..極端な国です。

└──────────
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 
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