中国の医療体験記集 ―――――――― by ごまさん
☆ 初めて漢方医を体験する ―――――――――――― 2000/04/27
強度近視のわしは肩こり、頭痛もち。

ガキみたいによく熱は出すし、体温を調節できないので暑くても上着は常に携
帯、寒くとも汗かきのためすぐ脱ぎ着できる服装、と面倒な習慣にも耐えて生
活しとったんじゃけど、中国生活の間に胃痙攣持ちにもなってしもた。
。。とほほ。

で、ある日同じクラスの韓国人のおばちゃんが一緒に帰ろうと言う。何かと思
うたらウチの近くの漢方医に通っとるそうな。

「一度うちに帰ってお昼ご飯食べると、もう外に出たくなくなるね、先に病院
行くよ。アイヤー、この一年で腰痛が大分よくなったのよー。髪の毛も、うす
かったけど増えて、眉毛も濃くなったね。じわじわと身体よくなるよ。

それから「阿ジャオ」いう薬飲むね。あなた貧血?貧血なら飲むね。一ヶ月後
元気でてチカラ出てくるよ。アイヤーでも中国の病院汚いね、清潔じゃない。
毎日洗濯するべきよ」

ふうむ。

実はこっちに来てからというもの、時間を見つけては按摩通うてみたり、針灸
行ってみたりしたんじゃけど、按摩はそんときはキモチええんじゃけど、通う
のが面倒になって足が遠のいてしもうたし、針は更に電気通されたり注射され
たりしてどうにも不安、なんせ身体に合わん。

もう中国におれる時間も残り少ないし、せっかくじゃけー見に行ってみるか、
と参観参観。

ギシギシいう木の階段を登ると小さい屋根裏部屋のような部屋。おばちゃんが
いつものように診療中の間、ひと昔前のマンガに出てきそうな小柄で目のきょ
ろりとした出っ歯の漢方医がわしの脈をとった。

「んー、胃腸よくないがね。それに、血液不足。頭痛、発熱と内臓は関係ある
んで。大便はどうじゃ?乾いとる?」

「うーん、あんま乾いとらんです。イヤ、日本におるときはもっと乾いとった
けど、中国来てから変わった」

左右の脈をみて、舌を出させる。

「フン、貧血じゃね、“ブゥズゥ(不足)”わかる?血が足りないね」

そうか、貧血か。
つうても、鉄分をとらんといかんのだな、ぐらいのことしか思いつかん。でも
ココロは決まっとる。わしの昆明生活は五月の試験まで。こっちにおる間に、
中国の甘い汁を吸っておくのだ。

治療費は10日分の薬が260元、一療程(10回)300元。

薬はともかく、治療費は一回の全身按摩が30元、市の中医院で初診の針治療
が20元なのを考えればまあこんなもんかと納得。500元にしてもろうたけ
ど。(中国人の友人には、高い!もっと値切れる!と言われた)

医者は更に、山東産の「阿ジャオ」を買うて、卵か黒砂糖と煮詰めて飲めとい
う。これが薬局で161元なので、薬200元でもいっかという気がしてくる
けえ金銭感覚というもんは不思議じゃね。

とにかく、こがぁにしてワシの漢方生活は始まったんよ。

                        = この話おわり =
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