中国で犯罪!見聞記遭遇記
☆ 香港盗難事件(4) ――――――――――――――― 1996/04/29
                         by ブーザンさん

−17
被害届を出しに友人と香港警察へと向かった。
商社のある尖沙咀[チムサーチョイ]から1つ目の駅、佐敦[ジョーダン]まで歩
いた。20分ほどで香港警察へ着いた。被害届の手続き等は全て友人がやって
くれた。友人は、香港生まれの香港育ちなので、広東語に長けている。日本語
も話せるその友人は、もう3年越しの付き合いなので、私の日本語の癖も熟知
している。

警察官は、
「盗られた物全部を書き出して下さい。一度受理したら、後からの追加変更は
できません」

−18
バリーのカバンとジャケット・翻訳機・ダンヒルの財布・サンプル3点と、カ
メラ・パスポート、78000香港ドルと20万日本円を書き出した。警察官
は、サンプルは被害届に載せても受理できないと言うのでリストから省いた。

再度確認した警察官は、
「日本人の盗難被害が一番多いですよ。でも沢山の現金を取られましたね〜」
「お金はあきらめますが、パスポート何とか出ないでしょうか?」

「たぶん、無理でしょう。パスポートを拾ったと届けに来る人は多くありませ
ん。パスポートがなければ香港から出られないでしょう。先に再発行の手続き
をされたほうが良いと思いますよ。えっ?再発行の手続きも知らないんですか
?!」と驚かれたーーー。

−19
相当昔に、盗難に遭ったときの“Q&A”のようなものを読んだ記憶があった
ようなないような・・・その時は、落ち着いているように見えてもかなり動揺
していたのだと思う。

そんなブーザンの気持ちを察してか、香港中環[セントラル]交易広場横のビル
の46階に日本領事館が有るから、そこへ行って今後の手続き等を相談して下
さい、という警官のその言葉は広東語であった為、友人が通訳してくれた。

ーーー翌日、日本領事館へ行く事にした。

先ずは、今夜泊るホテルを探さなければならない。いつも泊っている有名ホテ
ルは何処も泊まることができない。全てのホテルとも、パスポートがなければ
ダメだった。

−20
困り果てて、仕方なくもう一度警察を訪ねた。盗難届で応対してくれた警官に
サインをもらうために。しかし、再度訪れた警察署では、もう人が交代してし
まっていた。

「ここに座って対応していた人は、何処におられますか?」
と聞いたが、ブーザンの中国語が聞き取れないようだった。

「劉さんという警察官は何処におられますか?」
「交代で既に帰りましたが・・・」

「いつ頃ですか?2時間前はここにみえたのですが・・・」
「30分前に帰宅しましたが、彼に何か用ですか?」

「実は・・・」と言いかけて、言うのをやめた。この警官に事の仔細を初めら
話す自信も気力もなかったからだ。

−21
仕方なく、そのまま香港警察を出た。何ともいえない無力感に襲われた。警察
署を出てから何気なく左へ歩いていると、レストランの入り口横に、バ○コ○
○ホテルの文字が目についた。ダメでもともとと、入って行った。
「10日間ほど宿泊したいが、部屋は空いてますか?」
「お一人ですか?」

「私一人ですが・・・」
「ここに名前などを書いて下さい」と宿泊簿を差し出した。

「あの〜、一泊いくらぐらいでしょうか?」
「標準室で一泊200HKドル」と言う。

10日間で2000HKドル。税金等も入れれば2300HKドルにはなる。
10日間の食事代や領事館の手続費、着替えやバックなども買わなければなら
ない。
                        = この話つづく =
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└→ 感想や激励をよろしくお願いいたします。 
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